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道路関係四公団民営化推進委員会委員懇談会記録

平成16年3月9日(火)15:00〜16:28
場所:道路関係四公団民営化推進委員会室(虎ノ門第10森ビル3階)


○猪瀬委員 それでは、民営化推進委員会懇談会を開きたいと思います。
 本日、道路関係四公団の法律が閣議決定されましたので、それについて民営化委員会として、いろいろ意見を述べさせていただきたい。
 今日は国土交通省と道路公団側から御出席いただいていますが、我々の意見について、これからどういうふうにするかという回答をいただきたいということであります。
 それでは、中身に入りたいと思いますけれども、この「民営化法案の閣議決定に対する道路関係四公団民営化推進委員会委員の意見」という3枚紙がありますので、それをお手元に置いていただきたいというふうに思います。
 では、このA4の3枚紙のペーパーを読み上げさせていただきます。

  本日、道路関係四公団民営化関係四法案が閣議決定された。
  同法案に関して以下のとおり確認しておきたい。

 一、 通行料金はただちに一割、民営化と同時に二割値下げを実施する。
 一、 四公団の債務総額四十兆円は民営化後四十五年以内に完済する。
 一、 現在の全国料金プール制から地域分割へ移行する。これによって「東名高速道路の料金収入を北海道の不採算道路の建設費に回さない」仕組みが確立する。

 料金引下げ、借金の返済、分割が民営化の要諦である。

  前回二月二十四日火曜日の民営化委員会( 懇談会) で、「東名高速道路の料金収入を北海道の不採算道路の建設費に回さない」ことを確認するよう委員側は国交省側に強く求めた。その結果、三月二日火曜日に法案とともに法案骨子が公表されたが、その法案骨子の「独立行政法人日本高速道路・債務返済機構法案」の項の「機構の業務等」につぎの表現が明記された。

 「高速国道とネツトワーク型一般有料道路の債務の一体管理は、債務返済時期を合わせるためであり、相互補助を行うものではない。それを担保するため、それぞれの債務返済計画の提出を機構に義務付け( 省令) 」
 「日本道路公団系三会社の債務は、機構が一体として管理するが、会社間の競争原理を確保するため、高速国道の今後の建設に係る債務は、会社ごとに料金収入による貸付料で返済することを基本(会社は、その貸付料に支払う経営責任を負う)(大臣が独法通則法上の機構の中期目標に定め、機構に指示し、公表)」

 また三月二日火曜日の石原国交相は閣議後会見でこう述べた。
  「四十兆円に上る債務は確実に四十五年以内に返すことが至上命題ですので、債務については一体管理とします。これはバラバラにすると東名高速を持っている会社が一番有利になってしまうため、三つの会社毎のリース料の総額と、新しく建設に要する債務の額は機構とそれぞれの会社が締結する協定において明確に定めることを法律に明記します。これにより、新規建設に関わる債務は当該会社の料金収入で返済することを担保します。機構の業務実施計画が中期目標、中期計画といったその他の措置と併せて、現在のプール制の弊害を解消します。つまり今後は東名のお金で北海道、九州の道路を造ることはなくなります」
 ただちに「相互補助を行うものではない」及び「日本道路公団系三会社の債務は、機構が一体として管理するが、会社間の競争原理を確保するため、高速国道の今後の建設に係る債務は、会社ごとに料金収入による貸付料で返済することを基本(会社は、その貸付料を支払う経営責任を負う)(大臣が独法通則法上の機構の中期目標に定め、機構に指示し、公表)」との省令の中身を委員会に明らかにし、委員会の意見を求めるよう要請する。

 以下、いろいろ要請項目を続けて述べさせていただきます。

 同じく三月二日火曜日に石原国交相は閣議後会見で以下のように述べている。
「政府保証についても極めて限定的に<当分の間>保証できるという規定としまして、恒久措置とはしません。また、運用上も全部の債務を政府保証するのではなく、限定的に必要最小限にしようと考えています」

「当分の間」ならびに「恒久措置としない」、「限定的に必要最小限に」ついて具体的な数字で表現していただくよう求める。

  同じく石原国交相の会見。
「政府の株式保有を三分の一にした場合は、NTTの例で見ますと代表取締役だけではなく、役員すべてが大臣認可となっているのですが、今回は代表取締役だけを大臣認可として、あとは代表取締役にお任せすることにしました。外資規制は設けないこととします」

 小泉首相は二月二十六日木曜日に、大宅委員、猪瀬委員に対して「完全民営化を目指すのだから、政府保有株はできるかぎり早く売ればよい」と述べた。政府保有株の第一回目の売却の目標年限を示すよう求める。

 小泉首相は二月二十六日木曜日、大宅委員、猪瀬委員に対して「日本高速道路保有・債務返済機構のトップには国交省からの天下りを認めない。民間人を起用する」と明言した。各民営化会社と日本高速道路保有・債務返済機構は対等な立場で契約を結ぶ関係にあり、機構は各会社の経営に介入しないという意味である。その点についても省令での確認を求める。

 新規建設について以下の事柄について確認を求める。

 新規建設は国からの施行命令ではなく民営化会社の経営判断事項となる。したがって機構と会社で協定を結ぶ際には会社の自主判断を尊重し、無理な建設を押しつけない。各社は新規建設に投じるコストを最終的に自社で全額負担するので経営規律がはたらき、これまでのような野放図な不採算道路建設は継続できない仕組みに変わる。民営化会社は新規建設が合理的、効率的な投資となるようコスト削減など経営努力につとめることになる。分割三杜が協議対象とする新規建設分について「七兆五千億円」以内を明記した文書を提出するよう求める。また路線( 区間) 別に示すよう求める。

「抜本的見直し区間」は七兆五千億円をさらに減ずるものと考えるが( 特に第二名神の 一部区間) 、協議の対象とされる場合にはどのように扱われるのか、詳細な説明を求める。

 機構法第十二条の1項の七「会社の経営努力による高速道路の新設、改築、維持、修繕その他の管理に要する費用の縮減を助長するため、必要な助成を行うこと」の中身を具体的に示すよう求める。

 以上です。
 それでは、こういうふうに3枚紙で示しましたが、一つひとつ確認して行くことにしたいと思います。今、この場で即答できないケースの場合は、いつまでにどのようにこれについて行うかとか、要求についてどういうふうに回答するかということを答えていただきたいと思います。
 まず、最初に問題を出したところでありますが、この間の3月2日火曜日に法案の概要説明的なものが法案の上に付けられましたけれども、その中で「相互補助を行うものではない」とありました。つまり、JH系3社は東会社、中会社、西会社と分かれているのですが、トヨタが日産を援助するわけではないということと同じことですが、それぞれの会社が相互補助を行うものではないということについて、省令で一応細かく決めるということになりましたが、これについて、いつ、どのように、今つくっているのだったら是非それを確認させていただきたいということで、路政課の中原さんですか、これについてはどうでしょうか。

○中原専門官 まず、今、猪瀬委員から御指摘がありました部分ですけれども、これは法案の説明のために概要等と称して、色刷りの説明紙を付けているところの機構法の中での表現に、こういう相互補助を行うものではないという表現がございます。
 ただ今3社のということでしたけれども、相互補助を行うものではないという表現がございますのは、ここでも書いてございますように、高速国道とネットワーク型一般有料道路の一体管理について相互補助を行うものではないということを御説明しておりますので、その点は一応確認しておきたいと思いますけれども、ここで省令で位置づけるということを概要でも示しておりますので、それは省令を検討するときに、これがはっきりわかるようなことを省令で位置づけようと思っておりますけれども、現時点ではちょうど今日、やっと法案の閣議決定にこぎ着けたというところでございまして、政令や省令についての検討というのは現時点ではまだ、例えば、今お示しできるような段階にあるわけではございませんので、省令の検討の際にここでお約束したようなことを省令で位置づけるように検討していきたいと思っております。

○猪瀬委員 省令はいつやるわけですか。

○中原専門官 省令は、法案がまず通るのが一番大前提でございますけれども、法案が通った後、政省令で定めることが多数ございますので、まず段階としては政令が先に定まって、政令の中でまた省令に委任することも出てくると思いますので、その政令が定まった後、省令を定めるというのが通常の手続になります。

○大宅委員 大体何か月とか、目途は余りはっきりはしないものなんですか。

○中原専門官 例えば、民営化のいろんな手続にいろんな影響がございますので、できるだけその内容が早く明らかになる必要があるというふうには思っていますので、できるだけ早期に制定する必要があると思いますけれども、ただ、検討事項も多岐にわたっておりますので、すぐに制定できるというような状況ではないと考えております。

○猪瀬委員 私の聞いているところでは、政省令等は法案化と同時に作業が始まっているというふうに聞いていますけれども、今の中原さんのは形式的な話であって、実際に作業はやっているわけですね。

