○阿部座長 ありがとうございました。
それでは、谷口副大臣から御発言をいただきたいと思います。お願いいたします。
○財務副大臣 財務省でございますが、お手元の資料4でございます。知的財産戦略大綱におきましては、知的財産権に関わる侵害物品の国境措置の在り方につきまして、植物新品種に関する育成者権侵害物品を対象に加えること。及び特許権、意匠権等の侵害物品に対する措置の強化の方針が示されております。
財務省が所管する税関におきましては、関税定率法第21条により輸入禁制品と位置づけられている商標権や特許権など、地域財産侵害物品の輸入を水際で阻止すべく、日々取り締まりに努めておるとともに、制度面の強化を図っているところでございます。今般財務省は農林水産省、経済産業省及び特許庁等関係省庁との間で検討を行い、育成者権侵害物品を輸入禁制品とし、併せて当該物品を輸入差止申立制度の対象とすること。
また、これまで通達による運用で税関への輸入差止情報提供制度の対象としていた特許権、実用新案権、及び意匠権の侵害物品につきましても、輸入差止申立制度の対象とし、併せて権利者の求めに応じ、侵害疑義物品に関わる権利の内容のうち、技術的な点について、税関から特許庁に照会する制度を導入することなどを盛り込んだ関税定率法等の改正法案を、次期通常国会に提出することといたしております。今後とも関係省庁との連携、協力を強化しつつ、税関による知的財産権侵害物品の水際取締りに努めてまいる所存でございます。
以上でございます。
○阿部座長 ありがとうございました。
それでは、最後に細田大臣から関連の御発言をいただきたいと思います。
○科学技術政策担当大臣 知的財産基本法が成立しまして、関係各省におきまして、知的財産関連法案の準備がなされ、知的財産立国実現に向けまして、具体的な対応が進んできておりますことは大変喜ばしいことであります。
総合科学技術会議におきましては、資料の8にございますとおり、昨年の知的財産戦略大綱策定以後、3つの柱、すなわち大学等における知財活動の活性化には、先端技術分野における知的財産活動の活性化、人材育成等基盤整備の柱について、より具体的な検討を進め、12月にとりまとめを行ったところであります。詳細につきましては、後ほど桑原委員から御説明いただくわけでございます。
今後、関係大臣におかれましては、ここに盛り込まれました課題について、早急に取り組んでいただくようお願いしたいと存じます。
大学等における知的財産の創造・保護・活用のためには、弁理士、弁護士等の知的財産専門家の一層の参加協力が不可欠でありまして、先般も私が声をかけさせていただきまして、各大学、国立大学、公立大学、私立の大学と、日本弁護士連合会との出会いの場を設けて意見交換をしたところであります。
今後、大学等と弁理士、弁護士等との交流が深まりまして、全国各地で密接な連携が行われるようになることを期待いたしております。関係各省におかれましても、こうした連携を後押ししていくようにお願いをいたします。
また、平成15年度予算の中におきまして、総合科学技術会議としても、必要な知的財産関連予算につきましては、高い優先順位を付け、文部科学省の大学知的財産本部整備事業の24億円を始めといたしまして、所要の額が確保されたところであります。関係各省におかれましては、効果的な活用をお願い申し上げます。
今後、内閣に設置されます知的財産戦略本部におきまして、具体的な推進計画を策定していくこととなりますが、総合科学技術会議としても、十分な連携を図ってまいりたいと存じます。
○阿部座長 ありがとうございました。
それでは、今、各大臣及び副大臣から御報告をちょうだいいたしました。御意見、御質問がございましたら、御発言をいただきたいと思います。また、本日の戦略会議は最後の会合でございますので、これまでの感想や今後の取り組み等について、いろんな御意見があろうかと思いますので、特に委員の先生方、御自由に御発言をいただきたいと思いますが、発言を希望される方は自由に挙手をしていただければありがたいと思います。
どうぞ御手洗委員、2、3分でお願いいたします。
○御手洗委員 今、法務大臣のお話にもありますように、各種専門領域における専門家が裁判のサポーターとして意見を言う制度が設けられるということは、これは裁判のスピードアップという意味からも、大変助かることでありがたいと思います。
