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道路関係四公団民営化推進委員会委員懇談会記録

平成17年9月15日(木)16:30 〜18:21
場所:道路関係四公団民営化推進委員会室(虎ノ門第10森ビル3階)


○猪瀬委員 ただいま4時30分でありますので、予定どおり本日の「道路関係四公団民営化推進委員会委員懇談会」を開催したいと思います。
 出席者は、国土交通省から谷口道路局長以下4名。
 日本道路公団から近藤総裁以下、技師長、理事2名。
 首都高速公団から理事2名。
 阪神高速公団から理事2名。
 以上が出席者であります。
 それでは、いつもの慣例に従いまして、本日の配布資料の御説明を事務局の方にお願いしたいと思います。

○藤井参事官 お手元の資料でございます。資料1、日本道路公団から高速道路関連社会貢献協議会の記者発表資料でございます。
 資料2は、欠番でございます。
 資料3は、日本道路公団提出資料でございます。
 資料3−1が、職員の懲戒処分に係る記者発表資料でございます。
 資料3−2が、ファミリー企業の内部化に関する資料でございます。
 資料3−3が、入札状況調書、7月28日〜9月12日分でございます。
 資料3−4が、常陸道路サービスについての資料です。
 資料3−5が、資産処分状況でございます。
 資料4は、首都高速道路公団からの提出資料でございます。
 資料4−1が、電気工事等の入札状況でございます。
 資料4−2が、資産処分状況でございます。
 資料5は、阪神高速道路公団からの提出資料でございます。
 資料5−1が、電気工事等の入札状況でございます。
 資料5−2及び5−3、資産処分状況でございます。
 資料6、本州四国連絡橋公団からの提出資料でございます。電気工事等の入札状況、資産処分でございます。
 以上でございます。

○猪瀬委員 資料4−1、資料5−1、資料6は、資料4−1を見ていただければわかるんですが、過去3年間の公団発注の電気、植木、塗装、遮音壁、標識の各工事について、その入札状況を御回答いただきたいということなんですが、この塗装のことをペンキと言いますので、電気、植木、ペンキ、遮音壁、標識と、これは俗に5キと言われております。電気、植木、ペンキ、遮音壁、標識の5キ、5キについての入札状況を確認したいということで、日本道路公団と首都高速、阪神高速、本四公団に資料請求いたしましたところ、昨日の夜、首都高速、阪神高速、本四公団から資料が届きましたが、日本道路公団はこの5キについての資料提出をまだしていません。なぜですか。

○奥田理事 件数が2,600件と非常に多いわけでございまして、今、全国の支社、事務所、発注機関を含めて、今、作業をやっております。できるだけ早くとりまとめたいと考えております。

○猪瀬委員 首都高は間に合っている。日本道路公団は規模が大きいから作業が多いと言うのでしょうが、でも日本道路公団は人数も多いんです。当たり前だが、土日でも徹夜して間に合わせればいい。何で間に合わないんですか。

○奥田理事 こういう分割民営化の前でもありまして、我々委員の要求した資料につきましては、できるだけ間に合わせるべく努力はしておりますが。

○猪瀬委員 ちょっと待ってください。もともとこれはつくってなかったんですか。これなければ困るでしょう、自分たちの仕事で。

○奥田理事 いただいた資料要求の中で、発注の場所にしかないものもございまして、それを取り寄せているものもございますので、これにつきまして、すべてとりまとめで提出するには、本日の段階で間に合わなかったと、これにつきましておわび申し上げたいと、できるだけ早く提出するように努力いたします。

○猪瀬委員 まず、できる範囲で出せばいい。違いますか。民間の仕事というのは、できる範囲でまずやって、次に後で送りますということで次の暫定の、あと残りがどのぐらいあるかを示せばいいんですよ。
 全部そろわなければ出せないということは、普通はあり得ないんですよ。

○奥田理事 すべて資料を整えるべく、全国の事業所に指示をしておりまして、これのとりまとめにちょっと時間がかかっております。これは我々サボっているわけでも何でもございませんで、資料が膨大だということもございますので、我々もできるだけ早くとりまとめる努力をしておりますので、とりまとめ次第提出するということでお許し願いたいと思います。

○猪瀬委員 この資料はもともと何でつくってなかったんですか。

○奥田理事 これは。

○猪瀬委員 あなただめです。近藤総裁、この資料はもともとあってしかるべきものじゃないですか。つまり5キと言われる、電気、植木、ペンキ、遮音壁標識の各工事の全国での入札というのがずっと行われてきて、そしてそれは道路公団の中枢というか、中央に全部そのデータが集約されているのが、当然経営として当たり前ですね。なぜこれがそろってないで、出せない状況なんですか。

○近藤総裁 基幹的な資料はそろっているのが当然だろうと思います。それでまた、そろっていない場合には、提出要求があった場合、できるだけ全部そろえてというのが当然ではございますが、またできる範囲内で提出をしていくという姿勢も必要だろうと思います。そのような姿勢が今回見られなかったこと、大変私の不徳のいたすところでございます。おわび申し上げます。

○猪瀬委員 普通は、例えば、今日民営化委員会委員懇談会があると、そうすると、前から私が言っているんですが、当日の朝出すようなことはやめてほしいと。あるいは当日の昼に出してきたりするということがあって、提出された資料を分析する暇がないということがしばしばあったと。それを近藤さんにもお伝えしたことがありました。
 例えば、明日民営化委員会委員懇談会があると、君たちは全部資料を提出したのかねと、そう確認しましたか。

○近藤総裁 前回から、とにかくそれまでかなり細かいところまで私の指示を仰いでくるという状況がございました。もう少し自主性を持ってやってほしいということで、担当理事の責任でやってくれということに、前回からしておりました。
 したがって、今日こういう結果になったことは、大変残念でございます。

○猪瀬委員 この5キの資料について、JHは出してないということを認識していましたか。

○近藤総裁 しておりませんでした。

○猪瀬委員 奥田さん、何で5キの資料を今日提出しないということを、近藤総裁に伝えなかったんですか。

○奥田理事 そういった点では。

○猪瀬委員 結論を言いなさいよ。

○奥田理事 我々は鋭意努力して、今、作業をやっておりまして、間に合わなかったということでございます。
 全国の事業所からデータを取り寄せまして。

○猪瀬委員 そうじゃなくて、近藤総裁に間に合わなかったということを、何で伝えないんですか。

○奥田理事 その点につきましては、中の連絡で私の方が悪かったのかなと思っております。

○猪瀬委員 どうして伝えなかったんですか。連絡が悪かったというのは、電気にスイッチが入っていなかったとか、それと同じ言い方ですから、何で伝えなかったんですか。

○奥田理事 作業をやっておりまして、結果的に間に合わなかったということです。その結果を伝えるのが、間に合わなかったということでございます。

○猪瀬委員 間に合わなかったって、今ここに来るまでに近藤さんにお会いできるわけですね。何で伝えなかったんですか。

○奥田理事 鋭意、本当に全国から資料を取り寄せて作業をやっておりまして。

○猪瀬委員 作業が大変だったことはわかりますが、近藤総裁になぜ伝えなかったのか聞いただけです。それについて答えてください。

○奥田理事 伝えることを怠ったということにつきましては、おわび申し上げたいと思います。

○猪瀬委員 だれにおわびしているんですか。近藤さんにですか。おわびしたんですか。

○奥田理事 申し訳ございませんでした。

○近藤総裁 実は、とにかく自主性を持って、責任者は責任者の立場で、細かいことは言ってこなくていいと、しっかりやれと、前回からそういうふうにしているんです。あえてそういうふうにしておりました。
 したがって、その報告も自分の責任でということであったんだろうと思います。とにかく、細かいことをいちいち言ってこなくていいからという、特別な指示は前回からしておりました。そういう事情がございます。

○猪瀬委員 細かいことじゃないんですね。民営化委員会委員懇談会に資料提出請求をされていて、それがその日に間に合ってないということは、普通の会社で言えば会社の体面上、社長の顔に泥を塗るようなことですから。

○近藤総裁 まさに言い訳はできないことだろうと思います。これは、私の責任でそのように理事の全責任、または担当者の全責任でやりなさいと指示したわけでございます。結果責任は私が負わなければいけないと思います。したがって、私から先ほどそういう意味でおわびを申し上げたわけであります。

○猪瀬委員 指示して、責任を取ってない人がいたら、その人は責任を取らなければいけないんじゃないですか。指示したことをやってなければ、指示されたことをやらない人が責任を取らなければならないんじゃないですか。そうでなければ、近藤さんが責任を取るということですね。

○大宅委員 近藤さんは、細かいことをいちいち言わなくてよろしいと言ってしまったから、責任を自分で取るとおっしゃっているんだけれども、今までも申し訳ないんだけれども、近藤さんの言葉は、さすが民間人でいらっしゃるからはっきりしていて、申し訳ないとか、これからちゃんとやりますとか、さんざん伺ってきたんですけれども、それが実は期待していると、そうでもなかったという裏切られ感がすごくあるんです。もう今更、ここの時点でまたそんなことを言ってもしようがない、せんなきことなんですが、今ちょっとあわててやってみたら、首都高でも200件以上あるんですね。今、2,600件あるからできないというのは、ちょっと違う、やはりやらなくても、やらなくてもいいとは思わなかったかもしれないけれども、それをやらないと、それこそ社長の顔に泥を塗るものだというふうには思ってらっしゃらないというふうに受け取れるんですが。

○奥田理事 我々も要求された資料につきまして、誠実に提出するという考え方で、全国の事業所に指示を出して作業をやっておりまして、決して怠慢であるとか、そういうことで遅れたわけではございません。できるだけ早く提出することをお約束したいと思います。

