文化を通じた2020年東京大会の盛り上げに向けた意見交換

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2016年6月14日 横澤 大輔氏

横澤大輔氏 6月14日(火)遠藤大臣は、東京大会の盛り上げに向けて、株式会社ドワンゴ取締最高クリエィティブ責任者でニコニコ超会議の統括プロデューサーを務める横澤大輔氏と意見交換を行いました。
 ニコニコ超会議2016で横澤氏がプロデュースした超歌舞伎「今昔響宴千本桜(はなくらべせんぼんざくら)」における、伝統文化の歌舞伎と日本の最新のコンテンツを融合する発想を中心に、ご意見をいただきました。

 横澤氏は、ご自身が「ワンピース歌舞伎」を観劇した際に感じた、融合のキーワードとして「日常と非日常」を挙げられました。「伝統文化は『非日常』であり、ワンピースは若者や自分の世代にとっての『日常』である。非日常と日常の融合によって、非日常と感じていた歌舞伎が、すっと自分の中に入ってきたことが、作品づくりの原点になると感じた」とのお話がありました。

 また、2020年の東京大会に向けては、スポーツを、今の若者が日常見ているものと融合させて演出すると面白いのではないか、と提案されました。

 遠藤大臣は、これらの意見に興味深く耳を傾けると同時に、いただいた話を参考にして、オリンピックに向けて全国を盛り上げていきたいと述べました。

2016年4月11日 丸山茂樹氏

丸山茂樹氏 4月11日(月)、東京大会の盛り上げに向けて、プロゴルファーでリオデジャネイロオリンピックのゴルフ日本代表のヘッドコーチを務める丸山茂樹氏と意見交換を行い、幅広い視点からご意見をいただきました。
リオ大会では112年ぶりにゴルフが五輪競技として認められたため、2020年の東京大会に向けて機運を盛り上げられるようにしていきたい。
 さらに、スポーツ選手を育てるために、日本のドネーション(寄附)システムが変わってくれればと思う。アメリカでは、寄附が税金対策になるので、法人も個人も、自分の出身校やスポーツ団体に寄附する文化がある。日本においてもドネーションシステムが変わると、もっとスポーツが盛んになるのではないか、と提案されました。

 遠藤大臣は、これらの意見に興味深く耳を傾けると同時に、東京大会の参考になるよう、リオ大会におけるゴルフ競技の運営面なども含めて、大会終了後にレポートを期待していると述べました。

2016年3月7日 中村伊知哉氏

中村伊知哉氏 3月7日(月)、遠藤大臣は、東京大会の盛り上げに向けて、中村伊知哉氏と意見交換を行いました。
 中村さんからは、2020年には3つのことを示したいとご意見をいただきました。1つ目は、情報社会におけるスポーツの姿を提示すること。21世紀の情報社会にふさわしいスポーツを開発し、スポーツ・技術・エンタテイメントを発信する。2つ目は、日本の強みを世界に発信すること。テクノロジーとポップカルチャーを併せ持つ総合力が、日本の強みである。3つ目は、日本の課題解決の姿を示すこと。2020年への課題は地方創生と高齢化への対応である。中村さんが取り組んでおられる「超人スポーツ」では、これらのことに、ITとデザインの融合、競技や道具の開発等を通じて、応えていきたいと提案されました。

 遠藤大臣も、先進技術を用いたスポーツ文化を作っていくことは興味深いと応じました。

2016年2月23日 尾車親方

尾車親方  2月23日(火)、遠藤大臣は、東京大会の盛り上げに向けて、尾車親方と意見交換を行いました。
尾車親方からは、海外巡業などのご経験から、外国の方に本物の相撲を見ていただくことは、日本の伝統文化を知ってもらう良い機会になるとのご意見をいただきました。
 1998年長野大会の開会式では、力士が選手団を先導し、横綱・曙が土俵入りを行ったことの紹介があり、2020年東京大会も相撲界として全面協力したいとのお話がありました。また、2020年東京大会では、両国国技館がオリンピックのボクシング会場になるが、パラリンピックの期間は使用されないため、この期間に通常地方で行う巡業を国技館で特別に開催すると、外国の方にも喜んでもらえる、その巡業の際に、初切や髪結いなど相撲の背景も理解いただけるような、バラエティーに富んだ催しを入れたいとご提案されました。
 遠藤大臣も、取組だけではなく相撲の成り立ちや奥深さを理解してもらうアイデアは素晴らしいと応じました。

