- 日 時 平成12年4月25日(火)10:03 〜11:05
場 所 内閣総理大臣官邸 大食堂
次 第
- 1.開 会
- 2.内閣官房副長官あいさつ
- 3.政府の取組みについて
- 4.関係各界における取組みについて
- (1)国民的な広がりのある取組みの推進について(案)
- (2)少子化問題についての共同アピール
- 5.意見交換
- 6.閉 会
【大野厚生総括政務次官】 おはようございます。定刻になりましたので、ただいまから第2回少子化への対応を推進する国民会議を開催させていただきます。委員の皆様には、御多忙なところお集まりいただきまして大変ありがとうございます。私、厚生総括政務次官の大野由利子でございます。国会対応中の丹羽厚生大臣に代わりまして議事進行を務めさせていただきます。
それでは、まず額賀官房副長官より総理に代わってごあいさつをいただきます。
【額賀官房副長官】 おはようございます。内閣官房副長官の額賀でございます。
本日は、御承知のとおりただいま参議院で予算委員会を開催中でございまして、森総理大臣は出席をしております。総理大臣になり代わりまして、私から一言ごあいさつを申し上げさせていただきたいと思います。
まず、皆様方には御多忙の中を御出席をいただきまして誠にありがとうございます。心から厚くお礼を申し上げる次第であります。
少子化に対応するためには、家庭や子育てに夢を持つことができる環境を、国民的な理解と広がりをもって整備していかなければならないことは言うまでもありません。この国民会議は、こうした趣旨に御賛同いただいた各界の皆様方の実に幅広い参加を得て昨年6月に発足をいたしたのであります。本日も、こうして各方面で御活躍中の多くの方々にお集まりをいただけましたことは、それ自体が国民の皆様方に大きな注目をもって受け止めていただけるものと考えております。
さて、平成12年度に入りまして、早1か月が経とうとしておりますが、昨年度は我が国における少子化対策への取組みに大きな進展が見られたのであります。
まず、政府の取組みから申し上げますと、新たに少子化対策推進関係閣僚会議を発足させ、閣僚相互の間の議論も行った上で、昨年末には基本方針を取りまとめたところであります。
また、各界を挙げての取組みということで申し上げますと、この国民会議の幹事会の場で議論を重ねていただいた成果として、先月末には関係団体の当面の取組みを取りまとめていただくことができたところであります。
このほか、昨年来、少子化問題に対応するため、労使で共同で取り組むべき課題について鋭意検討が行われてきておりましたが、先日、共同アピールとして取りまとめられたと伺っております。
これらにつきましては、いずれも後ほどそれぞれの具体的な内容についてお話があろうかと思いますけれども、ここで申し上げたいことは、国民会議と政府が車の両輪となって着実に取組みを進めていくことの重要性であります。
皆様方におかれましては、お互いに情報交換を進めながら実践を重ねていただくとともに、広く国民に対する情報発信にも努めていただきますように改めてお願い申し上げる次第であります。
国民会議と政府の取組みがあいまって、夢ある家庭づくりや子育てができる環境整備が一層進められますように皆様方の御協力をお願いいたします。
この国民会議は小渕前総理の肝入りで発足をいたしました。小渕前総理は今、病魔と闘っておられますけれども、本日は、小渕前総理が出席を懇請しておられ、そして現在、4歳になる幼稚園児のお子さんの育児に当たっておられます、女優で国連開発計画親善大使の紺野美沙子さんにも御出席をいただいております。小渕前総理も、大いなる議論の上で、21世紀に向けてこの少子化対策に有意義な結論が得られることを待ち望んでおられると思います。
皆様方の活発な御議論と結論をお願いしてごあいさつに代える次第であります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
【大野厚生総括政務次官】 それでは、早速議事に入ります。本日は、まず最近の政府の取組みについて御報告した後、関係各界における具体的な取組みの取りまとめについて御了承をいただき、その後、意見交換をお願いしたいと考えております。
では、まず政府の取組みについて事務局より報告をお願いします。
【竹島内閣内政審議室長】 内閣内政審議室長の竹島でございます。よろしくお願い申し上げます。
資料でございますが、番号を振ってございませんけれども上から4つ目くらいに「政府の取組みについて」という2枚紙がございます。その下に、ナンバーリングがある資料1「少子化対策推進基本方針」というのがございます。そのすぐ上に入っている2枚紙で簡単に私から御説明申し上げ、引き続きまして石井審議官の方から資料1、2等に基づきまして御説明申し上げます。
まず政府の取組みでございますけれども、今、額賀副長官のごあいさつにもございましたように、昨年の12月17日、政府におきまして関係閣僚会議で少子化対策推進基本方針というものを取りまとめました。従来から少子化につきましてはそれぞれの役所が取り組んできたわけでございますけれども、これをもちまして政府全体で中長期的に進めるべき少子化対策の総合的なパッケージを定めたということでございます。
次に、重点的に推進すべき少子化対策の具体的実施計画ということでございますが、いわゆる新エンゼルプランでございます。これはまた中身を後ほど御説明申し上げますけれども、働き方や保育サービス、教育、住宅等、それぞれの分野につきまして大蔵省、文部省、厚生省、労働省、建設省、自治省、この6省が一緒になって、平成12年度から5年間の目標値など具体的な実施計画を定めたものでございます。
3つ目が、関係の法律でございます。ただいま行われている通常国会に関係法案が2本出されておりまして、1つが育児休業給付を引き上げるものであります。ここにありますように、現在は休職前の賃金の25%というものが育児休業給付として出されているわけでございますが、今回はそれを40%に引き上げようという雇用保険法の改正法案が出されておりまして、衆議院を通過しております。
