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法曹制度検討会(第15回)議事録

(司法制度改革推進本部事務局)

1 日時
平成15年1月21日(火)15:00〜17:15

2 場所
司法制度改革推進本部事務局第1会議室

3 出席者
(委 員) 伊藤 眞(座長)、岡田ヒロミ、小貫芳信、釜田泰介、木村利人、佐々木茂美、田中成明、中川英彦、平山正剛、松尾龍彦(敬称略)
(説明者) 稲田伸夫(法務省刑事局総務課長)
小池 裕(最高裁判所事務総局審議官)
松倉佳紀(日本弁護士連合会副会長)
川中 宏(日本弁護士連合会副会長)
高中正彦(日本弁護士連合会弁護士制度改革推進本部事務局長)
(事務局) 大野恒太郎事務局次長、古口章事務局次長、植村稔参事官

4 議題
(1)弁護士会運営の透明化−弁護士会の会務運営について国民の意見を反映させることが可能となるような仕組みを整備することを始め、弁護士会運営の透明化を図ること
(2)裁判所、検察庁等の人的体制の充実―司法を支える人的基盤の充実強化を図ること
(3)その他

5 配布資料
【事務局配布資料】
[その他]
○資料15−1 法曹制度検討会 今後の開催予定(案)
○資料15−2 法曹制度検討会 進行の枠組み(案) その3

【法務省配布資料】
[裁判所、検察庁等の人的体制の充実]
○資料 検察庁の人的体制の充実強化について

【最高裁配布資料】
[裁判所、検察庁等の人的体制の充実]
○資料 裁判所の人的態勢の充実について

[その他]
○資料 下級裁判所裁判官指名諮問委員会の設置に関する規則要綱
○資料 確認事項

【席上配布資料】
[日弁連]
○資料1 情報公開法・独立行政法人等情報公開法における不開示事由について
○資料2 日弁連の各種委員会の活動
○資料3 日弁連の日常活動における会外との連携
○資料4 地域司法計画シンポジウム報告書「私たちのまちに十分な司法サービスを
〜市民と自治体が活用できる司法を考える〜」について
○資料5 地域司法計画シンポジウム報告書「私たちのまちに十分な司法サービスを
〜市民と自治体が活用できる司法を考える〜」
○資料6 地域司法計画シンポジウム報告書追加資料
○資料7 裁判の充実・迅速化のために(資料集)

6 議事

【伊藤座長】それでは所定の時刻でございますので、第15回法曹制度検討会を開会させていただきます。御多忙の中、ありがとうございます。
 議事に先立ちまして、事務局から配布資料の確認をお願いします。

【植村参事官】それでは、配布資料の確認をさせていただきます。事務局からお配りいたしましたのは資料15−1と15−2でございます。いずれも今後の法曹制度検討会の進行の関係でございます。後ほど「その他」の議題のところで御説明させていただきたいと思っております。それから、法務省、最高裁から次第に記載しましたとおりの資料の御提出をいただいております。それから、日弁連から席上配布資料の御提出がありましたので御紹介をいたします。
 以上でございます。

【伊藤座長】それでは、本日の議事の確認をさせていただきますが、まず次第にございますとおり、(1)といたしまして、弁護士会運営の透明化の問題につきまして、前回に引き続いて御議論をお願いしたいと存じます。
 続きまして、御承知のとおり、平成15年度予算の政府原案が確定いたしておりますので、(2)といたしまして、裁判所、検察庁の人的体制の充実の問題につきまして、法務省、最高裁から、平成15年度予算の政府原案に盛り込まれた検察官、裁判官等の増員について御紹介いただきながら議事を進めたいと思います。
 その後に当検討会の今後のスケジュールについてお諮りをいたします。
 さらに関係機関タイムとして、最高裁から下級裁判所裁判官指名諮問委員会に関する一般規則制定諮問委員会の答申、確認事項等について報告をお願いしたいと存じます。
 それでは、今申しましたとおりの順序でございますが、まず前回に引き続きまして、弁護士会運営の透明化の問題でございます。前回、日弁連から御説明をいただきましたが、これにつきまして、さらに御質問のある方は挙手の上、御質問をお願いしたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。いかがでございましょうか。

【平山委員】もしないようでございましたら、この前の木村委員の説明等に関係がございますので、今日日弁連が提出しております資料について、若干説明をしていただくということでどうでございましょうか。

【伊藤座長】前回の補充ということで承ってよろしいでしょうか。

【平山委員】はい。そういうことでございます。副会長が参っておりますので。

【岡田委員】質問よろしいですか。

【伊藤座長】それでは、岡田委員。

【岡田委員】前回、皆さんから出なかったのですけど、資料を見ますと、懇話会を発展的解消して市民委員会にするということで、この前お話があったのですが、懇話会の構成は資格者団体、経済団体、大学教授、マスコミ関係ということで資料3−1に載っています。今までは大変専門的で、どちらかというと一般市民の感覚では意見を述べることができないような内容なのですが、それを今度、市民委員会に変更するというか、変えるということになると、こちらは本当に一般市民が意見を述べるような、そういう内容になるのでしょうか。当然そうなりますと、メンバーもできたらいろいろな現場に、司法、裁判や弁護士会、そういうところと関係があるような、私たち相談員みたいなメンバーも入れていただけるのかどうなのか、その辺を質問したいと思います。

【伊藤座長】前回の資料13の関係ですね。

【日弁連(松倉副会長)】資料13ですね。ここに委員として30名以内となっていますので、当然この中には一般の市民の方にも入っていただくと考えておりますし、また、そういった方にも入っていただこうと考えております。

【伊藤座長】もう少し岡田委員の御質問に詳しくお答えいただけますか。

【日弁連(松倉副会長)】幅広く裁判のウォッチングをされた方、そういった関係のある方に入っていただいてやっていこうと考えております。

【伊藤座長】御質問についてはそれでよろしいですか。何か今までの懇話会との関係で、どのように運営が変わるのかというようなことの御質問があったように思いますが。

【岡田委員】できたら市民委員会に変わるのであれば、専門的なことだけではなくて、例えば弁護士会に入っている苦情などその辺のことも、一般の人からこういう苦情が来ているのだけれども、それをどう考えるかとか、そういう議論というか、項目があってもいいのかなと思いましたので、意見です。

【伊藤座長】田中委員お願いします。

【田中委員】私は、懇話会の委員をやっているのですが、大阪弁護士会から鬼追弁護士が会長になられたときに関西からも出さないといけないと言われてやっているのですけれども、岡田委員がおっしゃったように、それほど専門的な議論ではなくて、結構一般的な議論もしています。マスコミの人や消費者団体の方などが来ておられて、議論は一般的な話で、専門的な議論ばかりではありません。

【岡田委員】テーマがすごく専門的のようだったものですから。

【田中委員】テーマはテーマですけれども、結構市民的な議論で、全く法律に関係のない方もたくさんいらっしゃいますし、専門家はごくわずかです。それをもっと広げられるということのようですね。

【岡田委員】わかりました。

【伊藤座長】もし何か今の点で御発言ございましたら。

【日弁連(松倉副会長)】そのことも含めて検討したいと思っております。

【伊藤座長】岡田委員、御意見はまた後でということでよろしいですか。

【岡田委員】はい。

【伊藤座長】ほかに何か御質問ございますか。

【木村委員】先日、日弁連の各種委員会について御質問申し上げましたけれども、今日大変に詳しい資料が出てきて、全体的に大変に広範囲にわたっていろいろな会議をやっていることが一目瞭然で、その御活動の御発展の内容に感銘を受けた次第です。先般私が御質問を申し上げたところの関連で言いますと、今日お配りいただいた「日弁連の各種委員会の活動」の中の6ページでございますけれども。

【伊藤座長】恐れ入ります。少し待ってください。6ページですね。

【木村委員】「日弁連の各種委員会の活動」の6ページでございますが、「第6 国際交流・支援、国際人権活動」で、先般ベトナムへの法整備支援につきまして、JICA等の協力要請を受けということで、その具体的な内容について御質問させていただいたわけですが、ここで「法務総合研究所、JICA等の協力要請を受け」と書いてありますが、そのほかにもどういう団体から協力要請があるのかということです。ここではカンボジア王国についてのパネルディスカッションや国際活動における全国ネットワーク構築のためにということで、大韓民国大使館や中華人民共和国大使館からパネリストが参加したということ、それからウズベキスタンへの調査団の派遣とございます。先般お伺いしたところによりますと、初めから2枚目ですけれども、日弁連の法務研究財団というのが一番右にありますが、そこが積極的に受け皿になってやるというようなお話をお伺いいたしましたが、今後の見通しとして、途上国の法整備支援は日弁連の極めて大きい国際的な支援活動の1つになるかと思うのですが、その見通しなどはいかがでございますか。そのほかのアジアの国からの要請はあるのでしょうか。簡単に言いますと、第1は、「等」というのは、ほかにどういうところから要請があるかということです。

【日弁連(松倉副会長)】要請があったのは大体ここに書いてあるとおりだと思うのです。これは国からではなくて、こういう機関から求められたということで「等」と書いてあると思います。

【木村委員】そうですか。

【日弁連(松倉副会長)】大体ここに載っている範囲の国しかやってないという現状だと思います。

【木村委員】将来構想としては、こういう国からの方々を迎えての、ここに研修といろいろ書いていますが、研修を日本でやるということが継続されていくわけですか。

【日弁連(松倉副会長)】その予定でおります。

【日弁連(高中事務局長)】ちなみに日弁連の国際室というところがございまして、国際室に嘱託の弁護士が全部で5人おりまして、そういう国際交流にも随時努めているところでございます。大分海外からも日弁連に訪問されて、弁護士制度などについて質問を受けたりしながら、指導にわたる部分も行ったりということも随時やっているところでございます。

【木村委員】こういうのは国際的な協力活動として大変いいことだと思うのです。

【伊藤座長】木村委員よろしいですか。では佐々木委員どうぞ。

【佐々木委員】前回、資料9に基づいて「情報公開制度の概要」というところで御質問させていただいたのですが、ちょっと時間も足りなかったものですから、今回は法の不開示事由についてまとめていただきまして、ありがとうございました。
 そのときに若干言い足りなかったことを伺わせていただきたいと思うのですが、不開示の事由に関して、法等を見ますとかなりきめ細やかなといいますか、類型に分けたものも含めまして、非開示事由を限定的にやっているわけでございます。前回の資料9「情報公開制度の概要」の2のところで不開示情報とありまして、Bでは、「開示することにより、日弁連の活動に支障を及ぼすもの」という形で包括条項のようなことになっている点であるとか、あるいは@で、会則、会規等で限定的にできるというようなことが書かれていまして、実務的にそういったことを御検討なさる際にこのあたりをどう考えておられるのでしょうか。法との間でちょっとずれがあるのではないかと率直な感想を持ったものですから、今の検討状況と併せて承りたいと思っているわけでございます。

【日弁連(松倉副会長)】本日の資料1で法律の不開示事由を挙げてきたのですけれども、これを検討するとどうも日弁連に当てはまらない、例えば検査、監査、日弁連にないものもたくさん出ているのです。ですから部会も苦慮していまして、会務の支障というところで大ざっぱには考えております。ただ、いずれは具体化しようと考えていますけれども、国の法律と同じでは過大過ぎるのではないかというところで検討しているところです。

【佐々木委員】包括条項ではなくて、ある程度可視的にと申しますか、外部から見てわかりやすいような形にされるということで承っていいですか。そういう検討を進められておられるということでよろしいでしょうか。