1つだけお願いしたいのは、先ほど平沼経産大臣からもありましたけれども、日本で裁判する場合はどうしても原告不利でして、被害者の方にアメリカのディスカバリー制度みたいに被告の方にも情報を提示する義務を負わせるようなことを検討していただきたいと思います。勿論、営業の秘密や知的財産の秘密をきちっと法律上担保した上で、被告に情報を提示する義務を負わせるような検討をしていただきたいと思います。
以上です。
○阿部座長 ありがとうございました。先ほどちょっと御指名がありましたので、桑原委員から。
○桑原委員 細田大臣からお話がありましたもので、受けたいと思いますが、資料の8をごらんいただきたいと思います。先ほど御紹介ありましたように、6月にまとめた総合科学技術会議の戦略の中で特に重要なものについて、3点、早急な対応をお願いしたいということで、昨年末にお諮りをして、御了解いただいた事項の確認をさせていただきたいということです。
1項については、3つございまして、(1)が、大学等における知的財産管理体制の充実、特に機関帰属を原則とした内部規定整備、なかんづく中ほどに書いてありますが、発明者と協力して組織的な権利の活用をしてほしいということです。
(2)にありますのが、知的財産の管理部門の整備。特に評価選別を的確に行うためのシステムの整備が急務である。それから、必要な予算の確保というのが(3)の内容です。
2項につきましては、どんどん進化しております先端技術分野において新しい問題が出ているということで、特に医療関係は、医療行為そのものは特許の対象にしないということの理解の中でも、例えば人工皮膚のような、生物由来製品にいては、加工とか処理に関わるものは産業に利用できる可能性があるということで、権利化をすべきだという私どもの考えで、それのためには、審査基準等を新たに設定を急いでいただきたいということでございます。
それから、3項が、知的財産専門人材の育成でございまして、知財関連の弁理士をより多く排出するための専門職大学院の設置。あるいは法科大学院におきまして、知財教育を充実する等、これから知財戦略本部を中心に、各省の御協力を是非お願いしたいということでございます。
以上です。
○阿部座長 ありがとうございました。営業秘密というのは企業だけではなくて、大学にも当然密接に関係があります。その辺を御指摘いただいたものと思います。
○青木委員 昨年3月から非常に短い間にすごく状況が進んだということで、関連された方々、省庁の方々に感謝しなくちゃいけないと考えております。特に今後のことについて一点申し上げたいんですけれども、今、御指摘ありましたように、総合科学技術会議にも出てまいりました先端技術分野における知的財産法制の整備のところの医療行為関連の発明の件でございます。これは我々医薬品産業も非常に関心を持っております。ただし、これは非常にコントラバーシャルな問題でありまして、今までのところ人体を構成要件とする特許というのは、法律の運用上特許されておりません。これは人体の尊厳とか、お医者様の主体性の尊厳とか、いろんな考慮すべき点があるとは思うんですけれども、最近のバイオテクノロジーの進歩を考えますと、この辺のところをきちっとやっておかないと、アメリカでは医療関連の特許というものは完全に認められておりますので、遅れないようにしていただきたいと、特にお願いしたいと考えております。
○阿部座長 ありがとうございます。
では、中山委員、その次に松尾委員。
○中山委員 戦略大綱には現在問題となっていることがほぼ一応網羅されていると考えております。まずはこの大綱に書かれている内容を忠実に実現することに戦略本部は全力を傾注すべきであると思います。既に各官庁やあるいは司法制度改革推進本部等におきまして、実現の努力が積極的に行われております。次期国会にも多くの改正法が出されるということは今、伺ったとおりですが、もっとも大切なことは、仏に魂を入れることでございまして、恐らく大綱に記載されていることの多くは、法律等として実現するだろうと思いますけれども、本当に実効性あるものとして機能するかという点が一番大事であると考えております。
