平成27年6月25日


大臣就任記者会見

1.冒頭発言
 今日東京オリンピック・パラリンピック大臣を拝命いたしました遠藤利明です。大変大きなイベントでありますし、日本という国を世界の中にしっかりしたプレゼンスをする、そうした大会ですから、関係の皆さんとしっかり連携をとりながら、大変すばらしい大会になるように努力をしてまいりますので、マスコミの皆さんにも、是非また御指導、御支援をよろしくお願いいたします。

2.質疑応答
(記者)
 2問お伺いいたします。まず新国立競技場の建設問題ですけれども、新大臣の調整力と司令塔機能が真っ先に問われる事案となっておりますけれども、どういうふうに取り組んでいかれるおつもりでしょうか。
(大臣)
 一義的には、文部科学大臣がこの問題は担当責任者でありますから、大変な努力をされておられますし、私も下村大臣に協力をして、そして関係各位と連携をとりながら、しっかりサポートしてまいりたいと思っております。
(記者)
 もう一問お願いします。ちょっと柔らかい話になりますけれども、大臣はラグビーがお好きだと思いますけれども、御自分の仕事をこのラグビーに例えますと、例えばどういうポジションでどういうプレイをして、どういうゲームにしていきたいか、この辺は少し例え話で分かりやすく御紹介願えればと思うんですが、いかがでしょうか。
(大臣)
 もともとプロップ1番をやっておりましたが、今度の仕事もプロップ1番を務めようかなと思っています。ラグビーは15人という団体スポーツでは一番大きい、大人数でやるスポーツですから、何よりもチームワークが一番です。同時にプロップ1番というのは一番先頭にあって、相手との最前線にあるわけですから、そういう意味では、皆さんの先頭に立って、そして難関を調整をしていく、関係していくと同時に、決して1番というプレイヤーは派手な、目立つポストではありませんから、その意味で、安倍総理大臣の指揮のもとに関係閣僚、あるいは役人の皆さん、そして東京都や組織委員会の森会長、大勢の皆さんのお力添えをいただいて、何よりも、東京オリンピック・パラリンピックですが、日本の皆さんが一緒になって開催をする、成功に向けて努力する、そんなオリンピック・パラリンピック、正にチーム一丸となった、チーム遠藤としての仕事をしていきたいと思っております。
(記者)
 大臣に2点お伺いしたくて、東京オリンピック・パラリンピックまで5年後に迫っているわけですけれども、課題も多々山積しております。これに対して大臣としてはどのようにこれから取り組んでいくお考えなのか、そしてもう一点は、東京オリンピック・パラリンピックを改めてどういう大会にしたいのか、そこら辺を教えてください。
(大臣)
 まず一昨年の9月に私も現地にいて、ジャック・ロゲ会長の「東京」という言葉を聞いて、大変感激をし、そして帰ってきて、皆さん方から、夢ができたと、希望ができたと、そんな大変温かい励ましをいただきましたし、みんながオリンピックを成功させようと、そんな気持ちになっていただきました。ただ、今はもう、実は5年でありますし、もう1年前ぐらいには準備万端にしなければなりませんし、また、会場につきましては、例えば国立競技場なんかも、その1年前にはある程度形が見えるようにしていかなければなりませんから、そんな意味でも、決してもう早くはない。
  特にこれまでのオリンピック・パラリンピックと違って、一つはセキュリティが大変難しいんだろうなということ、それから、真夏の大会ですから、そうした選手や、あるいは観衆の皆さん方の体調管理等もかなり気を付けていかなければなりませんし、何よりもそうしたオリンピックを通じて、世界の皆さんに日本の持つ力、技術もあれば、あるいはおもてなしの気持ちもあれば、あるいは復興にこれだけ努力をしていますよと、こうしたこと、こうした日本の持つ力をしっかり発信をしていきたいと思っております。
  これまでのオリンピックとの違いは、最初の51年前のオリンピックは、正に戦後復興を成し遂げようという日本が世界の先進国の仲間入りをするために、正に国を挙げてそうした努力をしてきました。そして今度のオリンピックは、ロンドンと一緒でありますが、成熟した国家のオリンピックと言われますが、改めて日本の持つ環境の技術や、あるいは先ほど言いました、おもてなしの心もそうですが、そうした日本の力を、ただ単に日本の発展のためだけではなくて、世界の発展のために貢献していく。これはスポーツ文化もそうですし、あるいは文化、芸術もそうですし、技術もそうですし、そういうものを世界の中に貢献をしていく。とりわけ麻生太郎現財務大臣が、招致活動の中で「Sport for Tomorrow」とおっしゃいましたが、そうした日本の持つ力を、とりわけアジアの皆さん、特にASEANなんかはそうですが、そうした皆さんに、日本のそうしたスポーツの持つ力をもって、発展に寄与していく。これが今回の大きなオリンピックとパラリンピックの目的だと思っています。
  もう一点は、51年前のオリンピックもそうだったんですけれども、なおさら、オリンピックとパラリンピックが一体として運営をされる。オリもパラも一緒ですよと、正にユニバーサルデザインの社会をつくっていく。これもこの前とは違った大きな意味のある一つの目的だと思っております。
(記者)
 今言及もありました、前回の1964年の大会以来となる、ほぼ50年ぶりに、しかも専任の閣僚ということになりますが、御本人としては初入閣での重責となります。その重みをどう受け止めておられるか、改めてお願いします。
(大臣)