それから、2つ目が児童手当の支給対象年齢の拡大でございます。従来3歳までであったものを、ここにございますように学校に上がるまでということで児童手当法の改正法案が提出されておりまして、こちらも衆議院は通過しております。
それから次が12年度の予算でございますけれども、基本方針でありますとか新エンゼルプランに沿いまして具体的な予算措置が講じられております。まず、保育サービスの関係では育児休業明けや産休明けを始め、必要なときに保育所に入所できるようにするため3歳未満児、いわゆる低年齢児の受入れ枠の拡大を図っております。それから、育児休業を取りやすく職場復帰しやすい環境の整備のために、育児休業代替要員確保等助成金という新たな助成金をつくっております。
次のページでございますけれども、親や子どもに体験活動等についての情報を提供するために、子どもセンターというものを全国的に展開するということで文部省の関係の経費も手当てしてございます。また、ゆとりある住生活の実現によって子育てがしやすい環境を整備する一環といたしまして、良質なファミリー向け賃貸住宅の供給を促進することにしております。
最後に審議会の関係でございますけれども、去る4月17日、文部省の中央教育審議会から「少子化と教育について」と題する報告が提出されております。この審議会には、国民会議のメンバーでもいらっしゃる鈴木委員も参加しておられたと伺っております。
以上、大きく5点申し上げましたけれども、それぞれ若干肉づけの説明を石井審議官から申し上げます。
【石井審議官】 それでは、順次補足をさせていただきます。
まず、少子化対策推進基本方針と新エンゼルプランでございますけれども、本日の資料の中でそれぞれ資料1、資料2と番号を付しております白い冊子がそれでございます。これらにつきましては、いずれも昨年末、策定されました際に皆様方にお送りしたものと同じものでございますけれども、まず最初に資料1をお開きいただきたいと思います。
まず、基本方針の要旨ということでまとめておるものが2枚ほどございますが、その後ろから基本方針の本体が始まってございます。
最初の方に、目的でありますとか基本的考え方ということで整理しているわけでございますけれども、2ページの中ほどから「第2 基本的な施策」ということでまとめておるものでございます。「基本的な施策」の1の見出しをごらんいただきますと「固定的な性別役割分業や職場優先の企業風土の是正」といったことに始まりまして、以下、雇用環境の整備でありますとか、家庭あるいは地域の環境づくり、それから保育サービスでありますとか、教育、住宅といいました幅広い分野の施策、これらを総合的に取りまとめているものでございます。
また、この基本方針、基本的な施策をまとめるにとどまらずに、推進体制についても触れてございます。20ページをお開きいただきたいと思います。やや下よりに「第3 少子化対策の推進体制等」というものがございます。一番下の○をごらんいただきますと、少子化対策推進関係閣僚会議において本基本方針に沿った施策のフォローアップを行うということでまず書いてございます。今回こういった総合的なパッケージの方針をまとめたわけでございますが、この基本方針に沿った施策のフォローアップを関係閣僚会議において今後とも行っていくこととしている次第でございます。
また、その続きでございますけれども、少子化への対応を推進する国民会議、本国民会議でございますが、この国民会議の活動などを通じて職場、家庭、地域、学校などにおける取組みを促進し、また広く国民に向けた情報発信を行っていくこととしたいということで、この国民会議におかれても引き続き幅広い活動をお願いをしたいということで書かせていただいておるものでございます。
そして、その右側のページの一番上の○をごらんいただきますと、先ほどの説明にもございましたが、関係省庁において新エンゼルプラン、ここでは具体的実施計画と書いてございますが、この新エンゼルプランを策定をして、4行目になりましょうか、効果的な推進を図るものとするということで、基本的な方針の下で具体的な実施計画を定めるということもこの方針の中に書き込んだ次第でございます。
これが新エンゼルプランでございまして、資料2の方の冊子をお手に取っていただきたいと思います。この資料2の方も青い紙の後ろからが新エンゼルプラン本体でございます。青い紙の前は要旨でございますが、本日は時間も限られておりますので、新エンゼルプランの特徴の1つでございます数値目標というものをごらんいただきたいと思います。これが青い紙の1枚前でございます。下の方に3ページと書いてあるものでございますけれども「新エンゼルプランの目標値について」という表形式になったページをごらんいただきたいと思います。幾つもここにございますように目標値を掲げている施策があるわけでありますが、ざっとごらんをいただきますと、まず最初は保育サービスの関係でございます。低年齢児の受入れの拡大、延長保育や休日保育の推進、それから乳幼児健康支援一時預かりという長い名称でございますが、これは病気回復期、病み上がりの時期にありますお子さん、乳幼児の方々の保育の事業をさせてございますが、この乳幼児健康支援一時預かりについての推進、それからその下でごらんいただきますと多機能保育所の整備、こういった保育関係サービスにつきましてはここにございますような平成16年度の目標値というものを掲げて、その達成に向けて取り組もうということにしているわけでございます。