○猪瀬委員 つまらない答弁だなあ。怠慢であるということではありません。民間では結果が出ないと怠慢だと言われるんです。当たり前なんです。私が原稿の締め切りを遅れたら、次の仕事できませんよ。怠慢だということで、おしまいですよ。この仕事は大変面倒だったから遅れましたとは言えないんです。それはもういいです。あなたに言ってもしようがないですから。
 その件は別に納得したわけではないけれども、時間がないから先に行きます。
 実は、当委員懇談会として、コンクリートPC橋の入札状況について資料を請求いたしまして、その入札状況の資料は、先ほどの資料3−3にずっと連なっておりますが、7月28日〜8月22日まであります。これだけではちょっとわかりにくいので、猪瀬委員提出資料としてまとめましたのでごらんいただきたい。猪瀬委員提出資料の1ページ目を見ていただきまして、更に2ページ目をのぞいてください。今回、内田副総裁、金子理事が逮捕、起訴されたのは、鋼鉄製橋梁ですから、1枚目の左側のところです。この鋼鉄製橋梁は、内田副総裁が逮捕、起訴されたのは、03年、04年発注分の工事でした。ここは、その後2005年にも鋼鉄製橋梁の発注が続いているということで、左側にある表がこの表です。いろいろ事件が起きたときに、落札率ががたがたっと下がってきます。
 ところが、右の表ですが、コンクリート(PC)橋梁ですが、同じような時期に大きな騒ぎが起きていたんですが、基本的にずっと落札率は96%、97%、98%という状態が続いています。
 そこで、この表の一番下ですが、「7月21日にPC橋、トンネル工事、52件を一時停止」と発表されました。一部停止ということでしょう。なぜならばその後も続きますから、次をめくります。 一部停止したはずですが、7月21日以降、コンクリート(PC)橋梁の落札は続き、8月22日までずっと続いております。この間、8月15日に内田副総裁が起訴されました。それは鋼鉄製橋梁の件ですが、このコンクリート橋梁については、ずっと関係なく落札が続いていて、しかも平均落札率は95.5%であるということで、これだけ談合事件で世間を騒がせているときに、道路公団はコンクリート橋梁でずっと談合と思われるような落札率の数字が出ている入札をやっていたと。これはどういうことだというふうに、極めて不愉快に思うんですが、これは近藤総裁のリーダーシップの問題だと思うんです。何でここで、こういう疑わしい数字が出てきたときにストップさせなかったんですか。

○近藤総裁 入札手続はかなり進んでおりまして、入札が行われている状況がありました。入札手続の凍結はさせました、多少遅れてしまったということは、弁解の余地がないと思っております。

○猪瀬委員 8月9日に、談合等不正行為策防止検討委員会で天下りしないとか、一応の対策を出しましたね。
 その後、8月10日以降にこんなにやっていますね。これはどう見ても談合が疑われる落札率だと思います。疑いの濃い、普通だったら、これは談合やっているなという数字ですね。これは、確かに日常性は進行していますが、止血処理というか、救急車を呼んですぐ止めることはできたはずです。これは救急車を呼んで止めるという止血処理をしていませんね。

○近藤総裁 凍結は多少遅れましたが、いたしました。この点につきまして、談合行為が行われていたということでありますと、またこれは捜査の対象になるだろうと思います。いずれにしても、進んでいるものを、その時点でなかなか止めにくかったという事情もございました。
 ただ、これは結果論でございます。その点、結果として将来談合行為等があったという、捜査が行われるという事態になりましたら、これはまた由々しき事態であると思っております。
 そういう意味で、この動作の遅れと言いますか、進んでおりました状況が止めることができない状況にあったという判断をしたわけでございまして、その点につきましては結果的にきっちりと、もしそういう事態でございましたら、責任は取らなければいけないと持っております。

○大宅委員 それと、この資料3−3のPC橋の入札状況をずっと見ていくと、大体似たようなところが応札していて、見事に1社ずつしか落札してないんです。そんなことって普通ありますか。

○猪瀬委員 つまり大宅さんの言っている意味は、同じところが落札してないと。つまり順番に、A会、K会じゃないが、あるいはかずら会じゃないが、そういう人たちがいるだろうと、でないと同じところが続けて取ってもいいはずだから、見事にシェアし合っていることが見えますよという資料ですからね。

○大宅委員 そんなことはないとおっしゃりますか。

○近藤総裁 これは、そういうことがない、また起こらないような形で入札は実施してきた建前でございます。ただ、結果として今回の捜査で、そうでなかったということが明らかになりつつあるわけでございます。
 そういう点で、その状況を踏まえて、かなり抜本的な対応策は発表して、新たな入札については、その提言を適用した形でやっていこうということにしたということであります。

○大宅委員 でも、大騒ぎになった7月以降も、97%とか96%というのは、もし私が公団側の立場だったら、大変だと、これは大ごとだと、とりあえずここのところだけでも取り繕わなければいけないと思うのが普通だと思うんですけれども、全然そういう危機感というか、どうにか世の中に対して何かやらないととんでもないことになるというメッセージが一切伝わらないわけです。こういう数字を見せられると。
 つまりトップが逮捕されてしまっても、下の下まで全部御意向は浸透していて、ちゃんとシェアしなければだめというのが、みんな思っていて、ちゃんと今までどおりに上手に分配しましたというふうに見えるんです。違うんですか。

○奥田理事 今般の鋼上工の談合事件につきまして、二度とこのような事件がないようにということで、談合等不正行為防止策を検討しまして、8月9日にとりまとめを行いました。
 この防止策をとりまとめで、すぐ実施するということで、我々もできるだけ早く実行し、また国民の皆さんの信頼を再び得たいということで取り組んでおりますが、この契約制度まで、いろいろ制度を変更して入札まで変えていくのは、少しタイムラグがございます。今の御指摘の入札の問題につきましては、既に手続が進んでいるものでございまして、入札の結果を見て、今、緊張感のない数字だということを申されましたが、我々としては今後の不正行為の防止策、これに懸命に取り組んでいきたいと思っております。

○猪瀬委員 途中で申し訳ないんですが、さっきの前のページですね。鋼鉄製の橋梁は、国交省ルートで15人逮捕された後、落札率ががくがくと下がるんです。ところが、コンクリート橋は今、奥田理事が8月8日に談合等不正防止対策を発表したと。にもかかわらず、落札率は全く下がらないですね。タイムラグと言ったが、これは入札の一時延期のような対策を、その日に、あるいはその次の日にやれば、少なくとも8月19日、22日、22日の3つ、99%とか96%という数字がありますが、この3件についてはとりあえず止めることができたんじゃないですか。

○奥田理事 この不正行為防止策の検討の過程で、すぐできるものということがございまして、工事を止めて。

○猪瀬委員 工事を止めるじゃなくて、入札を延期すればいいだけなので、入札日を1か月ずらしますよとか、そういうことはできなくはない。だって、鋼鉄製橋梁は逮捕されたりして一旦止めたじゃないですか。
 近藤さん、先ほどもおっしゃったが、8月9日に談合防止策を発表したのであれば、意思決定はどうなっているんですか。これは技師長は関係あるんですか、奥田さんのところですか。
 つまりこういう状況の中で、例えば、近藤総裁と各理事と、ではPC橋梁の方はどうなっているんだと、これも止めた方がいいんではないかと。実はずっと前からコンクリート製橋梁についても、98%だという数字は当委員懇談会で出しているわけですね。
 その前ページを見ていただきますと、赤く色を塗ったところです。これで、同じように97%、98%だと、鋼鉄製橋梁と同じような数字が出ていますということは、既に警告してあるわけであって、そうであれば当然今ある入札をすぐ止めるのが筋でしょう。そういうことを決める会議はやったんですか。やってないんですか。

○近藤総裁 やりました。それで、私の判断です。多少ずれたんですが手続の凍結はいたしました。ただ、御指摘の入札を行ったということは事実であります。これは私の判断であります。

○猪瀬委員 これは、K会、A会だと、かずら会だのという、鋼鉄製橋梁メーカーの談合があると。しかし、今度は業界違いますよ。ゼネコン業界です。ゼネコン業界が、コンクリート橋梁をやっています。そうすると、ちょっと分野が違う。分野が違うからこそ、なおこちら側に世間の批判が届いてないということであれば、一層先に手を付けるべきだったと思います。つまり公団の自浄能力があるかどうかは、まさに別の業界、ゼネコン業界の問題として問われているわけであって、それについて何も具体的にやってないんですか。

○近藤総裁 社内で検討させました。そして、凍結できるものはできるだけ早く凍結しようという方向で具体的な検討をした結果、措置を取ったものでございます。

○猪瀬委員 いつから止めたんですか。

○近藤総裁 だれか、日にち知っていますか。

○奥田理事 今、資料を持ち合わせてございません。

○猪瀬委員 資料の問題じゃないでしょう。基本姿勢の問題でしょう。

○奥田理事 この談合等不正行為防止策の検討の過程で止めておりますので、7月中には止めております。

○猪瀬委員 7月中じゃないでしょう。8月にやっているんだから。

○奥田理事 止める前も、手続がもうかなり進んでしまって、公団として世の中に公表してしまったものというものは、止めると相手方に大変な損害を与えるというような問題もございますので、手続を止めるに当たっては、まだ世の中に公表してない手続の分野につきまして、止めているということでございます。

○猪瀬委員 残ったのは何ですか。公表している部分が残ったんですか。この猪瀬委員提出資料の2ページ目に、平均落札率が書いてあるものですね。今年度発注の橋梁工事の落札状況、7月21日〜9月12日までと、これは停止しなかった理由は何ですか。
 一部停止としておいて、ずっとやっているじゃないですか。

○奥田理事 手続が完了しなかったものにつきましては、提出しておりませんので、その時点で手続が完了してなかったということだと思います。ちょっと私、その具体的な項目の資料を持ち合わせてございません。

○猪瀬委員 8月22日までの部分が、今回提出された資料ですね。それは8月22日ですから、約一か月近く前ですが、この結果数字はもう近藤総裁もごらんになっていますね。見てないんですか。この落札率です。

○近藤総裁 見ていません。

○猪瀬委員 どうして見てないんですか。気になるでしょう。

○近藤総裁 ここ2週間ぐらい、調査活動をやっておりまして、そちらの方面の数字は見ておりますが、最近のものはまだ見ておりません。気にはなります。

○猪瀬委員 今、十幾つあるものが95.5%であると。基本的にこれを見ると、談合の疑いが濃いと、これはそう思います。これまでの経緯を振り返ってみればね。一般論ではなくて、どう思いますか。

