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裁判員制度・刑事検討会(第30回) 議事概要

(司法制度改革推進本部事務局)
※速報のため、事後修正の可能性あり

1 日時
平成15年12月10日(水)13:30〜16:10

2 場所
司法制度改革推進本部事務局第1会議室

3 出席者
(委 員)
池田修、井上正仁、大出良知、酒巻匡、四宮啓、井康行、土屋美明、樋口建史、平良木登規男、本田守弘(敬称略)
(事務局)
山崎潮事務局長、大野恒太郎事務局次長、松川忠晴事務局次長、古口章事務局次長、辻裕教参事官

4 議題
「刑事裁判の充実・迅速化」及び「公訴提起の在り方」について

5 配布資料

資料1 「考えられる検察審査会制度改正の概要について」の説明

6 議事

 議論の概要は、以下のとおりである。
 まず、前回に引き続いて、第28回検討会配布資料2「考えられる刑事裁判の充実・迅速化のための方策の概要について」(以下「座長ペーパー(充実・迅速化)」という。)に沿って、刑事裁判の充実・迅速化について、議論が行われた。

(1)被告人側による主張の明示等並びに準備手続終了後の主張及び証拠調べ請求の制限について(座長ペーパー(充実・迅速化)第1の4(1)並びに8(2)及び(3)関係)

