首相官邸 首相官邸 トップページ
首相官邸 カテゴリーなし
 トップ会議等一覧社会保険庁の在り方に関する有識者会議開催状況 [印刷用(PDF)]


第5回社会保険庁の在り方に関する有識者会議
議事要旨


1 日 時  平成16年11月26日(金) 16:59〜18:31

2 場 所  総理大臣官邸3階南会議室

3 出席者

 朝倉敏夫委員、渥美雅子委員、大熊由紀子委員、大山永昭委員、金子晃委員、草野忠義委員、松浦稔明委員、矢野弘典委員
 細田内閣官房長官、尾辻厚生労働大臣

4 議事概要

 まず、金子座長からの開会に当たっての挨拶の後、事務局より資料1から資料4及び資料6に基づき、「社会保険庁の組織の在り方」、「外部委託の拡充」及び「人員配置の地域間格差の是正」等についての説明があった。また、外部委託の問題に関連して、内閣府の規制改革・民間開放推進室長より、市場化テストの導入について説明があり、以下のとおり、意見交換が行われた。

○松浦委員 官と民を交えて競争入札を行うということだが、これは官が落札できなかった場合、その分の人員に余剰が生じることになると思うが、その場合はどのようになるのか。

○規制改革・民間開放推進室長 実施主体をどちらにするかという問題であり、官がやるのか、あるいは民間に委託をしてやるのかを官民の間で競争するということである。入札の結果、官が敗れた場合には、官が直接はその事業は行わず、民間に委ねてやってもらうことになる。当然、その場合に公務員が余ってくるという問題があり、それをどのように解決をしていくかが1つの課題である。配置転換を行うなり、計画的な定員削減の中でやっていくなり、あるいは民間への出向等を拡充するなど、様々な選択肢が考えられるが、それらを検討していく必要がある。

○厚生労働大臣 官の落札価格はどういう決定をするのか。

○規制改革・民間開放推進室長 具体的なやり方としては、入札を実施する部局と、実際の事業を実施して値段を決める部局を基本的には遮断をし、官業として事業を行った場合に実行可能な価格というものを設定して、入札に参加するということになる。

○厚生労働大臣 今かかっている費用を算出するというやり方ではないのか。

○規制改革・民間開放推進室長 諸外国の例を見ても、官が民と競争するという条件で効率化を図ったらどのくらいの価格でできるかを検討しながら決定をしていくので、競争の結果、官が勝つ場合も、官としてのコストが大きく軽減をされるというところにもメリットがある。

○渥美委員 民が落札して、その会社がつぶれるということは考えられないか。

○規制改革・民間開放推進室長 一定の入札参加要件等の設定の仕方如何だろうと思う。外国の例を見ると、長期間同じ会社で固定するということは、その中で非効率な部分も生まれるので、例えば、一定の期間を区切って入札を実施し、一定の期間終了後、再入札を行うこととしている。そのような期間の設定の仕方によっても御指摘のようなリスクの緩和は可能だろうと考える。

○金子座長 その場合の期間は、大体何年くらいを通常のケースとして考えるか。

○規制改革・民間開放推進室長 まだ具体的な年数の議論までには至っていないが、イギリスの例を見ると5年ぐらいをおいているようである。また、業務の性質によっても若干異なるところはあろうかと思われるので、具体的な制度設計はまだ今後の課題である。

○大山委員 社会保険庁の基本的なコア業務をすぐに外部委託に出せるかということは難しい問題である。民間に社会保険庁の機能全部を委ねられるかどうか。現時点では、まだその議論はなくて、それ以外のところでやれるところを市場化でテストをやってみようということだと思う。外部委託の基本は、官民の競争入札のはずなので、その意味では、社会保険庁が今出されている考え方と、市場化テストの話とは基本的なところでは一致しているのではないか。