○近藤総裁 不自然な数字だろうと思います。それで、また状況証拠的なものではあると思います。

○猪瀬委員 井上技師長は、こういう数字は見てないんですか。

○井上技師長 見ておりません。それから、先ほどの工事をどうしたのかというお話ですが、いつ止めたのかは今日の時点で持っておりませんけれども、8月24日に8月9日の不正行為防止策を受けまして、入札監視統一事務局を各本部に設置しまして、そういうことで8月9日の制度を運用するような格好で再開するような方向にいたしました。
 ですから、まだ8月24日にできた制度で発注することになったものはございませんが、9月13日に、その8月24日の制度に基づいて発注公告を始めたというところで、新制度によって作業が開始された工事については、今、言ったような状況で、まだ入札が今のところ行われていないという状況です。

○猪瀬委員 8月24日に新制度で本部ができたと。その本部ができたときに、8月22日までの落札率について、これはおかしいという認識をきちんと表明したんですか。

○井上技師長 それは、私のところではやっておりません。

○猪瀬委員 この組織はいったいだれがやるんですか。この認識がなくて、新制度をつくって一体どうなるんですか。何を考えているんですか。近藤総裁、今の話おかしいでしょう。そういう制度をつくったと。次に九月何日にやりますというときに、8月22日までの結果を評価してなくて、評価というのはマイナスの評価ですが、評価してなくて次に進んでいって、一体何ができるんですか。

○近藤総裁 最近の状況の分析までは行いましたが、8月22日までは行っていなかったということであります。分析を行った後の結果も、一部例外的にはありますが、大体同じような傾向が続いていたということがこれでわかると思います。大変内容的には、どういうことになっているのか即断はできませんが、ただ不自然な数字が続いているという事実があることは否めないと思います。
 いずれにしても、現在は新制度に基づいての入札を準備中でございます。その結果を見て、これとの比較等もできる状況になると思います。

○猪瀬委員 過去の評価がなくて、未来はないんですね。そういう意味で、今までの答弁は非常に不満です。
 どうぞ。

○大宅委員 強制調査を受けて、トップが逮捕されて、これができるというセンスがどうしても理解できないんです。とんでもないことだとみんなが思ったら、またぞろ前と同じことなんかやったらとてつもないよというふうに、だれも思わないからこういう結果が出るわけですね。違いますか。

○近藤総裁 そういう認識はございました。鉄鋼の橋梁については、そういう措置を速やかに取ったわけでございますが、ほかの分野についての措置が遅れたこと、これは否めません。

○猪瀬委員 これは、公団の人たちは、今、大宅さんの言ったような、普通の世間とは違う考え方をしていると。しかし、近藤さんは民間人として、民間から来た総裁で、そうであれば、奥田理事や井上技師長が言ったことと違う感覚や考え方や行動様式を持っていなければいけない。これは鉄の橋で、内田副総裁、金子理事が逮捕、起訴されて、そういう中で遅い、やはりこれを緊急止血をできなかったということはだめです。だから、これは近藤さんは責任を取るべきだと思います。
 さらに一つ、内田副総裁を抜擢した、金子理事を抜擢したと、これも含めて責任を取るべきだと思います。
 もう一つ、この間の8月23日の民営化委員会委員懇談会で、ファミリー企業が1,000億円の剰余金をため込んでいると。これを、近藤さんは明後日、8月25日に発表するんだと3桁は行くとおっしゃった。3桁は行くとおっしゃったんだが、私はそのときに3桁というのは100億円ではだめですよと言っています。議事録で見てもらえばわかるんですが。ところが、結果は100億円しか出てこなかった、剰余金を返還する社会貢献基金、名前はどうでもいいですけれども、100億円ではやはりね、ため込んでいるのは1,000億円ですよ。これをきちんと命をかけてもやらないと、これやり切れなかったら、近藤さんは何のために民間から来たのかと今、言われていますよ。そこをお答え願いたい。
 今の止血処置が遅れていること。鋼鉄製橋梁はだれでもわかりますよ。コンクリート、トンネル、高速道路本体工事、みんな落札率は九十幾つですからね。そこに来てファミリー企業の問題はもうずっと前から言っている。これはっきりさせてください。

○近藤総裁 いわゆる猪瀬委員の表現で言いますと止血でございますが、検討が多少遅れてしまったということは、否定のしようがございません。これは結果的に私の責任だと思っています。
 先ほど猪瀬委員が御指摘の、副総裁、私の抜擢人事だということでございます。それもそのとおりでございます。この結果責任はしっかりと取らせていただきたいと、私自身思っております。
 また、その取り方、その時期につきましては、私自身でしっかりと判断してまいりたいと考えております。
 それから、ファミリー企業の問題でございます。ファミリーの問題につきましても、私は着任以来、猪瀬委員と同様の認識でございました。いろいろとお願いをしてまいったわけでございます。ようやく今度具体的な数字が、協議会ができたことによって出されたということで、これは第一歩前進だと私自身思っております。従来、私が着任したときの議論等を振り返ってみますと、1けた、2けた、それもかなり下の方の数字の議論でございまして、ここまで理解が進んだということは、第一歩だろうと思いますが、これで十分だということは思っておりません。3けたのスタート台ができたと。したがって、その貢献事業の範囲、それから規模の拡大、これをしっかりとこれから議論していただきたいということを申しております。
 いずれにしても、この間、協議会で出した結論の実行を早くやってもらいたいと。その実行というのは、スタート台の設定ということであります。まずその後で、具体的な範囲、規模の拡大についての議論を引き続きやっていきたいと思っております。

○猪瀬委員 北側国土交通大臣も100億円では少ないと発言しています。これは現在高ですね、将来増えていくことはわからないですから、現在高で100億円というのは少ないという認識は、北側大臣も言っている、私も思う、近藤さんは、それで満足なんですか。

○近藤総裁 満足ということは今まで一切言っておりません。これはまずスタート台だと、そのように表現をいたしております。まずスタート台を設定するということが、今までなかなかできなかったと、これができたことは第一歩だと、そういうふうに申し上げているわけで、これからその範囲の拡大と規模の拡大、これをやってもらわなければいけないと思っております。
 それから、これは一時的なものであってはならないと思っております。これは高速道路を利用されるお客様への還元を中心とした社会貢献事業でございます。これから末長くやってもらわなければいけないことであって、範囲の拡大、規模の拡大、それから期間的にもかなり長期にわたる事業であるという認識をしてもらわなければいけないと思っております。

○猪瀬委員 今の話は漠たる話であって、近藤さんにお尋ねしたい。この100億円を集めるに当たって、多少数は変動するけれども、77社のファミリー企業がある。そのファミリー企業、簡単に言えば77人の社長がいます。彼らと近藤さんは、どういう話し合いをしましたか。いつ、どこで、どのように彼らに対して1,000億円たまっていることについて、そのたまっているお金を吐き出せと言ったのか。どういう働きかけを、つまりどれだけ汗を流したのか説明してもらわないと、全くわからない。

○近藤総裁 これは、発注者と受注者の関係であるということも踏まえまして、慎重にやってまいりました。間接的にいろいろとお願いをし、かつ直接的には何回か文書でもお願いをいたしました。最近になりまして、時期的には先月、先々月のタイミングだったと思いますが、主な方々にも来ていただきまして、私が直接お話もいたしました。これからも、このような直接的・間接的な努力はし続けていきたいと思っております。

○猪瀬委員 今の御答弁ですが、間接的にお願いした。直接的に文書で出した。それから、直接話をした。この3種類おっしゃいましたが、直接話をしたというのは、何回、何人に、どのぐらいの時間で直接お話をしたんですか。

○近藤総裁 これは数十名になると思います。主な方々に来ていただきました。

○猪瀬委員 それは、主な方々に来ていただいて、1回話をしただけですか。

○近藤総裁 そうです。それぞれ分けて来ていただきましたので、とりあえず直接私が対応したのは1回です。
 ただ、その前に何名か文書でも直接、私の方からお願いをいたしております。これは、繰り返しになりますが、発注者と受注者の関係ということでございますので、慎重を期する必要があるという考え方もございますので、私自身着任以来慎重にやってまいりました。

○猪瀬委員 発注者と受注者の関係だから、慎重を期するというけれども、ファミリー企業は77社に役員が100人以上行っていて、それから1,000人ぐらい天下りが行っているんじゃなかったですか。つまり自分のところの分身ですよ。それをただ一般的な発注者・受注者の関係に置き替える必要は全くないと思います。そんな話し合いでは成果は出ないんじゃないですか。

○近藤総裁 基本的には、平成9年の決定以来、発注者・受注者の正常な関係に持っていくという努力はなされていると理解しております。その延長線上でそのような努力をしてきたということであります。

○猪瀬委員 ちょっと待ってください。だって天下りがそれだけ行っていて、しかもそれぞれのファミリー企業が、JHから受注している仕事は、6割、7割、8割、それが普通ですね。これは正常な普通の受注者・発注者の関係ではなくて、普通だったら、これは連結決算の対象になりますよ。それが単なる受注者・発注者ということで、ただ単によその会社にお願いするというような話ではないですね。ファミリーと言われるゆえんですから、ファミリーなんですよ。昨日まで公団にいた人が行っているわけです。
 それで、近藤さんは1回会っただけと、それは汗をかく努力が足りなかったんじゃないですか。

○近藤総裁 慎重にいろいろやってまいりました。
 それから、間接的に文書でということを申し上げました。それから、公的な場面での私の発言の中で、できるだけそれが、いわゆるファミリー企業の方々に伝わるような形で、私の考え方を述べさせていただいているつもりでございました。
 慎重にやったことが、これが汗をかいたことにならないという御指摘であれば、それは批判は甘んじて受けたいと思いますが、しかし、できる範囲内で、できるだけのことは、今までやってきて、やっと理解がここまで深まってきたと。

○猪瀬委員 100億円では理解できたと言えませんよ。

○近藤総裁 完全な理解とは私も申していません。ここまで来たと。私が着任したときの理解に比べると、相当進んできたという意味であります。ただ、これは到底十分だとは私自身思っておりませんし、またそのように申し上げているところです。

○大宅委員 これは、増える可能性はあるんですか。

○近藤総裁 これは増やしていただかないと困ると申し上げております。

○猪瀬委員 だれが困るんですか。

○近藤総裁 だれがということではなくて、これは既に方針として出ているわけでございます。国の方針でございますので、国の方針に沿った形で真剣に検討していただかなければ困るということであります。
 また、これは昨年の民営化関連法の附帯決議にも入っていることでございます。その重さを十分に認識していただくことが重要だということも、繰り返し申し上げております。