それから、引き続きまして下の方に目を移していただきますと、その下の幾つかは在宅のお子さん、そういう在宅児も視野に入れました総合的な子育て支援サービスというものの関係になりますけれども、地域子育て支援センターの整備、これは育児相談であるとか、育児サークルの支援を行っていただく事業でございますが、そういう地域子育て支援センターの整備、それから一時保育、これは専業主婦の御家庭でも休養でありますとか急病といった事業のとき、あるいは育児疲れの解消といった需要があるときに一時お預かりをするという一時保育でございますが、その一時保育の推進。それから、ファミリーサポートセンターの整備とございます。これは地域で子育ての相互援助活動、お互いに助け合おうという相互援助活動を行う会員制の組織のことでございますけれども、これを整備しよう。更に、その下では放課後児童クラブを推進しようと、こういった在宅児も含めた広い意味での子育て支援サービスについても目標を掲げたところでございます。
それから、その下になりますと、子育てをしながら働き続けることのできる環境の整備でありますとか、出産や子育てのために一時退職された方に対する再就職支援の関係になりますけれども、フレーフレー・テレフォン事業、それから再就職希望登録者支援事業、こういった事業についての目標値を掲げているところでございます。
その下が周産期医療ネットワーク、小児救急医療支援事業といったものがございますが、母子保健関係の目標値でございます。リスクの高い妊産婦の方、あるいは新生児、こういうリスクの高い方々に適切な医療を提供するための周産期医療ネットワークを整備していこう。それから、小児救急医療支援についても進めていこうというものでございます。
また、不妊に悩む方々に治療に関する情報の提供でありますとか、精神面での相談を実施いたします不妊専門相談センターの整備についても、ここにございますように目標を掲げたところでございます。
次が教育の関係でございます。体験活動などの情報提供といった関連がありますけれども、子どもセンターの全国展開、それから子ども放送局、これは教育情報衛星通信ネットワークを利用して子ども向け番組を配信するものでございますが、子ども放送局を推進をする。更に子ども24時間電話相談、あるいは家庭教育24時間電話相談、こういったものを掲げてございます。
また、このほか教育関係では高等学校の総合学科や、中高一貫教育校の設置促進、更には「心の教室」カウンセリング・ルームの整備といったものを掲げたところでございます。 以上、時間の関係上、目標値のあるものということでごらんをいただきましたけれども、新エンゼルプランの中身はこれらに限られるものではございません。ほかにもさまざまな施策の目標を掲げているところでございますので、念のため申し上げる次第でございます。 資料2はその程度にさせていただきまして、次に平成12年度予算の関係でございますけれども、資料3と資料4が予算の関連資料でございます。資料4の方はボリュームもございますし、非常に細かいものを総合的にまとめておりますので、本日は資料3の方で若干お時間をいただきたいと思います。
資料3は表題にありますとおり「新エンゼルプラン関係の主な予算」ということで、12年度予算の中で新エンゼルプラン関係の主要なものをまとめた2枚紙でございます。
まず1は保育サービス等子育て支援サービスとございますが、先ほど新エンゼルプランの目標値を申し上げました。ああいう目標値、低年齢児の受入れ拡大でありますとか延長保育といった保育関係の目標値の達成に向けた予算措置、これをごらんいただけるような形で整理したものでございます。
以下、これまでの御説明との重複を避けて申し上げていきますと、2では仕事と子育ての両立のための雇用関係の整備の関係でございますが、下から2つ目の○をごらんいただきますと、いわゆる事業所内託児施設の設置運営に対する助成金制度の拡充を行っているということでございます。
それから、次のページをおめくりいただきますと、これまでの御説明との重複を避けて申し上げますと、3は母子保健医療体制、先ほど申し上げた関連でございます。
また、4は教育関係になりますけれども、その中の3つ目以下の○になりますが、高校生が幼稚園等において保育などに関する体験活動に取り組み、子育ての意義等に関して認識を深める学習の推進、こういった関係の予算、それから1つ飛びました育英奨学事業の拡充であるとか、幼稚園就園奨励事業の充実といった予算措置を講じているところでございます。
また、5は住まいづくり、まちづくりの関係でございます。2つ目以下になりますけれども、住宅金融公庫融資の活用による良質なファミリー向け民間賃貸住宅の供給の関係、それから公共賃貸住宅の整備等におきまして住宅と子育て支援施設の一体的整備を進めようということ。それから最後の○ではバリアフリー歩行空間ネットワークの形成の促進と、こういったものが主な新エンゼルプラン関係予算でございます。
最後に資料5でございますけれども、審議会関係ということでございます。この中央教育審議会の報告をお聞きするところによりますと、文部大臣の諮問を受けて御審議なさるということではなく、審議会の委員の方々の発議によって議論をして取りまとめられたという中央教育審議会としては初めての試みによるものであると伺っておる次第でございます。お手元にございますように、かなり関連資料も含めますと大部なものでございますが、お目通しをいただければと思いまして本日配布をさせていただいた次第でございます。以上でございます。
【大野厚生総括政務次官】 ただいまの報告に関しまして、御質問等はございませんでしょうか。
特に御質問もないようでございますので、次に関係各界における取組みについてでありますが、まず初めに本日は当国民会議の幹事会でまとめていただきました「国民的な広がりのある取組みの推進について(案)」を当国民会議の決定として御了承いただきたいと考えております。検討の経過、及び内容について事務局より説明をさせます。
【石井審議官】 それでは、御手元に本日配布しております資料の中に「国民的な広がりのある取組みの推進について(案)」ということで資料番号の付していない資料がございます。お配りした際には資料5の下に位置していたかと思いますが、その資料につきまして御説明を申し上げます。