例えば大綱では、大学に対する期待が非常に多く記載されております。文部科学省におきましても、知的財産本部の設置等々、大変な努力をそそいでいるわけでございますけれども、現実に大学の発明が社会にどのくらい還元されるのか。あるいは、大学発のベンチャー企業がどの程度成功するのかというのは未知数でありますし、また、先ほどの話にもございました税関での水際措置に関しましても、次期通常国会で恐らく関係方の法改正がなされると思いますけれども、本当に欧米並みの実効性のある水際措置がなされるのかどうかというのは未知数でございます。
これはほんの一例でございますけれども、実効性ある制度を確立するということは、一片の法律をつくる以上に非常に難しいことでありまして、例えば大学人の意識の改革であるとか、あるいは税関とか特許庁の人員の問題等々、困難な問題が山積していると考えております。
今後の戦略本部活動といたしましては、制度をつくるということだけではなくて、実効性という点にも十分配慮をして活動をしてもらいたいと思います。
また、戦略大綱では結論を留保しておりまして、はっきり答えを出していない問題もございます。例えば昨今の新聞をにぎわしております高等裁判への管轄の集中の問題がございますけれども、この問題については、私はまだ結論を持ち合わしていないんですけれども、この問題はそもそも裁判というものの本質は何か。あるいは必ずしも法律の専門家でない理系の専門家をどのように扱うべきかということについて十分な比較研究、あるいは実態調査等が必要であると思いますし、また、アメリカのCAFCは確かに集中しているんですけれども、これは法律指針でありまして、証拠調べ等を行っておりませんので、これをワシントンに集中するとは非常に容易でありますけれども、我が国の高等裁判所を東京に集中した場合には、証人調べ等々の事実調べを一体どういうふうにするのかということつきましても、十分な検討をしていただきたいと思います。
現在、非常に問題になっております職務発明の問題がございますけれども、この問題は我が国の雇用形態に非常に大きく依拠しております。
したがいまして、現在の流動化している雇用状態が一体どういうふうになっているのか。あるいは将来どういう雇用形態を誘導すべきかという点についても十分な検討を経て結論を出していただきたいと思うわけであります。
大綱で答えを留保しているということは、それなりの理由があって留保しているわけでございまして、性急な短絡的な結論を出すのではなくて、戦略本部におきまして、将来に禍根を残さないような十分な検討をしていただきたいと期待をしております。
○阿部座長 ありがとうございました。
では、松尾委員お願いします。
○松尾委員 中山委員がすべてのことをお話になられたようなので、私は3点だけ具体的なことを申し述べたいと思います。
1つは、この資料3にあります知的財産関係訴訟の民事訴訟法の見直しですが、基本的にはこれに賛成したいと思います。しかし、今、中山委員が言われました控訴審の管轄の問題について一言申し上げたいと思います。知的財産を国際競争力の基礎とするためになぜ東京に一極集中をしなればいけないのかというのは、私にはどうも論理必然性がないような気がいたします。知財を重要視するならば、知財関係の法曹の人口も増やし、東京だけではなく、例えば大阪において知財関係者が十分に活動ができ、そこで法曹人口が育成されなければいけないと思います。この東京集中という問題は、裁判の統一の問題と別の角度から見て、慎重に議論していただきたいと思います。
次に、関税定率法の関係で、偽造品の輸入というのがしきりに問題になっておりまして、先ほどいただきました資料4で改正のポイントとして、特許権等を申立制度の対象に追加する。
具体的には、特許庁への技術的範囲についての照会制度を導入するというのが記載されております。これは一歩前進で大変結構だと思いますが、私の心配は、特許庁に対しては、技術的範囲についての照会はできますけれども、当然中心は権利侵害があるかどうかという問題です。したがって司法的な法律判断が必要になってくるはずです。
したがいまして、特許庁が御協力くださるのは大いに結構なんですけれども、税関と裁判所との間、司法と税関とのリンケージもなければならないはずであろうと思います。