○草野委員 年金が国民皆年金であるという基本に立てば、官がやらなければいけない業務というものが、基本的に根底にあると思われる。その部分のはっきりとした切り分けができないと、この市場化テストというものが本当に可能かどうか、慎重に考えてみるべきである。
 例えば、3ページのアメリカ、イギリス、豪州の導入例や7ページのアメリカのインディアナポリス市の下水処理施設の運営、ごみ収集などの事例と社会保険庁の業務とでは相当違うと思うので、慎重に考えていく必要があると思う。

○大熊委員 ある業務を100 %委託してしまう方法と、一部を官が持っていて残りを委託し、手の内を知った上で官が仕事の内容をチェックする方法もある。全部委託すると相手の言いなりになってしまうとスウェーデンで聞いた。

○金子座長 市場化テストの問題について、今日初めて御説明をいただいた。今までも我々の議論の中で、社会保険庁の業務の特質や、コアビジネス・ノンコアビジネスという分類をして、どこまで外部委託が可能であるかという議論も進めてきている。一方において、市場化テストの議論もかなり具体化された形で出てきているようなので、引き続きこの問題は我々のところでも鋭意検討していきたい。

○矢野委員 今日出された各種の資料を見ると、非コア業務の外部委託、アウトソーシングが基調になった資料になっているが、やはり将来の組織の在り方も考えると、コア業務についても例外とせずに検討することが必要ではないか。そこは、社会保険庁の外部にある、こうした有識者会議でないとできない議論だと思うので、その議論は避けて通ってはいけないだろう。

○金子座長 社会保険業務の事業主体として、どういう組織が適切なのかという議論を今後進めていくわけだが、市場化テストについても十分念頭に入れて、今後の議論を進めていくこととしたい。

○松浦委員 これまで、組合との問題について、資料を提供いただき、覚書・確認書を見させていただいた。それに基づいて私がまとめたことを申し上げたい。
 社会保険庁において過去に全日本自治団体労働組合国費評議会と取り交わされた合計104 件、108 枚にのぼる覚書・確認事項について整理したところ、社会保険庁より、昭和54年3月13日に取り交わされた「オンライン化計画の実施に伴う覚書」を除き今月中にすべて破棄予定である旨の連絡があった。誠に評価できることと考えている。
 昭和54年3月13日に取り交わされた「オンライン化計画の実施に伴う覚書」はその後のすべての覚書等の基本となるものであり、「文芸春秋」、「日経ビジネス」、「週刊ダイアモンド」の3誌に報道されたように、様々な問題の根幹の原因となっているものである。また、新たな覚書等の締結を予定しているのであれば、この有識者会議において内容をお示し願いたい。
 本覚書の検討結果としては、資料の別添(2) の表で示しているとおりであり、この表は、緊急対応プログラムの「5.組織の改革」の具体的方策に従って検討し、実施に当たって整理する必要のある覚書の項目を整理したものである。さらに言えば、既に破棄されたとのことだが、資料の別添(3)にお示しした平成7年2月の「職員団体との確認事項について」の「2」に示されている都道府県の定員見直しや、都道府県を越えた定員異動の規制も上記の覚書に基づくものであることから、基本となる上記覚書の破棄が必要と考える。その他、これまでの覚書・確認事項を見る限り、国家公務員法で規制されている管理運営事項、本来任命権者の専権事項である人事・勤務評定といったガバナンスの根幹事項、業務の指揮命令権に関する事項といったものが交渉の対象とされており、覚書等として締結をされている。こういった悪習も当然に見直す必要があるものと考えている。
 今後は任命権者として、また、組織の責任者として、こうした責任と権利を放棄することなく十分な組織統治を心から望むものであるが、本覚書についても、今月いっぱいで廃止になると聞いている。これについては、長官はじめ皆さんの努力は並大抵のものではなかったと思っており、大変評価をさせていただく。