○中原専門官 これも正直申し上げまして、政令や省令に法律で委任しているところが多々ございますけれども、全体すべてが整って初めて政省令を、法律も4法案ありますけれども、政省令もいろんな法律の政省令を触る必要がございますので、それもかなり大部な政省令改正になってくると思いますので、そう簡単にすぐに、検討を同時並行的にしないといけない部分もありますし、ほとんどまだ検討状況が進んでいない部分もありますので、それが全部整って初めて政省令というのを出せるということを御理解いただきたいと思います。

○猪瀬委員 今の相互補助を行うものではないというのは、これは高速国道とネットワーク型の一般有料道路について相互補助を行うものではないという意味ですか。そうしたら、その次のこの概要のもう一つの矢印、今日の今の紙に、これは配られていますか。

○坂野事務局長 配っていません。法案だけです。

○猪瀬委員 ちょっと読み上げますけれども、これは3月2日火曜日に配られた紙ですが、「日本道路公団系3社の債務は機構が一体として管理するが、会社間の競争原理を確保するため、高速国道の今後の建設にかかる債務は会社ごとに料金収入による貸付料で返済することを基本。会社はその貸付料を支払う経営責任を負う」と書いてあります。更に「大臣が独法通則法上の機構の中期目標に定め、機構に指示し公表」と書いてあるんですが、これは先ほどの石原大臣の東名のお金を北海道に持っていかないということと、どういう関係になるのか説明してください。

○中原専門官 今、御指摘のところは、道路公団系の3会社、東日本と中日本と西日本の3社に分かれるわけですけれども、これが政府与党申合せの中でも機構が一体として、その債務を管理するということで位置づけられておりますけれども、一体として管理はするんですけれども、概要の中で今、猪瀬委員から御指摘いただいたように、会社間での競争原理を確保するために高速道路の今後の建設に関わる債務は会社ごとに料金収入による貸付料で返済することを基本というふうに位置づけさせていただいているところでございます。
 この意味するところは、一体で管理をするんですけれども、3社それぞれに法律のスキーム上は機構がそれぞれの会社と別個に協定を結ぶことになりますので、それぞれの協定の中でそれぞれの会社の支払う貸付料とか、そういうのが全部別個に出てまいりますし、あと会社と大臣との協議や何かを経て、結局、最終的に決められる協定の中では会社がどこの路線を今後建設していくかとか、そういうことも協定の中で位置づけられて、それには建設費が幾らかかるかとか、そういうのが協定ごとに全部わかってまいります。
 それで機構はその協定を、結局3社ですから、協定は3本あるわけですけれども、その3本を1つにまとめて1つの業務実施計画の中でどうやって全体の債務を返していくかというようなことがわかるように計画を立てていくということになりますので、そういうことをきちんと協定が3つに分かれている関係もありまして、会社ごとに、では料金収入がどのくらい予定されているのかと、その中から貸付料幾ら払うのかというのがはっきりしてまいりますので、そこで見ますとここに書かれておりますように、それぞれの会社が今後、建設していく高速道路、その建設にかかる債務というのがきちんとそれぞれの会社の料金収入から払う貸付料で払えるということをその中できちんと明確にわかるようにしていきたいと。
 では、それをどこで制度上位置づけるかということについて、ここで括弧内で示しておりますように、独立行政法人の通則法というのがすべての独立行政法人に共通して適用される法律でございますけれども、その法律の中で主務大臣がそれぞれの独立行政法人の中期目標を定めて、それを指示するということが位置づけられておりまして、この中期目標を国土交通大臣が具体的にはこの機構について定めるときに、その中で今申し上げたようなことを明確に位置づけて、機構に指示してその内容を公表するということを予定しているということでございます。

○猪瀬委員 その場合の一つのモデル的な文章表現とか、そういうものをちょっとつくって見せてほしいんですけれども。要請します。

○中原専門官 実際の中期目標につきましては、順序としましては、恐らく政省令は制度の枠組みにかかるものですので、きちんと固めた後に具体的な数字や何かも含めた、そういう目標とか計画というものをつくっていく順序になると思いますけれども、それは可能な限り、今、猪瀬委員からモデル的にという御指摘もありましたので、可能かどうか今後ちょっと検討していきたいと思います。

○猪瀬委員 政省令は何本ぐらい、どういうふうにつくられるわけですか。それのプログラムを見せていただきたいんですけれども。

○中原専門官 政省令が全体で何本になって、どういうくくりでやるかと、今回の法案も9月ぐらいの段階で3本なのか4本なのかという本数自体がまだ不明確だったときもありますし、4本と最終決定したのは1月の文書課長会議の辺りだったと思いますけれども、そういうことでもありまして、政省令も内容を具体的にもう少し精査していかないと全体でどういうとりまとめ方で、何本になっていくかというのは、現時点でははっきり確定しておりませんので、それは法案がまず国会で通ることが先決なんですけれども、それと併せて早急に検討しないといけないとは思っておりますが、申し訳ないですけれども、正直申し上げて、現時点で手元にそういうのをお示しできるような資料がございません。

○猪瀬委員 ただ、今のお話でちょっと違うと思うのは、法案ができてから政省令ができるというのは建前であって、国会質問等で法案についていろんなことを聞かれるときに、やはり運用等で説明しなければ、カバーしなければならない事柄が多いと思うんですよ。そういう場合に既に政省令等の基本的枠組みができていない限りは、国会答弁は不可能だと思います。中原さんのご説明は建前上の話であって、実際の政省令というのは、大体法律が決まった後、1〜2週間で骨格が決まると私は今までの経験で知っています。そういうふうにちゃんとしたことをお答え願いたいんです。

○中原専門官 今回の民営化法案の場合は、これまで道路関係の法案でもこういう例がないことでもありますし、実際に政令の内容側が、今、猪瀬委員の御指摘のように法律とほとんど同時並行的に検討しないといけない部分と、法律の制定後に始めてというか、それに併せて検討を進めていくべき部分と、部分によっていろいろ濃淡があると思いますので、本当に必要で政令の内容を前提としていないと法律がどうしても書けない部分というのは、同時並行的にかなり内容についても検討する必要があったわけでございますけれども、全体について法案と同時に内容が固まっているのかというと、必ずしもそういう状況ではないというのが率直なところの実情でございます。

○猪瀬委員 必ずしもということではなくていいので、それはある程度、国会答弁に耐えられる運用の規定があるはずですから、それを出していただきたいんですね。それはこの後の質問にも関わっていることなんですけれども、やはりそういう準備をしていなければ、基本的にはこの法律はつくれないんですよ。この法律というのは隙間だらけであって、この間も実は2月24日の委員会懇談会で私が林部課長に、17条の機構法の欠陥を指摘したはずですね。そのときに、これは議事録に残っていますけれども、機構法の17条に欠陥があると思われるんで、それについて指摘しました。
 そのときに林部課長が、では直ちに運用で解決するようにいたしますというふうに答弁されているわけですよ。このときに、私がミシン目を入れるというのは重要ですよというふうに言ったら、林部路政課長は、「そのミシン目はまさに運用として検討していきたいと思っています」と。「要するに新規建設がその会社の貸付料収入の範囲内であるというような目標を立てていくということはモラル・ハザードの面でも必要かと思います」と答えています。 これが独法の中期目標の話になるとは思うんですけれども、そうであるならば、そこのところをもう少し明確にしていかないといけないんじゃないか。
 私は、このときにこう言っています。「それはどこに明記するんですか、運用としてというのは、それをはっきりさせないといけませんね」と言いました。そうしたら、林部路政課長は、「それは検討してしかるべき措置をいたします」と答えています。そして、私の方は、「大至急こういうふうにやるということを言ってくれないと大変なことになりますよ」というふうに申し上げていますね。「わかりました」ということで、「大至急解決いたします」というふうな話でした。それがこの中期目標の話になってきたんだと思います。
 そうであれば、やはり具体的にモデル的なものを出してもらわないとわからないんですね。これは一応大枠としてはそうでしょう。ですけれども、それを具体的に示すような文章なり文言なり、あるいは概要なりを示してもらわないと検討にならないと思うんですね。 この間、総理の前でこの件について確認しました。そうしたら、道路局長は、これについては早急に具体的に出すと言いました。それがこの概要の骨子の紙に表われてきたと思うんですが、これだと読み取りにくいのでもう少しわかりやすい表現にしていただきたいんですね。

○中原専門官 猪瀬委員の御趣旨は、独法上の中期目標に位置づけるという説明自体が実際どうなるかというのがイメージしにくいので、それをもうちょっとわかりやすくしてくださいということだと思いますので、そこは実際に先ほど私の御説明で、実際の中期目標をつくるのはかなり後になりますけれども、ただ、そういう御趣旨につきましてはこちらも回答でも当然法案のときに御説明していかなければならない事項だと思いますので、ちょっと努力したいと思います。