  • 準備手続の実効性は、準備手続段階で弁護人に主張の明示を義務付ければ十分に担保できる。準備手続終了後の主張制限は、被告人の主張は制限せずに弁護人の主張だけを制限するとしても、事実上は被告人の主張を制限することになりかねず適当でない。
  • 主張の明示及び取調べ請求証拠の開示は、弁護人と被告人の双方に義務付けるべきである。また、主張の明示を義務付けるのであれば、準備手続終了後の主張も制限するのが論理的であるが、現実には被告人の発言を禁止することは困難であり、妥当でもない。ただし、被告人には主張制限を課さないものとしつつ、被告人の新たな主張を弁護人が法的に整理して取り上げることが許されないものとするかどうかについては、慎重な検討が必要だろう。準備手続終了後の証拠調べ請求は、座長ペーパーの案のとおり制限することが不可欠である。
  • 主張の明示義務は、座長ペーパーの案のとおり、被告人と弁護人の双方に義務付けるのが相当である。準備手続終了後の主張制限については、座長ペーパーの案のように弁護人のみに主張制限を課すものとすると、被告人が準備手続終了後に主張を変えた場合には、被告人と弁護人の主張が異なることになり、ひいては両者の関係に悪影響を及ぼすことになるので好ましくない。被告人を主張制限の対象から外すのであれば、弁護人及び検察官も主張制限の対象から外してよいのではないか。主張制限を設けなくても、準備手続終了後の証拠調べ請求を制限しておけば、計画的に審理を行うことは可能であり、準備手続の実効性は担保されるとともに、職権証拠調べの例外により真相発見の要請も担保されるから、相当ではないか。
  • 準備手続終了後の主張を制限する制度を設けないのであれば、主張明示義務を課してもよいだろう。準備手続終了後に被告人が供述を変えた場合に弁護人の主張が制限されていると、弁護人の依頼人に対する義務と主張制限によって課せられる義務とが衝突することにならないか懸念される。また、検察官の主張を制限することについても、刑訴法312条による訴因変更の権限との関係を整理する必要があるだろう。準備手続終了後の新たな証拠調べ請求については、やむを得ない事由により請求できなかった場合を除きこれを認めないこととすると、裁判所が職権で証拠調べをしようとするときには、「やむを得ない事由」には当たらないといったん却下した上で改めて証拠採用することになり、少々う遠な感がある。
  • 準備手続終了後の主張制限はしないが証拠調べ請求は制限するという、両者を区別した議論が行われているが、訴訟における主張は、それを証拠によって立証するために行われるのであり、主張と証拠調べ請求を分断して扱うことが理屈に合うのだろうか。審理計画を遵守するという機能面からはそれでよいのかもしれないが。また、座長ペーパーのように、準備手続終了後の証拠調べを制限するとともに、弁護人の主張制限をしたとしても、新たな主張と証拠調べ請求がなされた場合、裁判所が必要と認めれば、結局、8(3)イにより職権で証拠調べがされることになるのだから、主張制限はせず証拠調べ請求の制限だけをするという場合と、それほど大きな違いはなく、結局、被告人が新たな主張をした場合に、弁護人がそれを整理した形で主張することを認めるかどうかの違いにすぎないだろう。検察官の訴因変更請求についても、8(2)の「証拠調べの結果に照らし相当な理由がある」かどうかで、その許否を決するということでよいのではないか。確かに、現行制度では、公訴事実の同一性が認められれば訴因変更は許されるが、その許否の判断に、時期に遅れたかどうかという要素を採り入れることも可能ではないか。
  • そうかもしれないが、現在の刑訴法312条の文言は、どの時期でも訴因変更ができるというのが原則であるから、主張制限の規定を設けるのであれば、その規定と刑訴法312条の規定との調整が必要になるのではないか。
  • 検察官の訴追裁量権と争点整理の実効性を担保する要請とのどちらを優先するかという問題であり、後者を優先することになれば、訴因変更請求ができなくなることもあるだろう。ただし、通常の場合、新たな事実が判明した場合に訴因変更請求することが多いだろうから、主張制限の制度を設けても、8(2)の「証拠調べの結果に照らし相当な理由がある」として、訴因変更は許されることになるだろう。
  • 弁護人の主張を制限しないこととして、証拠調べ請求が制限されて立証できないとすると、無意味なのではないか。
  • 仮に立証できなくとも、弁護人が被告人と同じ主張をして共同歩調を取ることができること自体に意味がある。
  • 弁護人は被告人の援助者であり、弁護人が同じ主張をできないとすると、違和感がある。
  • そうだとすると、弁護人のみに主張明示義務を課すのではなく、双方に主張明示義務を課すべきではないか。何も、被告人を出頭させて自ら供述させるというわけではなく、弁護人が主張したことにつき被告人も同じ意向であるということが確認できればよい。弁護人が主張したことの効果が被告人に及ばないとすると、おかしいのではないか。
  • 刑訴法311条による被告人の黙秘権を考慮すると、被告人に主張明示義務を課すことには慎重であるべきだろう。また、被告人に証拠調べ請求義務を課すことも、準備手続終了後の証拠調べ請求を制限するのも相当ではない。
  • そうすると、被告人が持ち出す限り、公判段階で、新たな主張も、新たな証拠調べ請求も自由にできるようになるのではないか。
  • 基本的にはそういうことになるが、不誠実と認められるような場合には却下できるのではないか。
  • 座長ペーパーの案が適当である。迅速な裁判を実現しようというのだから、被告人にいろいろな意味で協力義務が生ずるのは当然であろう。ただし、被告人の黙秘権を考慮すると、被告人に主張明示義務を課しても、主張制限を課さないのが相当であろう。
  • 準備手続における争点整理の実効性を担保するためには、主張明示義務と主張制限、証拠調べ請求義務と証拠調べ請求制限は、それぞれセットで導入し、かつ、それぞれの義務・制限を課す主体を同じにするのが理論的には筋が通っている。仮に、主張制限の対象から被告人を外すのであれば、それは政策的な理由によるものである。また、被告人の主張明示義務を課すことと自己負罪拒否特権及び黙秘権との関係については、まさに座長ペーパーの案についての説明に記載されているとおりであり、問題はない。

(2)証拠の標目を記載した一覧表の開示(座長ペーパー(充実・迅速化)第1の7(4)イ関係)

