少子化への対応を推進する国民会議

少子化への対応を推進する国民会議(第3回)議事録

日  時 平成13年6月8日(金)17:00 〜18:10

場  所 内閣総理大臣官邸 大食堂

次  第

1.開  会
2.内閣総理大臣挨拶
3.議 事
   (1)国民会議の取組みについて
    1) 参加団体の取組みについて
    2) 全国キャンペーンの実施状況について
   (2)政府の取組みについて
4.意見交換
5.閉  会

【南野厚生労働副大臣】皆様、お疲れ様でございます。定刻になりましたので、ただいまから第3回「少子化への対応を推進する国民会議」を開催させていただきます。委員の皆様には、御多忙の中お集まりいただきましたことに大変感謝申し上げます。
 私は、厚生労働副大臣を拝命いたしました南野知恵子でございます。国会対応中の坂口厚生労働大臣に代わりまして、こちらに御到着されるまで議事進行を務めさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 まず、総理にごあいさつをいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

【小泉内閣総理大臣】皆様には、お忙しいところを、どうもありがとうございます。
 今日は大変痛ましい事件が池田市で起こりまして、お子さん方、あるいは御家族の方々の気持ちを思うと、何ともやり切れない、痛ましいことだと思います。
 最近は、子どもに対する問題、嫌な事件が多いわけでありますが、これから少子化にどうやって対応するかということにつきましては、いろいろな問題を今まで熱心に御議論いただいております。私も、組閣以来、この少子化対策に特に力を入れておりまして、家庭が子どもを持つことの喜び、そして子どもが元気ですくすくと成長できるような環境を、どうやって、政治だけでなく、多くの方々の御協力によって作っていくかということが、我が国の将来にとって大変重要なことだと思っております。
 専門家であり、また、大きな影響力を持っておられる皆様方のお知恵をお借りしまして、子どもたちが本当に希望を持って働きがいのある国づくりに全力を尽くしますので、今後ともよろしく御指導、御鞭撻をお願いしたいと思います。

【南野厚生労働副大臣】ありがとうございました。

【南野厚生労働副大臣】では、座らせて司会を続けさせていただきます。
 まず、当国民会議参加団体の取り組み状況につきまして、委員の方々より御発表していただきたいと思っております。前回、これは第2回でございますが、会議におきまして、当国民会議におきまして決定いたしました「国民的な広がりのある取組みの推進について」ということに沿いまして、各参加団体が少子化への対応について、具体的な取り組みを進めていただいているところでありますが、これまでの取り組み状況及び今後の取り組みにつきまして、各参加団体の御協力をいただき、お配りしております「資料1」にまとめてございます。これらにつきまして、事前にお願いいたしております委員の方から、発表していただきたいと思っております。
 まず、教育、医療、福祉の分野から、日本PTA全国協議会、日本医師会、全国社会福祉協議会の3団体に発表していただき、少しの時間自由に意見交換をお願いしたいと思っているところでございます。
 この後、職場と働き方の分野から、日本経営者団体連盟、日本労働組合総連合会の2団体に発表していただきたいと思っております。
 恐縮でございますが、時間の関係からお一人3分程度ということをお願いしたいと思っております。
 なお、総理は御用がございまして、17時20分ごろには退席される予定となっております。ここまで、読み上げましたところで、坂口厚生労働大臣が来られましたので、ここでバトンタッチよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

【坂口厚生労働大臣】それでは、日本PTA全国協議会会長の今井佐知子委員からお願いを申し上げたいと存じます。

【今井委員】日本PTAの今井です。今日は、小泉総理にお目に掛かれて大変うれしく思います。また、本当に小泉首相が今おっしゃられたように、私ども親にとりましても、今日は大変悲しい事件が起こり、もう一度私どもと学校と地域の関わりを、もう一度私たち当事者としてできること、また連携等を真剣に考えなくてはいけないということで、これからの対応を考えていきたいというふうに思っております。
 それでは、少子化の国民会議の件で、私どもの方でキャンペーン等をやりましたので、そのことを御報告させていただきます。
 少子化に拍車をかけている要因には、結婚をしない若者が増えていることが挙げられます。それは、私たち大人が結婚して子どもとともに過ごす喜びや幸せを、十分に伝えてこなかったからだと思います。私どもは、昨年この緊急対策プランの一環として「たのしい子育て全国キャンペーン」を実施いたしました。
 子どもたちが健やかに育ち、大人になったとき、結婚したい、家族を持ちたい、子どもを育てたいと素直に感じられるよう、家族に囲まれた暮らしの中で幸せを感じられるような、そんな環境を整えたく、家庭の風景「やっぱり家族っていいナ」という、三行詩と写真の募集をいたしました。
 お手元に、私どもの資料が入っていると思いますが「みんなのしあわせ、みつけたよ」という、これは13年度の事業の分ですが、これを12年度もさせていただきました。その12年度の作品が「やっぱり家族っていいナ」ということで、家庭の風景、三行詩と写真ということにしました。
 特に、今、家庭教育ということで、いろいろな研修等がありますが、いろんなことを言葉を伝えるよりは、こういう写真だとか三行にそれぞれの家族の思い、子どもの思いを伝えた方が、家庭の風景が出てきて、普段日常生活の中にふっと家族のことを思い出せるのではないかということで、こういう企画をさせていただきました。
 この中には、小学生の部、中学生の部、それから一般の部というふうにあります。この中で「たのしい子育て全国キャンペーン」で一応使用しておりますものは、5ページの中学生の作品なんですが。