この「国民的な広がりのある取組みの推進について」というものでございますけれども、これは国民会議に御参加をいただいております各団体の当面の具体的な取組みを中心に幹事会で御検討いただきまして、その結果を取りまとめていただいたものでございます。幹事会では、各団体の中堅の方々に何回もお集まりをいただきました。昨年の8月から先月までということで、合計7回お集まりいただき御議論いただいたわけでございます。
この7回の経過をごく簡単に申し上げますと、まず最初に少子化への対応を考える有識者会議の杉山委員と田尻委員においでいただきまして有識者会議での御議論など、お話を伺いました。また、各団体のそれぞれのこれまでの取組みということについても情報交換を行いました。こういったことを行いました上で議論を重ねていただき、去る3月29日の幹事会におきまして御了承が得られたという経過でございます。以下、内容について概略御説明申し上げます。
まず「T.はじめに」でございますけれども、2つ目の○にございますように「家庭や子育てに夢をもつことができるよう国民的な広がりをもって環境整備を実行していく必要があり、当国民会議としては、当面、U.に掲げる取組みを進めることとする」ということでございます。また、その際の共通認識ということで(1)から(3)に3点掲げた次第でございます。
次にUの「具体的な取組み」でございます。幹事会で御議論いただきました中では今後、具体的な取組みを進めていくに当たっては連携ということが非常に大切であるという御意見が強く出されました。従いまして、この取りまとめ案におきましてはこれを受けて、まず1ページの一番下の○でございますけれども、「取組みは、各団体が主体的に実施するものにとどまらず、他の団体からの求めに応じて連携して実施するもの」、それから国民会議の名で実施するものも加えた幅広い形で推進をしようということを最初に書いてございます。
それから次の2ページの最初の○でございますが、「複数の参加団体が連携しての取組みについては、中央レベルにとどまることなく、できる限り地方レベルでの連携も進むよう努力する。このため、地域の実情に応じ、適宜、団体の地方組織が相互に情報交換や協議などを行う場が設けられるようにする」ということを書かせていただいております。
また次の○でございますが、先ほど御説明申し上げました政府の基本方針、それから新エンゼルプラン、こういったものに基づく政府の施策との連携にも留意をするということでございます。
以下の構成につきましては枠で囲った中にありますように、1から6までの柱を立てて整理をしております。
まず「1.少子化への対応についての社会的な気運の醸成」でございますが、まず国民会議としての取組みでございます。これは下の方に2つ○がございます。全国的なキャンペーンの実施、それから御参加をいただいております各団体の活動情報、いろいろな活動をしていただいておりますので、それをそれぞれ皆さんが共有いただけるような活動情報の提供などをやろうということでございます。
3ページに移りますけれども、参加団体で「共通の取組み」が(1)でございます。ここでは3つ○がございますが、会報やホームページを用いて広報をしていただこう。それから、皆様方の団体、地方組織、構成員、いろいろ幅広い裾野を抱えておられますのでそういった地方組織・構成員にもいろいろな情報をお伝えいただき、周知を図っていただこうということを書かせていただいております。
次に(2)が「各団体の取組み」でございます。以下、各団体の取組みをまとめているのでございますが、本日時間の制約上、すべてについて触れていくことはできませんので、適宜、割愛した形での御説明となることをお許しいただきたいと思います。
(2)でございます。フォーラムの開催、それからさまざまな角度からこういった問題を取り上げての構想、それからセミナーを通じての企業への啓発、あるいは一番下の方にいきますが、地域や農村での啓発といったものを進めていただこう。
それから4ページでございますが、労働組合活動への女性の参画の推進、子育ての楽しさをPRするキャンペーン等々、社会的な気運の醸成ということで、ここに書いておりますような取組みを日本新聞協会、日本放送協会で行っていただくこととしております。
次に、2つ目の柱でございます「子どもを産み育てやすい地域の環境整備」ということでございます。
(1)でありますけれども、地域における母子保健医療体制の充実、それから定期検診等を通じた親子の心身の健康づくり、また学校医を中心とした適切な性教育の推進、こういった取組みを日本医師会で行っていただくこととしております。
5ページになりますけれども、上の方の○でございます。出産の場の選択肢が広げられるような情報の提供、それから出産後の里帰りの増加と、こういったいろいろな事態へ対応することも含めて、保健面からの支援について日本看護協会で行っていただくこととしております。
なお、5ページの下に点線で囲った部分がございますが、これは今後それぞれ検討していただく取組みということで整理したもので、以下のページでも出てまいりますが、説明は省略をさせていただきます。
それから、次の6ページの(2)でございます。まず子育て中の親御さん同士が出会える場、あるいは悩みを相談できる場、こういった場づくりなどを全国地域婦人団体連絡協議会で、2つ目の○ですけれども、都市部に比べて高い出生率を維持しております農村地域へ女性の定住が進むような環境整備を全国農業協同組合中央会で、3つ目の○では都道府県、市、町村といったそれぞれの地方公共団体の施策に関する情報の蓄積や提供、これを全国知事会、市長会、町村会でそれぞれ行っていただくこととしております。