  • 証拠の標目を記載した一覧表は、被告人及び弁護人に開示すべきである。
  • これは、証拠開示に関する裁定を行う裁判官をどこまで信頼できるかという問題であり、裁判官を信頼するのであれば、一覧表を被告人及び弁護人に開示する必要はないだろう。
  • 座長ペーパーの案に賛成する。裁判所に提出される証拠の標目を記載した一覧表の内容は具体的なものでないと意味がないが、一覧表を被告人側に原則開示するものとすると、その一覧表に証拠の内容にわたることまで記載するのが困難となり、裁判所の裁定のための資料という本来の役割を十分に果たすことができなくなってしまうので適当でない。
  • 裁判官が一覧表の記載が不十分と考えるときには、補充を命じることができるのか。また、一覧表の記載が具体的なものとなるための担保措置は考えなくてよいのか。
  • 裁判所が裁定をするのに不十分であると考えれば、一覧表の補充を命じることができるだろうし、さらに、証拠自体の提示を求めてインカメラ審査することもできるだろう。これらの措置をとることができることが担保措置にもなるのではないか。
  • 以前、一覧表の作成は大変な作業であるとの指摘があったが、十分な一覧表が作成されることはどのようにして担保されるのか。被告人側に一覧表を開示することが担保措置になるのではないか。
  • 以前指摘したのは、一般的に、すべての事件において、一覧表を作っておくべきであるというのは困難であるということである。裁判所が、特定の事件、特定の範囲の証拠について指定する場合であれば、困難というわけではない。
  • 一覧表に記載されていない証拠は、その一覧表を見ても分からないから、一覧表の開示が、証拠が漏れなく一覧表に記載されることの担保にはならないのではないか。
  • 被告人側として、こういう証拠があるはずであり、それが開示されるべきであると考えるのであれば、その証拠の開示を請求すればよいのであり、一覧表を開示することにしても意味がない。
  • 開示請求は、開示を求める証拠の類型と範囲を特定すれば足りるものとされているので、こういう証拠があるはずだという場合に、開示請求をすることは困難ではないだろう。

(3)開示された証拠の目的外使用の禁止について(座長ペーパー(充実・迅速化)第1の9(1)関係)

  • 座長ペーパーの案は、目的外使用の禁止の対象を明確化しており適当である。罰則については、営利目的の悪質な使用があり得ることを考慮すれば、選択刑として懲役刑を設けておくことはやむをえないだろう。
  • 「使用してはならない」という表現は抽象的なので、禁止の対象となる行為をもう少し明確化できないだろうか。また、事件の研究など、弁護士の職務上必要がある場合にも利用が認められるべきである。罰則については、刑事罰を設けることには反対であり、弁護士倫理で対応すべき問題と考える。
  • 弁護士倫理で対応すべきというのは、悪質な行為であっても当罰性がないという趣旨なのか。また、「職務上必要がある場合」と言うが、事件の研究のために、開示されたオリジナルの証拠のコピーそのものを用いる必要があるのか疑問である。
  • 事件の研究目的に使うのであれば、刑事確定訴訟記録法による開示など、法所定の開示のルールによるべきであり、本来、争点整理等の目的のために開示された証拠をそれ以外の目的のために利用することは許されないはずである。
  • 座長ペーパーの案に賛成である。目的外使用を禁止しておかないと、それによる弊害を理由として証拠開示の範囲が狭く判断されてしまうおそれがある。証拠を他の目的で使う必要がある場合には、法に定められた正式のルートを用いるのが筋である。
  • ある弁護士が担当した刑事事件で開示を受けた証拠を、事件研究等の研修のために、その事件を担当していない他の弁護士とともに用いるとすると、他の弁護士の方には、弁護士法上の守秘義務は及ばないので、秘密の保持に関し何の規制も及ばないことになり、不適当ではないか。
  • 開示された証拠の内容を要約したものは、目的外使用禁止の対象である「開示された証拠の複製その他その内容の全部又は一部をそのまま記録した物又は書面」には当たらないということであるが、目的外使用禁止の趣旨が、一般の国民の捜査への協力を確保することにあるのだとすれば、たとえ要約であってもその内容が表に出ることは問題ではないか。
  • たたき台では目的外使用禁止の対象が「証拠の写し又はその内容」とされており、「証拠の内容」の範囲が不明確であるという指摘があったことから、座長ペーパーでは、目的外使用禁止の対象が明確になるように修正した。弁護人が開示証拠の内容を漏らした場合、弁護士法上の守秘義務に違反することになり、これでカバーできるだろう。他方、被告人が開示証拠の内容を漏らすのは止められず、やむを得ないのではないか。
  • 開示された証拠の内容が公になるのは確かに問題だが、内容を要約した文書であれば、オリジナルの証拠よりも一般の信頼の度合いが低く、弊害はより小さいと言えるのではないか。