○社会保険庁長官 経緯について簡単に御報告すると、11月15日付で社会保険庁から国費評議会に対して、確認事項等の破棄について正式に申し入れを行い、それに対して、11月18日に国費評議会と社会保険庁との間での確認事項については、すべて破棄することを合意した。
 先程お話しのあった昭和54年3月13日に取り交わされた「オンライン化計画の実施に伴う覚書」については、自治労中央執行委員長とのものであるので、別途、現在、破棄に向けて調整が進められているところである。また、全厚生に対しても同じ申し入れをしており、これについても、12月の組織決定に向けて進められていると聞いている。

○松浦委員 大変いい方向だと思うので、是非頑張っていただきたい。

○社会保険庁長官 これは社会保険庁だけではなく、組合も自ら変わろうという動きであり、組合に対しても評価すべきことであると思う。

○金子座長 この有識者会議で取り上げて、そして覚書その他全部出していただいて、議論した成果の1つであると思う。

○草野委員 今、長官からお話があったように、労働組合も自ら変わっていかなければならないし、社会保険庁を変えていかなければならないという思いを非常に強く持っているということは、国費評議会は今年の大会で意思表明されている。そのことが長官の努力とも相まって、こういうことになったと思う。ただし、やはり労使のルールというものは必要である。労使の何がしかのルールを協定するというのは必要だし、そうしないとルールがないことになってしまうので、労使自治は大事にするべきである。従って、新しい労使の約束を、この会議を含めて第三者が介入することは避けなければならないことは当然である。

○矢野委員 緊急対応プログラムを実行するためにも、労使関係を見直して、従業員、組合員の心構えが変わるということが大事なので、一歩前進だというふうに思っている。確かに何らかのルールが必要だということは当然なので、これから新しい労使協定が結ばれるのであれば、それについても是非この会議で報告していただいて、その経過について御説明をいただきたい。信頼回復を目的とするプログラムであり、その内容をこの会議だけでなく、外部的にも公表していくことが大事である。

○金子座長 安定的な労使関係を前向きな形で形成していただくとなると、これからは、社会保険庁組織の一体性の確立や、指揮命令権の貫徹など色々なことが可能になってくると思うので、是非その点は、一層努力をしていただきたい。

○厚生労働大臣 今までの外部委託事例で何か数量的に表せるのか。全体の仕事量としてどのくらい委託しているのか、また、金額的にどのくらいの節約になっているのかなど、数字で出せるものがあるのか。

○社会保険庁運営部長 本来であれば、外部委託により、どのような成果につながったかということを評価しなければならないというのが原則であると思う。ただ、これまでの外部委託のやり方が、部分的な外部委託であり、言うなれば、公務員の補助的な業務の委託にとどまっていたので、その分だけ取り出して数量的に評価したり、あるいは成果を測定することが、なかなかできない状況にあると認識している。
 したがって、今日御提示をした外部委託については、ある程度固まりの仕事として切り出すことによって、これだけの成果が上がったということを評価できるようなものになると思う。

○社会保険庁長官 国民年金推進員等の非常勤職員などのコストについては、データがあるので御説明を申し上げたい。
 また、それが実際の収納率にどうつながったのかといったデータは現在のところないが、これからは考えていく必要がある。

○厚生労働大臣 改めて言うまでもないが、外部委託するということは経費を安くするためのものであり、そのところの答えがしっかり出せないといけない。今、国民の社会保険庁に対する目というのは極めて厳しい。そのことに対して相当深刻に、私自身は捉えており、ここにお集まりの皆さん方もそうと思うが、極めて深刻な事態にあるという認識で御議論いただきますように改めてお願いをしたい。そしてのんびりしている事態ではないと思う。「これだけ変わりましたよ」ということを今すぐにでも示さないといけない。したがって、この御議論も是非スピードアップをしていただきたい。当初お願いしたように、夏までに答えを出してくださいというのでは、もはや間に合わないと私は思っている。