○猪瀬委員 どうせ国会の質問に答えないといけないんでしょう。ですから、委員会の方に独法の説明を含めて、こういうふうにするというのを出していただきたいんですよ。
 そのときに林部さんが言っていたのは、法案と同時にその政省令を検討する部分があるというようなことをおっしゃっていたから、だからどうせ国会で説明するわけですから、この中期目標に関わる部分の話というのを委員会の方に出してほしいんですね。中期目標の説明も含めて、どういうものなのかわかりやすくしてほしいんですよ。
 それで、独法の中期目標というか、通則法で大体どこの独法も同じだっていうのはありますけれども、そこの部分で、では今回の場合はどういう形でそれを説明するのかとか、ケースとして出してもらわないとわからないです。

○中原専門官 今のその部分の独法の中期目標でどういうふうに具体的に位置づけられるかということにつきましては、わかりやすい表示の仕方みたいなのは検討してみたいと思います。

○猪瀬委員 それで、先ほど挙げた東名の金が北海道に行かないという話の流れで、
 この「相互補助をしない」とは、一般有料と高速の関係だとおっしゃいましたが、基本的に3社間でも相互補助はしないという言い方をはっきりさせていただきたいんですけれども、この言い方だとちょっとわかりにくい。基本的には3社間で相互補助をしないという意味なのだから、ここはもっとはっきり書いてはどうですか。

○中原専門官 相互補助を行うものではないという表現は、高速国道とネットワーク型一般有料道路の方の表現で使っておりますけれども、後の概要で書かれております3社間の話につきましても、これは位置づけも先ほどの高速国道とネットワーク型一般有料の方は省令の中の、結局、添付書類として債務返済計画を別々に出すような位置づけで位置づけようと思っておりますし、また3社間の方につきましては、先ほど来、御説明いたしましたように、中期目標の方で位置づけるということで、その制度上の位置づけ方や何かもいろいろ違ってはおりますけれども、実際に3社間でそういうモラル・ハザードを起こさないと、競争原理を確保するということの趣旨からすると、猪瀬委員のおっしゃっているような趣旨で、それぞれの会社ごとにどういうふうな目標設定をするかというのをそれぞれ独立して示さないといけないというところにつながってくると思いますので、それをそれぞれの会社ごとに、そういうことがわかるように機構の中期目標で位置づけるということになると思いますので、表現は相互補助というふうなのはこちらでは使っておりませんけれども、猪瀬委員の御指摘のような趣旨というのは、この中期目標で十分表現されていくと思いますので、それがちゃんとわかりやすくやるようにというのが、さっきの御趣旨だと思いますけれども。

○猪瀬委員 少しページで飛びますが、一番最後のところで「会社の経営努力による高速道路の新設、改築、維持、修繕その他の管理に要する費用の縮減を助長するため、必要な助成を行うこと」というのは、これは例えば、先ほど中原さんが言われたような法案を検討するときに、同時にやはりそういう部分についても考えるというふうなことだと思うんです。そうすると、この12条の表現なんかは、明らかに政省令を前提とした表現ですね。
 つまり、法律だけでは意味がわからないわけですから、そうすると政省令を前提とした表現で法律がつくられているということであれば、当然これについての政省令の基があるはずですね。そこのところを確認したいんですよ。つまり、これだと何だか意味がわからないんですね。そうすると、恐らく、そちらのきちんとした腹案があって、そしてそれを政省令にこういうふうに書き込むんだということになっていると思うんですね。それがこういう法案の隙間だらけの表現であれば、何のことかさっぱりわからない。多分、言わんとしていることは、コスト削減した分は、何らかのかたちで返してあげるんだということのようだけれども、それではインセンティブになるかどうかわからないから、その中身を確認したいということで、今回出したわけですね。それについて御説明願いたいんですけれども。

○中原専門官 今、猪瀬委員から御指摘いただいた、今日いただいたペーパーの最後の「必要な助成を行うこと」ということの中身ですけれども、これにつきましては、いわゆるリスク、インセンティブの議論、表現として法律上ここに位置づけたわけでございますが、実際に具体的にどういうリスク設定、インセンティブ設定をすれば、一番雇用コストの費用の縮減に効果があるか等々につきましては、それぞれの実際の会社の経営にかかる条件みたいなのがはっきりしてこないと。
 恐らくこれはどこに位置づけられるかと言いますと、政省令なのかどうかということも、まだいろいろ流動的な面があると思います。ですから、そういう意味では省令ではっきりこうだというふうに決められているかというと、必ずしも現時点でそういうわけではございませんけれども、仮に、例えば一つの可能性としては、機構と会社の間で締結されます協定の中で定めるとすると、それの最後の省令のところで、これが具体的に位置づけられる可能性というのもあると思いますけれども、そこでどういうふうな設定の仕方がいいかというのは、むしろこれから十分いろんな条件設定を含めて検討した上で、最終的に書かれるべきことではないかと考えておりますので、今の時点で最終的な省令案が固まっているというわけではなくて、むしろこれからそういうことを今の法案が通ることは前提ですけれども、そういうスキームを前提とした場合に、どういう設定がいいかということをむしろ検討した後、その成果をきちんと位置づけていくべきではないかと考えております。

○猪瀬委員 今の説明ではわからないですね。協定の問題だというふうに言うけれども、腹案がないと協定ができませんから、これは道路公団側にお尋ねしますけれども、山本さん、この機構法第12条の1項の7について公団側はどのように説明されていますか。つまり公団側というのは、これから新会社側ですけれども、これは非常に重要な要素になるんですが、これは多分法案の作成に当たって公団側に説明があったと思うんですよ。井上さんでもいいんですよ。つまり、これについて知りませんということはないと思うんですね。

○山本理事 法案の作成の過程で、猪瀬委員からもいろいろ御指摘があり、またいろんなところからも御指摘いただきましたように、新しい会社がいろいろ経営努力をするといったときに、そういうインセンティブが働くような、そういう仕組みと言いますか、そういうものが必要ではないかということを私どもも申し上げておったところでございますし、それらを検討された結果、こういう法案の規定になったというふうに理解をいたしております。
 これは例えば、高速道路の新設でありますとか、建設をするとき、あるいはまたコスト管理をするときに、今はコスト削減をいろんな意味でやらせていただいておりますけれども、新しい会社になって、その後、新しい新設のインターチェンジをつくる、あるいはまたコスト管理をするときのコストをそれぞれの新会社の経営努力のよって利潤という言葉が適当かどうか、以前にはそういう言葉がございましたけれども、そういう利益が出るような場合には、そのインセンティブとして新会社にそういう費用を助成すると言いますか、バックするといったようなことが必要ではないかということから私どもは要望し、こういう規定を入れてもらったというふうに理解をいたしております。
 そのときに、今、話がございましたように、それをどこでどういう格好で書いていくかというのは今後の課題だと思っておりますけれども、協定の中で機構と私どもの新会社とでどういう場合にどういう格好でのものについて、どういう範囲のものについて、どの程度のものであるというようなことについて書くのではないかなというふうに、今、考えておるところでございますが、これもまた国交省の方のいろんな検討の中で、そういう格好で整理されるというふうに思っております。

○猪瀬委員 山本さんの方の、これについての期待なり希望というのはどういうものなんですか。

○山本理事 私ども、先ほど申し上げましたように、新会社としまして、こういう経営努力をすれば、そういう格好でのインセンティブとして必要な助成をしていただけると。更に、私どもとしての新会社としての経営努力をより一層助長できるという格好で私どもはそういう意味での条文についての私どもの期待も大変大きいというふうに思っています。

○猪瀬委員 これは自分でコストを削減した分は、自分たちのものになるというふうな規定だと思うんですよ。

○大宅委員 ただ、これを読むと、必要な助成って何かくれるみたいではありませんか。何か変なんだけれども、経営努力をして自然に残ったものは、当然自然に自分たちのものになるというふうのではなくて、何やらプラスでお駄賃をくれるみたいに読めるんですが、そういうことではないんですか。助成を行うって何だと。

○山本理事 言葉として、私どもとしてはまた国交省の御説明があるかと思いますけれども、この機構の法案ですね、機構が一旦そういう格好で貸付料として、その決めたものについて、そのところから私どもの新会社に対して、そのインセンティブの部分を返してくれると言いますか、そういう格好だということで助成という格好の言葉を使われたといふうに私どもは理解をいたしております。

○猪瀬委員 中原さん、この助成の中身についていろいろとうわさが飛び交っているんですよ。100 億円の工事を90億円でやったと、10億円は浮かしたと、そうしたらそれは新会社の取り分であると考えるのが普通なんですが、中身についてのいろんなうわさが今、飛び交っていて、その中身をどのくらい返すのかとかわからないわけですよ。これについて、どうやってやるのか教えていただきたい。