【日弁連(松倉副会長)】そうです。

【伊藤座長】よろしいですか。もしほかにございませんでしたら、平山委員がおっしゃったことですけれども。

【平山委員】参考にお聞きいただければと思います。

【伊藤座長】お願いいたします。

【日弁連(松倉副会長)】資料3を御説明させていただきます。これは前回、委員の木村先生から日弁連として市民とどういったところで関わりを持っているのかといった御質問がありましたので、それにつきまして、持ち帰りまして詳しく調査をしたところでございます。
 まず委員会活動としていろいろな意見交換を行うといったタイプの市民との関わり、これは2ページに入っております。消費者問題委員会、子どもの権利委員会でこういった団体とこういったテーマについて懇談会を開いたということでございます。それから委員会に大学教授等の研究者の方に参加してもらって検討しているものがありまして、これが3ページ以下にまとめてあります。こういった委員会で大学教授の方をお招きをしていろいろな研究をしているということでございます。次にシンポジウムがございます。7ページに5月からずっと大体月3回、4回ぐらいシンポジウムをやっていまして、この中では当然関連する団体の方に参加要請をしてパネリストなどに来てもらい、それで議論しているといった実態です。最後に報道関係者との懇談会ですが、これも昨年だけで5回開催していろいろ意見交換しております。
 このような市民との関わりを持っているということでございます。

【伊藤座長】よろしいですか。ただいまの補足的な御説明について何か御質問がございましたら、お願いします。

【木村委員】日弁連の日常活動における会外との連携ということで大変詳しい御説明いただきましたが、参加者の中に大学教授というのがいろいろあるのですが、この大学教授は原則として法科系の教授ですか。それとも一般学識者みたいないろいろな分野の大学の先生なのでしょうか。

【日弁連(松倉副会長)】法律系が多いと思うのです。例えば行政訴訟改革あるいは組織犯罪対策立法になりますと、やはり行政法関係や刑法関係の学者の方。その分野分野の専門の先生方に御協力願っているというところです。

【木村委員】「ビジネスと人権研究会」とかこういうテーマにつきましては、法律関係の専門家だけではなくて、例えば消費者運動の関係の方とか、そういう方もお入りになる可能性もあるのでしょうね。

【日弁連(松倉副会長)】この研究会は10名ですから広い分野から入っていると思います。

【木村委員】わかりました。

【伊藤座長】よろしいですか。ほかに御質問はありませんでしょうか。もし御質問がありましたらまた後でも結構ですが、一応ないようでしたら、これまでの日弁連からの御説明などを踏まえて、この問題について御意見のある方はお願いしたいと存じます。

【松尾委員】日弁連がこのようにいろいろな活動をされていることと市民団体との意見交換を大事にされていることは私は評価しています。ただ、1つ、これは注文なのですが、言いたいのは、先ほど岡田委員の発言もありましたように、もう少しすそ野を広くするような形態というものを考えて欲しいということです。どうしても外から一般的に見ますと、学者あるいは学識経験者を中心とした会合に傾き過ぎているのではないか。もっとそれよりは市民生活に密着したテーマ、あるいは市民が日弁連の会運営をどのような目で見ているかということを率直に吸い上げるようなシステムをもう少し広げていってもいいのではなかろうか。そういうことによって弁護士会で努力されている効果が相当上がるのではないか。また、市民との信頼関係もそこで増してくるのではなかろうか。このように思いますので、これまで以上にその辺のところに視点を置いた会の運営をお願いしたいと思っています。

【中川委員】情報公開ということについて一言意見を言わせていただきたいのですが、情報公開ということとPRということは重なっている部分もあるのですが、大分違うのです。PRというのは自分に都合のいいことを中心に開示をして、いいイメージを作ることです。この前、拝見しましたいろんな御努力、大変な御努力をなさっているのですけど、PRというところにスタンスが置かれているような気がいたしまして、もう少し本当の意味の情報公開があってもいいのではないかと思います。
 情報公開とPRの違いは、私の勝手な解釈ですが、要すれば都合の悪いことも言うというのが情報公開なのです。都合の悪いことも言って、それをどのように改善・改革していくのか、それによって信頼を得るというところが情報公開の基本でありまして、いいことばかり言っていますと、信頼がだんだんなくなるという反面があります。
 企業の格付けというのがございまして、皆さん御存知のように、格付け機関による非常に厳しい格付けがあるわけです。格付けが1つ下がったり上がったりしますと、これは専門的になりますが、調達金利が何%か違うということでものすごいインパクトがございます。そのときに格付け機関が何をやるかといいますと、要するに悪い情報を出してくれといいます。いい情報はわかるのだから、悪い情報を出して、それをいつまでにどういう具合に改善するのかを開示しろということを言ってくるわけです。これを積極的に隠さずにやり、それをかつ実現することによって、いい格付けを取得していくというシステムができ上がっているわけです。
 したがいまして、私どもが情報公開という場合には、悪い情報もいい情報も全部出して、特に悪い情報については、いかにそれを改善するか、こういう姿勢を常に保っているわけです。それが団体、企業なりの信頼を得るベースになっておりまして、是非そういう姿勢をお採りいただければ、もっと弁護士団体というものの信頼性が高くなるのではないかと思っておりまして、企業との比較において一言話をさせていただきました。

【伊藤座長】先ほど岡田委員がおっしゃったどういう苦情が寄せられているかとか、そういったたぐいのことも、今、中川委員のおっしゃる情報の1つになるのでしょうね。

【中川委員】例えば懲戒事件なども大変多いですよね。「自由と正義」にはきちんと載っておりますけど、あれは一般の目に触れることは非常に少ないと思います。新聞記事で見るくらいですね。ああいうものをまとめて、実はそういう人たちもたくさんいるのだと。それに対して弁護士会としては、こういう対策を採っているのだということも同時に公開されれば、ああ、なるほど悪いことについてもいいことについても全部努力されているのだなということがよく分かると思うのです。そういうスタンスがいいのではないかということです。

【伊藤座長】ほかにいかがでしょうか。ただいまの御発言に関連してでも結構ですし、あるいは別のことでも結構です。

【松尾委員】1つ。

【伊藤座長】どうぞ、松尾委員。

【松尾委員】これは辛口になるかと思いますが、率直な意見を述べます。1つには、無料法律相談も含めて各地で、あるいは各自治体でそういう法律相談が行われていますが、利用する市民側の意見を聞きますと、相談に的確にお答えいただいて非常にプラスになったという評価の反面、どうも十分でないというか、本当に自分が相談したいことに答えてくれなかったとか、あまりにも一般論、抽象論が多くて役に立たなかったとか、こういう意見も結構聞くのです。それから実体と合わないようなことを言われて、それを聞いた一般市民は、そのとおりだと思い込んでしまう。ところがどうもそれはそうではなかったというようなことから来る不信感、そういったものが非常にあるように私には思えるのですが、その辺のところの改善は何とかならないものでしょうか。
 弁護士のそういった無料相談を含めた地域での法律相談など、あるいは指導といってもいいのですが、これは市民にとって役に立つ大事なことなので大いにやって欲しいのですが、どうもそれが一部には形式的になっているか、あるいは利用者の知りたいこと、本当に教えて欲しいことに対応できていない部分も一部あるのではないかということがありますので、その点は改善を考えた方がいいのではないかと思います。
 もう一点、先ほどの話のように、日弁連の新聞、「自由と正義」などのいろいろな刊行物も出ているのですが、これがどの程度利用されているのかということです。例えば、これもちょっと辛口になるのですが、会員の中でも本当に利用したり読んだりされているのかどうかという疑問にぶつかるときがあるのです。我々外部の者も読んでいる部分が読まれていないのではないかと疑問を持たれることも中にはあります。そういったときに、執行部始め皆さん方が熱心にこのように活動されているのに、内部的に読まれていない部分はどう考えたらいいのだろうかというようなことがありますので、その辺のところを十分改善されてしかるべき問題ではないかと思いますので、率直に申し上げます。

【岡田委員】松尾委員の御意見に加えるのですが、おっしゃるとおり、私ども消費生活センターで法律相談を御紹介するのですが、自治体の無料の相談は必ずしも消費者問題に詳しい弁護士がいらっしゃらなくて、消費者が動揺してしまうということはかなりあります。弁護士会の法律相談で消費者相談も、東京の場合3つの弁護士会がやっているのですけど、そちらはいつもいっぱいなのです。それか各弁護士会で有料で、30分5,000円プラス消費税で相談を受けるのですけど、対応した弁護士によって答えが全然違ったり、消費者の満足度も全然違うようです。そういう意味で、いつも私たちがお願いしたいというか、していることは、弁護士の方にそれぞれ専門を申告していただいて、こういう相談に関しては、この時間帯にこういう先生がいるとか、そういうシステムを是非作っていただきたい。そうすれば消費者もわざわざ相談に行って不満を持ちながら帰ってくることはなくなるのではないかと思うので、そのようなことを弁護士会の方に申し上げますと、なかなか難しいとおっしゃるのですけど、消費者契約とそうではない契約とでは全然違うし、特に消費者契約に関しては消費者のレベルというのでしょうか、その辺のことも考慮していただきたいし、どういうものが今社会問題になっているかというようなことも理解していただきたい。そういう面では、3つの弁護士会のクレジット・サラ金相談はものすごく助かっています。是非ともああいう形で消費者契約に関しても専門の窓口ができるといいと思うのですけれども、もし今松尾委員の意見もありましたけど、そういうことが検討していただけるとすれば、もっと消費者センターと弁護士会のパイプが太くなるのではないかと思います。

【伊藤座長】日弁連、よろしいでしょうか。もし今の段階で何かおっしゃっていただくことがあればどうぞ。

【日弁連(松倉副会長)】まず最初のもう少し市民の付き合うすそ野を広げて欲しいという話につきましては、弁護士会も同感でありまして、これまではどちらかというと弁護士会にいい発言、辛口を言ってくれる人を避けていたという面があったと思うのです。しかし、司法改革の時代ですので、日弁連としては、これからはそういった方向で取り組んで行きたいと考えております。
 それから、情報公開とPR、これは違うのではないかとおっしゃられましたけれども、まさにそのとおりでして、いわゆる情報公開と情報提供は全くジャンルが違うわけです。日弁連もその辺は区別をして、情報提供と情報公開は違うという前提に立って今度新たに情報公開の制度を作ります。つまり自分にとって都合の悪い情報、知らせたくない情報を提供するのが情報公開だと、そういう認識に立っております。
 法律相談の件が出たのですが、これはやや難しい問題があって、無料法律相談の場合にどこまで教示をするのかといった点がありまして、私ども一般的に考えていますのは、いわゆる個別事件の具体的な解決というところまでの踏み込んだことは無料法律相談等ではなかなかできないということです。それはなぜかといいますと、時間が30分に限定されていて、何人も何人も来るわけです。そういう中で、しかも相談者は資料を持ってこないという中で根本的な解決の方向性を出すということはむしろ誤った判断をするおそれがあることから、こういうときにはこのようにやったら解決できますよとか、まさにおっしゃられた一般的あるいはどこに行ったら解決できますといった情報提供にとどめようという弁護士会が多いと思うのです。個別の事件についてきちんと資料を持ってきていただいて、時間をとってそこで判断できないのであれば、踏み込んでしまうとかえって誤った教示をするということから、自治体等と提携している法律相談に関しては、私どもは情報提供にとどめるというスタンスでやっております。
 ただ、自治体等が、きちんと予約制などにしてもらって、時間も1時間とって、それから事前に相談員が聴取をして資料等を全部持ってくるといった具体的な体制に切り替えるのであればそれは可能なのですが、現状のような、午前中に8人も来るとか、午後から12名来るとか、そういったところでは到底踏み込んだ法律相談はできないというのが実態かと思います。
 それから日弁連は出版物をたくさん出しているのですが、これが外部に読まれているかどうか。また内部でも読んでないのではないかといったお話がありました。これについては実態調査をしていませんので何とも言えませんけれども、ただ、最近の日弁連の出版物は比較的新しい法律分野に関するテーマで出している場合が多く、例えば今のゲートキーパー問題であるとか、組織犯罪立法、国際的な条約の問題、こういった分野はまだ日本の研究者もなかなか研究が進んでおりませんので、その点では非常に有益な情報提供になっているのではないかという気がします。それから一般会員ですけれども、必ずしもこれは毎月来る1冊の本を全部読むというわけにいきません。それぞれ自分の関心があるときに、あるいは関心があって何かを調べたいというときに日弁連のバックナンバーを調べていって、該当する論文がないかという形で使っているというのが実態かと思います。
 それから、最後に言われました専門家の問題ですが、これも実は弁護士会として悩ましいところでありまして、専門というのをどう認定していくか。自己申告で専門というようにやるととんでもない話になりますので、そういう点で一定の基準を作って、例えば事件を過去に何件扱ったか、勝訴、敗訴の別、そういったものをある程度情報提供してもらい、それで会として認定していこうという動きが、東京弁護士会あるいは第2東京弁護士会等で試みがなされているという段階です。大体そんなところです。