 どんなに作り笑顔をしてても
 悩んでるってすぐわかる
 家族ってすごいな
 というのを、このキャンペーンの作品とさせていただきました。これには、やはり今、本当に私たち親が、子どもたちが悩んでいるということが、わかっている親であろうかということを、私たちの反省も含めてこの作品を選ばせていただきました。
 そして、その後本当の幸せって何だろうということを、みんなで語り合えるシンポジウムを横浜で開催させていただきました。男女共同参画学習課の有松課長さんを始め、全国で学生、先生、それから大人を一般公募いたしまして、シンポジウムをさせていただきました。学生からは、祖母の介護が大変なのに、いつも笑顔で接してくれる母親をすてきに思い、尊敬し、両親の思う幸せと自分の幸せとを一緒に感じて生きることが大切ではないかとか、もっと親は子どものことばかり、子どもを中心に置かないで、趣味とか夫婦のことだとか、そういうことをもっとベースに置いてほしいとか、いろいろと具体的なお話が出てきました。
 やはり、子どもたちと関わりながら、家族の幸せを伝えていくことが、とても大切であるということが、12年度のシンポジウム等を通して再確認できました。
 13年度も、三行詩と写真のコンクールは継続いたします。そして、魅力ある家庭づくりのシンポジウムは、13年度は更に全国4、5か所で展開していきたいと思います。
 そこで、小泉総理、是非お願いしたいことがありますが、今年度のコンクールには是非内閣総理大臣賞も出していただければというふうに思っております。お願いいただけないでしょうか。
 私ども日本PTAは、1,100万人の会員がおります。家族にすると、国民の約四分の一ぐらいに当たると思います。さまざまな条件整備も少子化は大切ですが、やはり国とともに、家族のきずなを大切に伝えていく当事者として、一緒に推進してまいりたいと思いますので、是非お願いできればと思います。
 また、私どもの趣旨に大変しっかり御理解をいただきまして、PR活動等にお力添えをいただきました読売新聞社さんには、この場をお借りして感謝申し上げたいと思います。
 ありがとうございました。

【坂口厚生労働大臣】ありがとうございました。それでは、引き続きまして、日本医師会会長の坪井委員、よろしくお願いいたします。

【坪井委員】資料は、日本医師会というこの茶色の袋に入っておりますので、どうぞ取り出していただきたいと思います。今日の私どもの取り組みについての御報告は、5点ございます。
 1つ目は、私どもが仕事をしております医療構造改革構想という中で、安心して子どもの産める社会をつくるというキャッチフレーズで、子育て支援の環境整備の重要性というものを指摘しております。これは、日本医師会にしてはきれいな資料でございますが、その中にありますので、どうぞごらんいただきたいと思います。
 では、時間がありませんので項目だけの御報告になりますが、2つ目は「出産前小児保健指導(プレネイタル・ビジット)モデル事業」。私は横文字で舌をかみそうなんですが、要するに、子どもが産まれる前に小児科の先生と産婦人科の先生で協力して丈夫な子を産んで、丈夫に育てようという事業でございますが、これはこちらでお配りになっている、この資料の10ページに書いてありますので、後でごらんいただきますと内容が把握できると思います。
 この事業は、国の補助事業で平成4年度からあるんですが、なかなか具体的に前へ進まない事情がございます。これについて、全国で45か所のモデル事業に拡大するということで始めております。日本医師会から出した資料の「2」というところに、現在日本の各地で行われる予定の出産前小児保健指導の実施市町村が書いてございます。まだこれでも不足なわけでございますから、これを実質的に増やしていくという事業を行っております。
 3番目は、医師が毎日の診察の中で、児童虐待の早期発見をしようと。早期発見だけではなくて、その防止マニュアルをつくろうという仕事をしております。これは、日本医師会の委員会で具体的なマニュアルづくりをし、これを児童相談所等と協力しながら、全国的に先生方に参画していただくという啓発であります。
 児童虐待に関して、具体的に診察をするお医者さんの役目というのは、想像以上に多いわけでございますから、先生方にその自覚を持ってもらうという啓発に、現在力を入れているところでございます。これについては、こちらの役所の方の配付資料の18ページにこれが載っておりますので、これをまたごらんいただきたいと思います。
 4つ目の私どもの取り組みといたしましては、小児救急医療体制の在り方を具体的に検討しているということでございまして、小児科のお医者さんの不足というようなことで、大分社会的な問題になっておりますが、それも片方に置きながら、子どもが突然熱を出したときに、あるいは下痢をしたときに、救急でそれが対応できるようなことが、いわゆる子育て支援ということで、大きなポイントになりますので、この体制づくりを現在しているということでございます。
 今までもないことはなかったんですが、小児救急医療体制を確立するという眼目で仕事をしているというのが、なかなか地に着いていませんでしたので、これを何とか具体化していきたいというふうに思っております。
 最後の事業としましては、これは継続事業として、母子保健等現在行われている事業等々の充実化を図るために、医師会が何ができるかということを検討しながら、これに協力申し上げていこうと。例えば、乳幼児保健の講習会等に対する参加、あるいはまた学校保健事業、家族計画・母体保護法指導者講習会、乳幼児保健検討委員会等々について、積極的に医師会の先生方に出動していだたいて、子育て支援等についての事業を行っていこうということでございます。
 項目だけでございますので、大体ぴったり3分だと思いますが、時間があったらまたしゃべらせていただきます。