7ページでございます。(3)でございますが、育児相談に応じたり、育児サークルを支援したりする地域子育て支援センターや、専業主婦家庭の休養や急病に対応する一時保育への保育所による取組みの拡大、これを全国社会福祉協議会と日本保育協会で行っていただくことにしております。また、幼稚園における子育て相談の実施、井戸端会議の場所の提供、それから子育て支援事例の取りまとめ、こういったものを全日本私立幼稚園連合会、全国国公立幼稚園長会で行っていただくことにしております。また、3つ目の○でございますけれども、企業の役割と地域の活動の連携について、関西経済連合会で取り組んでいただくことにしております。一番下の○は全国社会福祉協議会の取組みでございまして幾つかございますが、特に次の8ページの冒頭にございますように、児童虐待問題についての取組みを強化していただくこととしております。このページの中ほど少し下に多数の団体のお名前を掲げておりますが、これは児童虐待防止のためのネットワーク構築について御協力をいただくこととしているものであります。
次に9ページでございますが、3つ目の柱であります「仕事と子育てが両立しやすい職場環境の整備」でございます。まず上の方の○でございますけれども、産前・産後休業、育児休業の取得の奨励、あるいは子育てをしながら働き続けることができる柔軟な勤務形態の導入、こういった何点か掲げてございますような環境整備が進められますように、企業、経営者に対するあらゆる機会を利用した働きかけ、呼びかけを日本経営者団体連盟、日本商工会議所、関西経済連合会で行っていただくこととしております。
下の方の○でございますけれども、労働時間短縮の促進、男女雇用機会均等法、労働基準法の周知徹底・定着ということで、調和とゆとりのある職場や家庭、地域での生活の実現に向けた取組みを日本労働組合総連合会で行っていただくこととしております。
次の10ページでございます。中ほどの「4.子育て支援サービスの拡充」でございます。先ほど御説明申し上げましたように、新エンゼルプランではさまざまな数値目標を掲げているわけでございますけれども、ここでは保育サービスの数値目標の着実な達成を図るために低年齢児の受入れを拡大する、あるいは延長保育や休日保育を推進する。更に、待機児童の解消に向けた取組みといったようなことで、日本保育協会等で行っていただくこととしているわけでございます。また、全日本私立幼稚園連合会には預かり保育を拡大していただくこととしている次第でございます。
次に、11ページは省略をさせていただきまして12ページの「5.学校や家庭における教育の推進」でございます。教育分野における取組み状況の調査や先進事例の紹介、学校施設の地域開放等に関する調査研究、こういったものを全国都道府県教育委員会連合会で行っていただくこととしております。また2つ目の○でございますが、日本PTA全国協議会には家庭教育ノートを活用した家庭教育の支援を実践していただくこととしております。
最後に「6.良質な住宅の普及」でございます。一番下の○にございますような定期借家法の周知、あるいは良質な賃貸住宅の供給に関する研究。更に最後の13ページに移りますけれども、住宅リフォームの推進に向けた検討、こういった取組みを住宅生産団体連合会に行っていただくこととしている次第でございます。以上でございます。
【大野厚生総括政務次官】 以上の報告に関しまして、何か御意見、御質問がございますでしょうか。
特に御意見がないようでございますので、この「国民的な広がりのある取組みの推進について(案)」を当国民会議の決定として御了承いただいたこととさせていただきます。委員各位におかれましては、これに沿った今後の取組みの推進に是非とも御尽力いただきますようお願い申し上げます。
次に、少子化への対応を進める上で、仕事と子育てが両立しやすい職場風土づくりを進めることは大変重要な対策の一つでございますが、先般日本経営者団体連盟と日本労働者組合総連合会との間で、子どもを産み育てやすい社会の実現に向けた労使の取組みについての共同アピールが取りまとめられたとのことであり、本日お手元に配布させていただいております。日経連会長の奥田委員の代理として御出席いただいております常務理事の荒川春さん、連合会長の鷲尾悦也委員から一言ごあいさつをお願いいたします。
【鷲尾委員】 奥田会長が御欠席でございますので、役不足でありますけれども、私がこのアピールについて簡単に御説明を申し上げたいと思います。お手元に2枚紙の資料をお配りしておりますので、御参照いただきたいと思います。
まず1.の基本的な考え方でありますが、これは当国民会議の委員のメンバーの方であれば何も殊更これを読み上げなければいけないという問題ではなく、基本的な認識についてはほとんど共通しているというふうに思いますので、改めて御説明をすることは省略をいたしますが、要するに子どもを産み育てることが負担であるとしか感じられない社会には未来がないというような認識の下で、それぞれの立場でやれるべきことはきっちりとやらなければいけないのではないかという責任を表明をしているところでございます。
問題は2.の労使の取組みの問題でございまして、これも今、国民的な広がりのある取組みの推進について等で、例えば今の御説明の中で9ページには経営者団体と連合との間の具体的な職場環境の整備についての意見が1ページにわたって記載されておりますが、これでも両者の意見というのは出ているといいますか、この共通項の取りまとめはこの2.の状況でございます。大変重要なことは、女性のさまざまな負担を軽減し、男性も家庭責任を分担する。また、職場の実態に即してそうしたことが可能になるような状況をつくり上げるということが、労使それぞれの責任ではないかというふうに考えているところでございます。わかりやすく言えば、男女が共同に家庭責任も、あるいは社会的な責任も、職場における責任も平等に分担し合うという社会がつくられなければいけないという基本的な考え方でございます。