また、欧米と違いまして、日本では守秘義務が重視されますので、輸入業者とか、輸出者の住所氏名とか、そういう情報がなかなか権利者の方に開示されません。そのために、再発の防止というのがうまくいかなかったり、当事者間で司法的に抜本的な解決を図るということが困難になっております。第一歩としては、今回の資料4で結構ですけれども、是非引き続きその他のこれらの問題もお考えいただきたいと思います。
もう一点、不正競争防止法ですが、ここのところの新聞を見ますと、何か誤解があるようで、例えば内部告発が規制されるとかいうこともにぎわしております。しかし、私が勉強している限り、現在検討されております不正競争防止法における営業秘密に対する刑事罰の導入の点につきましては、処罰目的が明確にされておりますし、処罰の対象というもの、それから処罰の条件というものも十分に検討されておりますので、内部告発を阻止したり、退職従業員というものの職業選択の自由を阻むようなことはございません。是非、自信を持ってこの改正の方を進めていただきたいと思います。
以上でございます。
○阿部座長 ありがとうございました。
荒井委員お願いします。
○荒井委員 今回いろいろ進展の御報告があったわけですが、小泉総理のリーダーシップで進められた知財立国戦略が昨年2月の施政方針演説からわずか1年でここまで来たというの国民は皆びっくりしていまして、さすが小泉内閣と言って。
○内閣総理大臣 遅れている遅れているという声ばかりだ。余り見ていないからみんな文句を言う。
○荒井委員 知財戦略は経済、それから大学とか司法の構造改革を進める手段としての効果が大きいので、非常にマスコミの関心も急速に高まっていまして、特集が非常にいろんなところで始まっていますので、是非、これからも知財立国実現のために、小泉総理のリーダーシップをお願いいたします。
第1のお願いは、特許審査の促進なんですが、いろんないい発明をしようということでみんなで今呼びかけをしていますので、これからいっぱい出てくると思いますので、それを使ってベンチャーをやると。そのためには、特許審査が早くなければいかぬということでございますので、今年の3月に特許審査促進計画というものをつくるわけですが、是非いいものにして、大学の先生や会社人の期待に応えていかなければいけないということだと思います。
第2点は、裁判所の整備だと思います。最後は裁判所で自分たちの権利を守ってくれるんだということで、「思い出の、事件を裁く、最高裁」と総理がおっしゃっていましたけれども、裁判に国民の関心が非常に高まっていて、知財も今までは泣き寝入りが多かったんですが、今回の知財基本法の15条にも、国は裁判所の専門的な処理体制の整備を図ると書いていただいていますので、是非具体化をやっていただいて、国民の期待に応えていただきたいと思います。
第3は、営業秘密の保護でございます。さっき平沼大臣からお話がありましたが、不正競争防止方の改正、これは長い間の懸案で、日本は営業秘密というのは、お互いに使い合うということで守り合わなかったんですが、もうそういう時代は終わったということで、ついに政府がここに踏み切ったということで、これは非常に画期的なことだと思いますので、是非早期実現をお願いしたいと思います。
第4は、にせもの対策です。ここに資料9でコルベール委員、これはフランスの有名企業、いろんなブランドをつくったりしているところがやっていまして、そこからも要望書が出ていますが、是非、日本のにせもの対策についてもしっかりやってほしいという要望が来ていますので、是非強化をお願いしたいと思います。
いよいよこれから本番ということで、総理のリーダーシップをお願いいたします。
○阿部座長 ありがとうございました。
では、小池委員。
○小池委員 私は2点申し上げさせていただきたいと思います。
既に話が出ておりますが、やはり知的創造サイクルを的確に実現するためには、知的財産裁判の充実強化という問題が非常に重要だと思います。昨年、最高裁、あるは法務省は英断をふるわれまして、裁判所知的財産部に弁理士の調査官を始めて採用していただいた。これがうかがうところによると、非常に実効が上がってきておるという話も耳にしております。是非人材の活用、裁判所の制度の改革、併せまして、知的財産訴訟の充実強化という方向を一層推進していただければありがたいと思っております。