【坂口厚生労働大臣】どうもありがとうございました。それでは、続きまして、全国社会福祉協議会の会長さんであります、長尾立子委員、よろしくお願いいたします。

【長尾委員】私からは、2点を申し上げたいと思います。1点は、保育対策でございます。もう一点は、児童の虐待防止の点でございます。
 少子化対策ということになりますと、やはり保育対策というのが私は一番重要な柱ではないかというふうに思っております。現在、保育所は、全体で2万3,000ぐらいの保育所があって、相当の数の子どもさんの保育をしていただいておりますが、伺うところによりますと、現実には待機児童、保育所へ入れないという親御さんの不満が多いということも事実でございます。これは、言わば供給と需要との間に、大きなミスマッチがあるということではないかと思いますが、入れない大きな理由、問題となっております理由の中で、一番問題だと思いますのは、乳児保育、延長保育、こういうものへの取り組みが非常に悪いということではなかろうかと思います。
 非常にはっきりものを言わせていただきますと、乳児保育につきましては、私立の保育所は6割が取り組んでいる。ところが、公立の保育所は2割しか取り組んでいないというのが現実であります。この点につきましては、私どもの保育協議会の中で、どういった形で取り組みができるのか協議をしているわけでございますが、公立の保育所の場合には、なかなか長時間の勤務とか、増員といったことが非常に難しい。
 公立の施設の関係者の皆様が、いろいろお話し合いをしていただいて、全部の施設が長時間保育や乳児保育は取り組めないけれども、一部の公立保育所で取り組むような、お互いが話し合い、協力して実施していただいた例などがあります。これは、広島での事例と伺っておりますけれども、こういった形で現実には多くの保育所が、お母さんたちのニードに応えていただく、こういうような取り組みをしていかなければならないのではないか思っております。
 もう一つは、虐待の問題でございます。この虐待の問題には、やはり根本的な対策と、それから現実に起こっている虐待を防止するための、すぐに取らなければならない緊急対策と2つあると思います。
 緊急対策の面では、やはり地域の中にネットワークをつくっていくということが、大変重要なのではないかと思います。市町村の社会福祉協議会を中心といたしまして、このためのグループをつくりまして、ネットワークを充実するということをやっておりますが、この中で中心的に活動していただいておりますのは、主任児童委員でございます。主任児童委員制度を設けていただいて、そして非常に責任感を持って積極的に活動をしてくださっている方がおられるというのは、大変心強いんですが、是非大臣この増員をお願いをいたしたいと思っております。
 児童の虐待のいろいろな面で感じますことは、今まで児童対策は都道府県レベルの、例えば児童相談所というものが中心になっておりますけれども、こういう事態では市町村がやはり積極的にこういう問題に取り組んでいただけるような、そういう市町村の体制を、町村というのはなかなか無理かと思いますが、お考えいただきたいと思います。
 長期的には、不幸なことですが、やはり虐待は再生産されるおそれがあることです。虐待を受けた子どもさんは、心に大きな傷を負います。こういう意味では、親御さんから離した子どもについての児童養護施設での対応、または職業的里親というのは言葉としておかしいのですが、専門的な知識・技能を持った里親の方を増やしていただく、こういったアフターケアということも、私は非常に重要なのではないかと思っております。
 以上でございます。

【坂口厚生労働大臣】ありがとうございました。それでは、総理が出発されます前に、5分ぐらいの間でございますが、もしも今、御発言いただきましたことに対する御発言がございましたら、わずかな時間でございますけれども、皆さん方の方でどうぞひとつ御発言をいただきたいと存じます。
 ございましたら、どうぞ。よろしゅうございますでしょうか。

【坪井委員】長尾先生のお話と私の話は関係があるので、関連づけた政策として必要だと思うのは、虐待を受けた子どもたちに対するメンタルヘルスケアですね、これを横断的にやはり協力してやっていかないといけないだろうと思います。
 私どもとしては、診察の場で虐待されている子どもに対する発見というのには、非常に機能的に有能なんですけれども、その後にメンタルヘルスケアを施設、あるいは児童相談所等になるんでしょうか、そういうところでどうやっていくかというのは、私どもがいろいろと教わりながら協力していかなければいけないかなと思います。その点を、長尾先生のお話と一緒にやっていかなければいけないかなと思っております。

