1. 開会
冒頭、通産大臣から、前回の会議で議論が行われた中小企業・ベンチャー企業の振興について、先の臨時国会で所要の法案及び予算が成立したことを報告。
2.資料説明
竹島内閣官房内閣内政審議室長から、ミレニアム・プロジェクトに関する総理決定、国立大学教官等の民間企業の役員兼業に関する対応方針等について説明。
村田通産省産業政策局長から、高コスト構造について説明。
3.産業界側委員プレゼンテーション
(1)金井 経団連副会長(日立製作所会長)
産業技術力の強化について、提言。
第1に、本会議での提案を受けて策定された国家産業技術戦略は、技術革新システムの改革を目指すものであり、次期科学技術基本計画への反映を含め、その実現に努めて頂きたい。
第2に、次期通常国会に提出される産業技術力強化法案については、以下の3点が重要。
@ 民間から国公立大学への委託・共同研究の資金の扱いを弾力化する、委任経理金制度の創設
A 国立大学教官等による民間企業役員兼業の透明性の確保、公立大学教官等(地方公務員)への兼業許可対象の拡大
B 大学から民間への研究成果移転機関(TLO)の充実のため、その施設の国立大学内での無償設置の可能とすること。
(2)前田 経団連副会長(東レ会長)
高コスト構造について、総論を説明。
@ 製造業に依存する貿易立国が日本の基本構造。製造業は生産性の伸び率が他産業より高く、日本の経済成長をリード。
A 製造業の海外生産比率の上昇等、生産基盤は空洞化しつつある。その要因は、各種経営資源のコスト高であり、政治のリーダーシップで高コスト構造の見直しを実現していただきたい。
B 瀬谷委員の資料に経団連産業問題委員会で取りまとめた提言等を添付している。次回または次々回の会議でこれに対する各省の検討状況の説明をいただきたい。
(3)瀬谷 旭硝子会長
高コスト構造是正策について、電力・石油・物流分野に絞って提言。
@電力分野
・電力の小売について、自由化の対象範囲の拡大、需給調整契約のメニューの多様化が必要。
・託送料金について、欧米並みの水準を目指し、速やかに再設定が必要。
A石油分野
・高硫黄C重油について、輸入禁止的な高率関税の早期見直しが必要。
B物流分野
・夜間入港規制の緩和、税関手続きの簡素化等による、港湾のフルオープン化(365日・24時間荷役)の実現、荷役作業料金の国際レベルへの引き下げが必要。
(4)宮津 NTT社長
NTTの通信料金低廉化の取り組みについて、説明。
@ NTTは、民営化以降、デジタル化によるコストダウン努力により、ダイヤル通話料等の低廉化を図ってきた。
A インターネット定額制については、現在試験提供中。試験提供の状況を見た上で、料金を下げようと考えている。事業者間接続料金については、現在、まさに米国と交渉中。
(5)奥田 日経連会長(トヨタ会長)
企業の社会的負担の観点から、社会保障改革について、提言。
@ 低成長、少子高齢化の下、「自助・共助・公助のバランスのとれた福祉」を目指し、社会保障制度の抜本改革を断行すべき。
A 年金について、年金改正法案の通常国会での早期成立を期待。その上で、基礎年金部分の税方式への転換などの抜本改革、厚生年金基金の代行部分の返上等の早急な検討が必要。
B 医療制度について、平成12年度における抜本改革の早期実現が必要。少子化問題について、保育サービスの拡充等に重点的に取り組むことが必要。
4.意見交換
(1)産業界側委員
(2)政府側委員
5.総理締めくくり発言
@ 本会議で議論してきたミレニアム・プロジェクト、中小企業・ベンチャー企業対策について、迅速かつ効果的な推進を図る。
A 産業技術力の強化については、産学官の連携が円滑に機能するよう、資金面、人材面の各般の措置を盛り込んだ産業技術力の強化法案を次期通常国会に提出したい。
B 高コスト構造については、既存産業の競争力強化とともに、新規産業の発展のためにも重要。規制緩和推進3カ年計画の再改訂等を通じて実効ある措置がとられるよう、各大臣において全力を挙げて 取り組むことをお願いする。
C 今井委員から人材育成、リーディング産業育成、情報化の推進、企業年金、企業の資金調達等の問題に引き続き取り組む必要ありとの提言があった。私としても、提言にあったような重要な問題について、産業競争力会議で議論していきたいと考える。
D いずれにしても、本会議で提言いただいた点は、クイックリスポンスで実現に努めていきたい。
6.閉会
(別紙)
第8回産業競争力会議出席者
政府側
| 小渕 恵三 | 内閣総理大臣(主宰) |
| 青木 幹雄 | 内閣官房長官・沖縄開発庁長官 |
| 深谷 隆司 | 通商産業大臣(議事進行) |
| 臼井日出男 | 法務大臣 |
| 河野 洋平 | 外務大臣 |
| 宮澤 喜一 | 大蔵大臣 |
| 中曽根弘文 | 文部大臣・科学技術庁長官 |
| 丹羽 雄哉 | 厚生大臣 |
| 玉沢徳一郎 | 農林水産大臣 |
| 二階 俊博 | 運輸大臣・北海道開発庁長官 |
| 八代 英太 | 郵政大臣 |
| 牧野 隆守 | 労働大臣 |
| 中山 正暉 | 建設大臣・国土庁長官 |
| 保利 耕輔 | 自治大臣・国家公安委員会委員長 |
| 越智 通雄 | 金融再生委員会委員長 |
| 続 訓弘 | 総務庁長官 |
| 堺屋 太一 | 経済企画庁長官 |
| 清水嘉与子 | 環境庁長官 |
産業界側
| 今井 敬 | 新日本製鐵株式会社会長 経済団体連合会会長 |
| 江頭 邦雄 | 味の素株式会社社長 |
| 奥田 碩 | トヨタ自動車株式会社会長 日本経営者団体連盟会長 |
| 金井 務 | 株式会社日立製作所会長 |
| 小池 俊二 | 株式会社サンリット産業社長 |
| 鈴木 敏文 | 株式会社イトーヨーカ堂社長 |
| 瀬谷 博道 | 旭硝子株式会社会長 |
| 孫 正義 | ソフトバンク株式会社社長 |
| 高原 慶一朗 | ユニ・チャーム株式会社社長 |
| 濱中 昭一郎 | 日本通運株式会社会長 全国通運連盟会長 |
| 樋口 廣太郎 | アサヒビール株式会社名誉会長 |
| 前田 勝之助 | 東レ株式会社会長 |
| 前田 又兵衛 | 前田建設工業株式会社会長 日本建設業団体連合会会長 |
| 三浦 昭 | 三菱化学株式会社会長 日本化学工業協会会長 |
| 宮津 純一郎 | 日本電信電話株式会社社長 |
| 室伏 稔 | 伊藤忠商事株式会社会長 日本貿易会会長 |
| (敬称略) | |