【日弁連(高中事務局長)】中川委員から出ましたマイナス情報の問題でございますが、苦情につきましては、日弁連に苦情処理・紛議調停に関する全国連絡協議会というのを立ち上げまして、第1回の会合をこの前開いたばかりでございますが、苦情の統計をどうやってとるかとか、いろいろな難しい問題がございます。中には弁護士のシステムそのものを勘違いをされた質問とかいろいろあるわけでございますので、それを上手に整理しながら、マイナス情報を正確に伝えるということに努めております。追っつけ統計のとり方が決まれば、我々の方もマイナス情報はきちんと出すという方向に持っていきたいと考えております。そんなに時間がかかる作業ではないと考えております。
 それから法律相談の問題でございますが、これはむしろ日弁連というよりも単位会の問題でございまして、私は東京弁護士会でございますが、東京弁護士会の情勢を申し上げると、法律相談に携わる人の質の問題という御指摘が先ほどございましたけれども、これは法律相談センター運営委員会というのが東弁の中にございますけれども、その中でも定期的な研修をやっていると聞いているところでございます。それから専門的な相談員が不足していると、こういう御指摘もございましたが、東弁の中でもいろいろな委員会がございまして、それぞれ専門家が特化している委員会がございます。例えば消費者問題については岡田委員がおっしゃったとおりでございます。そのほかにも成年後見や高齢者問題についての委員会などございまして、専門の相談を徐々に立ち上げつつありまして、そこにある程度専門的知識のある弁護士をおくことを拡充する方向で動いています。これも厳しい御指摘をいただきましたので、さらに拡充の方向で考えたいと思っております。
 新聞や「自由と正義」がどこまで読まれているか。これは皆さんに読まれるような編集の工夫をしなければいけないところもございます。ちなみに東京弁護士会では、従前、「東弁新聞」というものを二十何年間でございましょうか、ずっと発行していたわけですが、この形態ではまずいということで、本検討会の平山委員が東京弁護士会の会長時代に、これをもっと見やすいタブロイド版、週刊誌のちょっと大きいような形にして字も大きくしたり、写真を多様したりいろいろな工夫をいたしまして、とにかく読まれるようにということで工夫をしております。大変評判はいいようでございまして、前に比べると大変見やすくなったという好評をいただいているところでございまして、その後、第二東京弁護士会が会報紙についてやはり見やすくしなければいけないという反省に立ってやったようでございまして、今それぞれ工夫をして、弁護士会の発信する情報について、きちんと皆さんが共通の認識を持つというようなコンセプトに立って努力をしているところでございます。まだ努力が足りない面があるかもしれませんけれども、我々としては一歩一歩前進を図ってまいりたいと考えているところでございます。

【伊藤座長】どうもありがとうございます。ほかに御意見ございませんでしょうか。どうぞ中川委員。

【中川委員】いろいろ言って申し訳ございません。この前も少し申し上げたのですけど、一般会員の、私たちが日常付き合っている弁護士と日弁連との一体感といいますか、ここが非常に希薄になっているというか無関心だという感じがします。それはいろいろな理由がある気もするのですが、1つは、今日頂戴した日弁連機構概略図がありますが、これはものすごい大組織に見えるのですけれども、例えば会長の任期が2年で、副会長は1年、それから各種の理事さんもそれぞれ短い任期で、お仕事を離れて専属でやられる。そのあたりがちょっとそういう問題にもつながっているのではないかと思います。
 つまり1つの組織運営について、1年というのは、いかにも挨拶回りで終わってしまうとか、そういう話もあるわけで、本当に会の運営にまじめに取り組めるのかというような感じがします。トップが腰を据えて全貌を把握し、指揮・指導するということでないと組織体はうまく動かないと思うのです。これは機構論の問題でもありますし、事務局がどうなっているか、専属のスタッフがどれだけいて、その人たちがどれだけ継続性を持って会を運営しているか。そういうこともあると思いますし、組織体そのものを本当に有機的なものに作り変えて、全体の皆さんが会を中心に一体感を持って活動していただける努力を是非お願いしたいと思うのです。

【日弁連(高中事務局長)】今御指摘がございましたけれども、確かに会長、副会長の任期は、中川委員がおっしゃったとおりでございまして、会長は2年、事務総長も2年、これは全く同じ任期ということになりますが、この組織図を御覧いただくと補佐機関というところがございます。事務総長、事務次長、調査室、広報室、国際室、司法改革調査室です。これらの任期は、事務次長も2年でございますけど、決してこれは会長と同じにしないで、情報の継続性を持たせるということで、任期については、事務次長についてはかなり考慮をした扱いをして、決して情報が途切れない、細切れにならないようにという形で運用を図っているところでございます。それから、調査室というのがありまして、今11人のスタッフがおりますけれども、任期は大体6年から長い人は9年という形で、ここが情報をきちんと管理する役割を果たしているというところがございます。大体6年、長い人で8〜9年という形で、11人がローテーションを組んでおりますが、もちろん先端的ないわゆる政治的な判断にはコミットはいたしませんけれども、情報についてはかなり握っているというセクションでございます。広報室も、嘱託が今5人ぐらいおりますが、ここも4年ということでやっております。国際室も先ほど申し上げたとおりでございます。司法改革調査室は今般の司法改革に対処するといった意味で作った、そういう意味では永続的な機関ではございませんけれども、継続性がないという御批判を浴びないように、我々としても鋭意努力しているところでございます。

【平山委員】私は自分が弁護士で弁護士会に属しておりますので、今日の先生方の御意見を非常に重く受けとめております。特に松尾委員、岡田委員のお話の中の法律相談、これについて、先日のシンポでも、要するに無料相談のときに本当に心が入っているのかというような趣旨、無料なので適当な回答になっていないのかと相談者が思われるケースがあるというお話がございまして、これは我々は大変反省して、そうではないということで、松倉副会長が申し上げましたように、資料その他がない中で30分で判断できるのはここまでだと、そういう意味で、無料だからなおざりにやっているのではないということを十分心得てやっていかないと、本当に市民の信頼が得られないのではないかと思いますので、副会長も是非そのあたりはひとつ徹底して、今後も我々はやっていこうということでございますので、よろしくお願いしたいと思います。

【岡田委員】質問です。組織を見ますと、例えば私も今回法曹制度検討会の委員をやったこともありまして、弁護士さんとお知り合いになったのですけど、全く弁護士を知らないで、弁護士会に自分の問題としているものを相談したい場合、具体的な個別案件ではなくて、例えば今この法律がどうも現場で機能していないのではないかとか、その辺を日弁連に言いたいときに窓口はあるのでしょうか。電話でそういうことを言ったときに交通整理してくださるのでしょうか。

【日弁連(高中事務局長)】個別事件ではなく、法制度の問題ですね。

【岡田委員】最近、私たちも現場で感じていて、法律の運用とか改正について考えなければいけないのではないかといったときに相談するところです。たまたま近くに弁護士さんがいらっしゃればいいのですけれど。

【日弁連(高中事務局長)】基本的には日弁連の方に言っていただければと思います。そこで先ほど申し上げた事務次長なりが交通整理をして、委員会が今50とか60ございますから、それにコミットするような、ちょうどマッチングする委員会に、それが十分取り上げて問題にすべきだと、あるいは法改正を提言すべきだという問題であれば、御意見お寄せいただければ、その辺の交通整理は十分できると思います。法制度であれば単位会ではおさまりませんので、日弁連の方に御意見をお寄せいただいた方が私はよろしいかと思います。

【岡田委員】東京の場合は単位会は3つありますが、日弁連の方がいいかと思うので。

【日弁連(高中事務局長)】法制度に関する御提言ということであれば、日弁連の方に御意見をお寄せいただいた方が私はよろしいかと思います。

【岡田委員】ぜひ、その辺も何かPRしていただければと思います。

【日弁連(高中事務局長)】わかりました。

【伊藤座長】ただ今、法律相談についてや岡田委員の御発言に出ました内容自体も大事だと思いますが、そういう点についての市民からの意見を取り入れるような形での会の運営ということで、今まで出たような御意見を踏まえて御検討いただければと存じます。ほかに御意見ございますか。どうぞ、木村委員。

【木村委員】日弁連は、これから国際的にも、特にアジアの中で果たすべき役割が非常に多くなってくると思うのです。LAWASIAの人権問題の委員会とかいろいろありますけれども、例えば、日本に実際に長期滞在してビザが切れた外国人労働者とか、そういう人たちの人権がきちんと守られているかという点に関してはいろいろな問題があると思うのです。医療の場合でも保険に入れなかったり、補償がもらえなかったりというケースがあるわけです。裁判に出かけると、実際はそれで延長の滞在のために訴訟にも持ち込めないということがあるわけですが、そういうことに対する取組というのは日弁連のどこの委員会でしょうか。これはどこかでやっているのでしょうか。

【日弁連(松倉副会長)】国際人権になろうかと思います。

【木村委員】そうですか。

【日弁連(松倉副会長)】昨年は難民認定のシンポジウムを開催しておりまして、かなりNGOとタイアップした活動は日弁連でやっております。

【木村委員】そうですか。特に日本の景気がいいときには、諸外国のそういう方々を雇用する余地があったわけですが、今そういうときに来られた方々で残っている方々に関して、学生も含めていろいろ問題が出てきているわけですけれども、そういう実際に日本国内で生活をしている方々、特に外国籍で正規の滞在をしてない方々のためのいろいろな法的な保護のためのシステムがどうしても必要になってくると思います。それから、先ほど御質問申し上げましたけれども、国際交流委員会レベルの話ではなくて、実際に日弁連の会員の方々が開発途上国に住み込んで向こう側でいわば法務省の一員として法的支援整備活動をしているという事例が出てきているわけですけれども、タイなどでも、タイの民法典と商法典は、これはイエール大学出身の日本人の法律家が作ったとか、ベトナムでもアドバイザーを置いたとか、そういう東南アジアとの関わりが非常に多いので、これから向こう側の方を受け入れるだけでなくて、恐らくそういうところに出かけて行って、向こうの言葉ができて、向こうの文化や社会や歴史についての知識を持っている方々を養成するというようなこともプロジェクトの中に入れていただくような方向が非常にいいのではないかと思うのです。
 私はここでお伺いしまして、日弁連機構概略図の一番右にあります外郭団体の日弁連法務研究財団というのが、今のところ、どのような内容で何をプロジェクトとしてお持ちかわかりませんので御説明いただければと思います。こういう財団、大学や研究機関あるいはシンクタンクなどと協力して、国際的なネットワークの中で、今後の日弁連の国際的な役割を果たすような人材を養成するようなこともお考えいただければ大変に意義があるのではないかと思いまして、発言させていただきました。

【伊藤座長】何かございますか。

【日弁連(高中事務局長)】この法務研究財団の内容について、今までの活動内容とか目指しているところが確かあった記憶がございますので、必要があれば次回にでも申し上げたいと思います。

【木村委員】もし可能でございましたらお願いします。

【伊藤座長】それでは、この問題、大分御意見いただきましたが、前回と今回における委員の皆様からの御発言も踏まえまして、前回御報告いただいた方向で、さらに弁護士会運営の透明化を図っていただくということでよろしゅうございますね。どうもありがとうございました。それでは、引き続きまして、「(2)裁判所、検察庁等の人的体制の充実の問題について」の議事を進めることといたします。まず法務省から御説明をお願いしたいと存じますが、よろしゅうございますか。

