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道路関係四公団民営化推進委員会
第42回議事要旨(速報版)


(平成15年5月20日)

1. 日 時 平成15年5月20日(火)14:00 〜 17:50

2. 場 所 委員会室(虎ノ門第10森ビル3階)

3. 出席者

[委員]
田中一昭、松田昌士、大宅映子、猪瀬直樹、川本裕子の各委員

[国土交通省]
佐藤信秋道路局長、横田耕治高速国道課長、金井道夫有料道路課長、日原洋文日本道路公団・本州四国連絡橋公団監理室長

[日本道路公団]
藤井治芳総裁、小笠原常資技師長、奥山裕司理事

[首都高速道路公団]
高橋健文理事

[阪神高速道路公団]
藤田真理事

[本州四国連絡橋公団]
土手基史理事

[事務局]
坂野泰治事務局長、柴田高博事務局次長

4. 主な議題

 国交省・道路関係四公団補足ヒアリング等

5. 議事経緯

(1) 国交省・道路関係四公団補足ヒアリング

 国交省及び四公団側から、財務諸表関係の要求資料については、財務諸表公表の際に明らかにすることとしたい旨の説明がなされ、各委員からの要求に応えて国交省及び四公団から提出された資料等につき、質疑が行われた。

 委員からの主な意見は次のとおり。

○ 具体的な数字が出てくる前に、財務諸表作成にあたっての基本的な方針・考え方を示すべき。財務諸表作成後では意味がない。

○ 今回、財務諸表の検討結果を出さないことは、却って、数字を見てから変更するなどの無用の誤解を招くのではないか。

○ 財務諸表の作成にあたっては、意見書を踏まえ、地域分割を前提にしているのか疑問。

○ 道路資産評価について、JHは再調達原価、他三公団は取得原価を採用することについて、統合・分割の際の整合性をどのように担保するのか。

○ 分割民営化を前提として財務諸表を作成するのであれば、論理的にディスカウントキャッシュフローをベースとすべきことは明らか。

○ JHについて、民間ベースの財務諸表が既に作成されていた、債務超過の状況にある、との報道があるが、その事実はあるか(JHから、その事実はないとの回答)。

○ 民営化に向けた作業が全体として遅れているのではと懸念される。きちんとした具体的かつ明確なスケジュールを示すべきである。

○ 御殿場〜沼津間におけるトータルの交通量が20年後に1.5倍になるとの予想は、現時点において妥当な数値といえるか疑問。根拠となるデータを示すべき。また、これを前提に第二東名(第二名神も同じ)が建設されているのであれば、建設を取りやめるべき。

これらの意見を踏まえて、委員会として、

・ 民間準拠財務諸表について、公表前にその作成方針の説明が不可欠である旨、道路局から国土交通大臣に伝えるよう要請する

・ 国交省に対し、民営化準備作業の具体的なスケジュールを提出するよう要請する

こととされた。


(2) JH総裁の経営責任について

 猪瀬委員から、一般有料道路事業の赤字経営について、JH総裁の経営責任を問うとの提起がなされ、また、他の委員からは、民営化に向けた公団の取組及び当委員会への資料提出、説明等の協力などについて不十分であり、その責任も問うとの提起がなされた。

 これを踏まえて、委員会として、

・ 一般有料道路の赤字経営について、別紙のとおり、総裁の経営責任を問うとの意見集約を行うとともに

・ 民営化に向けた取組及び当委員会に対する協力などについて、これらが不十分であり、総裁の責任を問うとの意見集約を行った。


(3) 青森県道路公社の入札参加資格の緩和事例について

事務局より、青森県道路公社における入札参加資格の緩和事例に関する調査結果を説明。これに関連して、委員会として、直近5年間の入札・契約状況をHPで公表することを四公団に対して求めることとされた。


(4) その他

 前回の委員会結果に基づいて、四公団から提出された関連企業への公団OBの顧問・参与等の就任状況調査結果については、顧問・参与等の個人名をマスキングしたものを、対外公表用とすることとされた。


(5) 次回は6月24日、財務諸表及び路線の評価基準等について、国土交通省及び道路関係四公団からヒアリングを行うこととされた。


(文責 道路関係四公団民営化推進委員会事務局 速報のため事後修正の可能性あり)




日本道路公団・藤井総裁の経営責任を問う(意見集約)

道路関係四公団民営化推進委員会
平成15年5月20日

● 一般有料道路の赤字経営によって将来抱える損失額は五・一兆円

 一般有料道路は路線毎に異なる料金徴収期間を満了した時点で無料開放する。建設費にあてられた借入金は料金徴収期間内に完済されることが前提である。そうでなければ無料開放した時点で債務が残ってしまうことになる。そこで料金を取り終えた後に債務だけ残ってしまう事態を防ぐために、「損失補填引当金」という名目で資金をプールしておき、将来の損失に備えている。

 ところがその「損失補填引当金」をはるかに上回る将来損失が予測されている。民営化委員会に提出された資料(別添)によると、営業中道路59路線が無料開放された時点で返せないまま残ってしまう借金の総額は、「平成48年度末(2036年度末)に5.1兆円」となり、有利子負債は残っているのに無料開放した後は料金収入がなくなるので「その後は債務が拡大する」と指摘されている。一般有料道路の経営状況はすでに破綻していることを示している。

 公団は、高速道路については国からの施行命令にしたがって実務作業をしているだけなのだから公団が経営責任を問われる筋合いではないという主張をしている。それならば少なくとも、国ではなく公団が整備路線を選定する一般有料道路については、公団の経営責任が問われるはずである。

 民営化委員会はまず現実的な対応策として、一般有料道路の料金徴収期間延長の方針を示した。<「ネットワーク型」の一般有料道路については、高速自動車国道と一体として取り扱うこととし、通行料金については、料金水準や徴収期間等について、高速自動車国道と同様に取り扱う>と意見書に記してある。

 これは、5.1兆円以上の多額の将来損失が発生する事態への応急措置である。料金徴収期間は国民との間に結んだ約束であり、公団の経営の失敗が原因で一方的に期間延長することを民営化委員会が認めたわけではない。このような事態を招いた公団の経営責任は当然に問われるものと考えている。

 国民は予定より長く料金を支払わされ、道路公団の経営破綻が招いた5.1兆円以上の多額の将来損失を負担させられる。いわば5.1兆円の債権放棄を公団は国民に求めるわけだ。民間企業が債権放棄を求める場合、経営陣の退陣は常識である。これだけの多額の追加負担を国民に求める公団の現経営陣も当然、総退陣が求められるはずである。