(4)訴訟指揮の実効性確保について(座長ペーパー(充実・迅速化)第3関係)

  • 弁護士に制裁を科した場合の裁判所による処置請求の通知先に、公的弁護制度における運営主体も加えるべきである。
  • 処置請求先として弁護士会と日弁連が挙げられているのは、弁護士の身分に着目しているからと思われるが、運営主体に弁護士の身分の得喪に関する権限を与えるという議論はされていないから、座長ペーパーの案のとおりでよいのではないか。
  • 現在検討中の公的弁護制度の運営主体における常勤弁護士等に対する懲戒等の在り方に関する議論との整合性をとる必要があるということだろう。
  • 当事者の訴訟行為が常に裁判官に理解されるとは限らないが、そうした場合に過料による制裁を科すことが適切かどうか疑問がある。
  • 現に弁護士倫理だけでは対応できていないのだから制裁規定は必要である。
  • 過料による制裁が科されるような事態に至らないことが望ましいが、そもそも裁判長が刑訴法295条による命令を出すこと自体が特異なことであり、言わば、我慢に我慢を重ねてその命令を出している。それでも訴訟関係人が従わないときのための担保として、制裁規定は必要である。

(5)即決裁判手続について(座長ペーパー(充実・迅速化)第5関係)

  • 事実誤認を理由とする上訴を制限するとされているが、量刑不当を理由とする上訴との区別が難しいように思う。執行猶予の科刑制限があれば、上訴されることも少ないと思われるので、上訴制限は不要と思う。それ以外の点は、座長ペーパーの案でよい。
  • 上訴制限を設けて事件の蒸し返しを防いでおかないと、この制度がうまく動かなくなってしまうだろう。また、事実関係が簡明な事件が対象となるのだから、量刑不当と事実誤認の切り分けが困難になることもないと思われる。
  • 即決裁判手続では、検察側の過剰捜査と弁護側の過剰防御を防ぐ必要がある。上訴制限を設けずに検察官が慎重になっても、科刑制限を設けずに弁護人が慎重になっても、いずれにしてもこの制度が使われないことになりかねないので、上訴制限と科刑制限をセットで設けるべきである。

 続いて、第29回検討会配布資料2「考えられる検察審査会制度改正の概要について」(以下「座長ペーパー(検察審査会)」という。)に沿って、公訴提起の在り方について議論が行われた。

(6)いわゆる法的拘束力のある議決の要件について(座長ペーパー(検察審査会)1(2)関係)

  • 全体についての意見だが、第一段階の審査は検察審査員の自主性を尊重し、第二段階の審査ではリーガルアドバイザーの関与を必要的にして公訴提起の判断が慎重になされるようになっており、全体として調和のとれた適切な案である。
  • 二段階目の審査では不起訴不当の議決ができないことになっており、起訴相当か不起訴相当のいずれかの議決をせざるを得ないことになるが、そうすると、起訴相当とする意見が過半数であるものの、起訴相当の議決の要件である8人に達していない場合に不都合が生じないだろうか。
  • 二段階目の審査では、起訴相当の議決をするかしないかという判断をすることになるのではないか。
  • 過半数は起訴相当と思っているけれど、起訴相当の要件である8人に達しない場合は、不起訴相当という議決をすることになるのではないか。
  • 検察審査会の議決が「起訴できない」という結論である以上は、不起訴相当という判断がなされたということになるのだろう。
  • 二段階目の審査で不起訴不当の議決ができることになると、被疑者の不安定な状態が続くことになるので、起訴できないものは不起訴相当の判断として、被疑者の身分を確定させるべきである。
  • 一段階目の審査で起訴相当の議決をするに当たり、検察官からの意見聴取を必要的とすべきかどうかを議論する必要があるのではないか。
  • 一段階目の審査では、どの段階で検察官を呼ぶかの判断が難しいのではないか。必要があれば検察官を呼ぶことはできるのだから、必要的にまですることはないだろう。
  • 起訴相当の議決をする方向性が見えてきた段階で呼ぶことも考えられるだろう。
  • 一段階目の審査で起訴相当の議決がなされ、検察官が再捜査した結果、証拠関係が全く変わらなかった場合に、二段階目の審査で不起訴相当の議決をすることは許されるのか。
  • 理論的には、二段階目の審査は、一段階目の判断に縛られないから、可能ではないか。しかし、実際にはそういうことは余りないだろう。
  • そうすると、一段階目の起訴相当の議決は、現在の不起訴不当の議決と同じことになるのではないか。
  • 現行制度の下では、起訴相当の議決がなされても、検察官が起訴するかしないかを一定期間内に明らかにすべき義務や、不起訴が維持された場合に二段階目の審査が開始されるという効果は生じないのだから、かなり大きな違いがあると言えるのではないか。