【法務省(稲田刑事局総務課長)】法務省刑事局総務課長をしております稲田でございます。
 「検察庁の人的体制の充実強化について」というテーマでお時間をちょうだいいたしました。そこで既にお手元にレジュメとして7点ばかりの資料をお届けいたしておると思いますが、それに基づきまして、本日は特に平成15年度の概算要求におけます検察庁職員の増員査定の結果を中心に、さらに今後の私どもの人的体制の充実強化についての課題や考え方につきまして、御説明をさせていただきたいと存じます。
 既に御承知のところでございますが、司法制度改革審議会の意見におきまして、検察官の大幅な増員と検察事務官等の適正な増加が示されたところでございまして、それを踏まえまして、法務省といたしましては、検察庁の人的体制の充実強化に最大限努力をしてきているところでございます。
 そのことを最初にレジュメの一番最初の1のところで、司法制度改革審議会意見(平成13年6月12日)として挙げられている点をそのまま写させていただいております。ここにありますように、検察官の大幅な増員と検察事務官の適正な増加ということが意見の中で明示されているところでございます。
 そこで平成15年度、すなわち本年の4月からの予算の概算要求に対します査定結果、昨年の暮れに出たものでございますが、その御報告をこれから申し上げますが、それに先立ちまして、最近におけます検察庁の人的体制の現状ということにつきまして、定員の推移という点からまず御説明をいたしたいと存じます。
 お配りいたしましたレジュメに記載したところでございますが、私どもの現状を申し上げますと、司法制度改革等に伴います増員の要請が一方であるのに対しまして、他方で、国全体の方針といたしましての行政改革に伴う定員削減の要請がございます。その中で平成8年度から平成11年度までの、これは予算年度といたしまして4年間でございますが、この間に検事につきましては131名の増員をいただいてきているところでございます。その結果、括弧の中にございますが、それまで相当長い間、1,173名という定員でございました検事の数が、平成8年度から平成11年度の間に131名増えまして1,304名になっておったところでございます。その後平成12年度から平成14年度までにかけまして、さらに110名の増員がなされまして、本年度の予算定員は1,414名となっております。
 他方、検事以外の検察庁職員、ただし検察庁には行政職(二)の職員と申しまして、いわゆる現業的な、例えば機械の操作、守衛というような業務をしている職員がいくらかおりますが、そういう捜査、公判等には直接関係しない職員を除きました検察庁の職員全体で見ますと、平成8年度から平成11年度までは71名の増員がございました。その結果、9,542名が9,613名になっておったのですが、平成12年度から14年度にかけての3年間では63名の減員ということになっております。
 このように検察庁職員のうち、検事以外の職員について減員が生じていることにつきましては、御承知のように、平成11年に中央省庁等改革推進本部によりまして、国家公務員の定員削減の基本的な計画が決定されました。これを受けまして、翌平成12年7月の閣議決定により、それから10年間、正確には平成13年からの10年間で、少なくとも国家公務員の定員の10%を削減することが具体的に決められたことがございまして、そのことがある程度この査定の結果にも影響しているのではないかと考えられるところであります。このように、最初に申し上げましたように、検察庁のうち、特に検事以外の職員につきましては、司法制度改革等に伴う増員要請の一方で、国家公務員の定員削減という抑制要素も働いているところでございます。
 そこで、次に本年度の査定結果について御説明申し上げたいと思います。資料1の紙を御覧いただきたいのですが、資料1に本年度の増員の要求と査定結果を記してございます。最初の「◎」にございますように、昨年夏に行いました要求は、検事50名の増員、検察事務官につきましては122名の増員を要求しております。
 その結果、増員の理由はそこに書いてあるような三本柱を示して説明をしてきたわけでございますが、昨年暮れの査定の結果といたしまして、検事につきましては39名の増員が認められました。他方で、検察事務官の増員は86名ということになりました。
 この結果、まず検事につきましては、平成8年度以降、先ほど御説明しました7年度の間に241名増員されたことに付け加えまして、39名の増員が図られましたので、平成8年度以降で併せて280名の増員が図られたところでございます。他方で、検察事務官につきましては、先ほど申し上げましたように、86名の増員査定を受けたところではございますが、国家公務員の定員削減という政府の方針の下で各府省の国家公務員、つまりそれぞれの府省に対しまして計画的な削減数が割り当てられておりまして、検察庁もその例外ではございませんので、平成15年度におきましては109名の削減が課せられております。そうしますと現実には検察事務官の数は純粋には減少になるのですが、ただ、先ほど申し上げました行政職(二)の現業部門の職員につき26名計画削減の対象になっており、86名の増員は行政職(二)以外の職員での増員でございます。行政職(二)以外の職員の削減数が83でございますので、プラスマイナスいたしますと、今年度につきましては行政職(二)職員を除きますと3名の純増になったという査定結果を受けたところでございます。
 なお、参考といたしまして、下に平成14年度の査定結果を記してございます。これにありますように、検事につきましては、平成14年度も平成15年度と同様39名の増員でございましたが、検察事務官につきましては90名の増員の査定を得ております。ただ、このときも、計画削減数がかかっております関係等ございまして、平成15年度と違いまして、平成14年度は、検事以外の検察庁職員は行政職(二)職員を除きましても12名の純減でございました。
 その点からいたしますと、このような国家公務員の定員削減が政府の方針となっている中におきまして、検事以外の検察庁職員につきまして、行政職(二)職員を除き3名の純増の査定が得られたということは、ここ数年続いておりました純減に歯どめがかけられたものでございまして、司法制度改革の推進という大きな流れの中で、それを強力な後ろ楯にしていただいて、これまでやってまいりました増員の努力に一定の成果が現れたものと考えているところでございます。
 これが査定の結果でございます。
 そこで、私どもの今後の方針も含めまして、さらに検察が国民の期待に応え、その機能・権限を適切かつ十分に果たし得るようにするためにどのようにしていくかということにつきましての考え方、方針等をさらに御説明したいと思います。
 もとより、これは司法制度改革審議会の意見書にもございますように、検事の大幅な増加、検察事務官等の適正、着実な増員が必要であると考えているところであります。それは近年検察の役割がいろいろな面でますます増大していることに現れていると思います。そこで事件数を含めまして若干現状を御説明したいと思いますが、資料2を御覧いただきたいところでございます。
 これは近年の事件の飛躍的な増大の状況を御覧いただきたいと思って作成したものでございまして、まず資料2の左側が、検察庁が通常受理、一般的に事件を受理したということですが、その受理件数の伸びを見ていただきたいところでございますが、平成8年と比べまして平成13年は約4割事件数が増加しております。
 その結果、右側の資料にございますが、裁判所に検察庁が公判請求をする件数も、平成8年に比べまして、平成13年は約32%、すなわち3割以上増加しているところでございまして、事件数がここ数年かつてないほど著しく増大していることがお分かりいただけると思います。
 さらに次の資料3の左側を見ていただきたいのですが、これが検察官が認知した事件、「直受事件」と私ども呼んでおりますが、これは検察庁が警察等の捜査機関を通じず、直接事件を受けた事件、すなわちほとんどの場合が検察官に対して直接告訴、告発がなされる事件をあらわしておりますが、これも近年の権利関係に対する意識の高まり等もあろうかと思いますが、非常に事件数が増えておりまして、平成13年と平成8年を比べますと43.6%の増加になっております。
 このような事件数の増加だけではなくて事件の内容、犯罪の質も変化し、悪質化、複雑化、困難化が進んでいると考えております。これをもう少し詳細に御説明いたしますと、資料3の右側の棒グラフを御覧いただきたいのですが、殺人、強盗、強盗強姦といった極めて凶悪な事件の数を示したものでございまして、検察庁で受理した件数が、これも平成8年と平成13年を比べますと53.8%も増えています。殺人、強盗等の事件が非常に増えてきているという実情を示しているものでございます。
 さらにもう一つの切り口といたしまして、資料4の外国人事件の増加というのを御指摘したいと存じます。来日外国人と申しますのは、外国籍の者のうち我が国に永住する資格を持つ者等を除いた外国人のことを私どもそう呼んでおりますが、この来日外国人の事件数も、平成8年と比較いたしますと、平成13年は約4割増えております。特にそのうちでも、先ほど申した殺人、強盗、強盗強姦等の事件数は、平成8年と平成13年を比較いたしますと126.6%の増加、これは2倍以上ということでございます。このように殺人等の凶悪事件が増えているわけでございますし、来日外国人の犯罪、組織犯罪等が増えているという実情がある程度おわかりいただけると思います。このような事件につきましては、通訳を介しての取調べ等も必要になりますし、さらに自国の法制度と私どもの法制度との間に違いがある場合もあり、外国人によっては否認の傾向も強くて、事案の解明のためには通常の捜査に比べて格段に時間と労力がかかるというのが実情でございます。
 次に別の観点をもう一点申し上げたいのですが、事件の内容が非常に変わってきているということも御指摘をしたいと思います。1点目はハイテク犯罪と呼ばれるコンピュータ絡みの事件数の増加でございます。これは不正アクセス禁止法、それからコンピュータ又は電磁的記録を対象とした犯罪、ネットワークを使った犯罪等の検挙件数を警察白書から見たものでございますが、平成8年に比べますと360%の増加というように、情報化社会の進展に伴いまして、この種の犯罪が非常に増えております。
 さらに、また少し変わった切り口といたしまして、いわゆるDV(ドメスティック・バイオレンス)の事件も平成8年から平成13年にかけまして187.3%の増加を示しております。
 このように、犯罪の内容が、従来我々が経験しておりましたものとは相当程度様変わりして多様化しているということが言えるだろうと思いますし、金融、民商事に係る事件、あるいは捜査処理において専門的かつ高度な法律的な判断を要する事件も増加しているところでございます。そのほか犯罪の大規模化も進んでおりますし、行政改革、規制改革が目的とする公正で自由な競争を阻害し、ルールの透明性を侵害する独禁法違反や証券取引法違反、悪質脱税事件の続発あるいは汚職事件等々の事件も続いているところでございまして、犯罪構造の大規模化、複雑化というのも傾向として現れていると思います。
 さらに、これは公判という私どものもう一つの大きな仕事でございますが、裁判という見地から見ますと、公判の充実・迅速化ということが今非常に大きな問題として指摘されております。御承知のように、昨年の顧問会議におきまして、内閣総理大臣から、2年以内に裁判の結果が出るようにしたい、という御挨拶がございました。私どもといたしましても、公判の充実・迅速化は喫緊の課題だと考えております。そこで検察といたしましても、現時点におきまして、裁判所や弁護人と協力しつつ公判の充実・迅速に努力してきているところでございまして、例えば昨年10月に判決がございましたいわゆるさいたま本庄事件、これは保険金殺人事件でございますが、ここではさいたま地検において、検事を2名から4名、当該事件にのみ専従させまして、検察官が立証する間は、平均週3回の開廷という集中審理を実施し、第1回公判から91回の判決公判までの間に約1年半という短期間で公判を遂行いたしました。その間、検事1名が激務で倒れてしまったなどというような余りほめられない話もございましたが、しかしながら、先ほど申し上げました事件数の増加ということから考えますと、担当する検察官の負担が量的に増大しておりまして、さらに手間暇かかる外国人事件の増加や否認の巧妙化などということから考えますと、検察官の1人当たりの業務量はますます増加しておりまして、さいたま本庄事件のような形で専従の検事を充てることにも限界がございます。
 したがいまして、私どもとしては、集中審理をしていくために専従の検事を設けたいとは思いますが、なかなか実際に行うことができるのは、ごく限られた重大な事件に限られるという現状でございまして、このような状況の中で、今後制度的な枠組みを構築されることになっております公判の充実・迅速化の前提であります十分な事前準備や集中した立証活動に対応できるのかということをやや危惧しているところもございます。
 そこで今申し上げましたような検察の持っております問題をひとまとめの見やすいといいますか、表にしたものが資料6でございまして、これが私が今御説明を申し上げたことをまとめて記載したものでございまして、このような検察の役割の増大や増員の必要性の中で、検察といたしましても、真ん中の右側にございますように、内部的な努力は重ねてきているつもりでございまして、組織の改編でありますとか、全国的に応援をお互いに繁忙なところへ応援していく体制を確立する。あるいは研修制度を充実するなどの内部努力を進めてきているところではございますが、絶対的な人員不足から来る限界がございますので、検察といたしましても、今後ともこのようないろいろなニーズに十分応えていくためには着実に増員を図っていく必要があると考えております。
 また、今後、別の検討会で検討がなされております裁判員制度が導入された場合には、法廷における証言を中心として、国民に分かりやすい立証を行うことが必要となりますので、これに伴って検察官が行う捜査事項も増大するのみならず公判の事前準備や公判立会の業務も当然増加すると考えているところでございます。
 なお、増員につきまして、最後に一言申し上げますと、検事の増員が不可欠であることはもちろんでございますが、検事の仕事は検事一人でやっているわけではございません。資料7のイメージ図にもございますが、検察事務官、これは検事にそれぞれ一人は付いております捜査官ですが、その役割も全く看過できないと言いますよりも、極めて大きなものがございます。これは捜査部門であろうと公判部門いずれにおきましても必要不可欠なパートナーであると考えておりまして、検察事務官が検察官と互いに役割を分担しながら、業務を着実に進めていくようにしていきたいと考えております。そのためにも、今後とも検事のみならず検事以外の検察庁の職員の増員にも努力をしてまいりたいと考えております。
 このように、法務省といたしましては、司法制度改革審議会の意見を受けまして、司法制度改革推進計画におきまして、検察官の大幅増員、検察事務官の適正な増加が政府の方針として示されたことを踏まえ、今後とも検察体制の充実強化が図られるように最大限努力してまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。