具体的には、2枚目に@からDまで具体的なことが出されているところでございますが、出産・育児休業の拡充など職場環境の改善、時差出勤、フレックスタイムなどの柔軟な勤務形態の導入と残業の抑制などの労働時間短縮、再雇用制度の整備、これはM字型と言われている状況を解消するためには再雇用制度を整備する必要があるのではないか、また、同様のことでありますが、育児休業後の研修など、職場復帰支援の充実、異動・転勤に際し家庭事情を配慮した運用などが必要ではないかと、このように考えているところでございます。
3点目に3.でございますが、国、地方自治体の取組みについての要望でございます。これも、いずれも100%であるかどうかは別にいたしまして今、政府から御説明がありましたさまざまな施策の中で取り組んでいるところでございますが、更に一層充実をしていただきたいということについての要望を記載しているところでございまして、多様な保育ニーズに対応した保育サービスの拡充や、ゆとりある住宅の整備、地域の生活環境の整備などに取り組むべきではないかということでございます。
要するに、私どもはこの共同アピール、わずか2枚の紙でございますし、今、御議論いただいている、あるいは政府からの説明をいただいております国民的な広がりある取組みの推進の要約版のようなものでありまして、当たり前と言えば当たり前なのであります。
しかしながら、私どもはこうした皆様方がそれぞれ検討され、膨大な資料をつくられて、こうした問題があるのではないかということを提起しているわけでありますが、問題は何からやるか、何をやるかということが課題でございまして、幾ら文章をたくさんつくっても、私ども労働組合はよくある癖なのでありますが、文章は膨大につくるんですが、なかなか実行できないという状況をいかにして打破するかということが問題だというふうに思っているところであります。
したがいまして、こうしたそれぞれのプランというのは、それぞれ例えば予算的な障害であるとか、あるいはほかの政策のバランスというようなことから考えて、優先度が低いとか、いろいろな問題があった上でこうしたペーパーにまとめられているわけでありますが、何よりもできることから積極的に早くやるということがこの少子化対策に対しては大変、少子化対策だけではないんですが、さまざまな政策推進に対しては大変重要なことではないかというふうに思います。
要約をすると、家庭も職場もそれから地域もあらゆるコミュニティが男女が共同して参画する社会づくりということが少子化対策の基本であり、基礎であるという認識でこの共同アピールをまとめたところでございまして、アピールの存在そのもの、アピールを連合と日経連がやったということ自体が非常に重要ではないかというふうに思いまして、合意した文章についてはそれほど大きなというか、画期的なものがあるわけではございませんけれども、こうしたものをアピールし、世間に広げるということが重要なのではないかと、こんなふうに考えているところでございます。以上でございます。
なお、補足は荒川さんの方からまたあるのではないかと思います。
【大野厚生総括政務次官】 では、荒川委員代理どうぞ。
【荒川委員代理】 荒川でございます。今、鷲尾委員の方から説明をされたとおりでございまして、付け加えましてということになりますが、この共同アピールのポイント中のポイントは、ぎりぎりのところで個別企業労使間でのアイデア、知恵比べ、これを大いに期待するべく日経連あるいは連合の各組織、会員の皆様にまずお知らせをして、このアピールの意義を知っていただくべくつくったものでありまして、更に今、鷲尾会長がこの動きを国、地方、地域、企業、そのほか国民のあらゆる場面に労使の間で、あるいは職場の間でこういう事柄が起こるんだ、起こすんだということを知っていただく、あるいは認識を新たにしていただくものとしてこのアピールをさせていただいたというものとして受け止めていただければ大変ありがたいと思います。どうもありがとうございました。
【大野厚生総括政務次官】 ありがとうございました。なお、本日は日本医師会から資料を御提出いただいておりますので、申し添えておきます。
それでは、残された時間も限られておりますが、せっかくの機会でございますので、少子化への対応の推進について意見交換をお願いしたいと思います。御自由に発言をしていただきたいと思いますが、まず初めに本日は前回御欠席でありました紺野美沙子委員、原田睦民委員、山口信夫委員が御出席でございますので、まずこれらの委員から自己紹介を兼ねて一言ごあいさつをお願いいたします。
【原田委員】 全中会長の原田でございます。前回、出席しなかったわけでございますが、農業協同組合中央会としてこの「国民的な広がりのある取組みの推進について」の6ページに、農業協同組合のことについていろいろ取りまとめをしていただいておりまして、大変ありがたく思っております。
まず、一言だけお礼を申し上げておきたいわけでありますが、38年ぶりに新たな農業基本法が成立をいたしました。そして今回、衆議院においても参議院におきましても特別議決を含めて全会一致で基本法が成立をするに当たりましては、各界の皆さん方の御協力をいただいたことに対しまして深くお礼を申し上げるところであります。
この新しい農業基本法を実践をしていく、そして新たな農業改革大綱もでき上がりました。いよいよ政府においても食料・農業・農村政策推進本部、あるいは地方においてもそうした本部、あるいは全中においても食料・農業・農村実践本部ということで、いよいよ今年は実践の年に入ったと思っております。そういう中にありまして、やはり子どもを産み育てる環境ということにつきまして、農村における夫婦では子どもが2.04人でありますが、人口集中地域における子どもの出生率というのは1.60人であるわけであります。やはりこうした農村に人口が住んで、そして産みやすい、育てやすい生活環境をつくっていくということは将来極めて大切なことだろうと思います。