○金子座長 座長として大臣の今の御発言に対して申し上げると、この会議もスタートしてかなり一歩一歩段階を踏んで積み上げてきた。そして現在、これからの社会保険事業の担い手として備えるべき要素というものも明確に出すというところまできているので、これを実現する組織形態というのはどういうものがあり得るのか幾つか可能なものを並べてみて、それぞれのプラスマイナスの点について比較検討しながら、どの選択をするかという選択メニューを提示するまでに、それほどの時間はかからないのではないかと思っている。今後とも、皆さん方と一緒に鋭意御議論を続けていきたい。

○厚生労働大臣 よろしくお願いしたい。

○松浦委員 外部委託によって何人人員を削減できるかという点については、定年でしか切れないので、何年で達成できるのかということを、きっちりと裏付けをつくって、実施すべきではないか。

○金子座長 人員配置の問題については、まず、地域間格差の是正という問題があるが、それだけではなく、それぞれの事業にどれだけの人員が必要なのかということも検討してもらい、外部委託も含め、いつまでにどのくらい人員を減らすことができるのか、合理化できるのかという点についても、目標を設定してやっていく必要がある。

○厚生労働大臣 独法化したときに今の話がどうなるのかという点についても是非資料で出して欲しい。

○朝倉委員 先程からの議論は、すべて現状の効率化の議論であって、組織を独法化した場合どうなるかということになると全然前提が違ってくる。独法にする場合には、非公務員型ということだってある。非公務員化されて公権力を行使している独法も多くある。官庁の一部という社会保険庁の位置付けの中だけで、いつまでも議論していていいのかという感じが率直にする。例えば今、様々な関連の委託費もあるが、これは恐らく第三者機関みたいなものが検討しないと、内部からでは手をつけられないという感じをしている。その辺も含めて、今、大臣がおっしゃったように、例えば独法にするとどういうメリット、デメリットがあるのかという点についてもう少し整理していただきたい。

○矢野委員 組織を考える場合に大事なことは、今、社会保険庁の持っている業務が国民のサービスに比してより効率化できるのかという観点で考える必要がある。その場合、聖域のようなものを設けずに自由にディスカッションすべき。独立行政法人化とか、民営化とか、そういう突っ込んだ先々まで考えて、そのメリット・デメリットを比較衡量して議論していくことが必要だと思う。また、社会保険庁の現在の枠だけではなく、もっと踏み込んで検討していく過程においては、例えば、他の組織や他の機能との統合の問題というものも出てくる。労働保険との関係や税との関係をどうするかについては、色々な議論があっていいと思う。また、人員配置の問題については、正規職員の定員管理と非正規職員も含めた総人員管理が大事である。人事について言えば、県境を越えた横の移動を、急に本籍まで移すことが難しければ、応援という形でもいいから繁閑調整をやるというようなことをして、弾力的に考えていくべき。また、将来の組織の在り方とも関係することであるが、外部監査の問題についても、やはり検討すべき。色々な問題があるかとは思うが、その場合どういう問題があるのか、現在の国の制度の中でどういう問題があるのか、新しくやるためにはどういう条件が必要かというようなことを確かめる必要がある。
それから、幾つか議論の積み残しがあると思っており、特に、国民年金の未加入対策については、保険料を払わない人からいかに徴収するかというところを一所懸命やろうとしている施策だが、そうではなくて、そもそも未納者が発生した原因を追求するという対策が必要である。そのためには、今の国民年金の加入脱退が任意に自己申告によってなされているところに原因があり、そこを直せば随分変わってくると思う。そうすると、必要以上に人を投入しなくてもかなり改善できるのではないかという問題意識を持っている。これについては、一度提言をしたが、国民年金の未納者対策としてのパスポートや自動車免許証との関係について改めて報告いただきたい。