【伊藤座長】どうもありがとうございました。続きまして、最高裁から御説明をお願いいたします。

【最高裁(小池審議官)】審議官の小池でございます。私から「裁判所の人的態勢の充実」につきまして、お手元にお配りいたしましたレジュメと資料に基づきまして、この司法制度改革という改革の中における裁判所の人的充実の基本的な考え方及び現在の状況について御説明したいと思います。
 私が申し上げたいことを最初に簡単に要約しますと、まず資料7を御覧いただきますと、平成15年度の増員要求(内示予算)について、増員裁判官45人、裁判所書記官222人、家庭裁判所調査官30人という数がございます。
 また、資料10を御覧いただきますと、これは「裁判官の人的態勢の充実」ということでまとめてございますが、裁判官の増員について言いますと、従前、司法制度改革審議会の段階におきまして、裁判官については、今後の司法制度改革に対応し、迅速化、専門化へ対応するため約500人の裁判官の増員、それにプラスα(事件増対応)の増員が必要であるという方針を述べました。先ほどの裁判官45という増員は、司法制度改革審議会で10年計画で述べました第2年目の数に相応するものでございます。
 次に、今日のお話で申し上げたいのは、司法制度改革審議会で申し上げました後の改革の進展によりまして、さらなる裁判官の増員の必要性が出てきているという点です。ここにあります(1)から(3)に掲げたものが改革に伴う構造的な増員要因となっていることを申し上げたいということであります。
 最後に増員という場合には、この定員の枠を増やすということではなくて、それを補う優れた人材の確保、つまり私どもの言葉で申し上げますと「充員」という言葉があるのですが、そういうことが不可欠であるということであります。
 この3点、裁判所の基本的な改革における増員のスタンス、現在の状況、新たな進展、そして、その増員を実現していくための条件ということを申し上げたいということでございます。
 前置きが長くなりましたが、レジュメに従って申し上げます。
 まず司法制度改革審議会の意見におきましては、先ほど法務省からの御説明にもありましたように、検事とともに裁判官の大幅な増員、裁判所職員の適正な増加が必要であるという提言がなされています。
 そこで、裁判所の人的態勢の充実の方策につきましては、まず資料1を御覧いただきたいのですが、基本的な視点がございます。資料1に図式いたしましたが、3つの視点がございます。
 標語ふうにいいますと、業務量(タスク)、事件処理の質(クオリティ)、事件処理の在り方(システム)という3つの視点で充実化方策を組み立てているわけであります。
 まずタスクという点でありますが、裁判所の場合にはほかの組織と違いまして特徴がございます。それは申し立てられる事件の数と内容によって業務量(タスク)が規定されるということでございます。それぞれの事件処理の方法は種類ごとにどういう形で事件を処理すべきかということが法律で定められています。また、同じ種類の事件におきましても、内容において業務量が大きく変化するのですが、裁判所は業務の質、量について裁判所サイドから調整をできない、いわば事件が増えてきたから質を落とすとか、法律と違った処理方法をとれない、いわば外部要因によって業務量が規定されているという特徴がございます。
 それからクオリティの点では、裁判所の事件は1つ1つ個性がございまして、いわば事件の顔があるわけでございますが、抽象的に言えば的確な審理、的確な判断、解決という均一な要請があるわけでございます。今申し上げましたお話と重複するのですが、質の面で業務量調整ができない。いわば質を落としてたくさん処理することができないことがございます。さらに今般の司法制度改革では、専門性への対応あるいは迅速性というむしろクオリティの向上というものが強い国民的要請になっているという特徴がございます。
 3番目に、今申し上げましたことと連関してきますが、システムというところです。裁判では手順が法定されていますが、そして今般非常に特徴的なのは、司法制度改革の中でその基本的な方法を変えていこうという点です。その方法は基本的には法改正が必要でありますので、法改正に基づいてやっていきますが、そのほか法に基づく現行ルールの下での運用、例えば、IT等のツールを活用しながらシステムの効率化を図るというような運用レベルの改革を図っていくと、こういう構造になっているわけであります。
 実情でございますが、資料2を御覧いただきますと、これは平成14年度、今年度の裁判所の人的態勢でございますが、裁判官につきましては、最高裁以下総勢3,100人ちょっと欠けるぐらいの陣容、書記官等の一般職員につきましては、2万2,000人余。都合2万5,000人余の人的態勢であるということでございます。
 資料3、これは法曹全体の人口の推移を見たものでございますが、戦後の昭和24年に新しい法曹養成制度が発足しました。昭和39年、これは臨時司法制度調査会で意見書が提出された年です。平成13年というのは、司法制度改革審議会での意見書が提出された年で、それぞれエポックがございます。その推移を見ていきますと、徐々にではございますが、法曹人口が増えてきております。その中で裁判官の増員も、これはいろいろ御指摘ございますが、着実に増やしてきたということでございます。
 資料4は諸外国との対比でございます。これには(注)がたくさんございますが、内容は非常に細かいので説明は割愛しますが、国によって法曹制度のシステムも違いますし手続も違いますので、一概に比較はできないわけですが、我が国の法曹人口は10万人当たり約19.06人ということで、諸外国に比べると少ない状況であります。ただ、裁判官と弁護士との比率を比べていきますと、下から3番目の欄でございますが、ドイツ5.57、フランス6.29、日本が6.09でございますので、大陸法の国のような比率になっております。
 それから、民事訴訟事件数、これは一審でございますが、ドイツが約239万、日本は46万件ぐらいございますが、それと裁判官の比率を見ますと、大体ドイツと同じぐらいの、裁判官一人当たりの事件数になっているという国際比較でございます。
 資料5、6が、改革審議会におきまして、裁判所が人的態勢の充実について説明を行った際の概要でございます。資料5のとおり、民事事件、刑事事件の専門性あるいは迅速性への的確な対応のために増員をしていく必要がある。それから裁判官制度改革のために対応していく必要がある。事件増のために対応していく必要があるという基本的な視点を示してあるわけでございます。ここでもクオリティ、システム、タスクという基本的な3つの視点がここに投影されております。
 資料6−1は、もう少しそれを詳しく示したものでございます。改革審議会の段階では、事件数は変動いたしますので、一応事件数を固定して考えますと、手続の整備、当事者活動の向上、これは裁判所の活動の向上ということも含みますが、そういった改革に伴う外的条件の変化によって、またなるべく手持ち事件数を減少して迅速化を図る。それから合議率をアップして専門化へ対応するというような迅速化のためには裁判官が約450人、裁判官制度改革のためには60人、都合約10年間で約500人の裁判官の増加が必要であると。また、事件増があれば、それがプラスα、いわばこういった増員構造が、事件増ですと幾何学的に言えば相似形で人員増が必要である。こういう構造をお示ししたわけであります。
 資料6−2は、民事事件のものを例にとって御説明いたしますと、裁判官の増員はどういう効果が生ずるかというものです。迅速性では手持ち事件を減らし、専門性に対応するには合議率アップというのが1つの象徴的な方策になりますが、そうしますとここにありますように、手持ち事件数を現在ですと手持ち事件といいますか、新しく来る事件を1月当たり23件くらい受けているものを15〜16件に減らすというようなこと。そうすると審理期間が短縮し、合議率をアップできるという構造を示したものでございます。
 資料7につきましては、先ほど冒頭に御説明いたしましたように、改革審議会で申し上げましたような方針に基づきまして、平成15年度に裁判官45名、裁判所書記官222名、家裁調査官30という結果となったということでございます。もちろん中には振替はございます。ちなみに下の方に「※」が打ってございますが、平成14年度も裁判官については45人の増員、裁判所書記官、家裁調査官についても所要の増員をしているということでございます。
 資料8は、過去10年間の増員状況を図で示したものでございます。
 資料9−1以下でございますが、特に先ほどございますように、最近の増員要求は民事事件、民訴事件あるいは不動産執行事件、破産事件を理由として増員要求してございますので、その事件数の新受事件、既済事件、未済事件の変化、そして審理期間というものがどのように変化したかという、いわば増員による効果、もちろん増員だけではありませんが、そういった効果をお示しするという意味でグラフを示させていただいたわけであります。
 資料10に飛びますが、これも冒頭に申し上げましたが、新たな要因はどういうものがあるかということでございます。「更なる裁判官の増員の必要性検討」というタイトルがございますが、まず(1)のところでございますが、裁判迅速化法というものを作ろうという動きがございます。これは現在検討中でございまして、すべての第一審訴訟事件を2年以内に終局させるという新たな目標を設定するものでございます。従前、審議会では大体審理期間は半減というような目標が掲げられておりましたので、すべての事件を2年以内ということになりますと、事件処理の質の面でも抜本的な見直しを伴うものでございまして、これに対応するために手続的な面のほか、基盤強化の一環として人的態勢の強化もさらに検討する必要がございます。ただ、これをどのように試算していくかということについては現在検討中でございます。
 (2)法曹養成制度改革への対応については、この教官として裁判所からも裁判官を派遣するようにという要請がございます。これに対応するためには、その派遣数あるいは裁判所の事件に滞りがないようにするための人的態勢の充実が必要であるという新たな要請がございます。
 (3)今後具体的に要請されるものとしては裁判員制度の導入、それから知的財産権等につきましても新たな態勢を作るべきではないかという検討が今なされておりますが、そういう専門部をつくったり、専門的な裁判官の育成のための態勢が必要ということになるわけでございます。
 これらの点につきましても、タスク、クオリティ、システム、この3つの視点が基本にあるということでございます。
 最後に人的態勢の充実といいますのは、定員枠を拡張しただけではだめでございまして、増加した定員枠を満たす優秀な人材を安定的に確保する必要があるということでございます。特に裁判官につきましては、人材の給源といいますか、源が限定されております。現状では事件に対応する中心的担い手である判事の給源は、判事補から判事になったものが大部分でございます。これからは裁判官としての実力を十分に備えた弁護士からの任官というものが大きく促進されるということが裁判所の人的態勢を堅固なものにしていく大きな条件になるわけでございます。
 また、裁判官を支える裁判所職員につきましても増員が必要でございます。その質と能力の向上が重要であることは審議会意見で指摘されているわけでありますが、裁判所といたしましては、平成16年度に、これまで裁判所書記官と裁判所調査官の研修所は別個でございましたが、これを統合いたしまして、仮称ですが「裁判所職員総合研修所」というものを作りまして、両者の養成を有機的なものにして、裁判所職員のより一層の資質向上を目指すという施策も併せて進めております。
 司法制度改革を推進するためには、裁判所の観点からしますと、人的態勢の充実が必要不可欠でございます。裁判所の仕事の礎は人にございます。基盤なき改革はもう実行困難でございますので、裁判所としても、国民の裁判所に対する期待あるいは社会の要請を真摯に受けとめ裁判所の人的態勢の充実に努めたいと思います。その方針、視点、現状について、かい摘んで申し上げた次第でございます。以上でございます。