○中原専門官 今、必要な助成というものの中身でいろんな憶測があるということでございましたけれども、ここで一つ典型的な例で申し上げますと、例えば、建設コストを縮減した場合。
 今、猪瀬委員から御指摘いただいた例で言えば、100 億円の予定で工事費を考えていたものが会社が何らかの努力をして90億円になりましたと。それは今回の建設の資金調達にかかるスキームの部分から言いますと、それはまず90億円分、本来は100 億円分会社が自己調達して道路資産ができたときに債務と道路資産を併せて機構に帰属させるということになるんですけれども、それが100 億が90億になって、今度は会社が100 億ではなくて90億調達するだけで済んで、それが機構に行ってしまうだけで会社には現在のスキームの基本を前提とすると何も残らないものですから、そうすると建設コストを縮減するというインセンティブは全く働かなくて、当初予定されたとおりの金額をわざわざ使ってしまう羽目になるのではないかと。
 ですから、そういうことは避けないといけないということで、それは一旦は、一つ貸付料や何かを減らしたりとか、そういうことも可能性としては議論はあるんでしょうけれども、そうしますと、いろいろリース料や何かの税制の関係で、毎年毎年リース料が伸び縮みするというのは、それは利益調整弁のようにとらえられかねないという点もありますので、リース料というのは固定が原則で考えていますので、そうするとそちらで調整できない以上は一旦機構に全部リース料として上がってしまいますので、ただ、100 億を90億でやりましたという場合は10億円分国民の負担というか、高速道路の利用者の負担が最終的には減る可能性があるわけですから、その10億分を全部会社が取ってしまうと利用者の方のメリットが全くなくなってしまって、会社だけがもうかってしまうということになりますので、割合をどうするかというのは、これから一番適切な割合というのが何%なのかというのは、これから議論しないといけないと思いますけれども。
 それをある意味、一旦機構の方にそれが貸付料として支払われたものをインセンティブとして、会社に10億円減らしてくれたボーナスを助成する仕組みということで、こういう表現で位置づけたということでございます。ですから、10億円減らせば何がしかのそのうちの一定割合が会社にきちんと戻されるということで、それだったらもっとコストを削減していこうというインセンティブにつながるということを期待している規定でございまして。

○猪瀬委員 それはわかったけれども、それはどんなところに書かれるわけ、文章としてどこにそれが表現されるわけですか。それを知りたい。

○中原専門官 そこは先ほど申し上げたように、まだ、どこと確定されたわけではありませんけれども、一つの可能性としては協定、これは機構と会社との間のいろんな資金のやりとりの非常に細目でございますので、協定の中でそういうことをあらかじめ決まった工事費からこれだけ削減されたら、このぐらいは会社の取り分があるんだというようなことを決める必要が出てくるのではないかと。

○猪瀬委員 では、それは例えば、政省令の中でそういう協定を結ぶと表現されて、今度、協定の中で具体的な割合が出てくると思うんですね。そうするとやはり政省令のことがないとわからないですね。だから、この法律は非常におおざっぱに書いてありますけれどもね。
 先ほど、中原さんが法案と同時に政省令についても検討した部分があったとおっしゃいましたね。ということは、法案と同時に政省令についても検討したというふうに事実おっしゃっているわけですから、その政省令とは何なのか。それを明らかにしてもらわないと困りますね。

○中原専門官 政省令事項だけでも、恐らく相当多岐にわたりますし、今この4法案の中で政令とか省令というふうに具体的に書いてある以外の政省令などでも改正したり新たに制定したり。

○猪瀬委員 だから、わき道にそれる政省令はいいのです。つまり、先ほど法案と同時に検討した政省令もあったというのがどの部分のことか言っていただきたいんですよ。どれを法案と同時に検討した政省令の部分なのか、それをちょっと言っていただきたい。

○中原専門官 今、すべてのあれがあるわけでは、手元にも資料がありませんので、あと全部を整理しているわけでも正直言ってありませんので、現時点でそういう資料があるわけでもなくて、それはすぐにはお示しできるような状況にありませんけれども、例えば先ほど、前回の懇談会のときに私どもの林部課長の方に17条についての御指摘ということでしたけれども、17条は貸付料の額の基準の規定でございますけれども、あそこでいろんな政令で費用のいろんな内容を限定列挙で定めないといけないと思いますので、そういうものとしてどういう費用が貸付料の対象として、ひいては料金や何かの対象として取っていい費用になるのかならないのかという検討は、当然スキーム全体にとって非常に重要な部分ですので、そういう政令というのは同時に、それも政令が今回の法案の文書のように、はっきり何とかかんとかと文章で書かれたものを用意しているというわけではないんですけれども、内容としてどういうものを政令で定めないといけないということの議論はしているということです。

○猪瀬委員 だから、周辺のものはいいですから、メインの政省令が何本あって、それぞれ法案とどのように対応してくるかという概要を次回までに出していただきたいんです。

○中原専門官 政省令の検討も、まだ法案自体も全体で何本法律を改正しないといけないかという検討に相当な期間を要しましたので。

○猪瀬委員 いいですよ4法案で、特にこの2法案、機構法と会社法。これに関わる政省令について何本あって、細かい詰めはなくていいですから、こういう概要であるということを次回までに出していただきたいということを要求いたします。
 それから、ほかの問題で幾つかお願いしていることがあるので確認していきたいんですが、2ページ目の真ん中ですが、ここに書きましたので「当分の間」「恒久措置としない」「限定的に必要最小限に」と、これを具体的な数字で表現していただきたい。それも次回までに、中原さんがお一人で決めるわけではないからあれだけれども、中原さんの課で検討していると思うから、あるいは隣の課かもしれませんが、プロジェクトチームでやっていると思いますので、この大臣発言について、次回までにどういう心積もりであるのか明らかにしていただきたい。これは要求項目です。
 次に、政府の株式保有は三分の一ですが、小泉総理が完全民営化を目指すのだから、とにかくできるだけ早く売るよと、こう言っています。それは三分の一残しても7割売ってしまうわけですから。
 その場合に、私も昔、電電公社がNTTになったときに、私は買いませんでしたけれども、周辺でみんな120 万だとか何だとかいって買っていましたけれども、今、JR東日本や西日本もこの間完全民営化しましたが、第1回目の売却目標年月をどんなふうに設定していくのかということについても、今のところ何かわかっていることはあるんですか。

○中原専門官 将来上場を目指すということはあるんですけれども、実際にいつこういう売却をするかということは、これは非常に、実際に会社がどういう資産内容で発足するかとか、そういうものを現時点でまだはっきりわかりませんし、実際のSA・PAなどの事業でそれぞれの会社がどのくらい利益が出せるのかとか、あくまでこれは買ってくれる人がいないと株の売却というのができるのかどうかと、政府の方で勝手に、一方的に売るんだと決めても売れるもんでもありませんし、それは市場の評価とか、いろんな会社の民営化の状況とか、そういうのを見た上でないと、はっきり現時点で完全にデスクワークで目標年限だけ定めても、それは意味のことになると思いますので、現時点でそういう目標年限というのを示すということは、現実的ではないのではないかと思います。

○猪瀬委員 現実的でないかどうかというのは、完全民営化を目指すことは目指すわけですから、どこかに目標というのはあるんですよ。それは、今、あまりあなたがお考えになっていないだけの話であって、これから考えていただければいいことで、とにかく総理は完全民営化を目指すと言っている。三分の一規定も、別に恒久的な三分の一規定だとは私は思っていないので、その辺も含めて目標年限を出していただければということです。これは要求です。
 次に、もう一回確認しますと、「日本高速道路保有・債務返済機構のトップには国交省からの天下りを認めない」と、これは小泉さんが明言しましたので、どうも国土交通省の方では、ここの天下りを計画していたようだったんですが、それは中原さんももちろん知っているでしょうけれども、この後、国土交通省内部で変なことになったと大騒ぎになったというふうな話をしていたようなんですが、とりあえずそうなったので、これについても省令で確認されると思うんですね。それをいつ、どのように確認されるのかをお尋ねしておきたいと思います。

○中原専門官 この点につきましては、実際の省令事項や何かに本当になじむのかどうかという問題もございますし、機構が各会社の経営に介入しないというのは、それはそれぞれの経営の自主性とか、そういう観点の尊重というのはあるわけですけれども、逆に機構と会社は協定を結ぶわけで、それは、それぞれの業務の非常に重要な部分を占めますので、そういう意味では、お互いに影響し合う関係でもありますので、そこはここで御指摘になっている意味内容がどういう点にあるかというのももう少しはっきりお伺いしないと、実際にどういうことをどういう形で確認できるかというのは現時点では。