【坂口厚生労働大臣】よろしゅうございますでしょうか。どうぞ。

【渡邉委員】この少子化対策国民会議というのは、社会保障有識者会議と同じく小渕内閣のときにできたんですけれども、社会保障有識者会議でやはり最大の社会保障上の問題は、少子高齢化ですね。その会議で私が子どもが生まれなくなったというのは、中絶を放任したからではないか、だから社会道徳の問題ではないかと言ったら、ある学者に怒られまして、中絶の放任、そんなものは全く何の関係もないと。唯一少子化の原因は晩婚化だと。だから、早婚とは言わないけれども、晩婚化を早める方策を積極的に立てることが必要だと思うんです。その晩婚を防ぐ、1つの方策として、先ほど長尾先生も言われた保育所、保育の問題ですね、これは本当に足りなくて、子どもを産んだら、どこかそういう施設に預けて働きに出られるという施設が少な過ぎる。
 私はちょっとわからないんでお聞きしたいんですが、例えば我が社で、読売新聞社の中に保育所をつくって、大手町界隈のそういう女性たちの子どもを全部預かったらどうだという提案をある役員がしたら、他の役員に一蹴されて、子どもを預けるのは、例えば大手町まで出勤してくる満員電車の中で、子どもをしょってこれるかと、自分のうちの近くの駅前が一番いいんだと、大手町なんかに保育所つくっても意味ないと言われたんでやめましたけれども、いずれにせよ保育所というものが非常に足りない、これは長尾先生のおっしゃるとおりであって、そうすれば安心して就職して、就職しても子どもを預けて勤務できる。そして育児休暇の制度とかいろいろありますね、それに対して厚生省も労働省も、今は一緒ですが援助してくれているけれども、企業としてはやはり女性の育児休暇、その他の優遇措置を取ることで、相当金銭的な負担は大きいですよ、結局は景気がよくならないと、そういう余裕が各企業にないという面もあるという意味で、構造改革なくして景気対策なしと総理が言っておられるんで、早くそっちの方も進めて、経済的に企業をある程度楽にして、やはり民間がそれぞれの企業の中でそういう保育施設をつくるとか、あるいは有給休暇、産後休暇、それから復帰してきた場合の対応、そういうものを考える。それで晩婚化をなくす、これがもう最大の問題ではないかと私は思うんです。
 それから、1つ質問だけれども、小児科医が少ないというのは、どういうわけですか。これは事実そのようらしいけれども。

【小泉内閣総理大臣】子どもが少ないからでしょう。

【渡邉委員】ほかに。

【坪井委員】大臣も答えにくいと思うけれども。

【坂口厚生労働大臣】どうですか皆さん、何かございましたら、よろしいですか。

【清水委員】保育所問題というのは、大きいですね。ついこの間のベビーホテル事件なんか、まさにそういうことになるんで、その辺で大変御苦労を大臣抱えていると思うんですけれども、今、長尾委員が言われたとおりです。日本だけですね、労働力率がM字カーブを描いているのは。韓国がそうだという話ですけれども、これを何とかしない限りはだめでしょうね。30〜35歳の年齢になると、もう職業は辞めて専業主婦になる。虐待で一番多いのは専業主婦ですからね。本業を持っている主婦は、虐待が少ないんです。これはこの前の答申の中に出ています。東京都でも調査をしました。そうしたら、全く同じ結果が出ましたね。都区内の4,000人を対象にでしたか、去年の12月にやりまして、ですから虐待の防止ということもありますけれども、虐待は再生産をされるというお話は本当に大変なことですから、メンタルケアをどうするかという問題もありますけれども、そういう親をつくらないようにするのにどうしたらいいかという方が、先なような気もするんです。これは、やはり世代が代わるとしようがないでしょうけれども。

【小泉内閣総理大臣】親の教育が大事ですね。

【清水委員】親の教育が大事です。ですから、親が井戸端会議ではないけれども、先ほどネットワークが組めるようなというお話がございましたけれども、そういうのをどうやってつくるかではないかと思います。隣は何をする人ぞ、ではもうだめですね。

【坂口厚生労働大臣】それでは、総理はお時間でございますので、失礼いたします。

【坂口厚生労働大臣】それでは、引き続きまして、日本経営者団体連盟会長の奥田さんが、今日は御欠席でございますので、荒川さんに御出席をいただいておりますので、荒川さん、よろしくお願いいたします。

【奥田委員代理】今、御紹介いただきましたように、奥田が海外出張で出ております。私、常務理事の荒川でございます。
 皆さんの配付資料1の中に、日経連の取り組みを整理してございますが、まず「1」の「少子化への対応についての社会的な気運の醸成」の問題ですが、2ページの下の欄のところを見ていただきますと、これはもう過去の話でありますが、平成12年度の4月のことですが、御出席の連合さんとの間で「子どもを産み育てやすい社会をめざして」というアピールをまとめまして発表し、この国民会議にも報告をさせていただいたところでございますが、日経連はそのアピールをその後の労働問題研究委員会報告、これは8万部刷って、春の労使交渉の中でキャンペーンをするペーパーなんでございますけれども、その中に書き込みまして、かつセミナーとか会合を通じまして、経営者、従業員の意識啓発の素材に使っております。
 次に、もっとも私どもこれから取り組もうとしているものでございますが、19ページにございます「今後、検討する取組み」の中で、子育て支援活動を実施するNPOへの人材情報の提供を検討しておるところでございます。これは、退職者や働いている方がNPO活動、あるいはボランティア活動への参加を推進することをサポートしようとしております「勤労者マルチライフ支援事業」、厚生労働省さんの委託事業として組んでおりますが、これを本年度本格稼働いたします。その中で、ファミリーサポートセンターなどの子育て支援活動を行っているNPOからの情報提供をいただきまして、勤労者がそこにお取り組みをいただくことを支援していこうと思っております。
 23ページにありますが、仕事と子育てが両立しやすい職場環境の整備の件でございますが、両立支援に先進的な企業の事例を機関誌等で広く紹介することを考えております。これにつきまして、実を申しますと、東京都が行っております男女労働者に優しい企業表彰というのがございまして、それには両立支援と働きやすい職場というのがテーマになっておりますが、これの推薦団体に私もなっておりまして、会員に手を挙げるようにということをちょうど一生懸命やっておりまして、そこで表彰を受けましたら、それを機関誌などに載せたりなんかしておるんですが、そもそも経営者団体活動の大体な事業であるというのを、総会の場などでも写真を載せたりなんかしまして、アピールしまして、逆に会員の啓発のものにしようと思っております。
 29ページでございますが、複数の企業による従業員のための保育施設の普及方策の検討を今しております。1社ではなかなか保育所の設定というのは難しいんではないかなと思いまして、東京をモデルにいたしましてどういうふうにできるか。事業化というよりも複数の企業が皆で相互してやって、保育施設を設定できるかできないか、今、チームを組んでやっているところでございます。
 日経連でございますので、いろんな団体が加盟してございます。特に中央経営者協会におきましては、今、各都道府県で男女共同参画推進条例の設定がございますが、ここに参画しておりますが、その中で兵庫県の例を申し上げますと、経営者協会と連合兵庫によります労使共同研究が取りまとめられております。
 更には、東京、あるいは神奈川では企業人と次代を担う子どもたちの触れ合いによるよい社会づくりを目指したイベントを開催しております。
 更に私どもの団体におきましては、簡易団体であります幼稚園の団体と、社会福祉の団体とが一体になりまして、幼稚園・保育所の在り方を考えるセミナーを開催しまして、自ら保育という問題につきまして、それぞれの立場を超えて新しい保育事業の在り方につきまして検討をしておるところでございます。
 以上、日経連の取り組みでございますが、簡易団体の取り組みを含めまして、報告申し上げましたが、やはり経営者団体の立場から少子高齢化という問題につきましては、大変強い関心、関心ばかりではございませんで、何かそこに大切なかかわりがあるだろうというので、今、必死になっていろいろな研究を進めているところでございます。
 以上でございます。