【伊藤座長】それでは、ただいまの法務省、最高裁からの御説明につきまして、御質問のある方はまずお願いいたします。どうぞ、田中委員。

【田中委員】教えていただきたいのですけれども、定員管理とか予算措置の上で、副検事とか簡易裁判所判事というのはどのようになっているのですか。数値的には出てきていないのですけれども。

【法務省(稲田刑事局総務課長)】それでは、私から副検事について御説明をいたしますと、実は先ほど説明を省略した昨年度の予算で、資料1を御覧いただけますでしょうか。平成15年度の査定におきましては副検事の定員は変わっておりません。ただ、平成14年度につきましては、実は検察庁の職員のうち検察事務官は90人の増員なのですが、このうちに定員振替を含むとなっておりまして、この中の20名が実は副検事から振り替えております。したがいまして、平成14年度には副検事の定員が20名減っております。これは当時副検事に相当数の欠員が恒常的にございまして、その関係もありまして、他方で先ほどから御説明しておりますように、検察事務官の増員がなかなか難しいという事情もございましたので、副検事の定員を20名減らしたということがございます。ただ、それを除きますと、基本的に従前919名という定員数は変わらずでございまして、平成14年度に20人減って899人となってございます。

【最高裁(小池審議官)】簡裁判事につきましては、資料2にありますように、現在の定員は806ということでございます。簡裁判事の増員は、確か昭和60年ころ、簡易裁判所の配置の見直しをした頃に増員要求をしたことがございますが、その後、簡易裁判所の事件処理等につきまして、いろいろ工夫をしたところでありまして、むしろ増員の主眼は地方裁判所に置いてきたということがございます。ただ、現在御案内のように簡裁の事件が増えておりますし、今簡裁の事物管轄の検討もございますので、この簡裁判事の人的態勢ということも視野に置いた検討が必要になると考えております。

【田中委員】一応予算としては別の措置になっているわけですね。

【最高裁(小池審議官)】そういうことでございます。

【伊藤座長】よろしいですか。

【田中委員】はい。

【伊藤座長】どうぞ、ほかに御質問ございましたらお願いします。どうぞ、木村委員。

【木村委員】法務省の方の資料をいただきまして、大変にいろいろなデータをきちんと出していただいて、これは当然増員に結び付くようなデータがきちんと出てきていると思いますので、その分については、この方向がいいのではないかと思います。資料の関連で、資料4でございますが、来日外国人の事件数が41.0%に増えているわけですけれども、これは平成8年と比べてなのでございましょうが、来日外国人そのものの滞在の人数も相当増えているのでしょうね。

【法務省(稲田刑事局総務課長)】誠に申し訳ありません。そうだろうと思いますが、今、手元に数字を持っておりません。

【木村委員】来日外国人凶悪事件数もまた増えまして、126.6%の増ということで、こうやって資料をいただきますと、新聞情報その他で見ているのと、また違った意味でショックを受けるわけです。これに関連して、先ほど御説明いただきましたように、外国人については、私ども日本で育った日本人にとっても、証人尋問その他、法律の用語で難しい対応をしなければいけない事態がございまして、特に外国の方々がそれに対応するためには、アメリカを始め諸外国では認定された通訳の資格を、法廷通訳という特殊な資格を持った方々がお仕事をされて、法律上正確を期して様々な法律業務が遂行されているとなっているのですが、現在、我が国におきましては、外国人のための裁判の業務遂行上の特別の認定を受けた法律業務通訳というような資格があって、それで業務が行われているのでしょうか。そういうことについての具体的な状況はいかがなのでございましょうか。

【法務省(稲田刑事局総務課長)】今の御質問の点でございますが、先生御指摘のような法律上の通訳制度といいますか、認定制度というものは現在ございません。これはいろいろな経緯もございますが、ただ、一般的に申し上げますと、私ども検察庁でお願いしている通訳の方は、ある程度の経験を積んだ方でありまして、かつその中で、私どもの方の研修制度やセミナーを恒常的に行って、その中で相当程度高いレベルに達しておられる方だと思いますし、特に取調べでお願いしている通訳の方は、結局それは裁判所で、裁判の過程の中で、当該通訳が適正に行われたかということがチェックされることになっておるわけでございます。もちろん法律上の通訳制度といいますか、認定制度を作ることも1つの方策だと思いますけれども、現時点では今申し上げましたようなやり方で対応してきているのが実情でございます。

【木村委員】関連しますが、今までの刑事取調の中で、諸外国の言葉に対応して、いちいち専門の言語について対応できないケースにつきましては、通常考えますと、国際共通語と言われる英語によるケースが多いのではないかと想像しますが、例えばネパールの方とかインドの方についても、今までいろいろな係争があったように思いますが、そういう場合も個別の言語ではなくて、英語が使われるケースが多いのですか。それとも個別の言語ですか。

【法務省(稲田刑事局総務課長)】基本的にその方の母国語でお願いするということでありまして、もちろん世界には様々な言語がございますので、現時点で必ずすべて母国語でカバーできているかどうかは調査しておりませんので、今ここでつまびらかにはできませんが、今、インドというお話がございましたし、ヒンズー語でありますとか、パキスタンのウルドゥ語でありますとか、イランのペルシャ語とか、そのくらいの言葉、かなり我々がそういう言語があるなと知っているような言語につきましては、各検察庁等で対応できる体制になっていると考えております。

【最高裁(小池審議官)】裁判所の方は事件が起訴されてから対応することになりますが、若干補足しますと、まずそういう通訳人を確保するリストを作ります。それから法廷通訳セミナーというものを開催しまして、言葉だけでなくて、法廷の手続あるいはテクニカルターム、そういうものを覚えていただきます。今までそういった蓄積がありますので、ハンドブックを作ったりしていまして、それをお渡ししてお使いいただいています。それから被告人などには、今言いましたようなウルドゥ語、ペルシャ語、そういったものについて、手続を説明したようなパンフレットをつくりまして、それを読んでもらうとか、あるいはなるべく効率的にいくようにワイヤレスの通訳システムを入れるとか、そのような工夫をいたしておりますが、少数言語の通訳人確保には非常に苦労しております。

【木村委員】これから日本で外国人が増えてきて、割合で言うと、外国人の犯罪がはっきりと増える可能性が出てきますので、そういう点、日本ではきちんとやっているということを対外的に知らせる必要があるのではないでしょうか。外国に報道されると日本の情報がうまく伝わらないで日本での状況が非常に拡大されて報道されるというケースも結構あるのですね。
 ですから、そういう点できちんとされているということを踏まえて、裁判所としても、法務省としても、今後そういうことについての、外国人のための法律裁判手続の通訳についても、それこそ予算の請求などもしていただくような方向で考えるようなことが可能なのかどうなのかということでございますが、いかがでございましょうか。

【法務省(稲田刑事局総務課長)】実は予算要求、特に経費的な面の要求の中では、通訳人の確保のために、通訳をお願いする場合には当然謝金という形でお礼のお金を支払うわけでございますが、そういうものの確保でありますとか、あるいは私どもの方でも毎年1回通訳人の方を集めてセミナーという形で勉強の機会を持つようなことをしておりますので、そのようなものもできるだけ充実していくということ。これは現実問題としてやるためには予算が必要でございますので、そういうことはこれまでも努力してきておりますし、今後より一層努力をしなければいけないと考えております。
 また、広報の点につきましては、これまでもできるだけ一生懸命やっていますよということをアピールしようということは姿勢としてはしておりますが、なかなかうまく伝わってないところもあろうかと思いますし、今後とも努力はしていきたいと考えております。

【最高裁(小池審議官)】裁判所の方では、そういうPRということもさることながら、とにかく通訳をしてくれる人材を確保しなければいけないということが大前提になりますので、例えば外語系の大学とタイアップして、語学を学んでいる学生に法廷通訳の心得というようなものをいろいろお教えするような、そういう試みもいたしております。

【伊藤座長】それでは御意見につきましても結構でございますので、お願いいたします。どうぞ、平山委員。

【平山委員】法務省、裁判所双方でございますが、本年度の概算要求をされて、それが決定したということでございますが、今の御説明、双方とも資料に基づいて立派にやっていただいていると思っております。それから、日頃も夜、昼徹して仕事をされていて、検察庁の場合も裁判所の場合も、恐らくほかに類例を見ないぐらいきちんとやっておられることは承知いたしておりますが、今度の司法制度改革審議会の意見書を受けて、特に最近、迅速化法というものが登場してきているという中で、今回の裁判所の要求、法務省の要求が削られているという状況はどうしても私は理解できません。これも最小限度の要求をされているように思うのです。例えば裁判所の方を見ますと、これから、社会の高度化、複雑化にともない、ますます困難な裁判が増加すると思われますので、充実した裁判の必要性が高まり、そのためには、合議体による審理が求められます。いわゆる合議率のアップです。更に、迅速化法に基づいて大変早い処理をしなければいけない。それから事件数も資料に示していただいているように増えている。そのほかにいわゆる法曹養成制度で実務家教員をお出しにならなければいけない。また、数年後には裁判員制度が登場してくる。この対応等を考えますと、私は審議会意見書が言っているのは、最低線で、その後も、人的体制の大幅増の必要性がますます高まっているのではないかと思っておりまして、そういう意味では、我々はこの検討会は、今日の御報告をお聞きして、そうかということでなくて、これは大変少ないのではないか、もっとということを今日は申し上げるべきではないかという気がするのです。本当によく努力されていて、しかし、先日弁護士会の方でも、地域司法計画というシンポをやりましたら、今日資料を弁護士会が出しているようですけれども、少なくとも今後10年のことを考えますと、倍増しなければ国でおっしゃるような迅速化法の対応などはできないのではないかということも考えられますので、是非そういう点において、今までは一生懸命小さい数でやってこられたと思いますが、もうそういう時代ではないのではないか。この統計から見ましても、本当に国民・市民のためには倍増するぐらいのことをお考えいただいてやった方がいいと思っておりまして、最初に概括的な意見を申し上げたいと思います。

【小貫委員】裁判所も法務省もこういう定員削減の中で随分頑張っていただいたと私は評価いたします。特に内閣にできた司法制度改革審議会で「人的基盤の整備」ということを言われまして、その中で恐らく御苦労されているのは、それぞれ個別の法務省であり裁判所でないかと推測しているのですが、その辺の、実態としては、内閣からのサポートというのは、この予算定員の話あるいは予算の話でも結構なのですが現実にあるのでしょうか。それとも方針は示すけれども、具体的な御努力はそれぞれのところでということなのか。その辺、思いのたけを聞いてみたいと思います。

【伊藤座長】それでは、もし何か今お考えがありましたら。

【小貫委員】お答えできればで結構でございます。

【法務省(稲田刑事局総務課長)】それでは、私の方から申し上げさせていただきます。先ほどから御指摘をいただいているところでございまして、ただ、一般的に申し上げますと、先ほどの御説明の中でも申し上げましたけれども、国家公務員の定員全体について、10年間で10%純減するという極めて厳しい方針があるわけでございます。その中で特に今度の予算では、相当程度全体の公務員の数が、これまでにない純粋に減少するという純減が立つというような結果になっております。その中で確かに50人という少ない要求の中で、11人削られて39人の査定ということではございましたけれども、それでも純粋に減少が立っている中で39名もの増員をいただけたということは、それなりに内閣を始めとする関係する当局には理解をいただいているのだろうと考えております。ただ、そう言いましても、今後とも我々としても一生懸命さらに努力していかなければいけないと考えるわけでございます。