もう一つは、今、荒井委員の方からも出ましたが、やはり権利化の促進というのは非常に重要だと思います。スピーディーな時代ですから、特許庁、経済産業省は大変な努力、工夫をして、着々と実績も上がりつつあると思いますが、更に一層、人間が審査するわけですから、この現在の審査負担が本当に適正なのかどうか。場合によっては軽減すべきところは軽減すると。それでスピードアップを図るということが必要ではないかと思います。
なぜならば、1、2年後には中国からの我が国への特許出願が増大することは明らかですから、こういった事態も想定した審査の実現、スピードアップ体制を拡充していくという方向を是非目標として強化していただきたいと思います。
以上でございます。
○阿部座長 ありがとうございます。富塚委員も何かございましたら、お願いします。
○富塚委員 全般的には先ほど中山委員が申されたとおりで、全く賛成で同感であります。著作権問題に関しましては、文化庁管轄下の文化審議会、著作権分科会で今、継続的にいろんな問題を審議しております。まだ、法律化の案には至らないものがたくさんございますが、それの継続審議を来年度に向かって、積極的かつスピーディーな検討を期待しております。
以上です。
○阿部座長 ありがとうございました。
では、大山委員、お願いいたします。
○大山委員 まず、この1年間でここまで進んだことを非常にうれしく思っているということを申し上げたいと思います。
直接関与していることで恐縮なんでありますが、情報通信分野における標準と特許というのが先ほど桑原委員の方からお話がございましたので、この関係について忘れてはならないことを申し上げておきたいと思います。
まず第1に、今までの工業規格、工業標準というのは特にでありますけれども、この標準化を我が国がうまくデファクト、あるいはデジュール、どちらでも結構ですが、取れたか取れないかによって、我が国が持っている知財価値も大きく変化するということです。ですから、知財の価値を高め、それを流通させるという観点からは、標準化抜きに進めることは非常にこれはちぐはぐなやり方になってしまうということをまず理解した上で申し上げますと、欧米等で標準化の会議を、私、明日からまたアメリカに行く予定なんですけれども、それも標準化ですが、何で向こうが強いかというと、1つは、コンサルタントの存在です。これは標準をつくっていく専門の方が多数いらっしゃる。この方たちは、例えば日本の今の状況で言えば、電子政府をつくるために、現在、CIOの会議がつくられていると思いますが、こういう方たち、あるいは各自治体へのコンサルをやっているんです。勿論、CIOの方たちがすべてIT関係の専門知識を持っていれば別ですが、普通は専門性がございますので、こういう方たちが結局は標準に入ってきている。
したがって、まとめ方は極めてうまいんです。上流工程のやり方が非常にお上手だということがあって、日本はなかなか苦戦をしている。
同じことになりますが、日本企業からおいでいただいているかたは、どちらかというと企業の中の主流になっていない。ある意味で恵まれていないという状況にあるんではないかと思います。
その観点から、3つ目なんでありますが、やはり国は桑原委員から出ている紙にも同じように書いてありますが、積極的に関与をいただきたい。すなわち、少なくとも標準化というのは、例えばISO、ICE、ITU、さまざまございますが、これらは民間主導、公平、公正を旨とするという原則はございますが、直接国がユーザーになるもの。例えば政府の情報システム調達は完全に国になります。自治体も同じだと思いますが、こういうものに対しては、標準に対しても積極的に関与いただく。それによって、日本が持っている知財の価値を高め、それを更に流通させるというつながりになるんではないかという気がいたします。これについても是非御配慮いただきたいというのが私の意見です。
○阿部座長 ありがとうございました。何人かの方からお話がありましたように、標準化というのがこれから非常に大きい戦略の骨になると思いますので、この点についてはなお戦略本部で総合的に御議論いただければありがたいと思います。