○社会保険庁次長 幾つもの御指摘を頂戴した。まず、この有識者会議では、基本に立ち返った、例外のない議論というものを進めていただくということで考えている。
 先程、大臣からも御発言があった今後の会議のスケジュールについては、来年の夏よりももう少し早いところまで、前倒しの議論がどこまで可能であるのかという点を、改めて座長ともご相談させていただき、有識者会議としても御議論をいただければと思っている。
 また、人員配置等の問題については、資料4の1ページ目にも記載されているとおり、人員配置見直し計画の策定に当たり、人事交流による再配置ということも当然視野に入れて、この見直し計画の策定を行っていきたいと考えている。外部監査については、予算・会計的な面においては、会計検査院による検査、さらに行政評価という観点では、総務省行政評価局において行われる行政評価が制度として存在する。第三者の目を入れたチェックは当然必要と考えており、検査あるいは評価ということについての手法もだんだん緻密になってきているのではないかと考えている。いずれにせよ、まずはそういう行政評価あるいは会計検査という今の仕組みの中で、我々がやっていることについての説明も行い、また、御指摘をいただきながら正すべきは正していくという取組をこれからも続けていかなければならないと考えている。

○社会保険庁運営部長 国民年金の未加入対策について言えば、まず、現在、住基ネットを活用して二十歳到達者の把握を行い、年金手帳を送付し、強制的に適用していくという仕組みができているが、その後に種別の変更が生じたときに十分これが追い切れないという問題がある。今回この改革プログラムの中でもお示ししたように、今後は、記録を追っかけて行き、場合によっては、強制徴収までつながるような仕組みをきちんとしようということで、これまでのやり方を改めさせていただきたいと思っている。
 また、パスポート、あるいは自動車免許との関係については、前回、資料をお示し、類似の例を少し調べさせていただいたが、なかなかパスポートや自動車運転免許と国民年金の保険料を結びつける、いい例がなかったというのが、正直な印象である。ただ、直接にそこへ持っていけるかどうか分からないが、国民年金を払っていただくためによい手がないか、さらに考えていきたいと思っている。

○金子座長 本日は、外部委託、人員配置について資料に基づいて御説明いただいたが、意見を踏まえた上でさらに具体化に向けて検討していただきたい。議論をさらに進めていく上で、特に社会保険事業の事業主体としての組織の在り方の問題、組織形態の問題に今後議論をつなげていかなければならないので、今までの議論を中間報告という形でとりまとめたいと考えている。
 それでは、お手元の中間とりまとめ案について、事務局から御説明をお願いしたい。

事務局より資料5に基づき、「中間とりまとめ(案)」について説明があり、以下のとおり、意見交換が行われた。

○大山委員 今回の緊急対応プログラムについて、こういう内容が出てきたことは非常にいいことだ思っている。ただし、今後、どういう姿になりたいのかが見えない。すなわち、できること、何とかなりそうだと思うことだけが書いてある。もちろん、できないことを書くというのはだめであるが、あるべき姿を言うのであれば、色々な指摘を念頭に置く必要がもう少しあってもいいのではないか。
 具体的には、例えばe−Japan の中でも、レセプトのオンライン化が出てきているわけだが、それは色々な課題があって、現実にすぐにやるのが難しいということも、もちろん分かっている。しかしながら、年間30兆円からの医療費を使っている伝票処理をやっているわけなので、ここは完全に電子化して、いわゆるEDIにしてしまえばコストダウンができることは目に見えている。この点については、社会保険庁だけの問題でないことも分かっているが、政府管掌保険という非常に大きなものを持っている限り、社会保険庁が自ら色々な形で動いていくことが望ましいのではないか。今後、社会保障全般の議論も出てくると思われるが、その中でも社会保険庁が先導役を担うというような体制が望まれる。そのためには、コンピュータシステムも当然、今の形から変えていかなければならないという姿を、メッセージとして出していく必要があるのではないか。特に、社会保険庁にとって、今後、コンピュータシステムというのは、あるべき姿の業務を見ても、その効率化等を考えると不可欠になる。今のコンピュータシステムの最大の問題は、実は社会保険庁内でそのコンピュータシステムがどうなっているのかを把握できなくなるくらい、完全にアウトソースになっているということ。これからは是非、情報関係の部屋とか、情報セキュリティ関係の担当部署を設置しておく必要があるのではないか。それがないと、アウトソースするにしても、社会保険庁の業務をいかに効率よく、上手くコンピュータを使うかという観点が欠けてしまうような気がする。