【最高裁(小池審議官)】これはなかなかコメントしにくいところでございますけれども、この増員の要求をしていくときには、常に司法制度改革の重要性ということは強調して折衝しているわけですし、予算の組み立てもそうなっております。先ほどの資料7を御覧いただきますと裁判官が45要求して45、裁判所書記官が250要求して222、家裁調査官が30要求して30ということでございますので、恐らく今年度の霞が関の行政庁の予算要求、査定から見ますと、いろいろ検討していただいた結果であろうと私どもは考えております。

【伊藤座長】岡田委員お願いいたします。

【岡田委員】私も同じようなことで、結局国家公務員を全体的に10%純減するといっても、本当に必要なところとそうではないところとあるのではないかと思うのです。検事を増やせば当然検察事務官は必要な話なので、それがどうして説得できないのかということがわからないのですが、頑張っていただきたいと思います。この時期を逃すと次にチャンスはいつ来るのかなという感じもするものですから、法務省には是非頑張っていただきたいと思います。
 それから1つ最高裁に質問なのですが、破産事件で地方裁判所の新受事件が平成8年から増えています。その一方で、処理期間、同時廃止に関してなのですが、主に消費者の自己破産だろうと思うのですが、免責の決定まで行くということだと思うのですけれども、当初6か月かかっていたものが、13年には2か月で終わっているというのは、これは何か様式のようなものを工夫なさったのでしょうか。それとも人を充てられたのでしょうか。
 それからもう一つ、自己破産に関しては弁護士を付けなければいけないと思っているのですが、実際に裁判所に行きますと、いや、自分でもできるというように言っていらっしゃるようなのですけれども、実態としてはどうなのでしょうか。自分でもできるのでしょうか。その辺を教えていただきたいと思います。

【最高裁(小池審議官)】まず倒産が非常に増えておりますけれども、増員の要求もこの倒産事件ということをずっと話をしております。特に破産事件につきましては、裁判官以上に書記官の果たす役割が多くございます。もちろん各種事件を総合して考えておりますが、今破産事件の方にこういった増員結果の相当数を振り向けていることがございます。
 それから、事件の方法につきましても、これは特に東京地裁等が非常に工夫しておりますけれども、なるべく迅速に処理すべきということで、人的手当をするとともに、方法自体も、今までと発想を切り替えたやり方をしているということでございます。東京等のやり方が全国を引っ張っているということで、これはかなりシステマティックに仕事をするという、普通の訴訟と違うところがございますので、研究会等を開いてそういった方向を進めているという結果だと考えております。

【伊藤座長】どうぞ、佐々木委員。

【佐々木委員】今の点、現場にいる者の立場から補足しますと、今言われた平成8年の時点で非常に倒産事件が増えたのですが、今、小池さんが言われたとおり、私も高裁局長をしていて、非常に倒産事件が増えたものですから、この辺の手当てをお願いしていたのですが、資料8にあるように、このときに裁判官以外の職員の増員数が55から150という数字に急激に増えているのです。こういうことでかなり現場では倒産に振り向けられたと思います。
 そういう形が1つと、今、小池さんが言われた東京地裁のやり方等で、書面で審尋していくとか、今までは一人一人細かく口頭で審尋するとかということをやっていたわけですけれども、それをあるときには書類だけでやっていって、同じタイプのものを、ごく簡単な振り分けを行うような形をやるとか、あるいは免責において集団でやってみるとか、そういうことを試みてかなり迅速に処理できています。そういう工夫を現場では、大阪地裁も行っております。
 それからもう一つ、本人で申し立てられて大丈夫かということですが、書記官を受付に出しておりますので、そこで手続の教示をいろいろやっておりまして、書式について、穴埋めにするというか、レ点を打つような形でごく簡易なものにするような工夫を現場ではやっております。

【岡田委員】どうもありがとうございました。

【松尾委員】国家公務員全体が定員削減の中で、法務省も最高裁もいろいろと計画的に増員に努力されていることはよく理解できますが、最高裁が提出された資料10にありますように、裁判迅速化の問題や法科大学院の教員の派遣、裁判員制度の導入、そういった増員が予想される部分が非常に不明確な現状ですね。ですからこういった状況の中でどのように人員を増員し配置しなくてならないかという問題が当然出てくると思います。したがって、そういう意味で計画的な増員ということについても、これまでの考え方ではなくて、かなり思い切った見直しをしていかなくてはならないと思います。
 それと同時に、増員だけではなくて、現場でやりくりしながら業務の見直しも当然やっていかなければなりません。増員だけで済まされる問題ではないわけですから、その辺をお願いしたいというか、期待しておきたいと思います。
 そこで業務の見直しの問題に関連して申しますと、最近、私が深刻に考えているのはのは家裁調査官が非常に現在苦労していることです。それはなぜかというと、新しい成年後見の制度ができて、それに相当追われているような状況になっています。それに加えてDV問題などの調査あるいは一般の家裁関係の調査、さらに今度人訴が家裁に移管するということになるとますます現状の家裁調査官の制度ではパンク状態になるのではないかと思っております。
 そこで、家裁調査官の業務と書記官の業務との関係をかなり見直していく必要があるのではないかと思うのですね。例えば具体的に申しますと、成年後見の問題の関係で、当事者の財産管理などの問題は、これは書記官が担当するのが適している問題だと私は思うのです。ところが実際には家裁調査官が調査して管理するというような部分もありまして、そういう部分をうまく整理して連携を図ることによって見直しが相当できるのではないかと私は考えています。
 そういう意味で言いますと、最高裁の出された資料の3ページの中に、裁判所職員総合研修所構想というのを打ち出されております。これはかなり有力な具体的な構想ではないかと思うのです。単に書記官研修所、調査官研修所のこれまでの、どちらかといえば縦割り的な二本立ての研修所を一本に統合するというだけではなくて、重なりのある業務の見直しに関連した具体的な構想ではないかと私は評価しています。もし間違っていたら訂正していただきたいのですが、そういう構想であれば、具体的に増員だけではなくて業務の見直しによって改善することもできるのではないかと、このように考えていますが、いかがでしょうか。

【最高裁(小池審議官)】書記官というのは公証官というスペシャリストで、家裁調査官というのは人間関係諸科学の専門家ということで、一応養成ルートも教えるべき技術も違うということなのですが、事実レベルのこと、人と対応するというところになりますと、先ほど松尾委員から御指摘がありました成年後見の領域などですと、書記官がやってもいい領域と家裁調査官がやっていい領域がございます。例えば後見の必要性などというところでも、最終的判断は裁判官で、それを家裁調査官が支えるにしろ、資料を集めるというところは書記官が行っているところもあります。そういう重なりをどうチームワークを取ってやっていくのかということですので、スペシャリストとしてのトレーニングと、その重なり合うところの連携というものを、裁判所職員総合研修所というところでシステマティックに教えていこうと考えております。
 それから、今、裁判所職員総合研修所は和光市に建設中でございます。司法研修所も和光市にございますので、今度は裁判官とどのように連携していくかということも考えていくことになります。場所が非常に近くにございますので、共同の研修・研究も今後行っていこうという構想を持っております。

【松尾委員】もう一点、法務省にお聞きしたいのですが、検事を増員すると必然的に検察事務官を増加しなければならないとも言われております。そうしなければ捜査にしても公判にしても事実上の効果は上げられないとまで言われていると思いますが、大体、検事一人増員するということは、理想的には検察事務官を何人ぐらい増員すればいいのか。今どうなっているのでしょうか。やりくりの中で定員振替ということも既に考えられていますが、かなり法務省の中で、あるいは検察庁の中で定員を振替するということは、ちょっと限界に近い状況になっているのではないかと私は思うのですが、実態はどうなのでしょうか。

【法務省(稲田刑事局総務課長)】なかなか難しいところでありまして、確かに検事を増員すればそれに合わせて検察事務官を増員したいことは私も先ほど申し上げたとおりでございます。ただ、いかんせんそこまでなかなか進まないという実情もございますので、今、何をしているかといいますと、1つは先ほどから申し上げておりますように、行政職(二)、いわゆる現業的な仕事の人を減らすということはずっと続けてきているところであります。そうすれば、少なくとも捜査、公判に当たる人数をある程度増やしていけるということはできると思います。
 もう一つは、検察事務官の職種の中で、捜査、公判以外の部門で働いている、つまり庶務、会計的な職種、あるいは私どもの場合、事件の管理、証拠品の管理ですとか、刑の執行を行います検務事務と呼んでおりますが、これは直接捜査、公判とは関係ありませんが、そういう捜査、公判事務をサポートする事務がございます。そこの部分もできるだけ合理化できないか。そこが縦割り行政になってないだろうか。例えば地方検察庁で課という制度になっていたものを専門官制に改めることで、ある程度人数の融通を効かせることで合理化ができないかというようなことをいろいろと今までのところはやってきております。
 今後まだできるところがあるのかないのかは、これからさらに検討しなければいけませんし、仕事の仕方自体も見直さなければいけない。そのような、いわば絞れる雑巾を思いきり絞っているという実情だと申し上げたいところでございます。

【伊藤座長】平山委員、どうぞ。

【平山委員】参考でございますが、弁護士会の方は、先日、司法シンポというのをやりまして、この人的体制の充実ということについて、各地での裁判官の今の不足状態というようなものを、市民との関係で見たものの資料を今日出しておりますので、非常に関係深いと思いますので、若干の時間をいただいて、担当の川中副会長が出席しておりますので御説明する機会を得たいのですけど、どうでしょうか。1、2分でいいと思いますけど。

【伊藤座長】この冊子ですか。

【平山委員】いや、ペーパーがございますね、簡単な。法曹制度検討会御中というのが出ているのではないかと思います。資料4ですね。

【伊藤座長】はい。

【平山委員】裁判所から今日いろいろな客観的な資料をお出しいただいていますが、現実に各地で見ていきますと、非常に不足状態があるというような意味でございます。

【伊藤座長】わかりました。それでは、予定の時間になっておりますけれども、特にそういう御要望がありましたので、川中副会長、簡単で結構でございますが、お願いできますでしょうか。

【中川委員】1つ質問があるのですが、よろしいですか。

【伊藤座長】法務省、最高裁ですか。

【中川委員】最高裁に、すいません。増員ということはやむを得ないと思うのですが、適正人員の問題ですけれども、資料8を拝見しておりますと、平成13年も14年も裁判官を30人増員されていますよね。今度は45人ですが、そうするとさらに15人を加えるということですね。そして資料6−2で、こういう効果が生まれるということをおっしゃっていますが、まず質問の第1は、この資料6−2はいつの時点のことをおっしゃっているのか。つまり10年間で500人ということをおっしゃっていますから、10年間続けて500人をやればこういう結果が生まれるのだとおっしゃっているのか。あるいは単年度で、今回の15年度の増員の結果こうなるとおっしゃっているのか。もしそうであれば10年後はどうなるのですかということです。これはシミュレーションがあるはずですよね。新しいもの、専門的なものがこうなりますよと、いろいろの要素を総合されて10年目はこうなるので5年目はこれぐらいになるのでしょう、単年度ではこうなるでしょうとか、何かそういうイメージが浮かんでこないのです。15名ぐらいというと、ちょっと失礼ですけれども、前にも30名の増員、その前の年も30名の増員ですが、今度さらにそれに15名加えるだけで本当にいいのかという疑問がどうしてもわいてくるのです。この全体のシミュレーションのワークシートがないものですから何とも言えないのだけれども、その辺を御説明いただけませんでしょうか。