○猪瀬委員 これは大事なことなんだが、民営化後新会社が、ファミリー企業が今、1,000億円のはずが100億円しか拠出しない、あるいは頑張ってもっと何倍も出すと。どういう協力をするかによって、民営化後のファミリー企業の運命が決まるんじゃないですか。ということを、北側大臣も言っていますよ。
 としたら、近藤総裁がリーダーシップをきちんと発揮すればいいことですよ。あなた方は、こんな高値で受注していて、99%で仕事をもらっていて、それで100億円しか出さないんだったら、民営化後の会社はあなた方はお付き合いしませんよと言えばいいんですね。違いますか。

○近藤総裁 これは、いろいろと法的な問題もあるんだろうと思います。しかし、できることは全部やりたいという気持ちはございます。

○猪瀬委員 だから、できることって100億円しかやってないじゃないですか。結果ですね。100億円では国民は納得しないんです。明日その数字が、200億円、300億円に変わるのかどうか。200億円、300億円だって納得しないけれども、でも100億円ではやはり納得しないです。少なくとも、そこからどのぐらい積み上げるかというのを見せてくれないと、8月25日に100億円だと発表して、1か月弱だけれども3週間経ってまた100億円ですか。つまりその後どれだけ直にファミリー企業の社長たちを呼んで、8月25日発表以降やりましたか。

○近藤総裁 まず協議会がございました。今度また理事会等も開かれるということでございます。したがって、まず今、私が申し上げているのは、1つのスタート台、これは方針は決定されたわけでありますので、いずれにしてもその額は不十分なものであると。しかし、将来的にその範囲、規模の拡大は検討してもらいたいと。ただ、いつまでもそういう話をしていたので切りがありません。したがって、決めたスタート台を、具体的に早くつくってほしいということを今、申し上げております。

○猪瀬委員 ちょっと待ってください。8月25日に協議会を開いたわけですが、その協議会に近藤さんは出席したんですか。

○近藤総裁 担当理事の2人が出席しておりました。

○猪瀬委員 それではだめじゃないですか。私は担当理事を信用していませんよ。近藤さんがそこにいなければ、だって担当理事はファミリー企業はあってもいいと思っているんだから。近藤さんは民間人だから、ファミリー企業で1,000億円ためているのはおかしいと思ったという、私と同じ共通認識からスタートしたとおっしゃった。おっしゃった人が、何で8月25日の社会貢献協議会に出席しなかったんですか。そこで、私はこうだと言えばよかったじゃないですか。

○近藤総裁 十分私の意図が伝わっていると思っておりましたし、また伝わるように努力はしたつもりでございます。また、担当理事も同じ認識でおりますので、これからも同様の姿勢でやってもらいたいと思っております。

○猪瀬委員 そのときに、どの理事が出席したんですか。奥田さんですか。奥山さんですか。

○奥山理事 社会貢献協議会の組織の中に理事というのがございますが、私と井上理事が理事になっております。

○猪瀬委員 公団の理事として、そこの理事になって出ているのが2人だというわけですね。わかりました。そのときに100億円であなた方は納得したんですか。

○奥山理事 納得したというよりも、社会貢献協議会の設立総会でありまして、こういう事業のメニューによると、100億円規模になるという説明がございまして、納得したとか、どうとかいうことではなくて、設立総会で協議会が立ち上がるというものでございました。

○猪瀬委員 ただ、説明したというだけの話ですね。
 近藤総裁、そこで近藤総裁がリーダーシップを発揮しなければ、その協議会に出て、あなた方はどういう心づもりで来ているんだと、国民は1,000億円返してほしいと思っていると。そういうことを演説しなければ、トップの意思がどこにも伝わりませんよ。だって、8月23日の委員懇談会で100億円では困るよと、とにかく1,000億円に限りなく近い金だということを、あのとき近藤さんもできるだけ頑張ると言ったじゃないですか。それで何でその2日後に、自分がいなければならない場所にいないんですか。そこが私にはわからない。

○近藤総裁 組織的に担当理事もいるわけでございます。その担当理事が正式の立場で協議会に参加しているわけでございます。すべて私が直接対応していたのではいけないとも思っております。

○猪瀬委員 それでは、その担当理事がどういう気持ちで出席したかお尋ねするが、奥山さんはファミリー企業にたまっている剰余金1,000億円を国民に返した方がいいと思っているんですか。そうじゃないんですか。結論だけ言ってください。

○奥山理事 還元すべきであると思います。

○猪瀬委員 それは、できるだけ1,000億円に近い金額でとお考えでいましたか。

○奥山理事 金額については、1,000億円が妥当なのか、100億円が妥当なのか、それは社会貢献協議会における事業内容によると思いますので、それにふさわしい事業規模と事業範囲にすべきだと思います。

○大宅委員 それは逆さまですよ。協議会をつくって何と何をやるから、お金はこれだけ要りますという話ではなくて、不法にためてしまった金があるんだから、本来国民のものなんだから返してよと言っているので、それは全く逆さまです。

○奥山理事 協議会の性格としては、そういうことだということを申し上げたんです。

○猪瀬委員 協議会の性格なんか聞いてないです。今、大宅さんの言ったとおりです。金が余っているから返せと言って、直接返しにくいから協議会をつくるというだけの話じゃないですか。協議会は後から出てきた話ですよ。金の置き場所がないということで、社会貢献の協議会をつくったということですよ。協議会をつくって、これこれどういう事業があるから幾らかかるかという話ではありませんよ。
 あなたが金を返す場だという気持ちで臨んでないということでしょう。

○奥山理事 それは、出す側としても、ちゃんと出す理由をつくって出せるようにすることが必要だと思うので、そういうことを申し上げたわけです。
 なるべく多い方がいいとか、そういうことよりも前に、ちゃんと会社としても出せるような仕組みが要るということも必要なのかなと。別に出さない方がいいということを言っているわけではなくて、出せるような仕組みをすることが必要だと思います。

○猪瀬委員 近藤さん、今のような奥山理事の認識に基づいて、公団代表としてその協議会に出ているわけです。近藤さんと認識が違うでしょう。

○近藤総裁 表現の問題なんだろうと思いますが、とにかく協議会のそれぞれの会社の出す理由の説明としては、そういうことなんだろうと思いますが、我々として一貫して言っていることは、この剰余金の規模にふさわしい規模での返還が必要であって、そのためには、それにふさわしい事業規模、企業範囲であるべきだと申し上げているわけであります。 認識が基本的に違っているということではございません。これは、組織内でもその議論は随分やっておりまして、私は一貫してそのように言っておりますし、また具体的に指示をしているわけでございます。したがって、そのような認識でしっかりと担当理事の2人は出席してくれたものと思っております。

○猪瀬委員 担当理事をかばってもしようがない話なんですね。国民をかばってくれないと。我々の金ですよ、冗談じゃないですよ。北側大臣だって、100億円じゃ少ないと言っていますよ。
 3月に公明党の国会議員は、国会で質問しています。少なく見積もっても200億円はすぐ出せるはずだと言っていました。
 それから、この道路関係四公団の民営化法案が国会を通ったときに、参議院の附帯決議で、ファミリー企業の剰余金は全部返せという附帯決議が付いていますよ。それを、近藤総裁は、総裁ですよ、道路公団の最高責任者ですよ、その最高責任者のリーダーシップの下において100億円という数字が出てきたんではしようがないでしょう。我々の金ですよ。

○近藤総裁 全く認識は同じでございます。従来からいろいろとお願いしてきた結果、このようなスタート台ができたと、そういうことでの第一歩だと申しているわけであります。私もこれで足りないということは申しておりますし、剰余金の規模にふさわしいものに最終的に仕上げていかなければいけない。そういうことも従来から申しております。

○大宅委員 これはスタート台で増えていく可能性があるとおっしゃったわけですけれども、たしか猪瀬さんとテレビにお出になったときに、近藤さんは私には武器がないとおっしゃった。どういう武器があれば可能なんですか。

○近藤総裁 先ほど申しましたように、いわゆるファミリー企業、これは出資はしていないし、また発注者と受注者の関係であります。したがって、法的な拘束力もないわけであります。これは、そういう意味で法的な拘束力を欲しいと申しているわけではございません。と申しますのは、平成9年には、このいわゆるファミリー企業は、一般の発注者と受注企業との関係を正常化しなければいけない。そういう方向での努力がうたわれているわけでございます。
 そういうことで、競争性の拡大もやってまいりましたし、それから公団出身役員の数も減らしてもらいたいということもお願いしてまいりました。
 まだ、十分にその目標が達成されておりませんが、基本的には発注者の立場としては、入札に参加する受注企業の中に公団の少なくとも代表取締役、あるいは入札に関与する形でとの取締役、そういう存在があってはならないと思っておりまして、そういう意味で限りなく一般の入札参加企業に近い形になってもらいたいと思っております。
 その一方で、従来の剰余金の問題があるわけでございます。これは政府の方針でもあり、国会の附帯決議もある事項でございます。そういう意味で、私としては理解をしていただいて、最大限その趣旨に沿った拠出をしていただきたいとお願いしてまいったということでございます。
 これからもしっかりとお願いはしてまいらなければいけないと思っております。

○猪瀬委員 どうぞ。

○大宅委員 本来取り過ぎで、国民のもので、国会での附帯決議もある。でも、法的な拘束力はないので、お願いするしか本当に方法はないんですか。お願いという言葉が出てくると、すごく引っかかってしまうんです。返してよと、お願いしますから返してくださいということではないと。

○近藤総裁 その点が、政府におかれても大変御苦労されていることなんだろうと思います。行政府としても、お願いする以外方法はないということで、これからも最大限の努力をしてまいりたいと思います。
 また、ここまで1年半以上前のことになりますが、その当時の認識に比べますと、大分進んできたと思います。これから、末長く貢献事業をやってもらわなければいけません。最終的に剰余金の規模にふさわしいものになるように、私もできるだけのことはしてまいりたいと思っております。