○猪瀬委員 要するに、機構と会社が対等であるということの場合に、やはり機構のトップに元道路局長とか事務次官とかがいると、これは何となく、やはり国交省を代弁した形になってしまうところがあるので、機構のトップは民間人にするというふうに小泉さんが確認してくれたわけです。これは大宅さんと一緒に確認していますけれども、そのときに同席していた佐藤道路局長はびっくりして引っくり返っていましたよ。やはり、それは相当ショックだったみたいだったんですけれども。
 それで、それが省令になじむかということはそちらの考え方であるけれども、どうせこれは国会で野党が質問するでしょう。そのときにきちんとした対応ができなければいけないわけですよ。既にこう総理が発言したのですから、そうすると省令にどう書き込むか、あるいは省令でなければどういうところに書き込むのかということをお尋ねしているわけで、これは非常に実務的な話ですから、お答え願いたい。

○中原専門官 私も実際に、現時点で方針がどうなっているかというのは了解していませんので、ちょっとお答えしにくい面もありますけれども。

○猪瀬委員 総理の方針ですから。とりあえず一般論でもいいから答えてください。

○中原専門官 一般論で言いますと、そういう運用方針みたいなのは、それぞれの任命権者の方針としてあるかもしれませんけれども、政省令とか法律とかでそういうことを書くこと自体は、憲法との関係で非常に問題があって、そういうのでなじまないのではないかといふうなことで、私は一般論で申し上げたので、職業選択の自由というのが一方でございますので、それとの関係で法律や政省令でなってはいけないみたいな規定というのは、制度上そういうことを記載することは、一般論としてはですけれども、非常に問題があるというふうに聞いておりますが、ただ、それと別に任命権者のいろんな方針というのは別途あり得るのかと思います。

○猪瀬委員 もうちょっと普通に答えてくださいよ。いずれにしろ、決まったことだから、そちらで判断すればよろしいことであって、次に移ります。
 7兆5,000 億円の話ですから、分割3社が協議対象とする新規建設分が7兆5,000 億円以内ということにはなったんですが、これは道路局長等々が7兆5,000 億円以内だということをさまざま御発言されてきました。それをどういうふうに文書にしているのかということを明らかにしていただきたいんですね。それで更に、ここで付け加えるならば、抜本的見直し区間というのは、第二名神の部分で約1兆円あります。これは実質的には凍結だと私は理解しているんですが、それは凍結という言葉を使うと道路族議員がうるさいから抜本的見直しと言っています。ここは京滋バイパスが重なる部分で、これは再三、私は地図を持って官邸に行きまして説明しました。
 つまり、第一東名があって第二東名がある。これも本当は問題なんだけれども、第一名神があって京滋バイパスがあって、さらに第二名神をつくると3本になってしまうと。要するにバックアップ体制で2本目があるという説明が成り立たなくなったんですね。この京滋バイパスのところは、3本目になってしまいますから。
 それで、この区間の1兆円というのは実質的に抜本的見直し区間という言い方で凍結になってきているわけですが、この7兆5,000 億円の文書をはっきりどういう形で示されるのかと。それから、そういう抜本的見直し区間の第二名神の一部区間について協議の対象とする場合、どういうふうになるのか、それについて御説明願いたい。

○中原専門官 まず、7兆5,000 億円の位置づけをどこで、どうするかということですけれども、これは、まず第一に、既に12月21日の政府与党申し合わせて、これは政府与党で決定した文書の中で、それがはっきりと書かれているということでございますので、そこは一つ政府及び与党で決定した文書ということで、そこに位置づけられていることは非常に重く受け止めるというか、それらも政府としてやるということですから、そこにまず位置づけられているということ。
 それから、今回の四法案との関係で、猪瀬委員はお聞きになっているんじゃないかと思いますけれども、そういう意味からいたしますと、これがどこに出てくるかと言いますと、結局のところは、これからの個別の建設費が全部積み上がったものが7兆5,000 億より下回っていることの意味ですので、結局、最初の半年間の暫定期間で、その間に会社と大臣が協議をして会社がやる路線を決めますので、それで決めた暁に会社と機構が協定を結んで、すべてどこの路線で建設費幾らで、いつごろ建設をして完成して、ですからいつごろ完成するから、そのときに幾らの限度額で債務を引き受けてくださいということが協定に全部書かれますので、その協定を見れば、これから45年間で会社がつくっていくすべての路線で幾らそれぞれかかるかということがわかるわけですね。それを足し上げていくと、それが7兆5,000 億を上回っていないということが、協定の中で、大臣がそれを会社に許可したり、機構に認可を出す前提となっているその文書の中ではっきり位置づけられるというのが、今回のスキームだと考えております。

○猪瀬委員 抜本的見直し区間についてはどうですか。

○中原専門官 抜本的見直し区間につきましては、これは今後、それぞれ個別具体的にどういう見直しをしていくのかということにも関わってきますけれども、これは担当となっている会社、あるいは複数協議制ですので、ほかの会社という可能性もあるわけですけれども、それが暫定期間中の協議の中で、どういうことを条件設定をお互いにしていくのかということにゆだねられていますので、現時点で、これは協議の対象とされる場合にはというのは、当然今回のスキームの位置づけからすると協議の対象であると思いますけれども、ただ、協議の中でどういうふうな条件設定がなされているかというのは、今後、実際にその場の問題だと思っております。

○猪瀬委員 それから、ちょっと山本さんの方にお尋ねしたいんだけれども、2兆5,000 億円のコスト削減が決まって、その内容の詳細ですが、これを早く示していただきたい。結局、公団側で計算すると思うんですね。
 それから、現在、公団でコスト高になっている要因は何か、きちんとした報告を委員会に出していただきたい。
 なぜならば、発注の問題でも、いろんな発注の仕方があるんですけれども、例えば200 万円でできるものを500 万円で納入したり、そういうことは多々あるんですが、公団側でどういうふうにコスト削減をするのか、計画書を出していただきたいんです。それで2.5 兆円についての詳細も詰めていただきたい。
 それは、単にサービスエリアのこの部分がどうとか、3車線を2車線にするからどうのとかではなくて、さらなるコスト削減の、つまり管理コスト削減も含まれてきますから、建設コストや改築コストも含めて、コスト削減目標なり、コスト削減努力なりの現状と、それから方向性と、具体的な項目をきちんと委員会に提出していただきたい。そうすると、2.5 兆円プラスαになると思うんです。そういうふうに私は考えていますので、是非それについてお願いしたいということです。

○山本理事 今、2.5 兆は政府与党の申し合わせで決まったことですので、それについて具体的にどうするか、内部的に検討しております。
 非常に額が割合からすると大きいものですから、そう簡単に右から左へ出てくるような話ではないので、各方面、いろんな検討をしているんですけれども、そういうのでお出しできるものは出していきたいと思いますが、ただちょっと、時間的にいつまでというようなことになりますと、なかなか今の時点でいつというようなことをお答えできるような状況ではないんですが、また検討状況を持ち帰りまして、詰めた上で御返事したいと思います。

○猪瀬委員 なぜ、今、これを改めて言うかというと、2.5 兆円の内訳がわからないということは前から言っている、これは急に決まったことだから、確かに内訳が出てこない、だけど出すということですね、もう出す時期に来ているから申し上げている。
 もう一つは、これは最後の質問に戻りますけれども、機構法の第12条の1の7で、今言ったインセンティブ規定があると、このインセンティブ規定も、自分たちの新会社に関わってくることですから、そこでこのインセンティブ規定について国交省は非常にあいまいにしているから法律的にはこれだけしか書いていないと思うんです。
 そこで、100 億円を90億円でつくったら、10億円は自分たちが浮かしたわけですね。そうしたら、それは自分たちの取り分ですよ。だから頑張るわけでしょう。コスト削減インセンティブですから、そうですね。
 そこのところなんだけれども、いいですか、これは先ほど中原さんが、一部は値下げに回すんだとか、いろんなことをおっしゃっていた。それはそれで考え方としていいんだけれども、つまり、100 億円から10億円を頑張って減らしたと、そうしたら本来だったら自分たちが10億円もらうわけです。もらった上で、自分たちが値下げ分を考えればいいんですよ。
 ところが、国土交通省はよけいなおせっかいで、100 億円のうち10億円減らしたら、では5億円は新会社にくれるけれども、5億円は機構にとっておいて、そのうえで値下げについて考えたいと。機構がそんなことを言う必要はないわけです。ここのところをはっきりさせたいんですが、あなた方は100 億円を10億円減らしたら、その10億円は自分の会社のものとして取りたいわけですか、どうなんですか、そこのところをはっきりしてください。

○山本理事 インセンティブの中身と、それから具体的な範囲といいますか、そこについては、これから私どもいろんな建設、あるいは管理についての具体的な点について詰めていかなければいけないと思っております。
 今、おっしゃったように、例えば100 億円でできるものを90億円でできたといったときに、その10億円というのは、どういう経営努力、どういう手法の変更で縮減できたのかといったようなところについての中身をきちんと詰めないと、今、言われたように、100 億円のところが10億円、90億円でできたから10億円については、これはもうすべて会社の利益ではないかとか、あるいはまたどういう格好であるかというようなことは、なかなか言えないんではないかと思っております。
 これからまた、いろいろ議論をして早急に詰めないといけない問題だというふうに思っております。