ちなみに、国土の7割というところに日本人口の約3分の1の4,000万人が住んでいるわけであります。農業におきましては男女共同参画社会、これはもう農業の労働も、そして家庭の男女の分担も、それは実践をしているわけでございますが、そういう中にあってやはり所得のないところはいろいろな職場でも地域にも人間は住みません。それで、日本の場合、今回初めて取り組まれる、これはもう世界の傾向でありまして、昨年の11月のシアトルの閣僚会議、あるいは今回、私もフランスの農業者大会へ出席をいたしましたけれども、既に世界各国はそういう多面的機能は農業が背負っている。WTOでもそういうことは大きく賛成の方向にいっておりますが、人住まずして国土の保全、環境を守ることは難しいわけであります。
連合におきましても、100万人の帰農というようなことを打ち出していただきまして大変ありがたく思っておるわけでございますが、もうインターネットの時代で距離的な制約はなくなった。農村に住んでいても十分そういうことができるわけでありますし、農村においては男女共同参画社会、そして都市と農村との交流、グリーンツーリズム、あるいはこれから随分子どもたちの休暇が多くなるので、学童農園というようなことも全国でどんどん取り組まれているし、都市に住んでいらっしゃる方も自分が食べる野菜ぐらいは自分でつくりたいということで、全国各地で農業塾というのを開催をいたしております。私ども広島市も政令指定都市でございまして120万の人口を抱えている。
しかし、生鮮野菜の供給量というのは20%にすぎない。ほとんど外国産、あるいは他府県から入っているわけで、消費者の方はやはり安全で安心で味覚のあるもの、そして地域で生産をされているもの、そういうものを好まれるわけであります。そういう中にあって、やはりそうした日本の国内の自給率が向上していく上においては、やはり適地で適産、地産地消ということで、消費者と生産者が一体になって初めて自給率の向上ができるわけであります。
そういう中にありまして我々は次世代との共生、そして都市と農村との共生、世界との共生という運動を起こしているということでございまして、今度のWTOのいろいろな輸出国も輸入国も、それぞれが公平公正な貿易ルールを確立する上において、お互いが共存共生をしていこうではないかということで展開しております。
以上で終わります。よろしくどうぞお願いいたします。一緒にやりましょう。
【大野厚生総括政務次官】 どうもありがとうございました。それでは、紺野委員の方からよろしくお願いします。
【紺野委員】 紺野美沙子でございます。現在、4歳になる男の子がおります。国民会議の委員をやらせていただいてからたくさんの資料をちょうだいいたしまして、その資料に目を通しまして対策として掲げられたこと一つひとつが実現されたら大変すばらしい社会になると思いますが、日々子育ての楽しさや大変さを実感しているのですが、子育てをめぐる環境が整って子育てしやすい社会になる、それは大変結構なことだと思うんですけれども、ひとつ心配なことは、子育てがどこかで合理化されていってしまわないかなということなんです。
保育園、保育施設が充実して遅くまで子どもを預かってもらえる、夜間でも預かってもらえる。母親が接しなくてもビデオやゲームを与えておけばそれなりに時間がつぶせたり、食事をつくらなくてもできあいのものは幾らでも買ってこられる。そういった中で私もそういったものを利用してもいますし、すべてがありがたいものなんですけれども、どんどん子育てが便利になっていって、その中で一番大切な部分を決して忘れていかないように私たちで話し合ってまいりたいと思います。
それは、やはり心の部分だと思います。現代の子育てというのは非常に手間暇かかるものだと思います。そういった中で、子どもを育てる大人たちが常に心のゆとりを大切にして子育てと関わっていくということが一番大切なんじゃないかなと思います。子どもを取り巻く環境を整えるということはもちろん大切ですけれども、それを見守る母親、父親、大人たちの部分の心の教育を考えていきたいなと思います。みんな子育てに対して不安を持っていますし、子育てというのは非常に長い目で見なくてはいけない問題だと思います。ただ、今こういった情報社会で分刻みの生活を送っている中で、子どもに対して長い目を持つというのは非常に難しくなってきておりますので、そういった心のゆとりの部分、人間が豊かな心を持つ大人に育つために一番必要なことは何なのか、それを踏まえた上でこういった対策が実現されれば本当にすばらしいと思います。
【大野厚生総括政務次官】 ありがとうございます。それでは山口委員、お願いいたします。
【山口委員】 山口でございます。住宅生産団体という立場からいろいろな御提案をさせていただいておりますので、それは後からお読みいただきたいと思います。ここで住宅につきまして1点申し上げたいことは、最近核家族化ということで家族が独立をするという傾向でございますが、子育ての面からは、2世帯、3世帯住宅をつくって近隣、もしくは同一の建物の中で独立した生計を営むというような形で、やはり家族、あるいは祖父母が子どもの養育に携るということが非常に大事ではないかと思っています。
もう一点は、子どもを育てる楽しさということです。今、私などは相当年配になりましたが、過去を振り返ってみまして、子どもが幼かったとき一緒に暮らしたことが一番幸せであったと言えます。その間の苦しみは全部忘れてしまうわけですね。そういうことでやはり子育ての楽しみとか、そういう大事さを国民運動の中で強く盛り上げていただきたいと思っています。以上でございます。
【大野厚生総括政務次官】 ありがとうございます。残された時間も余りございませんが、せっかくの機会でございますので、何かどうぞ。