○法務大臣 知的財産訴訟のさらなる充実とか迅速化ということがたびたびお話に出ましたので、そのことに関して申し上げたいと思います。
司法制度改革推進本部の知的財産訴訟検討会というのがございまして、そこで御指摘のような問題も含めて、いろいろ検討していただいているところでございます。今の御意見も必ず伝えまして、早急にその結論が出ますように努力いたしたいと思います。
その前に、控訴審の問題について、大阪と東京の話が出まして、東京にだけまとめるのはどうかという御疑問が提示されたわけでございますけれども、これは法制審議会の民事人事訴訟方部会におきまして、知的財産訴訟事件をより一層迅速・適切に処理するための方策として、実質的な特許裁判所機能を創出するためにどうしたらいいかということを検討しているところでございまして、この議論をよく拝聴した上で、改正法案をまとめて国会に出したいと考えております。
また、最初に御手洗委員から御指摘がありましたディスクロージャーの話でございますけれども、裁判の迅速化、充実化という観点からは大変重要なことでありまして、司法制度改革の1つの検討事項であると考えられますので、そのことも申し伝えたいと思います。
ありがとうございました。
○阿部座長 ありがとうございました。
では、平沼大臣、お願いします。
○経済産業大臣 大変皆様方から重要な御指摘をいただいたと思っておりまして、御指摘の点につきましては、私ども重文踏まえて、これをできるだけ反映をしていきたいと思っております。
関税定率法の件についてお話がございました。先ほど財務省からもお話がありましたけれども、今、そういった実際に水際で開示の問題という形で、ここがうまく進まないと、仏つくって魂入れずじゃないか、そのとおりでございまして、関係省庁とその辺を更に詰めているところでございます。また、何人かの方から出た御意見として、いわゆる審査の迅速化、こういうことは、我々としては十分問題意識を持っておりまして、先の臨時国会の中でも、国会の論議の中でもそのことが非常に強く出たところでございます。しかし、荒井委員が大変現職中努力をされまして、これはまだアメリカにはかないませんが、欧米の水準にはなってきているわけでありまして、更に私どもとしては、厳しい、1つの行政改革の中でもアウトソーシングをするとか、人員を確保するとか、そういうことで全力でやっておりますので、この迅速化も私どもはしっかりやっていきたいと思いますし、標準化の問題は、私ども同等の認識を持っておりますので、この辺もしっかりやらしていただきたいと思っております。
○内閣総理大臣 キャノンは大いに特許を評価されたでしょう。何のですか。
○御手洗委員 アメリカの特許取得件数で去年2位になりました。IBMに続いて2位です。1,880 件程登録になりました。過去10年間の累積でも2位になっております。
○内閣総理大臣 日本企業は幾つくらいですか。
○御手洗委員 日本企業は非常に頑張っていまして、たしかベスト10の中で6社くらい入っていると思います。日本企業はすごく頑張っておりますが、この10年間の特徴はサムソンとか韓国勢がトップ10に入ってきていることです。
○科学技術政策担当大臣 ちなみに、キャノンさんの他に、日本ではNEC、日立、松下電器産業、ソニー、三菱電機と6社入っております。
○内閣総理大臣 その特許の中で一番の売れ筋というのは何ですか。
○御手洗委員 いろいろあって、みんな売れ筋なんですけれども、残念なのは、うちも典型的にそうですが、日本企業の特許は大体アプリケーション特許と言いますか、製品仕様に関する特許とか改良特許なんです。日本は基本特許と言いますか、原理特許は少ないんです。原理特許はアメリカが一番多くて、6割くらい持っている様ですが、民間企業は今日・明日のことで目一杯であり採算ベースを第一にしなければなりませんので原理特許は民間企業では生まれ難い状況にあります。やはり大学や国の研究機関、国家プロジェクトでないとなかなか生まれてきませんので、企業競争力が強化される原理特許がたくさん取れる技術の研究・開発をするために国家の学術研究に対する投資をよろしくお願いします。
○内閣総理大臣 基礎的なものですか。
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