○猪瀬委員 近藤さん、近藤さんの答弁は役人以上に役人的ですよ。そういうことは、あってはならないと、最大限努力すると、お願いすると、これからもまたお願いすると、結局何を言っているのか全くわかりませんよ。
 それこそ小泉さんじゃないけれども、殺されてもやるとか、そういう言葉がなければ、人は動きませんよ。結局これで責任は取らないつもりなんですか。100億円ではだれも認めませんよ。
 もし今日のような答弁ならもうやる必要ないですよ。今まで約二年やってきて、ファミリー企業から100億円しか取り返せない。先ほど競争入札を導入しろと言いましたが、この委員懇談会で新規参入についていろいろ提案して、それで料金所の問題でも新規が何件入りましたか。難しい試験問題をやらせて、ペーパーテストをやらせて、建前上は新規参入をやりますという建前で、難しい入学試験のようなことをやらせて、それで新規参入企業が入札に参加できないように公団職員がいろんな妨害をしてきているわけです。そのときに、それはだめではないかと言わなかったでしょう。何件新規入札ができましたか。3件かそのぐらいですよ。 8月25日に協議会に出席しないで、あとはお願いするって、どこに具体的に、だれに向かってお願いするんですか。全然わからないんです。

○近藤総裁 協議会ができました。また理事会も開かれるわけでありますが、そういうメンバーに対してお願いしてまいるということです。表現力がなかなか乏しいものですから、おわかりいただけないかもしれませんが、従来からも相当のことは言ってまいりました。 また、今後ともしっかりとやっていきたいと思っております。できるだけ早く、その成果が出るように努力してまいります。

○猪瀬委員 この件はまだやるつもりですが、近藤さんのそういう答弁というのは、いつもずるずるずれていって、結局責任を取らなかった。
 猪瀬委員提出資料の5キの後をめくっていって、「偽造ハイカ被害 推計と実績の推移」を見ていただきたいと思います。お手元のこれを見てください、6ページですね。偽造ハイカ被害は、危ないよということを当委員懇談会ではずっと警告して、そうしたら2004年の3月に8億円だと言っていたんですが、新しく7月にこういう数字が出て、このままいくと200億円になってしまうと。こういうふうに大変な数字、驚くべき数字が出てきました。
 そこで、その推計がちょっと甘いんではないかと。つまりこの7月推計で見れば、偽造ハイカ被害は2005年3月には消滅していると。ブルーのところが実績値で、斜線の薄い色の部分は推計値ですが、だんだん減っていくと。ところが、実際には10月の推計が出たら減っていなかった。つまり7月の13億円が20億円であり、8月の13億円が25億円であり、9月の7億円が14億円であったと。全然推計値と違う実績が出てきているわけです。このままいくと240億円どころではない、300億円行ってしまいますよというふうに、このときに私は言いました。
 更に12月の推計が出ました。そうしたら、やはり実績値が2倍ぐらいでした。ここで私は近藤さんに、このままでは300億円行ってしまいますよと、これは去年の12月です。そうしたら、近藤さんは、この7月、8月、9月の13億円、13億円、7億円が20億円、25億円、14億円に増えたのは、夏休みで人出が多かったんじゃないですかとおっしゃったんです。
 この推計は、かなり甘い推計で、しかも実際にこれだけ違ってきているということをきちんとお認めにならなかったんです。おかしいねと、おかしいねで終わってしまったんです。普通、民間企業だったら、これだけの被害金額の間違いが出てくれば、普通はこの時点で責任取るしかないんです。ただ、近藤さんはまだ赴任して1年だったから、何とかやってくれるだろうと期待していた。
 そして、次のページをめくってもらうと、更にその推計が全く違っている。6億円、4億円、4億円、2億円、1億円で終わる予定だったけれども、また減らない、11億円、9億円と、ここでも言いましたよ。おかしいと。どう考えたってこれは鉛筆をなめた推計でしかないと。ものすごい楽観的な、あるいはその幅の中で一番低い幅をわざと取っているとしか考えられない。普通は、上位と下位の推計があったら、中位の推計を取ったりする。そう考えるんだが、全然そうじゃない。 次のページに行ってください。更にこれは今年の3月です。また実績が推計と違っていたでしょうと指摘しました。それで3月実績が出たら、また違っていた。もうとうに最初の推計では、この3月で1になって終わっているはずなんです。それがまだ9億も出ている。
 更にめくってください。今年の4月です。今年の4月実績で、また更に新しく増えているということです。
 近藤さん、最初の6ページに戻りますけれども、12月の委員懇談会でいろいろ話をしたと思います。この時点でまずおかしいと思わなければいけないんです。そして、偽造ハイカの問題と偽造回数券問題がこのときに出てきた。偽造回数券問題が出てきて、そこで犯罪は犯罪者が行う、しかし、道路公団はその犯罪の培養器になっているということを言いました。カードをさっと渡して、さっと返すんですから、あるいは回数券をぱっと渡して、受け取ったままですから、幾らでも偽造できますよ。
 ということなんで、ここでよっぽど注意しなければだめだし、ここで実際に責任取ってくださいと言いました。そうしたら、近藤さんだけではないです。近藤さんの部下である副総裁や理事に責任を取ってくれと言いました。そうしたら近藤さんはそこで即答を避けたんです。何でそのときに責任を取らなかったんですか。後で取りますか。何でこのところから偽造ハイカが、つまり自分たちの担当理事の責任でもあるわけです。このときにむしろ夏休みで人出が多かったと、そんなこと言っていたんです。何でそのときに責任取ろうと思わなかったんですか。取らせるとか。

○近藤総裁 言い訳するつもりはございません。遅れたことは残念に思っております。

○猪瀬委員 今だから言いますけれども、これは近藤さんが責任を取らないのはまずいんじゃないですかと、そう私は国交大臣に当時言いましたよ。
 そこで、給料の自主返上という形になってきたんですが、少なくとも近藤さんは1か月分の自主返上。ところが、副総裁は1か月のうちの20%、理事は1か月のうちの10%、こうなって終わったんです。本当だったら、300億円からの被害が出る。この時点で200億円、実際には300億円と、300億円を更に今、超えようとしているわけです。その責任は、終わったんですか。終わっていませんよ。
 その上で、今度の談合事件になっていったわけです。その前に、ファミリー企業の入札問題で、新規が全然参入できない。そして談合の問題が起きた。そして談合の問題が起きたときに、内田副総裁が5月24日にこの場で、新聞を見るまで、かずら会だの、K会だの、A会だの知らなかったということを言っていたので、あなたうそを言っているでしょうと、新聞を見るまで知らないわけはないと言ったら、内田副総裁は名誉を傷つけられたというふうに言った。以後出席しないと。
 そのときに、近藤さんは、「これは猪瀬委員と内田副総裁の問題です」とかばいましたね。この件についても、この偽造ハイカと内田副総裁の件も、今どう思っているのかはっきり言ってもらいたいです。

○近藤総裁 偽造ハイカの、あの当時、理事全体でどう責任を取るか、自主的に考えてもらいました。その結論を、私はそのまま受け入れました。それが甘かったかどうか、それはいろいろ御批判もあろうかと思います。
 また、内田副総裁につきましては、ほかの理事もそうでございますが、当時は私は信用しておりました。内田副総裁につきましても、最後の段階まで信頼しておりました。今から考えると、まさに私自身の不明を恥ずるばかりでございます。しかし、当時はそういう状況でございました。

○猪瀬委員 内田副総裁を信じていたというのは、当然抜擢したわけですから、そこは信じていたんですが、でも具体的な資料を提出して、そしてそのときに97%や98%の落札率で天下りが具体的に行っているという、先ほどの表を出したりしているんです。そういう中で、信じていましたとおっしゃっているんですが、これは非常に重要な問題ですからね。 そして、実際に内田副総裁がA会、K会、かずら会は、新聞で見るまで知らなかったという、その言葉をそのとき信じたんですか。

○近藤総裁 私自身、信じておりました。まさにこの点につきましては、結果から見ますと不明を恥ずるばかりでございます。

○大宅委員 不明を恥ずるで終わるわけにいかないですね。私がもっと心配するのは、副総裁だけが個人でやっていたとは思えないんです。調査委員会をやってらっしゃいますね。800人ぐらいのヒアリングをなさったという話を聞いたんですけれども、その過程の間でかなり証拠隠滅というか、あるべき書類が消えていたりしたという話も聞いたんですけれども、その結果というのはどういうふうに出るんですか、いつごろ出るんですか。

○近藤総裁 一応まとめは終わりつつございます。できるだけ早く発表したいということで、作業を進めてまいりましたが、公正取引委員会からの御指導もございまして、発表は来週以降になろうかと思います。公正取引委員会には、できるだけ早く発表したいということは申し上げております。

○大宅委員 さっきから出ている、PC橋梁の方のゴルフの件とかまた出てきた分で、第三者による検証結果の概要について、資料3−1ですけれども、結局離職願いが出て、承認されたと、お辞めになったと思うんですけれども、弁護士の方が2人、検証結果についてコメントしているわけですね。そこですごく気になったのは、結論として1番の稲葉さんという弁護士の方は、公団の体質とシステムが持っている問題だというふうに言ってらっしゃって、その後5ページの7ですけれども、個人の責任は免れないけれども、公団の体質自体にも独善性、透明性の欠如、職員の説明責任に関する自覚の欠如といった問題が認められるというふうに書いてありまして、つまり個人特有とか、だれかがたまたまやっていて、それが見つかってしまったという話ではなさそうだと。
 6ページ目に、大崎さんという弁護士の方も、ここはものすごく大事だと思うんですが、今回やってらっしゃる談合に関する調査も、聞かれる側にとって不利益な事実を聴取する場合には、聞く側、公団側の人が事実関係をちゃんと調査していて、証拠、動かし難い事実の把握が必要であるが、公団調査ではそれが行われておらず、初めから意味のある供述を期待することは無理だったと思われると。つまり、ない、ないと言い張られたら、そんなことはないだろうと言う出すものが公団側にはないと。ということは、今度出てくる調査にしても、みんなが口にチャックをしてしまったら、ない、ないで何もなかったでしたと。私が一番気になったゴルフで、ゴルファーとしてはゴルフが悪者になるのはとても嫌なんですけれども、他人名でプレーしたと書いてあるんです。ということは、癒着している人同士でやったらまずいよなとわかった上で、偽名を使ってまでやったということですね。さっきから言っているのは、個人のあれもあるんでしようが、本当に全体汚染が進んでいるのではないかと思わざるを得ない。
 このままで本当に民営化ということになって、さっきから逮捕されたりしても、あれだけの落札率のものが平気で出せるというのは、そういう、どうにかなるだろうと思ってらっしゃるのか、よくわからないですけれども、どう考えても普通の感覚ではない体質がもうがっちりでき上がっているんではないかと、すごく恐ろしいことのように思うんですが、近藤さんは2年近くいらして、外からいらして、これはかなわないと思われたんではないですか。そんなことはないですか。