【坂口厚生労働大臣】ありがとうございました。それでは、続きまして日本労働組合総連合会の会長の鷲尾委員は、今日御欠席でございますので、代理として副事務局長の高島さんに今日は御出席をいただいておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

【鷲尾委員代理】御紹介いただきました高島でございます。鷲尾会長がILO総会に出席しておりますので、私が代わって報告させていただきます。
 今、日経連の方から共同アピールについて触れられましたので、これは省略させていただきます。
 連合では、少子化対策を進めていくということは、「男女労働者がともに仕事と家庭生活が両立できるような職場や社会や家庭をつくっていく」ということが一番大事であると考えています。そういうことを進めるため、先ほど少し議論もありましたけれども、やはり時間外労働を少なくすると、年次有給休暇を完全にみんなが取って、仕事と家庭の両立するような生活の仕方に変えていくことが何より大事ではないかと思っています。
 また、育児休業制度や、介護休業制度ができました。女性の取得率はかなり高くなってきていますけれども、男性の取得率はまだ必ずしも高くありません。こうした休業制度がどんどん活用されていくということが大事であると思っています。
 更に、現在育休法改正が国会に出されていますけれども、私どもは「子どもが病気」になったときに、その親が子どもに付いていてあげられるようにしたい。1年間に保育所を休ませる日数、平均しましても16日間は子どもを保育園にやれないという実態が出ているわけでして、これで非常に親は困っているわけです。ですから、何とかして「子ども看護休暇制度」が早くできるようにしたい。昨日も子育てに優しい社会ネットワークでシンポジウムをやりましたけれども、働いている親たちは、これを非常に切実な要求として訴えています。
 こうした制度を取得したことによって、職場で不利な扱いをされない。いわゆる家庭のこともちゃんとやる、仕事もちゃんとやるということを当たり前とされるような社会に1日も早くしたいと考えています。こうした連合の中の取り組みと同時に、もっと多くの人たちに子育てについての共感を広めたいということで、昨年子育てにやさしい社会をつくろう全国ネットワークを結成いたしました。先ほど申し上げましたように、昨日もシンポジウムを開催したわけですけれども、東京での活動と同時に地方においても、既に北海道や神奈川や栃木等において、子育て支援フォーラムを開きまして、子育てに苦労していらっしゃる皆さんに集まっていただいて、何をしなければいけないのかという議論をしているところであります。
 また、皆さんのお手元に、先日実施をいたしました「保育ニーズに関する調査」を行いましたので、本日お持ちいたしました。先ほど保育所のことが話題になりましたけれども、今回連合でやりましたのは、預ける側の人たちと、それから預かる側の両方の人たちが、今、どういうことを要求しているのかということについて調べてみました。預ける側の人たちの意見としては、「保育料が高過ぎる」、「幼児保育を充実して欲しい」、それから、「保育士の質を向上して欲しい」、あるいは、「延長保育をもっとやって欲しい」ということに強い要望がありました。
 虐待の話が出ていましたけれども、子どもを育てている母親が「自分の子どもに虐待をしたことがある」と思ったという人が2割ぐらいいるんです。これも大変大きな問題ではないかと思います。どうしてそうなのかというと、夫の育児に対する協力度が低いとか、保育所とのコミュニケーションが十分できていない、そういう人たちにどうも虐待をする傾向があるというのがわかりました。やはり虐待というのは、母親と子ども、あるいは、父親と子どもということだけではなく、広い範囲でものを見ていかなければならならいんではないかと思います。
 それから、保育士さん、いわゆる保母さんの方では「保育環境が強化されている」、「精神的な疲労が高まっている」という答えが4割にも上っていますから、保育所が積極的に、私どもが子どもを預けられるような設備の整備を進めて欲しいと思いますけれども、それと同時に保育士さんを助けるような、例えば、昨日もNHKテレビでやっていましたら、学校に定年退職後の人が2人ぐらい行って教室を見てあげる。それは先生ではありません。ただ、サポートしてあげるだけの話ですけれども、そういうことをやっているというニュースが出ていましたけれども、私はそろそろ保育所ももっと社会的に広い援助を広げると同時に受けるしくみをどういうふうにしていくのかの検討が必要なのではないかと思います。保育士さんの精神的負担を軽くしてあげるということも考えなければいけないんではないかと思います。
 更に、これは父親も母親も同時に解決しなければいけないんですけれども、やはりこういう要求は女性労働者に強い要求ですから、こういう問題が労働組合全体の中の強い運動になりますように、労働組合の女性の役員登用を一生懸命進めていますし、また、男女平等参画、あるいは子育てに優しい社会というものの考え方について広めるために、全国9ブロックにおきまして、男女半々の出席によりまして、この種の討論会をやってきています。そして、1日も早く男女平等参画と、それから子育てを父親も一緒に担うという考え方を広めたいということで取り組んでいることを御報告申し上げます。
 以上です。

