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道路関係四公団民営化推進委員会
第52回議事要旨(速報版)


(平成15年12月 9日)

1. 日 時 平成15年12月 9日(火)14:00 〜 16:00

2. 場 所 委員会室(虎ノ門第10森ビル3階)

3. 出席者

[委員]
 田中一昭、松田昌士、大宅映子、猪瀬直樹、川本裕子の各委員

[国土交通省]
 佐藤信秋道路局長、横田耕治高速国道課長、金井道夫有料道路課長

[日本道路公団]
 近藤剛総裁、村瀬興一副総裁

[首都高速道路公団]
 橋本鋼太郎理事長、高橋健文理事

[阪神高速道路公団]
 佐藤信彦理事長、有賀長郎理事

[本州四国連絡橋公団]
 倉林公夫副総裁、村田正信理事

[事務局]
 坂野泰治事務局長、鎌田英幸事務局次長、田島正興事務局次長

4.主な議題

国土交通省ヒアリング等

5.議事経過




(1)日本道路公団総裁挨拶及び懇談
近藤新総裁から就任の挨拶と民営化に取り組む決意表明が行われ、各委員から次のような意見が出された。
大変な仕事に就かれたことに心から敬意を表したい。
道路公団の組織は風通しが悪いので、風通しの良い組織にしてほしい。
これまでの公団は、いわゆる財務諸表問題などのように、組織としての体をなしていなかった。しっかり建て直してほしい。
しっかりした会計基準と財務諸表を1日も早く作ってほしい。
(2) 国土交通省ヒアリング
国土交通省より、11月28日の政府・与党協議会資料について説明がなされた。
これに対し、猪瀬委員から資料が提出され、概略次のような意見が述べられた。
A案、B案、C案ともに、いずれも正確に意見書を反映したものではなく、いずれかの案をそのまま採用するのは問題。最も意見書に近い、A案の欠陥を補い、より正確に意見書を反映したスキームを作り直すべき。
A案は意見書に沿っているように見せながら、実現不可能な観念論というネガティブなイメージが脚色されている。意見書どおりでは新規建設ができないかのように言われているが、意見書では「一切建設できない」とは書いていない。我々は建設ゼロとは言っていないので、メディアの人はよく理解してほしい。
民営化後の道路建設は、新会社の経営判断事項であり、建設について国と新会社は対等であるべきであり、新会社は国に対する拒否権を持つべき。全国新幹線鉄道整備法第6条においても、国土交通大臣が建設主体を指名するときは、会社の同意が必要とされている。
総理も9342kmを全部は造らないと言っている。凍結ラインを示すべき。必要でない道路は、少なくとも2兆円から4兆円分はある。
現行の通行料金収入の内訳を考えても、管理費の3割カット及び建設費の2割カットで通行料金の1割値下げが可能である。新会社が一切建設をしない場合には、先取りしている建設分の通行料金を値下げして国民に還元すべきである
考え方としては、建設コストの削減分、管理コストの削減分及び関連ビジネス収入の合計から新会社の株式価値は求められる。
「将来、上場できる会社を目指す」という規定を法案に盛り込むことが、国と新会社の対等な権利義務関係を整えることとなる。建設中であっても、底地の所有権がなくても、実質資産(30年間以上の超長期固定リース債権を対価とする独占的使用権という償却資産)の所有があれば、上場は可能。イタリアやフランスなどのいわゆる欧米製コンセッションに相当する。
また、松田委員から資料が提出され、意見書の根幹として、概略以下のような指摘を行い、その遵守を求める意見が述べられた。
40兆円にのぼる債務を長期固定で確実に返済していくことを第一優先とすること。
新会社は経営基盤等が確立し次第、機構から高速道路の資産と債務を承継し、そのとき機構は解散すること。
全国一体の巨大なプール制を廃止するとともに、5社程度に地域分割すること。
設備投資の決定についての判断は経営の重要な要素であり、新会社の自主判断と責任の下に行われるべきもの。このため、新会社の経営に介入して新規建設を強要するような、いかなる仕組みも採用しないこと。
料金は、現行償還主義を改め、民間企業として適正な利潤を含む新しい制度を構築するとともに、通行料金の平均1割値下げを民営化と同時に実施すること。
その他、委員から次のような意見が出された。
国と新会社を対等にと言っても、保障が必要。新会社の同意など新会社の自主性を確保する担保が必要。
新組織の設立委員が道路建設の枠を決めてしまっては、新会社の経営者の判断の余地はなくなってしまう。
国土交通省の資料には、意見書に沿ったことがあまり書かれていない。意見書では、新規建設を全くしないとは言っていない。