○近藤総裁 談合の問題もそうでございますが、今回の特許に関わる不正行為の話もそうでありますが、確かに対象となっている個人、これの責任は免れないと思いますが、しかし、それは個人の問題ということで済ましてはいけないと思っております。これは組織の全体の問題としてとらえて、必要な措置は講じていかなければいけないということは、常日ごろから言っております。
 そこで、先ほど御指摘の調査方法についてでございますが、確かに当社の観察室で、当初私が調査を命じまして調査をさせました。その結果は、やはり満足するべきものではなかったです。
 そこで、大変異例な形ではございましたが、倫理委員会の諸先生方とも御相談をいたしまして、新たに外部のこういう問題、捜査関係に詳しい弁護士の先生方に再調査、観察室がやった調査の確認作業をお願いしたということでございます。その成果は、ある程度得たんだろうと思います。
 同様に、今度は談合の問題に関しますと、先ほど申しましたように、ここ数週間調査をやってまいりました。最終局面に来ているわけでございますが、この調査に当たりましても、専門の2人の弁護士、それからもう一人の有識者の方にも参加をいただいて、できるだけ従来の社内調査的なものから一歩進んだ形で調査を行うようにしてまいりました。できるだけ早く発表はさせていただきたいと思っておりますが、ある程度の成果は出たと思いますし、また今後このような問題、類似の問題に対しましても、組織全体の問題、文化の問題等もあろうかと思います。この調査結果に基づく必要な措置だけにかかわらず、意識改革の面においてもさらなる努力が必要だろうと思います。
 この意識改革の面につきましても、大分変化は見られてきたと、私自身思っております。ただ、まだ道半ばだと、残念ながらそのように申し上げなければいけない状況ではございます。
 その意味で、今度株式会社化されて、公会計の世界から企業管理会計の世界に入る。そういうことで、環境面では意識改革はしやすい状況が整うわけでございます。ただ、システムがそうなったからと言って、自動的にそうなるわけではございません。さらなる努力を一人ひとりの職員にお願いしていかなければいけないと、引き続きお願いしていかなければいけない。また迫っていかなければいけないと考えております。

○猪瀬委員 近藤さん、一人ひとりの職員の努力はしてもらわなければいけないんですが、この職員の倫理規程違反等についてというレポートは、その弁護士がやった。新聞では匿名になっていますが、角谷部長が問題であるということは、もう4月からずっと新聞で追及されていて、警視庁も調べていた。それにしては対応が遅いんです。
 A社、B社、C社、D社と出てくるけれども、そのA社、B社、C社、D社というのはあえて名前は言わないけれども、全部コンクリート(PC)橋梁のトップクラスのところです。だから、そういう中で角谷さん問題があり、しかも自分の名前を変えてゴルフしているわけです。そして、このPC橋梁のトップクラスのメーカー、企業、業者がこのA、B、C、Dですよ。
 そういう中で、先ほどの話に戻るけれども、鋼鉄製橋梁の談合事件で内田副総裁が逮捕、起訴という流れの中で、コンクリート(PC)橋梁がずっと談合をやっているかのように見える、落札率九十幾つの数字が8月22日までに出ているんです。だから、どう考えたって一人ひとりの意識改革の問題ではなくて、遅れていたのは近藤総裁御自身の意識改革、リーダーシップです。普通はそう思います。
 私は、できるだけ協力してきたつもりだけれども、どちら側に向いていたかということですよ。国民の側を向いていたのか、道路公団の職員の側を向いていたのか、どっちだったんですか。
 角谷さんの処分だって、今ごろ出てくる問題じゃないでしょう。もう4月とかあの時期に内部調査が甘かったとこの弁護士が言っているけれども、そうでしょう。近藤さんが先頭に立って処分していればよかったんですよ。少なくともゴルフを変名でやるというだけでおしまいですよ。
 奥田さんもゴルフやっていたけれども、変名じゃないですよね。奥田さんも変名でやっていたんですか。

○奥田理事 私は実名でやっておりました。

○猪瀬委員 実名でも別に偉くはない。変名でやるなんて本当におかしいんです。絶対それは普通の状態じゃないです。そんなの当時調べていればすぐわかるはずですよ。
 そういうことも含めて、今、幾つか挙げました、挙げれば切りがないが、つい最近までコンクリート橋梁談合が続いているのを放置していた、しかも角谷問題があったと。これは、単に角谷問題は談合だけの問題ではなかったんだけれども、いろいろあった。
 そして、今日冒頭で言いました。5キについて首都高、阪高、本四が出しているのにJHは出してない、それを確認してない。
 それから、ファミリーが100億円、これでは国民は納得しません。国会決議にも反している。
 そして、内田副総裁、金子理事の逮捕、起訴の問題があった、そのときにそれは自分が大抜擢した人物だと、気づかなかったと。気づかなかったと言っても、それは気づくようなチャンスはいっぱいあった。当委員懇談会でも、気づくような提案をした。だって、あのときの国民は、新聞で初めて聞いたと言ってもだれも信用しませんでした。近藤さんはそこで信用した。やはり問題ですね。
 それから、偽造ハイカの被害のときに、すぐ責任を取らなかった。国交大臣のところに言いに行ってからですよ。
 そういうことを含めて言うと、初めは来たばかりだったし、いろいろと仕事に慣れてないと思ったし、だけどずっと発言を聞いていると、本当に国民側ではなくて公団側の古い体質の側の人たちに、どうしても顔を向けてしまう。ということで、私ははっきり申し上げて、大宅委員とも話し合ったが、近藤さんは9月いっぱいで総裁をお辞めになって、つまり中会社の会長にならない方がいいのではないかと思います。つまり退任された方がよろしいと。この2年近い現実を見てそう思っています。それについて御答弁願います。

○近藤総裁 いろいろな御批判を受けておりますことは、真摯に受け止めております。反省すべきは反省をして、できる限りのことで全力で責任を果たしてまいりたいと思っております。

○猪瀬委員 それはどういう意味ですか。私は、もうお辞めになった方がいいのではないか、悪いことを全部流し去る役割を引き受けて退場なさった方がいいんではないかと私はお勧めしたいんです。それについては、どうお考えですか。

○近藤総裁 先ほど申しましたように、猪瀬委員、大宅委員の御批判は真摯に受け止めます。できるとは最善のことをこれからもやってまいりたいと思っております。

○猪瀬委員 どうぞ。

○大宅委員 この委員懇談会でも何度も申し上げたんだけれども、何か変な、幾ら笛吹けど踊らずで、どうにもならぬということであれば、本当に国民が味方に付きますから、どこをどうすればうまく行くんだということを言ってくれというのをさんざん申し上げたわけです。というのは、国民にとっては近藤さんが辞めることが望みなわけではなくて、本当に公団が国民の側を向いて、ちゃんとしたお金の近い方に変わってほしいわけです。そのためにこれだけ2年御苦労なすったはずだから、何かがあるんではないかと。でも言えないんですか。そこがどうしても私にも引っかかっているんです。何かがあると。
 小泉さんが選挙のときにやったように、今度新しくするために一人ひとり踏み絵で、郵政民営化、賛成か、反対かでこの間はやったわけですけれども、念書を入れるなり、何かそういう方策は考えてらっしゃいますか。

○近藤総裁 いろいろな御批判があるのは真摯に受け止めます。これからもできることは最大限やっていきたいと思います。
 また、今、踏み絵の話でございますが、今度の移行に当たりまして、新会社の全役員、全社員からは、しっかりとした誓約書は提出してもらうつもりであります。

○大宅委員 それは、何か違反したらというか、罰則規程的なものがないと、とりあえずサインだけしておいたでは意味がないですからね。

○近藤総裁 できるだけ実効性のある形での誓約書にしたいと思っております。現在でも社内規則、倫理基準があるわけでございまして、それに基づいて必要な場合には措置するのが当然の話であります。しかし、新会社に移行するに当たっては、格段のそれぞれの自覚を期待したいということは当然のことだと思います。できる限りの措置は講じてまいりたいと思います。

○猪瀬委員 国民は、新会社はがらっと変わったイメージになると期待しているわけです。近藤さんの今までの姿勢とか、この2年間のリーダーシップを見ていれば、新会社に近藤さんが行って、新会社が民間らしくなるかというと、そうじゃないなと思っているから、もうよろしいんではないですかと言っているわけです。

○大宅委員 私が伺いたかったのは、とても一筋縄では行かなそうな人たちの集団、体質のように感じられるわけです。その人たちを本気にさせる自信がおありですか。

○近藤総裁 もう本気になってもらっていると思います。

○大宅委員 なっていたら、こんなふうに出てこないじゃないですか。

○近藤総裁 これからも努力を続けてまいります。

○猪瀬委員 近藤さん、最後の9月中に委員懇談会やりますが、そしてそれまでに私としてはお辞めになった方がいいと思うんです。そういうふうにずっと考えてきましたけれども、今までの約二年間の実績を見ると、新会社が本気で荒波の中を生きていかなければいけないわけで、45年以内に借金返済して、談合なんか絶対やっていられないし、ファミリーが高値受注なんかしていられないんです。ここできちんとけじめつけた方がいいと思います。
 45年以内で借金返済という大目標があって、この雰囲気を継続して新しい会社に持ち込んでもらいたくないんです。若い職員はいいですよ、希望に燃えて頑張ろうというのがわかりますから、ですが、はっきり言って年配の理事たちや近藤総裁を含めた現経営陣は、もう新しい会社に行かない方がいいです。ちょうど10月1日という区切りがあって、新会社がスタートしますから、そこまでにはっきりさせた方がいいんではないかと思います。
 今日はそういう話をしなければいけない。実際に今日いろいろ提出した資料に、具体的に新しい事実がいっぱいあったと。100億円の問題は、もうずっと、それこそ当初から言っていた問題で、これも解決しないですから、次は9月29日にやろうと思っています。
 あともう一つ、道路公団が新会社になるときに、何か愛称を考えているという声が聞こえてきたんですが、もしそういうことであれば、こういう騒ぎの中でそんなことをやっているいとまもないはずだし、そうであればきちんと国民に公募してやらなければだめですよ。勝手に考えていては。それは実際にそういう話がちらっと入っていますけれども、どうなんですか。