○猪瀬委員 だから、いろんなうわさがあって、本当にうわさは聞こえてくるからわからないんだけれども、会社には1割しかくれないよといううわさもあるんだよ、あるいは3割くれるといううわさもある。でも、これはやはり5割もらわなければおかしいね。

○山本理事 その1割とか、3割とか、5割とかというのは。

○猪瀬委員 遠慮がちに言っても5割でしょう。

○大宅委員 少なくとも一旦はもらわなければ変でしょう、と私は思いますけれども、初めからそれが全部行かないという前提でものが動いているのは、ちょっといかがなものかと思うので、そこで頑張っていただかなければ困るんですよ。これからは全部交渉の中で決まっていくわけですね。あちらは必ず大きなお世話をいっぱいしてくるわけだから、いや、それは私たちが考えるから、私たちにやらせろという基本姿勢をしっかり守っていただきたいというふうに思います。

○山本理事 今のお話で、先ほど中原専門官の方から話がございましたように、貸付料として会社から100 億円なら100 億円をまず機構の方に渡すと。その100 億円の中で90億円でできたということであれば、その10億円なるものをどういう格好で還元してくるかと、こういうことだと思います。
 そのときに、それは10億円全部なのか、あるいは一部どういうふうな格好でやるのかというのは、先ほど話がございましたように、協定なり、あるいは協定の前提になる政省令といいましょうか、基準みたいなものが一つの基準としてあるんではないかと思うんです。 それも今後の検討課題だと思っておりますが、その辺のところで基準とか、こういう場合には、こういう格好でこの何割だとか、あるいは具体的な数量で行けるのか、あるいはまた定性的な整理ができるのかわかりませんけれども、そういう格好で基準みたいなものがあって、それに基づいて協定で具体的に決まるというようなものではないかなと、私ども個人的にはそういうふうにイメージをしておるんですけれども、そういう格好で今後検討される部分だというふうに思っています。

○猪瀬委員 それで中原さんに戻るけれども、だから1割だ、3割だ、あるいは5割だ、7割だと、要はわけがわからないんです。だから、そこのところの客観的な基準というか、それはつかみで1割だ、あるいは5割だ、7割だとやってもしょうがない。何を客観的基準として設定されますか。どういうものを基準にして、例えば100 億から10億削ったら、その10億をどういう基準で分けるんですか。それが省令かなと思うんですが、それをある程度目安にして、その次に協定ですね、では何割だと。まず、恣意的な要素が入らないための客観的な言葉がなければだめだと思うんです。そういうものをどのようにおつくりなるのか、あるいは多分、機構法の法律がここまで項目として出てきているということであれば、先ほど中原さんおっしゃったように、法律と政省令と重ねて検討してきたと思うんです。その部分を次回までに、どういう客観的基準があるのかということを示していただきたいと思っているんです。
 よろしいですね。

○中原専門官 インセンティブの議論は、非常に実際の会社の成り立ちとか、いろんな条件によって検討しないといけない事項がかなり多岐にわたると予想されますので、これは今後非常に多くの時間をかけて検討しないといけないと、何のために民営化にしたのかというのが一番形としても表われてくる部分の一つだと思っていますので、そこは非常に力を入れて検討しないといけないと思っていますけれども、現時点でルール化されたものがあるわけではございませんので、ほかの特殊会社なんかの例でこういうことをやっているわけではありませんので、本当に模索しながら、猪瀬委員がおっしゃったような客観的なルールというのをつくっていかないといけないと思いますが、すぐ次回までというのは。

○猪瀬委員 ルールをちゃんと出してもらいたい。だから、何割とかいう前にルールがあって、それから何割となるわけですね。それがより妥当性のある、客観性のある、そして民営化会社にとってインセンティブのある、そういうルールですね。やはり、ルールというのは客観性があるので、ある客観性があればみんなが認めると思うんです。そういうものを出してもらいたい。その上で、では何割となってきますね。まず、考え方の基本ですね。この法律ではっきり言ってそういう表現はされていません。それは次回までに、だって、この法律をつくったんだから考え方があるはずでしょう、それを出してもらいたいと。多分政省令と同時にこれをつくったと思いますよ。そういうことで、今、要請しましたから、よろしいですね。
 今日は、時間的にこのぐらいにしておきたい。ただ、ちょっと待って、悪けど山本さんは料金別の制度でいろいろやりとりしましたから、山本さんについてはいろいろ存じ上げています。
 それで、今日は井上さんが初見参なんです。井上さんどんな人かみんな知らないから、ちょっと説明してくださいよ、どういうことで、今回ここにおられるようになったのか、私はさっぱりわかりませんので。

○井上理事 2月1日から道路公団の理事になりました井上でございます。
 私の経歴は、1999年まで建設省におりまして、最後は道路局長で辞めています。

○猪瀬委員 99年まで道路局長を何年やっていたんですか。

○井上理事 1年です。

○猪瀬委員 そのときの一番の道路局長の課題は何だったんですか。

○井上理事 課題は多々ございましたけれども、特定財源を一部ほかの目途に使うというようなことで、自動車重量税の一部をほかの部分に、今、議論されているほどの規模ではありませんけれども、移すというようなことで、それは余りそれまで前例がなかったものですから、非常に政治的な問題になって、そこら辺が大変だったです。

○猪瀬委員 大石さんの前ということ。

○井上理事 そうです。

○猪瀬委員 自動車重量税を移すなんていう話は、3億円ぐらい移すといっても移したことにならないからね。

○井上理事 もうちょっと大きかったんですが。それとそのころから既に本四の不採算問題が顕在化してきておりましたから、それをどうするかと。そのときには、まだいろんな意味で結論は出なかったんですけれども、そういうようなことであります。

○猪瀬委員 今回、どういう経緯で理事として来られたのか、いつ、どのように要請があってなられたんですか。近藤さんが言わなくても自動的に順送りで入ってきたわけですか、どっちですか。

○井上理事 私は、こういう民営化というような状況の中で、近藤総裁から来いというふうに言われてまいりました。

○猪瀬委員 近藤総裁から来いと言われる前に、名簿順で名簿を渡されて近藤さんが来いと言ったわけですか。

○井上理事 そこら辺は、私自身のことで承知しておりませんけれども、順送りという意味では、順番が逆転したんではないかと思いますが。

○猪瀬委員 逆転とはどういうこと。

○井上理事 私より若い人間がいたんですけれども、こういう時期に近藤総裁から、とにかく民営化に備えて。

○猪瀬委員 本当は年次でいうと、もっと若い人が理事に入るのに。

○井上理事 いやいや、そこはわかりません、どういうお考えだか、そこら辺はいずれにしても総裁から任命されておりますので、総裁の御判断だと思います。

○猪瀬委員 民営化に当たっての考え方を一つ聞かせてください。

○井上理事 民営化は、今の政府与党の合意に従って、国交省の方で法案づくりをされています。それの受け皿として道路公団がこれから会社になって3分割、それから機構というようなことで役割ができるわけですが、それについてきちんと目標を達成できるように、内部的な組織をきちんとしておこうというふうに思っています。

○猪瀬委員 これは、調べればわかることですけれども、道路局長をお辞めになった後、今度理事になるまでの間は、何をおやりになったんですか。

○井上理事 私は、国交省の外郭団体といいますか、財団の顧問とか、理事長をやっておりました。

○猪瀬委員 財団の名前は。

○井上理事 国土技術研究センターです。

○大宅委員 今日のペーパーの3つの基本的なところ、これはこの認識でよろしいですね、一応念だけ押したいんですが、一番頭のところです。

○中原専門官 1点目につきましては、料金の値下げについては政府与党申し合わせで、はっきりと民営化までに平均1割プラス、さらなる努力ということがうたわれていますので、それを実現していくということを、こちらとしても努力しております。
 2点目は、これは今回の4法案の中ではっきりと明記しておりますので、機構法の31条だったと思いますけれども、機構の解散の規定で、45年以内に債務を完済するということをきちんと位置づけております。ですから、これははっきりここのとおり確認できると思います。
 3点目は、ここは表現のニュアンスとか、いろんなことがございますので、これがこのとおりかどうかということについては、ちょっといろんな議論が起こり得るとは思いますけれども、先ほど来、高速国道と、ネットワーク型一般有料道路の一体管理のところと、それから3社の一体管理で申し上げていたとおりではないかと考えております。

