第5回 6月24日 第5回国民会議だより「国民会議の中間報告まとまる」

 およそ5ヶ月間にわたる議論の結果、社会保障国民会議の中間報告が6月19日にまとまり、福田総理にお渡しすることができました。ホームページでも公開しています。一人でも多くの方に読んでいただき、ご意見をいただくことができればと思います。

 世界一の長寿の達成という大きな成果を挙げてきた日本の社会保障制度ですが、少子高齢化が一層進展し、医療・介護の現場で様々な問題が生じてきている現在、社会保障制度は、大きな転換点を迎えています。将来への不安を払しょくし、国民からの信頼と理解を得ていくために今、何が必要か。持続可能性に力点を置いたこれまでの改革成果の上に立ち、今後は社会保障の機能強化を図ることが進むべき道であるという、グランドデザインの方向性を明確にしたのが今回の中間報告です。

 最終報告に向け、年金、医療・介護の制度の在り方など、まだ詰めるべき点は残っています。構造改革を踏まえた医療・介護サービスのあるべき姿を描き、それを支える費用の推計を行うことは最大のチャレンジでしょう。また一方で、今すぐにでも手をつけていかなければならない課題も明らかになりました。派遣労働者の方々が不安定な雇用条件で十分な保護や待遇を受けられないような状態は許されるものではありません。「待ったなし」とされた少子化や次世代育成の課題も、現場で改善を急ぐ必要があります。

 これまでのご協力に深く御礼申し上げます。これからも皆様のご意見を直接お伺いする機会も、できるだけ頻繁に設けるつもりです。国民の皆様と一緒に最終報告をまとめていきたいと思っています。


第4回 5月26日 第4回国民会議だより「議論の共通の土俵づくりを目指す年金制度の試算」

 5月に入り、国民会議や各分科会では、さらに踏み込んだ議論が行われています。16日の国民会議では、わが国の医療・介護サービスの提供が直面する課題が取り上げられました。日本の医療は、地域や診療科ごとの医師の偏在や、地方病院を中心とした経営の悪化など厳しい状況に直面しています。病床当たりの医師数が諸外国と比較して少なく、いわば「薄い」医療や医師の重労働につながっている現状を改革するためにも、地域における医療機関の機能の集約と役割分担を進めなければなりません。私も4月末石川県に伺い、こうした地域医療再生の取り組みを実際に拝見し、思いを新たにした次第です。総理からも会議の最後に、こうした実態を踏まえて、サービスを受ける方々の立場に立った、大胆な効率化と構造改革を進めるよう、ご発言がありました。

 また、5月19日の第一分科会(雇用・年金)では、公的年金の財政方式に関するシミュレーション結果が公表されました。現行の社会保険方式の改革や税方式への転換など、今、各方面から多様な提案がなされ、議論が活発化しています。今回の試算の狙いは、社会保障国民会議としてオープンな形で客観的なシミュレーションを行い、各方式の比較検討をする上での共通の土俵を提供することにあります。

 このため、様々なご意見を持つ専門家にも加わっていただき、予め試算の前提を中立的に設定し、明示いたしました。また、試算結果とともに試算に使用したデータは全て本ウェブサイト上で公開し、どなたにでも再検証が可能となっています。国民に開かれた年金の議論を目指す、こうした試みは初めてのことではないかと思います。

 もとより、試算という作業の性格上、あくまで政策の議論の材料を提供するものであり、予め一定方向の結論を目指したものではありません。この点は厳に申し上げたいと思います。こうした試算の結果も活用して、建設的な議論が進展するよう強く願っています。

 精力的に続く社会保障各分野での議論 ― 来月に予定する中間的なとりまとめを目指し、さらに努力を続けます。


第3回 4月18日 第3回国民会議だより「若者の雇用の“今”」


 前回たよりから分科会が2回、そして16日水曜日夕刻には第3回国民会議が開催されました。国民会議の開催の前、福田総理と私は「ジョブカフェちば」を視察し、就職活動に取り組む若者たちの最前線の声を直接聞く機会に恵まれました。審議に現場視察に、忙しさが増す中、様々な社会保障の課題が明らかになっています。