【伊藤座長】小池さん、どうぞ。

【最高裁(小池審議官)】まず増員の計画を立てましたのは、平成13年の春に審議会の方で、この計画を明らかにせよということでしたので、そのときに検討いたしました。それで目標とするものは、そこにも示しました資料6−2にありますようにように、審理期間の短縮としては、人証調べがある終局事件について、今、20か月かかっているものを、民事では12か月、合議率は5%を10%にアップしようということであります。ただ、これは単に人を増やしたからといってこうなるわけではなくて、その前提としては、例えばどういう訴訟法等の改正があるのか、あるいは訴訟代理人の方が期日受けを今までよりももっと圧縮して受けてくださるのか、それから尋問技術ももっと向上しているのか、あるいは準備書面等は非常に証拠との連関も示したような、長いだけではなくて読ませる準備書面を書いてくださるのか、そういうこともすべて含めて、そういう他の条件が成就したならば、10年後こういうような形の審理があり、かつそのときには裁判官はこのぐらいのオーダーで、必要であろうということであります。
 そして、今年度の45の増員、うち判事30というのは、これは事件も動いておりますので、プラスアルファのところも解け合った増員となっております。先ほどは10年間の計画の500というものを、訴訟の迅速化・専門化への対応ということで450というものを2年間やってきましたと図式的に申し上げましたが、事件の増加というプラスアルファの要因も入っておりますので、それも含めてやっているということであります。
 それからもう一つ、枠を増やしても裁判官は枠が増えてもそれをやってくれるいわば人材がいなければいけません。その人材を補充できる弁護士任官の見通し等も含めて、弁護士任官というのは非常にハンディが大きいものでございますが、そういう見通しを持って判事30、そしてまた裁判官45という数を積算しているということであります。

【中川委員】そうだとすると、さっきからの議論とちょっと変わってくるのですが、結局10年間500人という枠を大幅に増やす必要はないという結論になりますよね。

【最高裁(小池審議官)】ええ。

【中川委員】平山先生も松尾先生もおっしゃいましたが、何となく我々の感じでは、この程度の増員で大丈夫ですかという感じなのです。ですからもっと司法改革を進めるためには大幅に増やすべきだという御意見になります。これは感覚的な意見ですよね。今、小池さんの御説明にありましたように、きちんとしたシミュレーションの下で、本当に充員が図れれば、この程度の増員で行けるのだということをおっしゃっているわけですから、それだとすれば、その辺の意見を修正しておく必要があるのではないかと思ったものですから。

【最高裁(小池審議官)】よろしゅうございましょうか。

【伊藤座長】どうぞ。

【最高裁(小池審議官)】もっと充員の可能性があれば、もっと大幅な増員もあり得るわけですが、とにかく枠が広がっても充員ができなくてはということでございます。

【中川委員】とにかくこの最終の10年後の姿をこのようにするためには500人の増員があれば、充員さえ満たされれば、それはできるのだということをおっしゃっているわけですよね。それであれば10年間500人というのでいいじゃないですかということになります。それ以上、その500人を600人にし800人にする必要はないということになりませんでしょうか。

【最高裁(小池審議官)】これはもちろんシミュレーションで1つの試算でございますが、いくつかの留保要因を置いて、特に民事事件の短縮化あるいは専門性への対応というところで私どもが積み上げた数はこういうことでございます。ただ、裁判員制度については試算の中に入っておりませんので、これが入ってくれば、そこはまた別途の試算をしていくことになります。

【中川委員】だからこのプラスアルファというのは別だとおっしゃっているわけですね。

【最高裁(小池審議官)】そういうことでございます。

【中川委員】私はアルファじゃないと思うのですけれども、ものすごい数になると思うのですけれども、それは別だと考えると、今おっしゃっている枠で行けるという話ですよね。

【最高裁(小池審議官)】当時そのような試算をしたということでございます。

【伊藤座長】それはそういうことだと思いますが。

【中川委員】わかりました。そういう理解でおります。

【佐々木委員】中川委員がこだわられていたのは、資料10で、改革が進んだ場合には、500+α以外にまだ増員が必要であるということで、そういう感じで受けとめられたのですか。

【中川委員】私は500で、そういうシミュレーションをされているはずだと思ったものですから、それを確認したのです。

【佐々木委員】500という数字は、あくまで平成13年の審議会におけるプレゼンテーションの時点ですね。

【最高裁(小池審議官)】はい。

【佐々木委員】それくらい事件増でくればプラスアルファだと。司法改革が進めば増員の必要性を検討する、資料10に書いてあるとおりの構造改革に伴うさらなる増員の必要性の検討が生まれてくるということでございましょう。

【最高裁(小池審議官)】そういうことでございます。

【伊藤座長】資料10の方は、先ほど御説明いただいたように、この真ん中に書かれているような様々な制度的な改革要因をさらに組み込んだ場合には、先ほどの資料6−1よりもさらに増員の必要が出てくるでしょうということですが、そこは、まだ具体的にどれだけというようなことは現在の時点ではまだ言えないわけですね。

【最高裁(小池審議官)】いわばプラスベータの算式はまだ立てていないということでございます。

【伊藤座長】これは恐らく認識は違ってないと思いますけれども、佐々木委員、何かありますか。

【佐々木委員】日弁連資料5に書いてある数字と最高裁資料6−1の数字の問題とどうなっているのかの質問を若干したかっただけですので、後でも結構です。

【伊藤座長】時間も経過していますが、大変恐縮ですが、もう少しだけお時間をちょうだいしたいと思います。どうもお二人ともありがとうございました。川中副会長ごく簡単で結構ですので、御説明いただけますでしょうか。

【日弁連(川中副会長)】日弁連の副会長の川中でございます。医療の分野では、その都道府県の医療計画については都道府県が策定するということになっておりまして、かなり詳細なその地方地方の医療改善計画が発表されております。それに見習って、その地方の司法計画を具体的に1回シミュレーションで作ってみようではないかというのがこの地域司法計画であります。京都弁護士会が初めて作成しました。まずそれをやるために、現状がどうなっているのかということと、どこをどのようにに改善していったらいいのかということについてまとめてみました。それを今までやっていますのは、52単位会のうち42と8弁護士会連合会のうち1連合会がやっておりまして、今年3月には52単位会のほぼ全部が出揃うというところまできておりますが、今、先生方にお渡しのこの黄色い冊子は、先週の土曜日に行いましたシンポジウムにおける報告集でございます。この46ページから52ページあたりを見ていただきますと、各地の裁判官、検察官の不足している実態が各地の弁護士会から報告されている状況はよくお分かりいただけるのではないかと思います。
 私たちはこういった実態を踏まえて、あるべき裁判官の数、あるべき検察官の数を試算しております。裁判官の数については、これまた説明すると長くなるのですが、裁判官が1年間に処理できる適正な事件数というのはどれくらいかということを考えないと裁判官の必要な人数が出てこないものですから、最高裁は審議会に対しては大体130件というのを出したと思うのですが、私たちは100件ということで試算をしております。それにいろいろな修正値を用いておりますので、かなりの人数で、大体現在の裁判官の倍の数の裁判官が要るだろうということです。検察官については、各検察庁の係属事件数が正確につかめなかったものですから、東京地検の検察官が持っている事件数を標準にして割り出していくと、やはり検察官も倍増が必要という結論が出ております。
 時間がないということですので、本当にさわりだけであるいは分かりにくかったと思いますが、以上御報告させていただきます。

【伊藤座長】今の御説明についてもいろいろまた御意見があると思いますが、しかし、それは日弁連からそういう御発言があったということで受けとめさせていただければと存じます。また、これを議題として議論を始めますとなかなか尽きないところだと思います。若干委員の方々の中でニュアンスの違いがございますけれども、検察官、裁判官の増員についての大きな方向としては御意見が一致しているのではないかと思います。ただ、最高裁からの発言にもございましたが、枠だけ増やしても、現に裁判官になる人がいなければ全く意味がございませんので、そこで次回の検討会で、いわゆる弁護士任官の推進、特例判事補制度の計画的かつ段階的な解消の条件整備に資する方策、これについて議論をしていただくという形にさせていただきます。次に、今後のスケジュールについて、事務局から説明をお願いしたいと思います。

【植村参事官】それでは、資料15−1と15−2を御覧ください。
 今後の開催予定(案)につきましては、皆様方の予定をお伺いいたしまして、資料15−1のようにさせていただきたいと考えております。御覧いただければお分りのとおり、4月以降の検討会につきましては、現段階では開始時刻のみを決めさせていただきまして、終了予定時刻につきましては、具体的な検討事項を見ながら決めさせていただきたいと考えております。ただ、遅くとも4時半には終わりたいと今のところ考えております。
 続きまして、今後の進行の枠組みでございますが、これは資料15−2でございます。前回の検討会以降、改めて第一次的検討をお願いしております日弁連、最高裁にそれぞれの検討スケジュールをお伺いするなどいたしまして整理をさせていただきました。それが資料15−2でございます。点線の下に記載してございます事項につきましては、さらに関係機関との間での調整させていただいた上で、改めて具体的なスケジュールを決めさせていただきたいと考えております。ただ、この資料15−2でお示しいたしました枠組みの日弁連、最高裁の具体的な検討の進捗状況いかんなどによりましては、さらに動くこともないわけではないと思っております。そのあたりは御理解をいただければと思います。以上でございます。

【伊藤座長】何か御質問ございますか。よろしいでしょうか。
 それでは、このようなスケジュールで今後の検討を進めさせていただくことにいたします。
 時間が超過していて申し訳ありませんが、最後に関係機関タイムということで、最高裁から下級裁判所裁判官指名諮問委員会に関する一般規則制定諮問委員会の答申や確認事項についての御報告を、限られた時間で申し訳ありませんけれどもお願いいたします。

【最高裁(小池審議官)】簡単に御報告させていただきます。
 お手元に「下級裁判所裁判官指名諮問委員会の設置に関する規則要綱」と「確認事項」というものがございます。昨年12月24日の一般規則制定諮問委員会におきまして、この案が了承されました。当検討会におきましても、この内容については御審議いただきまして、御了解をいただいたところでございます。内容はここに書いてあるとおりで、従前御説明したとおりでございますが、2点だけ御報告いたします。
 確認事項の5を御覧いただきたいと思うのですが、新しい委員会の概要として、委員会の委員が11人という構成で、法曹三者が5人、学識経験者6人と、学識経験者の方の数が多いという構成にされたという点が第1点。
 第2点目は確認事項の10でございますが、地域委員会は、原則5人で構成され、法曹三者が3人、学識経験者が2人でございますが、地域委員会は10人まで増やすことができることになりますが、その場合でもこの構成比を基本として運用していくようにという確認がされたわけでございます。
 あと、要綱等については、この当検討会でも御指摘がありましたようなことを踏まえまして文言の調整をいたしました。
 今後の予定でございますが、この答申を受けました要綱を踏まえまして規則案を策定中でございます。現在の予定では、2月中旬に、裁判官会議の議決を経て、最高裁規則、この諮問委員会に関する規則を制定し、速やかに委員の選任を着手し、できますれば、5月下旬から6月上旬くらいには、第1回の諮問委員会の会合を開催したいと考えている次第でございます。
 以上でございます。

【伊藤座長】何か、ただいまの最高裁からの御説明に関して御質問ございますか。よろしいでしょうか。

(「はい」と声あり)

【伊藤座長】どうもありがとうございます。
 それでは、この問題につきましては、答申に沿って、下級裁判所裁判官指名諮問委員会に関する規則が制定されたあたりで、最高裁からまた報告をいただくことにいたします。
 それでは、大分予定した時刻を超過してしまいましたけれども、本日の議事はこのあたりで終了したいと思います。次回は、2月18日午後1時30分から午後5時までを予定しております。先ほど御了解いただきました進行の枠組み(案)・その3に沿いまして、裁判所運営への国民参加の問題、いわゆる弁護士任官の推進や特例判事補制度の計画的かつ段階的な解消の条件整備に資する方策の問題等につきまして議事を進めていきたいと考えております。
 どうも長時間ありがとうございました。

以 上