○近藤総裁 ロゴの問題は作業は進めてまいりました。ただ、こういう状況になりましたので、その作業は凍結をしております。この問題につきましては、新会社への申し送り事項ということにしたいと思っております。

○猪瀬委員 公募しなければだめですよ。一部でやっていては。
 とにかく、近藤さん、今、猪瀬委員と大宅委員で辞めるべきだと言いましたが、お辞めになりませんか。どうですか。

○近藤総裁 当面仕事をこの段階で投げ出すつもりはございません。これからが勝負でございますので、しっかり全力でやらせていただきたいと思っております。

○猪瀬委員 ファミリー企業の100億円は、9月いっぱいのうちに幾らになりますか。

○近藤総裁 その問題につきましては、先ほどお話しいたしましたように、決めたスタート台を早く具体化してほしいということです。

○猪瀬委員 ほしいではなくて、それは近藤さんが決めるんでしょう。スタート台、スタート台と言っても、500億円からスタートしてもいいんですよ、300億からスタートしてもいいんですよ、何も100億円でスタートする必要ないじゃないですか。
 だから、お言葉はスタート台はスタート台でいいですから、9月いっぱいでそのスタート台の高さを高くするんですかと聞いているわけです。

○近藤総裁 いや、これは私が決められれば決めますが、決められない状況があることは説明してまったところです。
 まず、これは具体的につくってもらわなければいけない。

○猪瀬委員 それは自分でつくるんでしょう。道路公団のファミリー企業でしょう。人ごとみたいな言い方はおかしいんじゃないですか。道路公団の天下りが行っていて、仕事をやっているファミリー企業を、何で人ごとみたいに言うんですか。法律上の細かい問題じゃないですよ。何をやっているんだ、出せという言葉ですよ。それを発しなければいけないんじゃないですか。当事者は近藤総裁ですよ、道路公団の総裁ですから、ほかにこれについて言える当事者がどこにいるんですか。近藤さん以外に、だれがいるんですか。

○近藤総裁 この問題は、お話ししておりますように、法律的にはなかなか難しい問題がございます。その範囲内でできるだけの努力はしてまいったつもりです。これからもしてまいります。ここまで来たわけであります。更に前進をしたいと思っております。

○猪瀬委員 これではだめですね。

○大宅委員 100億円のことを道路局長に伺いたいんですけれども、そんなものだとお考えですか。

○谷口道路局長 時間がまいってきておるわけでございますが、近藤総裁がお答えしておられるように、未曾有の事件も含めて大きな課題があった中で、ここまで10月1日、あと半月、2週間ということになりましたが、かなりの成果を見ている部分があるんではないかと思います。
 先ほど猪瀬委員が触れられましたように、45年できちっと借金を返すとか、コスト縮減とか、多様で弾力的な料金設定、その中で、例えばファミリー企業改革というのは、4つの課題があったかと思いますが、先ほど不十分という話がございましたが、入札契約の改革の問題なり、また天下りコストの問題につきましては、それなりの成果を見ているということではないかと思っておりますが、剰余金の利用者への還元については、まだ成果が十分に上がっておらないということではないかと思っております。
 そういう中で、私どもの大臣もこれまでの議論を聞いていると、100億でいいのかなということをおっしゃっています。ただ、100億円が最終ではないと、第一歩、スタートということでございまして、その辺は言葉のあやということもあるのかもわかりませんが、そう大きな認識はないのではないかという解釈も成り立つわけでございまして、過去分のものとこれからの分とが、どういう。

○猪瀬委員 ちょっと待ってください。北側大臣は、スタートとしては100億円は少ないと言っているんです。そこははっきりさせた方がいいですよ。

○谷口道路局長 それは上積みをということを、理解していただく必要があるんではないかと思います。100億円で満足しているというわけではないと思います。

○猪瀬委員 だから満足してないでしょう。

○谷口道路局長 それで、剰余金という過去の分を、先ほど法的な問題とか、発注者・受注者の問題というデリケートな問題がありますし、それを今月中にどこまでやるのかという問題と、10月1日に新しく子会社にどういうような形態、子会社だけではないわけでございますけれども、どういうことがあるかということで、どういう対応がいいのか全然関係というのが、理論的には成り立つかもわかりませんが、そこのところをもう少し具体的に詰めていただく必要があるんではないかということで考えております。そうしたお願いもさせていただいております。
 残された期間は2週間ということでございますが、まだ終わったわけではございませんので、更に具体的な検討をスピードを上げて進めていただく必要があるんではないかと思っております。

○猪瀬委員 一言だけ言わせていただきますが、このファミリー企業問題は、民営化委員会スタート時点、また更に前からやってきた問題です。そして、法案も通って、参議院で附帯決議が付いたということは、1,000億円返せということなんです。更に競争入札とかこの委員懇談会でいろんなことを提起してきました。45年返済は、当然政府与党枠組みで決めたことですし、それを実行するのは当たり前ですが、そのためにどういうことが必要かということでやっているわけです。
 そこで、1,000億円のお金を返せということは当たり前のことなんです。だからこそ国会でも、少なくともある、最低でも200億円は取れるねという国会議員の質問もあったりして、それはスタート時点の話に決まっているじゃないですか。それを100億円で話が終わろうとしているから、近藤総裁に責任を追及しているわけであって、というより強いリーダーシップを求めているわけで、できなかったら辞めた方がいいと、総裁として意味ないんですから。
 谷口さんのは、官僚的答弁だが、北側大臣が100億では少ないと言っているのだから、それはそういうことだとはっきり言えばいいだけではないですか。

○谷口道路局長 そういうことも含めて、しっかりと取り組んでいただきたいというお願いを、道路公団の方にさせていただいております。

○猪瀬委員 それでは、道路公団にお願いしたわけですね。

○谷口道路局長 お願いをしております。

○猪瀬委員 近藤さんは、ファミリー企業にお願いしたわけですね。みんなお願いして、最後のお願いはどこに行くんですか。国民の願いですから、どうなっているんですか。やはりそれは近藤さんのリーダーシップですよ。できなかったら、お辞めになった方がいいです。
 そういうことで、もう時間が過ぎているから、今日の委員懇談会はこのぐらいにしたいと思いますが、首都高と阪高、質問できなくて申し訳なかったけれども、もう一回やりますから、まだ本当は言うことあるんですが、時間ですので今日はこのぐらいにさせていただくということでよろしいですか。

○大宅委員 はい。

○猪瀬委員 本日の委員懇談会はこれにて終了しますが、9月に最後もう一回やります。更にいい会社にするために努力したいと思っています。あと記者の方は残ってください。記者会見やります。


道路関係四公団民営化推進委員会委員懇談会後の会見録

平成17年9月15日(木)午後18:25〜18:45
場所:道路関係四公団民営化推進委員会室(虎ノ門第10森ビル3階)

○猪瀬委員 では始めます。
 今日の提出資料は後で詳しく見てください。
 それから「角谷問題」というのは具体的に処分が出ていますが、先ほどのゴルフを変名でやったというのはおかしいんです。
 そういうのは置いて、御質問お願いいたします。

○高田(読売新聞) 読売新聞の高田と言いますが、近藤総裁を退任された方がよろしいという御発言があったと思うんですが、これはお二方にお聞きしたいんですが、これは委員会の退職勧告と言うか、そういったものになるんでしょうか。その辺の位置づけと言いますか、お聞かせ願えますか。

○大宅委員 どっちみち私たちは、何て言ったら、定足数が足りてないから、正式な委員会ではないんですね。懇談会でしかないわけですけれども、幾らいいお返事をいただいても、その後全然実行が伴ってなかったというのがこの2年近くの実感なんです。このままではとてもじゃないけれども、あのものすごい体質の人たちが変わるとはどうしても思えないんでということです。

○猪瀬委員 委員会は委員懇談会ですが、したがって、今言ったように勧告権限はないけれども、委員会が委員懇談会として委員会に準じる形でやってきたわけで、今回の勧告は勧告に準じる勧告と理解してもらいたい。この民営化委員懇談会で「勧告」を近藤総裁にしたということでいいと思います。退陣の勧告としたんです。

○高田(読売新聞) 日本道路公団だけではなく、首都高、阪高も持ち上がり人事についても触れられていましたけれども、それについても同様なんでしょうか。

○猪瀬委員 全部やっていると、切りがないんで、やはり近藤総裁が民間人として公団の総裁に就任したということが1つの出来事だったわけで、最初に私も、民間人としてやるんだから、できるだけ協力しなきゃと思ってやってきたんです。
 しかし、どうも民間人らしくないんです。役人以上に役人らしい人なんで、これはもうだめだと。実はずっと我慢に我慢を重ねて、それでも励まして、リーダーシップを発揮してもらおうとやってきたが、あの談合で内田副総裁のことをかばったりして、猪瀬委員と内田副総裁で話し合ってくださいみたいな、当事者性を完全に抜きにして逃げちゃったわけでしょう。その後どうしたか。その後まだ頑張ればいいと思った。ところが、結局ファミリー企業は100億円しか出てこない。しかも、協議会に出席していないんですよ。ファミリー企業を1回集めたときに、彼はお願いしますと言っただけで、そのままですよ。8月25日の社会貢献協議会に本人が出席していないんです。信じられないですよ。そこで一番叫ばなければいけなかった。だからお願いなんかしていないですよ。
 それを見て、私はこの人だめだと思ったわけ。もう中会社に行かない方がいい。この人が行ったら変わらない。かえって古い体質を温存していいと職員が勘違いしちゃう。勘違いさせないためにも、9月いっぱいで辞めた方がいいと思っている。多少ずれ込んだとしても、いずれ近々辞めた方がいいと思っています。手続上の問題でずれ込んだとしてもね。 以上です。

○大宅委員 覚えていらっしゃるとおり、悪代官みたいな藤井さんが辞めて、民間らしさを背負って近藤さんがいらしたわけですね。国民が古い体質ではなくて、本当に民営化されて、新しいいろんな会社ができるというイメージをつくっていただかなければいけなかった。それに失敗したと私も思います。