【坂口厚生労働大臣】ありがとうございました。少し時間が押してまいりましたので、先ほど長尾委員の方から児童委員と、とりわけ主任児童委員の責務が非常に大きいというお話をいただきました。
 厚生労働省といたしましても、配置基準の見直しをやっておりまして、主任児童委員の定数を6,000人増やしたいというふうに思っているところでございます。そして全体で2万人にしたいというふうに思っているところでございます。一言だけ付け加えさせていただきたいと思います。
 少し時間が迫ってまいりましたが、事務局からの説明をちょっと2分ぐらいで、申し訳ありません。

【厚生労働省雇用均等・児童家庭局長厚生労働省雇用均等・児童家庭局長】厚生労働省雇用均等・児童家庭局長厚生労働省雇用均等・児童家庭局長の岩田でございます。よろしくお願いいたします。
 厚生労働省は、この国民会議の事務局も務めさせていただておりますので、その立場で、本日時間の制約もございますので、標語とシンボルマークの御披露をさせていただきたいと思います。
 皆様方、お手元の「資料2」というところで、クリップでとめてございますリーフレットを見ていただければと思いますし、またこれを少し大きくしたものが、両側に貼ってございますので、ごらんいただければと思います。少子化の取り組みの全国キャンペーンを進めるに当たっての標語とシンボルマークを公募いたしまして、本日御出席の岩男先生に審査委員長になっていただきまして、審査をしていただいた結果でございます。
 標語は最優秀の総理大臣賞が、「育つ子と育てる親に夢ある社会」という標語でございまして、東京都の小川喜洋さんの作品でございます。
 そして、シンボルマークの方は見ていただくとおわかりのように、日本列島をイメージしたものでございますけれども、これは新潟県の信貴正明さんの作品でございます。
 私どもも、政府もこれから少子化関連の広報活動をいたしますときに、これらの標語やシンボルマークを使っていきたいというふうに思いますけれども、皆様方におかれましても各団体で是非これをお広めいただきまして、じわじわとそれぞれの団体、地域で少子化の問題の意識が根づきますように御協力、よろしくお願いしたいと思います。
 以上です。

【坂口厚生労働大臣】それでは、誠に申し訳ございません。私もちょっと中座をさせていただきますので、恐縮でございますが、南野副大臣の方で、あとまた引き続いてお願いいたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。

【南野厚生労働副大臣】では、大臣、御公務のために御退席になられます。最近の政府の取り組みにつきまして、事務局から御報告させていただきます。

【石井内閣参事官政府の取り組みということで、本日の資料の中には幾つか用意しておりますが、その中の資料3を御覧いただきたいと思います。
 政府では、11年の12月に中長期的に進めるべき施策の基本方針を決めまして、12年度以降これに沿った取組みを進めております。資料の左半分に12年度、右半分に13年度の状況を掲げております。勿論これら以外にもいろいろな施策を講じておりまして、ここでは本当にポイントを絞ったもののみ、例示ということで挙げております。
 また、中ほど右側に「関係法案」として書いておりますのは、今国会で、ただいま御審議いただいている途中の法案でございます。
 それから、右下の「男女共同参画会議」については、この後、内閣府から御説明申し上げます。
 最後に、下の方に「新エンゼルプラン関連予算」を載せてございます。13年度予算で申しますと、3,170億円。これは、12年度に比べますと、約二百億円の増でございます。
 次のページには、新エンゼルプランの進渉状況について、12年度、13年度、それから目標値ということで一覧表の形で整理しております。後ほどお目通しをいただければと思います。

【南野厚生労働副大臣】ありがとうございました。では、続きまして男女共同参画会議の仕事と子育ての両立支援策に関する専門調査会における検討状況につきまして、事務局から御報告をいただきたいと思います。