○大熊委員 厚生労働省の中におられる方は、大臣ほどの危機感を持っていらっしゃらないような気がする。緊急対応プログラムの順番も、予算執行の透明性の確保という点に一番人々の関心が集まっているから、それを前に出した方が良いと提案した。長官へのメールやお手紙ということから始まるよりはいいかなとも思った。また、先程のお話の中で出たパスポート等の問題については、確かに前例はないかも知れないが、前例がないからやらないというようなことではなく、今、社会保険庁が置かれている状況は極めて危機的なので、前例はなくてもやるんだということでなければいけないというふうに思う。
 また、年金については、個人認証を活用してインターネットで自分のデータを見ることができるようにしますとあったので、同じようにレセプトについても個人情報をインターネットで見られるようにすることも、すぐにではなくてもいいから「検討する」ということを書き込めないかと申し上げたが、入らなかった。レセプト開示を無条件に、とずっと申し上げてきていて、坂口前大臣も御本人・御家族から要求があれば示せるようにしていかないといけないとはっきりおっしゃった。無条件のレセプト開示が盛り込まれていないことを非常に残念に思っている。

○金子座長 大山委員が言われた、あるべき姿の追求ということが我々の主たる仕事であるが、その一方において、社会保険庁として現在起こっている問題について、緊急に対応しなければいけない方策をまとめたものが緊急対応プログラムである。したがって、緊急対応プログラムと、我々が議論するあるべき姿というものは、一応分けて取り扱ってきたと思う。緊急対応プログラムについても、あるべき姿は念頭に置いているだろうが、現在起こっている問題について緊急に対応しなければいけないという観点からまとめられたものであり、必ずしも体系的な形で、あるべき姿から引き出してきたものとは言えない。
 緊急対応プログラムについては、これまでの各委員の御意見を踏まえて、実行に移していくこととして、今後は、大熊委員が指摘されたようなことも含め、社会保険庁のあるべき姿について鋭意議論するという形で進めていきたい。その上で、一応の中間とりまとめということで、御了解いただければと思うが、いかがか。

○草野委員 中間まとめはそれでいいが、参考資料の中の年金事務費の取扱いについては、きちんとやっていただきたいというのが1つ。それと関係団体について、同じような事業をやっているところも見られる。予算だけでなく決算も出すべきであり、団体への委託費の問題についてもきちんと整理するようにお願いしたい。

○社会保険庁長官 組織の問題については、これから議論が本格化すると思っている。それで、先程大臣からは非常に厳しい言い方をしていただいたが、今まで何をしてきたかということを申し上げると、社会保険庁を危機感を持っていかに変えるかということで、この4か月やってきたつもりであり、私自身は現場の職員は変わり始めたというふうに思っている。その中で、今回の私の宣言というものは、国民の皆様に対して、社会保険庁としてお約束をするということを表に出した。国民の皆さんから監視をされる中で変えていきたい。そういう前提の中で、組織の在り方についても御議論をしていただきたいと思う。組織が変わっても中が変わらなければ意味がなく、そういう点では中は変わりつつある。そして、今後の御議論を踏まえ、より効果的な組織になっていくだろうと認識しているので、次回以降もよろしくお願いをしたい。

○金子座長 それでは、今日はこれで終わらせていただく。次回の日程については、1月28日金曜日17時15分から18時45分までを予定している。

○厚生労働大臣 次回の日程は、もう少し早くはできないか。

○金子座長 それでは日程については、事務局と相談させていただきたい。

○社会保険庁長官 御相談をさせていただきたいと思います。

○内閣官房長官 本日も有意義な御議論をいただいた。どうもありがとうございました。