2016年2月17日 マリ・クリスティーヌ氏

マリ・クリスティーヌ氏  2月17日(水)、遠藤大臣は、東京大会の盛り上げに向けて、マリ・クリスティーヌ氏と意見交換を行いました。
 クリスティーヌさんは、2020年大会の東京開催が決まり、今後、訪日外国人3000万人を目指すに当たっては、どうレガシーを残していくかが重要であるとして、訪日外国人に不自由なく過ごしていただくためのキーワードとして「Transportation」、「Information」、「Communication」、「Rest & Recreation」、「Consumption」の5つの柱を提示しました。
 その中で、英語をコミュニケーションツールとして考え、交通機関等の英語表記を外国人に理解しやすいよう充実させること、外国人同士のトラブル防止のため警察官の英語対応力を高めること、食品の原材料やアレルギー表示を英語でも行うことなどが必要であると指摘しました。また、パラリンピックの開催を契機に、バリアフリーのインフラ整備が行き届かない部分があったとしても、ボランティアだけでなく一般市民も障がい者の方へ手を差し延べることができるようになれば、海外から来た方々に「日本人は障がい者に対しても親切」というイメージを持ってもらうことができ、2020年大会の後もレガシーとして残る、というお話がありました。
 遠藤大臣は、英語対応についての指摘に興味深く耳を傾けると同時に、パラリンピックの開催を契機とし、バリアフリーやユニバーサルデザイン社会の推進と合わせ、「心のバリアフリー」についても徹底して推進していきたいと考えている、と応じました。

2016年2月8日 五木ひろし氏

五木ひろし氏  2月8日(月)、遠藤大臣は、東京大会の盛り上げに向けて、五木ひろし氏と意見交換を行いました。
 五木さんからは、1964年の東京大会で各レコード会社が垣根を越えて一つになって協力し合い「東京五輪音頭」を作り、全国に広まったことを引き合いに、2020年大会でも歌の力で日本全国に盛り上げを広げてはどうかとご意見をいただきました。その中で、「東京五輪音頭」は1つの歌を様々な歌手がそれぞれ歌ってリリースをしたが、2020年大会では1つの歌をジャンルや世代を越えてたくさんのアーティストが一堂に会して歌うことにより、全国に大きなムーブメントを作れるのではないかと提案されました。
 遠藤大臣は、1つの歌をみんなで歌うというアイデアは非常に面白く、組織委員会より公表された「東京2020アクション&レガシープラン中間報告」においても、大会公式ソングや音頭の創作が盛り込まれていることから、このような意見も参考に一層検討が進むとよいと応じました。

2016年1月29日 伊藤穰一氏

伊藤穰一氏  1月29日(金)、遠藤大臣は、東京大会の盛り上げに向けて、マサチューセッツ工科大学メディアラボ所長の伊藤穰一氏と意見交換を行いました。
 伊藤さんは、まず、オリンピックのマスコットについて、廃棄されるものではなく、育て、成長するものがふさわしいとして、遺伝子改変された5種の朝顔を、大会のマスコットとすることを提案しました。
 また、パラリンピックをきっかけに、パラアスリートへ向けての注目だけでなく、障がいを多様性の一部と捉え前向きに活動しているアーティストも多くいるので、そうした方々へも注目していくことによって、障がいに対する理解を一段と高めていけるのではないかと話しました。
 さらに、暑さ対策として、湿度によって変化する服の研究を紹介しました。
 遠藤大臣は、5種の朝顔等について、暑さ対策にもなり非常に面白いアイデアである、こうした研究成果を地方の伝統文化とも連携して発信していければ盛り上がるだろう、と応じました。

2015年12月10日 デービッド・アトキンソン氏

デービッド・アトキンソン氏  12月10日(木)、遠藤大臣は2020年東京大会の盛り上げに向けて、デービッド・アトキンソン氏と意見交換を行いました。
 アトキンソンさんは、日本の観光地が外国人に長く滞在させるための整備がされていないという問題点を指摘しました。例えば、日本の文化財はなぜこの形になっているのか、なぜこの場所にあるのかなど、観光客が興味を持つことの説明が不足しており、ヨーロッパなどから数十万円の航空券と十数時間をかけてきた方が、30分程度しか滞在できないのは残念であり、外国人の観光客に対して、いかに付き合い、いかに長い時間滞在させ、いかにお金を使ってもらえるか、そして、リピーターになってもらえるか、ということを「科学的」に検証し、戦略を練ることが必要であると提案しました。
 遠藤大臣は、観光地が日本人に向けたものになりがちで、オリンピック・パラリンピックを契機として文化財や観光に関係する方々が意識を変えていく必要があるのではないかと応じました。

2015年11月12日 滝川クリステル氏

滝川クリステル氏  11月12日(木)、滝川クリステルさんが遠藤大臣を訪れ、2020年東京大会の盛り上げに向けた意見交換を行いました。
 滝川さんは、オリンピック・パラリンピックの招致に成功したときの一体感を思い起こし、新たなキャッチフレーズや、みんなでできる「ストレッチ」や「体操」のようなものをつくり国民一人一人が参加できる取り組みがあればいいと提案しました。
 また、次の世代につなげていく象徴として、例えば、子供たちをメインにした開会式にするというような、これまでの他の大会と差別化ができる大胆な提案や、自らの動物保護活動での経験を踏まえ、欧州に比べて日本の動物福祉に関する取組みは遅れており、海外ではペットの生体販売を街中ではほとんど見かけないことを踏まえ、日本でも考慮していくべきだと述べたほか、2020年には海外の人に胸を張ってみせられるよう、社会として盲導犬や介助犬等を受け入れる態勢づくりを進めることも重要であると指摘しました。
 遠藤大臣は、世代や地域を超えて国民が一体感を感じられるような大会にしていきたいと応じました。