【坂東内閣府男女共同参画局長】内閣府男女共同参画局長の坂東でございます。
 仕事と子育ての両立支援策に関する専門調査会における検討状況について御説明させていただきます。お手元の「資料7」に男女共同参画会議について御説明したものがございます。
 今年の1月、内閣府に重要政策に関する会議の1つとして、男女共同参画会議が設置されまして、その下に「基本問題専門調査会」等、5つの専門調査会が設置されております。このうちの1つで、今年の2月から御検討をいただいております「仕事と子育ての両立支援策に関する専門調査会」の方で、4月に経過状況をまとめていただいたものを資料としておつけしてございます。その経過報告のうちの5ページから、その「論点整理」の提言部分がございますが、柱が5つございます。
 1つ目が「職場が変われば両立できる」。まず、両立をするためには職場が最初に変わらなければいけないということで、恐らく最終報告におきましては、これは両立ライフへ職場改革というふうな柱立てになるかと思いますが、職場について述べたものです。
 2つ目が「待機児童ゼロ作戦」、ただいま三万三千余の待機児童がございますが、そのほかの潜在待機児童も含めて、これを解消するために、14年度までには5万人、更に16年度までに10万人の保育所定員の増を目指します。
 3つ目は「多様で良質な保育サービスを」ということで、ニーズに応じたサービスの選択肢を広げていく。同時に保育内容の情報開示に努めて、その質についても十分監視をしていくということでございます。
 4つ目の柱は「必要な地域すべてに学童保育を」、放課後児童対策を行うということです。
 5番目の柱は「地域こぞって子育てを」ということで、いろいろな地域資源を活用して全体で子育てを支援するような体制をつくろうということでございます。この5つの柱を更に具体的な目標にいたしまして、6月中には最終報告をまとめる予定にしております。以上でございます。

【南野厚生労働副大臣】ありがとうございました。それでは、残されましたお時間、皆様方のお取り組みの状況、または政府に対しての御質疑がございましたら、どうぞ御自由にお願いしたいと思います。

【八代委員】よろしいでしょうか。

【南野厚生労働副大臣】はい、よろしくお願いします。

【八代委員】今、坂東局長が御説明になられたことでございますが、この待機児童ゼロ作戦というのは、小泉総理も施政方針演説に入れていただいたということで、非常に画期的なことだと思います。
 ただ大事なことは、この待機児童ゼロ作戦というのが、決して今の公立保育所の空きを待っておられる方を待機児童というふうに公式には定義されているんですが、それで終わってはいけないわけです。これは、坂東局長の御説明されていた中には潜在的な待機児童ゼロ作戦という形で書いてございます。つまり、目標とするのは、たかだか3万人の待機児童ではなくて、23万人以上の現在無認可保育所を使って、やむを得ず子育てと仕事の両立をしているが、補助金はほとんどもらっていない。そういう人たちを決して無視してはいけないわけです。勿論、公立保育所等を増やしていくということは大事ですが、同時に今、全く補助金なしでやっている、そういう潜在的な待機児童の問題ということを是非厚生労働省としても御考慮いただければと思います。
 ありがとうございました。

【南野厚生労働副大臣】ありがとうございました。はい、三浦さん、よろしくお願いいたします。

【三浦委員】私立幼稚園の立場として、今ずっと伺っておりますと、ほとんど厚生省の問題、それから保育所の問題だけが出ておりますけれども、それでは専業主婦がどのぐらいいるかというと、半分は専業主婦なんです。
 そのときに、女性は全部働くということになって、そういう問題を今伺って、それが果たしていいのかしらと。働くお母さんにだけの恩典を与えるということは、不公平ではないかと思うんです。やはり、子育て支援、そして子どもを多く生んでいただくというのは、働くお母さんは、やはり子どもが少ない方がいいから、なかなか生まない家庭が多いと思います。専業主婦の場合は3人、今はもう4人という家庭が幼稚園では多くなっているんです。そういうときに、国の方はどういうお考えなのか、今日伺っていると、文部省関係の幼稚園側は私一人なんですね。待機児童の問題でも、幼稚園は預かり保育を実施しています。待機児童の解消に是非幼稚園も利用していただくということ、そういうことをお考えいただきたいなと思っております。
 よろしくお願いします。

【南野厚生労働副大臣】ありがとうございました。文部省の方、何かコメントございますか。
 はい、では坂東さん。

【坂東内閣府男女共同参画局長】それでは、私の方からお答えいたします。
 待機児童ゼロ作戦の中で、5万人、10万人の中には幼稚園で行われます預かり保育も含めて検討しております。

【南野厚生労働副大臣】よろしゅうございますか。では、坪井先生お願いします。

【坪井委員】先ほどの渡邉委員からの御質問の、小児科医がなぜ少ないかという質問がありましたが、大臣がお帰りになったんで、私が代わりで申し訳ございません。やはり子どもが少ないからということが1つですね。
 それから、大学からお医者さんになるときの選択科目が子どもが少ないと言うか、だんだん少なくなったので小児科を選択しなくなったというのが1つです。
 しかし、それだけでは本来問題はないので、小児科になる先生方が少なければ、別の対策があるわけですから、その辺のところはなかなかこういうところで言えないので、私は言わなかったんですが、1つは、やはり小児科に特化された診療体系でなくても、例えば内科の先生でも、極端な場合にはほかの先生でも、小児科に関しては、今の国家的な感覚の中で小児科を見るんだというふうな体制のつくり方をすれば、小児科の先生として少なくても、全体的な小児対策というのは、私はできると思うんです。
 いろいろ診療報酬の問題なんかがありまして、今、逆の政策が取られるいるんです。それを、やはり直さないとだめではないかというところが非常に影響力が強いところで、私としては余り発言したくないんですけれども。それがあるんです。いい御質問をいただいたので、是非厚生大臣に本当はしゃっべっていただきたかったんですけれども。

【渡邉委員】逆の政策とは、どういう。

【坪井委員】小児科の先生を特殊技能として待遇していくというふうな待遇の仕方を取るんです。それは、だから少ないからという意味で取るんでしょうけれども、それがここまで来てしまいますと、それでは済まないんではないかと。これは私の意見ですから、そういうことも頭の中にはありますので、質問をいただいたことは大変私としてもプラスになりましたので、考えさせていただくということで。