○猪瀬委員 大臣発言は確認しているわけですからね。
 それから、今、大宅さんが言われたことの2点目ですけれども、これは単純に言うと、債務総額は40兆円だけれども、新規建設がありますね。新規建設を含めて45年以内に完済ということですね。
 それで、1つお願いがある、というか要請ですけれども、この新規建設、7.5 兆円以内ですが、最大で7.5 をカウントしながら、それ以内でやれば一番いいわけですから、6.5 でやるとか、6でやるとかということがあれば一番よろしいわけですね。
 そうすると、いずれにしろ45年以内にそれを含めて返せるという試算をきちんと、金利4%だと思いますが、これについての試算を提出していただきたいんです。これは要請です。求めます。

○山本理事 一言恐縮でございますが、通行料金の関係につきましては、政府与党の申し合わせ、合意事項によりまして、猪瀬委員も十分御案内のとおり、民営化までに実現すべき措置という格好で、特に高速道路料金について、平均1割程度の引き下げをやると。
 それに加えて、今、議論が別のところで、その提唱を踏まえて、さらなる料金の引き下げを実施すると、こう書いてございますので、私どもとしては民営化までに1割の引き下げについて最大限努力するために、今、いろいろ試行をやり、また社会実験等について取り組みたいというふうに思っております。それを更に、別納について踏み込んでいきたいと、新しい制度も踏み込んでいきたいということでございます。
 ただ、ここで書いてございますように、直ちに1割と、民営化と同時にというところについては、合意事項に踏まえてやりたいということでございます。

○猪瀬委員 別納の場合は2年で契約が切れているから、民営化までにちょうど別納は終わるわけですね。ですから、新しい制度設計をするとしても、2,200 億円あるわけですから、それを還元するというのは当然です。そのときに、変な同じような別納みたいのをつくらないでもらいたいんですけれども、山本さんも随分別納問題で懲りたわけだから、そうでしょう、そこのところをしっかりしてくださいね。

○山本理事 今、新しい制度についても検討させていただいているところでございます。

○猪瀬委員 中原さん、さっきの話で、40年で完済で新規建設含めて試算を出してほしい。そうじゃないと、それは47.5が最大値で、47.5になるかどうかはともかく、新規建設が最大値で7.5 だけれども、6かもしれないということももちろんあります。
 ですから、それはそれとして、だけれども45年以内にそれも含めて完済するということは法律で明記されているはずですね。ということであれば、当民営化委員会も金利4%等で試算を出しています。過去30年の国債金利は5.3 %で推移してきましたね。確かに今後5.3%ということはほとんどあり得ないと思うんで、大体4だと思うんですが、今、低金利で1とか2ですから。ただ、45年間に何が起きるかわからないから、それも含めて、高度経済成長はもうないだろうということを前提にして、金利動向4%設定ということは、ある意味では妥当な線かもしれないんだけれども、いずれにしろ、金利変動も考慮に入れながら、きちんとした債務返済計画の試算を、当民営化委員会は出しましたけれども、やはり国交省側も出して、それで国民の目に実証的に確認できるようなことをやっていただきたいということで、それはそんなに難しい話ではないでしょう、どうですか。

○中原専門官 いずれにせよ、この4法案を国会に提出して、その中で45年ということをきちんと議論していかないといけないということでございますので、45年で返せる根拠ということの意味では、そういうことをきちんと出せるようにしないといけないと。
 ただ、御理解いただきたいのは、実際の本当の計画というのは、実際に会社と協議してみて、初めて対象の路線とか決まってまいりますので、それは本当に具体的に決まる路線と別に、今の時点で実際に妥当性としてモデル的にある程度実際の現実と全く同じかどうかは別として、そういう根拠を付けるということで努力しなければいけないということですので、その辺は。

○猪瀬委員 その辺は基本的にモデルですからね。
 それから、新規建設の幅も多少変動するかもしれない。でも、それはリース料の設定いかんにも関わってくると思うから、幾つかのモデルケースをつくればいいんじゃないですか。それを是非お願いしたい。よろしくお願いいたします。

○大宅委員 メディアの報道に、近藤総裁が3社の人事交流をしたいというのを読んだんですけれども、その心はなんなんですか、ちょっとよくわからないんですけれども。分割するのは競争してもらいたいからで、人事交流というのは、どういうことなのかなと思ったんですけれども。

○山本理事 私どもの総裁に直接お伺いをして、その心を伺ったわけではないのであれでございますけれども、民営化に当たって3社それぞれ競争原理で、それぞれの会社が競争原理でやるわけですけれども、やはり技術的な技術者の交流でありますとか、そういうようなものも含めて、要するに人事交流という部分があるんではないかということも含めておっしゃっているんではないかというふうに理解しておりますが、そこは私どもとしても十分知っているわけではございません。

○猪瀬委員 次回に、それは近藤さんをお呼びしてやりましょう。
 では、今日はこのぐらいにさせていただきます。では、どうも御苦労様でした。


道路関係四公団民営化推進委員会委員懇談会後記者会見録

平成16年3月9日(火)16:30〜16:52
場所:道路関係四公団民営化推進委員会室(虎ノ門第10森ビル3階)


○事務局 それでは、準備が整ったようですので記者会見を始めますが、まず最初に、委員の方からお話をされるということです。

○猪瀬委員 今日は閣議決定ということで、4法案の国会提出が決まりましたので、大宅委員と猪瀬委員で委員懇談会を開きました。
 やはり、民営化の要点は料金値下げ、そして45年で借金を全部返す、そして分割であると、こういうふうに思います。
 今回の法案はいろいろと不備な部分もありますけれども、基本的な部分で民営化の方向性が達成されたというふうに理解しております。
 法律が決まったといっても法案ですから、今後政省令、つまり政令、省令のレベルでの詰め、運用の詰めというものが大事でありますので、そういう運用の中で骨抜きにされないようにすること。あるいは、現在の法案が運用の詰めによって更に、この60点を70点、80点に詰めていくという監視の作業が必要だということで、大宅委員と猪瀬委員の間で今後とも委員懇談会を続け、各委員の個別の活動を通じて監視を更に強めていきたいと、こういうふうに思っています。
 大宅委員どうでしょうか。

○大宅委員 私は約二年です。猪瀬さんは三年ですね。皆さんが見守っている中で、一応やっとここまで来たという感じです。
 最初に今井委員長と中村委員がお辞めになって、去年の末にはびっくりしたわけですけれども、田中委員長代理と松田さんが辞めてしまわれる。それで川本さんはいらっしゃらないということで2人だけになってしまったわけですけれども、その中で、改悪だ、より悪くなったとか、国交省や道路族におもねったとか、いろんな批判を浴びながら、でも私たちは少しでもよくなる可能性があるのであれば、それをやるべきだということで残ってやっているわけです。
 それで、実際問題として、どこをどうしても改悪だとは思いませんし、分割もできました、値下げもできました、ある意味では凍結も確保されましたし、勿論これで万々歳というわけではありませんけれども、少なくとも第一歩は踏み出せたと思います。
 ただ、何しろ1つ何かくっ付けただけでひょろっと変えることが上手におやりになれる方々なので、そこのところは心してできるだけのチェックはしていきたいと思っていますので、メディアの皆さんにもそこはしっかり一緒に監視していただきたいというふうに思います。

○猪瀬委員 少し付け加えさせていただきたいんですが、2001年4月に小泉内閣ができまして、石原信晃行革担当大臣が就任して、そしてその下で行革断行評議会がつくられました。
 2001年の夏に道路関係四公団民営化についての試案を提出しました。これを小泉さんに提出したわけですけれども、つまりそこから数えると、2年7〜8か月経ちます。
 当時は、道路公団民営化という言葉はほとんどありませんでした。そういう中で、さら地から立ち上げて、何とかここまでこぎ着けたというふうに思っております。
 それで、2002年6月に民営化委員会ができて、今、大宅さんが言いましたけれども、7人委員がいまして、喧々諤々の議論をいたしました。この喧々諤々の議論も公開し、そしてできるだけメディアの皆さん、そして国民の皆さんにその議論の中身が伝わるように努力してまいりました。
 もちろん意見の対立があったりすることは当然ですので、そういう中で欠席される委員、辞任される委員が出てきたことは致し方ないと思っております。
 改革というものは生き物でありまして、12月22日に政府与党枠組みが出たときにお辞めになった方もいますが、枠組みというのは箇条書き列挙でありますから、法案化のプロセスの中で細かく詰めていく場面が幾つもありました。それは、ここに来ていらっしゃる記者の皆さんも御存じだと思います。
 先ほども説明しましたが、保有・債務返済機構に天下りさせないというふうなことを小泉総理に確認したり、あるいは日本道路保有機構という名称に勝手に変えてあったので、これを道路保有・債務返済機構というふうに元に戻すようにいたしました。それから、結果としての利益を出すべきであると、こういうこともまた提案し、いろんな形で盛り込まれてきました。それから、当然ですが、東名のお金を北海道に持っていかないという分割の中身の詰めを行いました。
 こういうことで、この法案が閣議決定されるということは、今後、日本の高速道路の在り方について大きな転換点だというふうに思っています。
 これからは、多分、国鉄がJRになったように、あるいは電電公社がNTTになったように、専売公社がJT日本たばこになったように、道路四公団も民営化されて新しいイメージに包まれると思います。
 そういうことで、これから更に改革は積み重ねていくことであり、そしてよりよくするために、まださまざまな壁があります。その壁を乗り越えていく必要があるだろうと。民営化委員というのは、外側から、つまり政治や、あるいは公団側とは違った、あるいは役所側とは違った視点から、国民の代弁者としてこれを外側から監視していくと、この役割が非常に重要だというふうに考えております。
 繰り返しますけれども、この約三年の間に、さら地からここまで何とか立ち上げました。自民党国会議員の中に、これは民主党もそうかもしれませんが、我が国会議員の中に、道路公団改革をやりたい、このために命を懸けるという人が一人もいませんでした。
 そういう意味では、これは小泉首相が民営化委員会に丸投げしたと言いますけれども、民営化委員会に丸投げしなければできなかったことなんです。それがようやく実現したというか、法案にまでこぎ着けたと。法案の不備については皆さん御承知かもしれませんが、不備はあるけれども、ある程度の線まではできたんだというふうに御理解いただきたい。そういうふうなことを今日は申し上げておきたいと思います。
 以上です。