マスメディアは、国土交通省が歩み寄った点については、きちんと評価すべき。その上で問題点は指摘すべき。委員会の意見が全く無視されたかのように報道するのではなく、もう少しポジティブにもっていく姿勢を報道姿勢の中に取り入れてもらいたい。
委員会の設置法では、「委員会の意見を受けて講ぜられる施策の実施状況を監視」することが意見書提出後の委員会の任務とされており、意見書の骨格部分について、意見を受けて講じられた施策とは言えない施策が実施されるのであれば、我々の監視はもはや意味を失う。
当委員会は、政府に代わってすべて決定する権限まであるわけではない。
総理が、昨年12月17日の閣議決定を前進させ、意見を基本的に尊重すると断言したことは評価。しかし、そのことは、意見書のポイントを実現することである。国土交通省資料のB、C案は、当委員会として、審議の中ですべて否定したもの。これを改めて採り上げるのは心外。
我々の意見書を基本的に尊重する代替案を国土交通省は作成すべき。
(3) 国土交通省及び関係四公団からの意見の陳述
日本道路公団の意見陳述は、概略次のとおり
分割については柔軟な形で決めることが必要である。
会社の自主判断権については、設備投資と関連事業がポイント。設備投資については、事実上の拒否権だけでなく、前向きの意味での枠組みも必要。個別路線で採算が合わない場合であっても、ネットワークの効果や関連サービス事業による収益拡大が見込まれる場合などは、建設を行うという判断を行うことができることが大切。また、料金収入だけで過大な利益をあげていくのは必ずしも適切ではなく、ネットワークを活用したサービスと周辺事業によって収益をあげるべきである。したがって、新規分野の制限は民営化の趣旨に反する。
本四公団の意見は、概略次のとおり
長期にわたって橋梁を適切に維持・管理する体制が必要。また、国・地方が協力して債務の償還を確実に行い得ること、長大橋技術の継承も重要。料金水準については、組織形態に関わるが、受益と負担の関係、出資団体の理解なども考えることが必要。
阪神公団の意見は、概略次のとおり
担当ネットワークの拡大については、これまでの資金調達と償還のスキームの経緯との関係、スキームの異なる日本道路公団との関係など、十分検討が必要。単に採算だけではない。国・地方自治体と一体となって検討すべき。今後の新規建設に伴う料金引き上げの是非については、利用者の理解の下で検討すべき。しかし、だからと言って、管理の在り方を変えるのは問題。
首都公団の意見は、概略次のとおり
出資団体の意向が重要。出資団体から、様々意見が寄せられつつあるが、環状線の整備、過大な財政負担の防止などが指摘されている。ネットワークの拡大についても、様々意見が出ているが、現状ネットワークの維持、利用者の立場の考慮などの意見が多い。現状のネットワーク維持が現実的ではないか。
国土交通省の意見は、概略次のとおり
新会社が資産を保有することは永久有料化に結びつき(委員にこの点を確認)、実体として大きな相違が出てくる点であるとの指摘があり、年内に各界の幅広い意見を踏まえて決定する。
これに対し、各委員から次のような意見が出された。
単体では本四の料金を半額にすることは不可能である。本四は道路公団を全国3分割した西日本会社と一体にするべき。本四の橋の両端は道路公団の道路であり、地域一帯の観光政策上の利点からみても、一体が望ましい。
阪神高速の建設投資の一部を凍結すべき。凍結しなければ、料金引き上げは不可避。引き上げが可能とは思えない。
料金収入では、過大な利潤を上げるべきではない。料金収入以外の関連事業を積極的に展開し、インフラの効率的な利用を図るべき。
採算は、個別路線の採算性のみでなく、会社の経営全体の採算を考えて、会社が自主的に判断すべき。
B案、C案は根本的に意見書と相容れない。ファイナンスの観点からはB案、C案は全く同じもの。
会社は、資産を保有すべき。道路は公物であるということにこだわるべきではない。
金利が上昇すると、債務返済が滞るおそれがある。債務返済を早期に着実に進めるべき。
会社が自主性を確保できることが大切であり、所有の形態はいろいろあり得る。
分割については、出資団体等利害関係が錯綜するので、実務的にかなり時間がかかる。早急に資産の全数調査、会計基準の策定を行わなければ間に合わない。
(4) 意見集約
以上の議論を踏まえ、別紙のとおり意見集約がなされた。
(5) 次回の予定
次回委員会は、12月19日(金)14時から開催することとされた。
(文責 道路関係四公団民営化推進委員会事務局 速報のため事後修正の可能性あり)


【 別紙 】

意見集約


(平成15年12月 9日)
道路関係四公団民営化推進委員会


 政府は、当委員会意見(平成14年12月6日)に沿って、その根幹を確実にまもった改革案を決定し、実現すべきである。