(7)いわゆる法的拘束力のある議決後の訴追及び公訴維持の在り方について(座長ペーパー(検察審査会)(3)関係)

  • 指定弁護士が補充捜査を行って供述調書を作成した場合、その調書は、証拠法上、検察官面前調書として扱われるということになるのか。
  • 指定弁護士は検察官の職務を行うことになるのだから、そういうことになるだろう。
  • 指定弁護士が執務しやすいような環境を整備するため、人的、物的、経済的な面で十分な配慮をお願いしたい。
  • 現行の付審判制度でも、検察庁は、指定弁護士の職務遂行に積極的に協力する方針で臨んでおり、検察審査会制度における指定弁護士に対しても同様となろう。
  • 指定弁護士が検察官と同等の権限を持つとしても、公訴権への民意の反映という制度趣旨からすると、公訴を取り消すことは許されないのではないか。一方、公判での証拠調べの結果、無罪相当と判断したときに無罪論告をすることは許されるだろう。
  • 被告人が所在不明や病気のために長期にわたり公判に出頭できないなど、公訴を取り消すべき合理的な理由がある場合もある。
  • 指定弁護士が公訴を提起するからといって、公訴の取消しが許されないとは言えないのではないか。
  • 指定弁護士の裁量により公訴を取り消すことができるのであれば、実質的には、指定弁護士の判断で起訴しないという選択が許されることになってしまわないかということが問題とされているのだろう。指定弁護士が検察審査会の議決に従って起訴することが義務付けられるのであれば、公訴の取消しもできないということになるのではないか、ということだろう。

(8)リーガルアドバイザー(仮称)の委嘱について(座長ペーパー(検察審査会)(1)関係)

  • リーガルアドバイザーは、具体的に、どのようなことをどこまでできるのかが問題になる。制度の運用に当たっては、結論を決めるのは検察審査会であることが明確となるように注意すべきである。
  • リーガルアドバイザーの職務権限の限界については、具体例を想定しながら詰めていくことになるのだろうが、法文には書ききれない問題かもしれない。

(9)その他

  • 罰則を見直すに当たっては、現行の罰則を強化するような方向での見直しは行うべきでない。
  • リーガルアドバイザーの秘密漏泄罪が新設されることにはなろうが、検察審査員と補充員については、検察審査会の議決によって起訴されるようになった場合でも、秘密漏泄罪の保護法益が変わるわけではないのだから、罰則を見直すことには反対である。
  • たたき台で、罰則を見直すものとした趣旨は、検察審査員は、裁判所の非常勤職員として、国家公務員法が準用されるが、検察審査会法上の守秘義務違反の罰則と、国家公務員法上の守秘義務違反の罰則との関係が必ずしも明確ではないことや、検察審査員は、裁判員とは異なり、公開の法廷で取り調べられるわけではない不起訴記録に接することから、その秘密保持のための手当てを明確化する必要があるのではないかということから、掲げたものである。
  • 検察審査員は不起訴記録を取り扱うのに、検察審査会法の守秘義務に関する規定が評議の秘密に関するもののように規定してあることが、そもそも合理的なのか、ということもあるのだろう。

(以上)