○事務局 質問の時間を取ってありますので、質問のある方は、いつものとおり手を挙げて、社名と氏名を述べてから質問をよろしくお願いいたします。

○朝日新聞 最初おっしゃった保有・債務返済機構に天下りはさせないということを首相に会って盛り込まれたというお話をされたんですが、今まで猪瀬さんは官僚制度の問題点とかいろいろ指摘されていましたけれども、改めて、機構のトップというところに、なぜこの天下りはいけないのかという点について理由といいますか、その問題点について、仮に天下りが許された場合にどういう問題が起きるのかという点について、ちょっと伺いたいんですが。

○猪瀬委員 保有・債務返済機構というものは、独立行政法人ですので、これは慣例として役所の天下りが行くというのがパターンであります。
 特に民営化会社と保有機構の間に対等の関係を持って協定を結んでいくというときに、保有機構に天下りが行くということは大きな弊害になると思います。普通だったら、国土交通省の事務次官とか、あるいは道路局長が保有機構のトップに行くだろうというふうに予想されましたので、これは小泉総理にきちんとはっきりさせてもらいたいということで天下りを止めることができました。これは小泉首相の発言ですので、これは十分に担保されるというふうに理解していいと思います。
 保有機構の本来のイメージというのは、お金の計算をしているだけだというふうに私は考えているんです。できるだけ本来のイメージに近づけるために、保有機構の持っている役割を限定していく必要があると思います。
 そこで、多分、いろんな法律とか規則とか、政省令等を含めて抜け道が出てくると思いますが、その抜け道を人治、人が治めると、よく中国が法治社会ではなくて人治とか言いますね。人治でカバーするというふうに考えられますので、その人治の部分を天下りさせないことによって押さえ込むと、こういうふうに御理解いただければと思います。

○大宅委員 私が思っているイメージなんですけれども、今度の委員会の中のいろんな過程でもつくづく思ったんですが、組織の中の上下、特にお役所の中の上下というのは一生引きずるんですね。そのように見える、その掟がすごく厳しいらしい。それで機構というところに元上司みたいなのがいるという話は、ほとんど平等の立場にはならないのではないかと。多分ふんぞり返ってしまうだろうと。
 今、猪瀬さんがおっしゃったみたいに、機構というのは上にのさばるという形ではないということにどうしてもしたいので、これは本当に私たちが総理に無理やり言ったというのではなくて、私たちがそれを言ったら小泉さんの方から、そんなものしないよという小泉さんの発意ですので、国会でもちゃんと言うからという話をしていらしたので、かなり有力に担保されていると思います。

○朝日新聞 天下りに関連して、あと1点だけ確認したいんですが、先日の国会で、ちょっとこの法案とは直接関係ないんですが、道路公団の方からファミリー企業への天下りはやめてほしいと、推進委員会でもずっとおっしゃったと思うんですが、実際にはまだ半分ぐらいしかやめていないという話を石原大臣が答弁されましたけれども、この点についてはどのようにお考えでしょうか。

○猪瀬委員 民営化委員会でファミリー企業の実態調査をいたしました。そのときに日本道路公団から708 社に2,519 人のOBが天下りしているという実態を解明しました。
 首都高、阪高、本四等もやはりそれに準ずる形でOBが行っています。天下りというのは、単に会社の経営者になっているということではなくて、ファミリー企業という概念があるんですが、これは行政コスト計算書では84社にすぎないのですが、民営化委員会としては200 社、300 社がファミリー企業であるだろうと。OBを受け入れている企業は、今、日本道路公団だけで708 社あると言いましたが、OBを受け入れることによって、仕事を受注できると、しかも、きちんとした競争入札ではないので、受注が高止まりすると、こういうことが我々の実態調査でかなり明らかになってきたんですけれども、更にそれを明解にしていく必要がある。そういう事実をまず明らかにすることによって天下りをやめさせていくということだと思います。
 つまり、国土交通省は道路公団に天下りし、道路公団プロパー社員はファミリー企業に、あるいは周辺の受注している会社にOBを送ると、こういう構造を立ち切っていく必要があるだろうというふうに理解しております。
 大事なのは、ファミリー企業問題というのが、民営化委員会の中でかなり議論されたんですけれども、新聞ももう少し具体的に報道してほしかったと思います。
 特に、あなたのいる朝日新聞でも取り上げてくれましたが、道路の派遣の運転手の車がありますね。あの派遣の車が車両管理員という変なものがいて、それが何百人もいるということで、何十億円にもなるということを明らかにしたわけですね。こういうことをいろんな新聞がどんどん取り上げてくれることを期待しております。

○読売新聞 今回インセンティブ条項が盛り込まれたんですけれども、結局、通行料金自体には利潤を含まないということになりまして、猪瀬さんが1月に出されたペーパーで、料金設定に利潤を含まないという見解は、民営化の否定につながると、あるいは仮にこのような見解が法案に明記されるようなことがあれば、その法案は民営化の根幹を否定する法案と断ぜざるを得ないというようなこともかなり厳しく言っておられたんですけれども、その点はどうなんでしょうか。

○猪瀬委員 だから、リース料設定の時点で、きつきつに設定するということですから、あとはこの間図を書きましたけれども、こういう波みたいな形で変動があるということは、それは認知されているわけですね。リース料は協定を結んだ時点で45年分確定し、固定するんです。
 ですから、リース料より上回れば利益だし、下回れば損失であり、リース料を上回れば、法人税を払うわけだし、ボーナスもたくさん払うと、リース料を下回れば、これはリストラですよ、そういうリスクを負うということは基本的には変わっていません。結果としての利益は認められていますから。つまり、最初のリース料設定で厳しい設定をしているということであって、その時点で料金には利潤を含まないということになっているだけであって、それだと固定資産税を支払わなくて済む、と。
 しかし、その後、10年後見直しとありますが、最低5年間はそういう変動リスクというものについて会社が負うということにはなっているわけです。
 しかも、5年後に見直しするときも、単に見直しではなくて、それぞれが検討し合うということであって、そこで必ずリース料を見直すとは言っていない、相互に話し合い、検討いたしますよと、話し合いをしましょうというだけですから、必ず見直すとは言っていないですね。
 ですから、近藤さんなんかは10年ぐらいの見通しがないと経営しにくいと言っていますけれども、基本的には10年後の見直しだと思います。
 したがって、交通量の変動リスクを民営化会社が負うのは当然だと思います。金利の変動リスクは機構が負うわけですから。
 それと、建設コストの削減に関わるインセンティブ規定があるということですね。これは詳細を更に追求していますので、この詳細はいずれ確認したいと思っています。

○大宅委員 いつの委員会でしたか、利潤というのがだめなわけですね、お役所の用語でそうらしいんですね。利潤を含まないとしているので、利潤というわけにはいかない。やはり民営化と言いながら、利潤といった途端にお役所の方も道路族の方もぼろもうけというような感じのイメージになるようなんですね。何か結果として利益が生じることはいいんだという話なので、実質的には利潤だと思うんですけれども、利潤という言葉を使うと跳ね返ってしまうので、利潤という言葉は使えないというふうに私は受け取りました。

○猪瀬委員 経営努力によって交通量が増えた場合、あるいは減った場合に料金収入が変動するというリスクについては、基本的には担保されています。

○事務局 それでは、ほかにございますか。
 よろしいでしょうか。それでは、特になければ、これで終了したいと思います。
 どうもありがとうございました。