○猪瀬委員 ほかには。今日は非常に重大なことを決めたんですよ。もう少し反応していただきたいんですよね。辞めた方がいいと今まで一度も私は言わなかったんですよ。もう辞めた方がいいんです。
 会社もそうだけれども、試採用期間というのはあるんですね。この人は本当にうちの社員でいいかどうか。近藤さんも一種の試採用総裁だと思っていいと思います。そうしたら、ちょっとはずれだったということですね。民営化委員会の委員もはずれだった人は消えていくんです。みんな淘汰されていくんです。それでいいんです。それが市場社会です。

○木原(日本経済新聞) 日経新聞の木原です。
 近藤総裁の資質という問題に関しては、就任以来否定的なことを言う人が常にいて、一方でどちらかというと、猪瀬さん、大宅さんは、期待されていた面があると思うんです。それで今日おっしゃったような問題も、今に始まったことではなくて、前からある程度、急にここに出て近藤さんの体質が見えて来たと言うよりは、ずっと前から、ある意味変わらないものだったわけで、それが民営化直前になって辞めるように勧告するという、何かちょっと事態が急激に動いて、ちょっと理解し難い面があるんですが、その辺は猪瀬さんも薄々気づいておられて、急にそういうふうに発言なさっているのか、その辺を教えてください。

○猪瀬委員 私は最初から、ちょっとこの人はだめだなと思っていたんです。だけれども、藤井治芳総裁が辞めた後に、民間人から一応起用したわけだから、それなりにやってもらわなければしようがないでしょう。少なくとも藤井治芳さんは抵抗勢力であったわけだから、抵抗勢力はどけて、能力があるかどうかわからないにしても、とりあえず普通の人が来れば改革は進むだろうと。実際に藤井治芳じゃなくて、近藤さんのリーダーシップにおいてではなくて、当民営化委員会委員懇談会がいろいろと提案してやらせることはできたことはできた。近藤さんがリーダーシップがあったからではなくて、我々委員会がいろんなことをやれるようにしたということは事実なんです。
 初めからそれほど信用していたわけじゃない。だけれども、内田副総裁逮捕・起訴という大事件がありました。ここはけじめでしょう。それとファミリー企業の1,000億円のはずが100億円と、この辺ではっきりさせないといけないんじゃないかなということです。そのはっきりさせ方として、私は非常にいいと思っています。

○佐藤(TBS) TBSの佐藤と申します。
 近藤総裁はこれまで事件についても、基本的には当事者意識に欠けるような発言が多かったかのように思っているんですが、これは猪瀬さんは試用期間とおっしゃいましたけれども、結局、総裁というのは肩書だけがあって、彼なりの実行力を発揮できなかったというふうに見ていらっしゃるのでしょうか。

○猪瀬委員 近藤総裁には人事権があるわけで、もし、自分の力だけで足りなければ、たくさんの民間人を入れてチームをつくってやっていくやり方があったと思います。
 それから、当民営化委員会がさまざまな資料請求をして公開させて、いろんな問題点、膿を出させていくという作業をしていって、外からすごく協力していたわけですが、そういう機能も十分に統合できなかったと理解していいんじゃないでしょうか。
 という意味ではリーダーとしての資質の問題が1つあったということで、欠けていたということ。
 勿論、道路公団自身の深い闇というか、内田副総裁や金子理事が逮捕されるような深い闇がある。その闇に切り込んでいけばよかったんです。小泉さんと比べたらあれだけれども、やはり殺されてもやるというくらいの意気込みがあれば、違ったんじゃないでしょうか。

○栗原(NHK) NHKの栗原と申します。
 今回、近藤総裁のリーダーシップの問題を特にクローズアップしてお話になっていますが、それも含めてということになると思いますけれども、これから10月1日に民営化したときに、今のままではこういうところが課題になる。こういうところが全くいけないんじゃないかというところで、基本的な問題なんですが、現時点で民営化した際にどういうところが問題になるんだろうというお考えか、ちょっとまとめてお話しいただけますでしょうか。

○猪瀬委員 実は私はよくここまで来たなと思っているんですよ。多分、もうちょっと今の民間から来た新しい会長たちも、近藤さんに比べたらもうちょっとやれると思います。ですから、近藤さんなんです。この仕事ができない、どうもリーダーシップを発揮できない人がそのまま中の会社の会長に移行していく不安です。
 私らも9月いっぱいの任期なんで、やり残したことは何かなと思ったら、ああ、このリーダーを温存してはならないなということがやり残したことの最大の問題だと思っているんです。そのまま道路公団から中の会社に、ある連続性ができてしまったらまずいなと。よその会社を心機一転という感じがありますので、中会社も心機一転じゃないとまずいなと思っています。
 難を挙げれば切りがないんです。今のプロパーの社員が社長にどうのこうのと。これは国鉄でも電電公社でもみんなそのままになっていますから、難を言えば切りがないんで、そこのところよりも、やはり強いリーダーシップを発揮できる民間人が来るかどうか。しかも、それを役員として更に補充していくかどうか。私は補充していく方向になると思います。やはりトップのリーダーシップがすべてです。

○大宅委員 今、猪瀬さんも国鉄とかNTTとおっしゃいましたけれども、長い目で見れば民営化したということが全部下々の社員にまでじわじわと効いてきて、必ずいいようには向かうだろうとは思うんですけれども、最初のころというのは、トップの方にどのくらいの意識変化を起こせ得るかということだと思う。
 そうすると、かなりのリーダーシップを持って、本当に民間というか、市場というのはこういうものだということをちゃんとごりごりの体質の人たちにどのくらいインパクトを持って言えるかということだと思うんです。
 それに残念ながら近藤さんは、我々には、例えば社宅とかも全部すぐたたき売りますとすごい威勢のいいことをおっしゃったんですけれども、実際問題としては動かないし、全部裏切られてきたんです。ちゃんとおっしゃるからやるのかなと思うと、そうじゃなかったというのが積もり積もって、さっきから言ったように、あの談合で副総裁が捕まる中で、今日の懇談会で言ったように、何か全然わかっていないというか、全然危機感もないという体質見え見えになってしまっていることに対して、これでは幾ら何でもねということなんです。
 やはり実働させるためにはリーダーシップと、それから本当に実務をやるところに民間の考えのある人がいなきゃだめだと思うんです。それが部長なのか会長なのかその辺よくわかりせんけれども、郵政の民営化でトヨタの人が東京駅の郵便局の配置などを動かして、ワンフロアー半あいたという話がありますね。ああいうことは現場をやっている人がどんと言って、ほら、ごらん、こんなになるだろうというのを見せると、物すごく説得力があると思うんで、それは上で旗振っている人だけではだめなんで、現場の人もなるべく今度の民営化委員会には民間の人がたくさん入るように、出向でもいいですけれども、何かそういうシステムができることを私は望んでいます。

○猪瀬委員 さっきの日経の木原君の質問だけれども、資質があるかないかというのは、これは余りないだろうという貴方が思っていたというのは、それは一般的な見方としては正しんだが、問題はああいう、内田副総裁逮捕とか、そういうときの危機管理ができるかどうかのときに本当は試されるわけです。一般論でただ評価するというのではないということです。一般論としては、余り大したことはないかもしれないと思っていたかもれないけれども、そういう問題ではない。
 あそこで、では、どうするかというときに、リーダーというのは問われる。そのときに全然だめだったということです。

○木原(日本経済新聞) 一連の危機管理がやはり。

○猪瀬委員 内田副総裁逮捕とか、あれは自分の会社に振りかぶった大事件でしょう。三菱自動車でもどこでもいろんなことが起きたりすることはいろいろあるわけです。そのときに経営者としてそれをどう乗り切るかというのを見ていると、資質がないなと、最終的に判断したんです。それとファミリー企業の100億円の問題です。これはだめだなということです。それは一般論としては満点の人はいないし、始めからそんなに大したことはないとは思っていた。それは別の問題ですからね。
 それから、NHKの人の今の質問で、よく考えておいて欲しいのは、皆さんよく理解しているかどうか。45年以内の借金返済というのはかなり厳しい足かせです。あとは強いリーダーシップさえあれば、何とかなっていくんです。建設国債の償還は60年です。国鉄の借金24兆円も60年で一般財源から負担していますからね。
 今度の民営化は国民負担なしで、本四にちょっと入りますが、それでこの借金を返し終えるという、45年以内返済というのを法律に明記するわけですから、かなり厳しい足かせを付けているんです。
 しかも、料金収入を利用者還元で安くして減らすわけですから、そこで働けということですからね。近藤さんのあんな当事者性のない答弁じゃ、これから民営化会社が突き進んでいけませんよ。ここで引導を渡すしかないなということです。こっちは本気ですからね。本気じゃない人が混ざっていては困るんです。
 それから、新日鐵とか神戸製鋼から来たというが、彼らはやはりもまれています。日本の官製談合と言うか、公的な発注というのはすべての企業に及んでいますから、すべての企業に及んでいるから、受注側から来たとか言っていると、みんな受注側になってしまうんです。だから、後は個人の資質だけだけれども、やはり話していればわかりますからね。やはり近藤さんと言い方は違いますから。
 いずれにしろ修羅場をくぐり抜けてきているかどうかということは、今回、近藤さんは修羅場を通り抜けて生きてきた人生がないなとわかりました。
 こう言っちゃ何ですけれども、大宅さんも私もそれなりに修羅場を通り抜けてきています。
 そこは以上です。

○中村(NHK) NHKの中村と言います。今のところと重なると思うんですが、今日、近藤総裁はそれに関して、批判は真摯に受け止める。最後まで努めたいと。全力で責任を果たしたいという言葉を言いました。この言葉を聞いた率直な感想と、今日は時間切れになりましたが、次回、どのような委員会にしていきたいのかということをお願いします。

○猪瀬委員 近藤さんは、今この場で辞めるという決断ができなかったということです。来たときから表情も青ざめていましたが、いずれ御決断していただくしかないんじゃないですか。それは皆さんの書きぶりでしょう。どういう記事を書くかによって決まっていくんじゃないですか。そう思います。メディアが、国民が判断すべきことでしょう。私がたまたま言っただけですから、私が言っているんじゃないんですよ。国民が思っていることを代弁しただけですから。
 9月29日に予定していますよ。我々、大宅委員と猪瀬委員は9月いっぱいで任務が終わりますので、やり残したことをもう一回点検して、まだ、近藤さんがこの席に座っていたら更に確認して、いい民営化会社にするために最後まで努力するということです。
 あとはいいですか。なければ終わりにしたいと思います。
 御苦労様でした。