【松井委員】 30秒で終わりますが、関連法案のところの児童手当の件でございます。非常にこういう形で児童手当を拡大していただくのは結構でございますけれども、その財源として基礎控除がダウンしたわけですね。これは数字が間違っていたらお許しいただきたいのですけれども、約2,000億円ぐらいだということで、この2,000億円が例えば児童手当の対象になる世帯が600万世帯いるとすれば1世帯約3万円ぐらいになっているわけです。実は私どもPTAでございますけれども、義務教育の団体なんですね。そうすると1,200万世帯あるんです。この方がこの基礎控除の対象になるわけです。単純に私どもが完全に負担するとすれば、1世帯1万7,000円ずつ私どもの懐の中から向こうの懐へ入るということは、同じ子育てをしている中での所得の移転だけで、子育ての一貫性がないんじゃないかという感じがします。私ども今、子育てのいろいろなキャンペーンをやっているのですけれども、この点を質問されますと、子育て運動にブレーキがかかってしまいます。
ですから、今回だけであればいいのですけれども、12年度はこれで通っていますので、是非13年度、14年度にかけましてここら辺のことを考えていただければ大変ありがたいと思います。よろしくお願いいたします。
【大野厚生総括政務次官】 今ちょうど国会で審議いただいているところでございまして、委員の御指摘の問題も各委員からいろいろ問題が指摘されている状況でございます。ちょうど平成10年に御存じのように定額減税があって、それが定率減税になったときに随分増税になる層がある。その増税になる層の緩和措置として子育て、若い世帯、特に割とそういう大変な人にということでこの扶養控除が10万加算されたという経緯があるんですけれども、確かにかなり増税になる層があることは事実でございますし、今後13年度の審議の中でしっかりこの辺は検討してまいりたいと思っております。
どうぞ、坪井先生。
【坪井委員】 大変重い荷物(本)を差し上げて申しわけございませんが、平成7年につくったものを改訂しましたので、かなり我々もこれを使った実績がありますので、是非御利用いただければと思っております。
それから、こちらの方にまとめていただいた方(日本医師会少子化対策委員会報告書)には、とにかくいい子を育てようというところで育児支援等についての我々の考え方等を書き込ませていただきましたが、私はこの少子化対策の正面に出るものではないかということを第1回に申し上げたんですが、バックアップ体制としての不妊治療に対する医学的、医療的なバックアップ、それからもう一つはやはり少子化を視野に入れた人工妊娠中絶の問題、この問題を私どもは現在本腰を入れて取り組んでいるという現況でございますが、今回の案、今日は案を取りましたが、その中に入れる性格のものなのか、またそこまでまとまったものなどはまだございませんので今回入っておりませんが、非常に重要な問題であり、特に不妊治療というのは大変お金のかかる問題でございますので、今後是非ひとつ御理解いただきながら御支援いただきたいと思います。以上でございます。
【大野厚生総括政務次官】 ありがとうございます。大変重要な御指摘をいただいたと思います。
【渡邉委員】 ちょっと質問ですが、不勉強で原田さんの御説明を聞いているときに初めて知ったのですが、出生率が都市部1.60 に対して農村2.04ということで、何でこんなに都市と農村部と出生率が違うのか、科学的な根拠のようなものはございますか。
【原田委員】 それはありませんけれども、やはり農村の方が女性も農業に従事しているので健康なんじゃないでしょうか。女性が健康だから子どもも恵まれやすいというあれでしょうね。
【渡邉委員】 私は、保育施設は農村部の方が都市部より貧弱じゃないかと。保育施設を充実しなければ子どもは増えないよというような主張をしていたんだけれども、しかしこういう農村部と都市部の格差があるということになると、やはり都市部の生活は……。
【原田委員】 やはり農村においては夫婦が一緒になって農業もやり、家事もやり、子育てもやる。昔から、親の後ろ姿を見て成長するとよく言いますね。確かに農村出の子どもは、鷲尾さん、いいでしょう。都市部はコンクリートの中で子育てをし、コンクリートの歩道を歩き、東京の方ではコンクリートの公園でと、これでは切れる子どもになるのも、うーんと首をかしげざるを得ない。だから動物愛護、まず人間を愛することから始めないと。WTOでも、動物愛護というのを盛んに言いますよ。果たして子どもたちを愛するような生活環境整備が都市部でできているかどうか。これは考えてみる必要があると思いますね。 それには、マンションをつくったらその2倍も3倍もの公園をつくって、そこで自由に子どもが遊べたり、あるいは家庭菜園をやったりするようなまちづくりに21世紀は考え直さなければいけない。都市中心のまちづくりから農村型のまちづくりというようなことで、そういうゆとりある人間をつくっていく。将来日本を背負っていく人材の養成ということも考えてみる必要があるというふうに思います。以上でございます。
【大野厚生総括政務次官】 大変、貴重な御意見をありがとうございました。ほかにもいろいろ御意見があろうかと思いますが、時間もまいりましたので意見交換はこれまでとさせていただきたいと思います。
本日は、最近の政府の取組みを御報告するとともに、関係各界における当面の取組みについて御決定をいただきました。また、労使の共同アピールについてもお話があったところでございます。本日お集まりの皆様方には、それぞれのお立場から早速これらの具体的な取組みを進めていただきますようお願い申し上げます。当国民会議といたしましては、今後その進捗状況についてお聞かせいただくとともに、政府の取組み状況についても御報告申し上げる中で、少子化への対応の着実な進展を図ってまいりたいと考えておりますので、この点につきましてもどうかよろしくお願いをいたします。
それでは、本日の国民会議は以上で終了させていただきます。大変ありがとうございました。