 4月9日には医療・介護・福祉を議論する第2分科会を開催。医療について、医師総数は増えているが地域的な偏在が生じている実態、地域コミュニティぐるみで質の高いサービスを効率的に供給するネットワークをどうやって作れるか。こうした点が課題として浮き彫りになりました。
14日には雇用・年金をテーマとする第1分科会が開かれ、社会保障を支える現役世代の活力の問題を議論し、続く16日の国民会議の場でも大きく取り上げられました。特に若い世代の中で近年、非正規型の労働者が増加する中、効果的な職業能力の開発や社会保険でのカバーの拡大を図るべきという意見が大勢を占めました。

 「ジョブカフェちば」で、総理は率直な若者の意見を求めました。土日も開いて欲しい、住まいに身近なサービスが欲しい、卒業資格の扱いで採用側にももっと柔軟性がほしいなど、皆さんの要望には切実なものを感じました。政府は常に現場に立ち返り、府省間の壁を超えて問題解決に取り組む必要があります。国民会議では学校、産業、地域が一体となった対策を議論していくことになるでしょう。

 先週お約束した子育て支援の提案募集は総理からも是非、進めて欲しいと指示があり、国民会議ホームページに特設コーナーを設置します。皆様、是非良いご提案や情報をお寄せください。また、準備が整い次第、先進的な事例を集めた紹介コーナーも開設したいと思っていますのでご期待ください。

 6月上旬に予定する中間とりまとめに向け、タイトな審議スケジュールが続きますが、育児関係、医療関係など、その合間を縫ってこれからも様々な現場にお邪魔したいと思います。


第2回 4月11日 子育て現場からの報告−小1の壁、小4の壁?

 4月7日に「持続可能な社会の構築(少子化・仕事と生活の調和)分科会」があり、子育て支援に関する議論が行われました。委員お二人から、現実に今、子育てにまい進する生活の中からの実感のこもった問題提起がありました。大変強い印象を受けました。

 横浜市で二つの子育て拠点施設を運営されている奥山千鶴子委員は、全ての子育て家庭を支援し、お母さんの孤立感・不安感を克服するための地域ネットワーク作りに奔走されています。フジテレビでアナウンサーとして働きながら子育てをされている木幡美子委員は、今、働く母親の方々が共通してぶつかる、「保育園入園の壁」、「小1の壁」、「小4の壁」の問題を指摘されました。

 議論も丁々発止、樋口恵子委員からは「女の問題に男の決断を」というご発言もいただきました。議事概要をホームページにアップします。ぜひ、ご覧ください。

 こうした議論の結果として浮かんだ一つの重要な手がかりは、現場の悩みを解決するために、自治体や民間の現場の創意工夫で壁を乗り越えている先進的な様々な事例を国民会議としてもできるだけ幅広く集め、紹介するアイデアです。制度的問題の改革にも全力を挙げますが、同時にこうした、小さな改善を大きな満足につなげていく取り組みも大切に育てて行きたいと思います。

 会議の最後に、分科会での議論を総理にも報告し、国民会議ホームページに新たに「子育て支援改善に向けた提案コーナー」の準備に入りたいと申し上げました。子育て家庭がぶつかる問題の解決策の提案、各自治体や民間が工夫して取り組んでいる「自分のところではこう解決している」という声を是非お寄せいただければと思います。

 

第1回 4月1日 社会保障国民会議 本格稼動
 今、国民の関心は年金・医療・介護などの社会保障制度に集まっています。私は、2月13日に社会保障担当の内閣総理大臣補佐官に就任し、幅広い視点から国民の目線に立って山積する課題を議論する社会保障国民会議の運営を進める責任を担うこととなりました。

 社会保障国民会議はこれまで2回開催され、有識者の方々に活発な御議論をいただいているところです。

 社会保障制度は、まさしく国民生活に直結するものですから、国民の皆様に信頼されることが何よりも重要だと思います。今後の会議の議論においても、国民の皆様に社会保障の将来像、我々の将来はどうなるかということが具体的に眼に浮かぶように努力したいと思いますし、総理や私も医療など様々な現場にお邪魔し、直接皆様のお話もお伺いしたいと思っております。

 また、会議運営に当たり、国民の皆様に社会保障にかかわる具体的な数字や客観的なデータを、できるだけ分かりやすい形で提示させていただいたり、インターネットなどを通じて幅広くご意見をいただきながら議論を進めるなど、皆様とのやり取りを重視した工夫をして参りたいと思います。何卒よろしくお願い申し上げます。
内閣官房内閣総務官室(社会保障国民会議担当) 〒100-8968 東京都千代田区永田町2-4-12 内閣府庁舎別館 TEL:03-6910-0262