【南野厚生労働副大臣】そうですね。それと小児科の先生は、いつも夜中起こされて、しかも小児は緊急、緊急だから、そこら辺の問題も。

【坪井委員】特殊医療なんですよ。そして非常に勝負が早いですから、怖いんです。私は怖くて自分の子どもを診られませんでしたから。だから、そういう点がありますので、特殊な医療と言うと極端ですけれども、そういう意味での体制づくりをしないといけない。

【南野厚生労働副大臣】そうですね。お薬出されても、本当に少しですからね。
 はい、岩男先生。

【岩男委員】1つ申し上げたいと思いますのは、仕事と子育ての両立支援の、私はその調査会の委員でもあるんですけれども、私どもが視野に入れているのは、当面は仕事と子育てですけれども、先ほど虐待についても御指摘がありましたように、働いていようがいなかろうが、親がみんなゆとりを持つ必要があります。ですから、誰でも預けたいときには預けられるという、必ずしも働いていなければ預けられないというような状況ではないということを視野に入れて、徐々にいろんなことをお願いを政府の方でもしていただきたい。
 それから、もう一点、先ほど虐待について拡大再生産が行われるということの御指摘がありまして、私は実はこういうことが一人歩きをすることに対して非常に危惧しております。
 と申しますのは、データを見ましても、アメリカではこういうこともあるけれども、実はそうではないというようなデータもあります。にもかかわらず問題は、虐待が再生産されるという言説が広まり、虐待を受けた子どもたちが親になったときに、自分も虐待をするのではないかと思って、大変に苦しむわけです。ですから、そうならないように、虐待を受けた子どもたちを十分にケアするという、そのために使うのでしたらいいと思うんですけれども、再生産が必ず起こるような言説を流布させるというのは、私は非常に気を付けなければいけないと思いますので、一言申し上げました。

【南野厚生労働副大臣】ありがとうございました。そのほかに何か御意見お持ちの方おられますでしょうか。

【岩田厚生労働省雇用均等・児童家庭局長】2度も済みません。保育所の関係でたくさん御意見をちょうだいいたしましたので、厚生労働省の考え方をごく簡単に御説明させていただきたいと思います。
 待機児童は、公立保育所の入所を待っている待機児童だけではございませんで、勿論、無認可保育所に入っている子どもたち、更には、まだ今はどこにも預けていないけれども、条件さえ整備されれば働きたいという主婦の方はたくさんおられるわけでございますから、そういった潜在需要まで視野に入れて体制をつくっていかないといけないと思っております。そのときも、公立の保育所が果たしている役割、そして社会福祉法人の保育所が果たしている役割は大変大きいものがございまして、引き続きエンゼルプランに基づいて、しっかりやっていきたいというふうにも思いますが、併せて規制改革、できるところはやってまいりまして、社会福祉法人以外の民間の経営主体にもどんどん入ってきていただきたいということで対応したいというふうに思っております。
 また、多くの幼稚園が午後には一時預かりをなさっていただいておりますので、そういう幼稚園側の、これから仕事と子育ての両立支援の果たす役割というのは大変大きいものがあるというふうに思っておりまして、期待をいたしているところでございます。
 虐待についても、そもそも論に返りますと、やはり子育てがいかに孤立しているかというのが問題かというふうに思いますので、父親がどういうふうに子育てに参画するか、あるいは地域が子育て家庭をサポートするかという、そういう仕組みをつくるという大きい課題があると思いますし、不幸にして虐待が発生したときには、ちゅうちょなく介入する、必要であれば親子を切り離して子どもさんを保護する、あるいは傷ついた子どもさんたちのメンタルなケアを専門的にやっていくという、そういう体制をつくらないといけないということで、全力を挙げて取り組んでおりますので、よろしくお願いしたいと思います。

【南野厚生労働副大臣】ありがとうございました。では、もうここら辺で御意見出尽くしたのかなと思います。

 本日は国民会議の傘下団体の方々からお取り組み状況について御意見を発表いただきました。大変有意義な意見交換の場ともなったと思っております。
 少子化への対応は、大変幅広い問題でございますので、日経連、または連合から御発表いただきましたような子育て支援の両立面が第1の柱であろうかなというふうには思います。また、医師会、全社協からもございました、児童虐待の防止。そういったことなどについてもありました。また、育児の不安、または虐待といった悲惨な事例につながらないように社会で、地域で子育てを支援するということが第2の柱というふうに言えるのかなと思っております。PTA全国協議会からの発表にありましたような、温かな家庭の姿につながっていくのだろうというふうにも思っております。
 そのほか、多くの貴重な御意見をいただきましたが、今後とも少子化への対応策につきましては、皆様方からこういう立場で御意見をいただきたいというふうに思っております。また、当日国民会議におきましては、今後ともこの取り組み状況につきまして発表いただくこととともに、政府の取り組み状況についても御報告申し上げ、少子化の対応への推進に努めていきたいと考えております。この点につきましても、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 先ほど、内閣総理大臣の方からも学生の悲惨な問題につきましては、もう既にコメントも出させていただいたということでございます。そういう悲惨な事件が起こらないようにというのが、我々の願いでございますが、そういったことも我々忘れないで日々の生活というところに、21世紀の宝の子どもを、どのように育てていくかというところにあろうかと思っております。

 本日は、皆様方に大変御意見をいただきましてありがとうございました。これをもちまして本日の会議を終了させていただきます。
 御多忙のところありがとうございました。