 51年前の専任大臣は河野一郎というすばらしい、その当時最大の実力者でありましたから、それと比べたら、はるか及びもつかないわけですが、ただ、これだけのイベントをその担当として、大臣をするわけですから、逃げるわけにもいきませんし、ひるむわけにもいきませんから、正に皆さんの英知を集めて、そして、さすが日本だねと言われるような、そんな仕事を是非していきたいと思っております。
(記者)
 先ほども質問がありました国立競技場の件なんですけれども、連携をとってサポートしていきたいというお話ですが、現状ある課題を大臣としてはどのように認識しておられるか、どういう解決策が必要かということを、もし今、お考えがあれば、少し御披露いただきたいのですが。
(大臣)
 しばらくオリンピック・パラリンピック推進議員連盟の幹事長もしておりましたので、適宜情報は聞いておりましたが、しかし、最終的な数字、工期等については、まだ正確な報告を聞いておりません。改めて、就任をしましたので、そういう状況をしっかり把握させていただいて、何よりも大事なのは、このラグビーのワールドカップ、そして、2020年のオリンピック・パラリンピックに何としても間に合わせるということが第一であります。そして同時に、国民の皆さんにいい施設だったよねと、やはり言ってもらえるような、そうした施設、それは価格の問題もありますし、例えば、後世に残る、すばらしいレガシーのある施設というものは、またそれなりの風格も必要かと思いますし、そういう点も踏まえて状況を聞かせていただきながら、しっかり文科大臣と連携をして、そして対応していきたいと思っています。何よりも大事なのは、東京都も含め、そうした関係機関の皆さんとしっかり情報を共有し、お互いに信頼の下にこの解決策に取り組んでいくところだと思っておりますので、早速、下村大臣と連携をとりながら、しっかり協力させていただきたいと思っております。
(記者)
 ちょっと具体的な質問なんですけれども、先日、追加種目として8競技選ばれましたけれども、今後、どのような基準でこの種目を絞っていかれるんでしょうか。
(大臣)
 これはIOCの基準があって、それに基づいて組織委員会でも対応されると思います。基準についてはまだ詳しく私も聞いておりませんが、ただ、世界的な規模だとか、あるいは若者に人気あるとか、そうしたいろいろな課題がありますから、これは、これから組織委員会の森会長と皆さんからいろいろな話をお伺いさせていただきながら、できることについては一生懸命取り組んでいきたいと思っています。ただ、決めるのは組織委員会ですから、我々はそこをしっかりサポートしていきたいと思っております。
(記者)
 ロンドンのオリンピックの時のカウンターパートの大臣が、スポーツを国民に広めて、そのあとレガシーをつくるということもかなり含む施策をやっていらっしゃいました。スポーツ基本法の策定にも関わりになられた遠藤さんに、人々にもっと体を動かしてもらい、それによって社会をよくするという精神を広める一番の機会という前に、担務として思っていらっしゃると思うんですが、まず、抱負を聞かせていただきたい。
(大臣)
 昨年だったですか、私、「スポーツのチカラ」という本を書かせてもらいました。日本のスポーツというのは大変国民の皆さんの関心が高いんですが、実は、政策的な評価というと余り高くなかったんです。ですから、これまではどちらかというと企業だとか、あるいは選手、そして、その選手を支えるコーチ、そうした皆さん方も、半ばボランティア的な気持ちで進んできました。しかし、大変企業が厳しくなってきた時に、そうした撤退をしたり、あるいは同時に、今、地域にあって空間がなくなってきた。昔は、子供たちは山に登り、木に登り、川で泳いだり、そういうことが自由にできて、自然に体力ができていたんですが、残念ながら最近は空間がなくなって、そうした部分が、子供たちの体力がいま一つ強くないなと。そうすると、やはり国として、あるいは行政として、そうした施設整備なども含めて、地域スポーツをしっかり担っていくことが大事だと思いますし、それが結果的に健康にもつながり、またあるいはルールを覚えることにもつながり、また、同時に集団の一員としての気持ちも覚え、何よりも地域おこしができていく、そんな形でスポーツ振興に取り組んでいきたいなと思っております。
(記者)
 大臣がこれまで関わっていらっしゃったスポーツ庁の設置も今度の10月に設置されることになっていまして、その後、スポーツ庁の長官も新たにできるわけですけれども、まだ決まってはいませんが、そのスポーツ庁と、それから担当大臣としての役割のその辺の調整なり違いというのは、今どのようにお考えになっていらっしゃいますか。
(大臣)
 スポーツ庁につきましては、これは文部科学大臣の組織の中に入るわけですから、文部科学大臣がしっかり管理監督されると思いますが、ただ、オリパラ大臣としての役割、幾つかあると思いますが、一つは、やはりメダルを獲ること。メダルを獲らないと、やはりオリンピックの成功とは言えないだろうと。もちろんそのほかにレガシーとか、それから安心・安全な上とありますが、そのためには、文部科学大臣と、これも協力し合いながら、やはりそうした強化策についていろいろな形で支援をしていきたいと思っております。
  同時に、スポーツ庁は、これは私はスポーツ庁設置のチームの座長をしておりましたが、決してオリンピック・パラリンピックのためだけにつくるわけではなくて、今後何十年の日本のスポーツというものをどういうふうにつくっていくか、そして、これまでどちらかというとバラバラになっていた組織の中で、完全に分離はできませんが、ヘッドクウォーターとしての役割を持って、そして日本人のスポーツ推進のためにいろいろな活動をしていく、これがスポーツ庁の役割ですから、そことある意味では連携をとりながら、今後オリンピック・パラリンピックでメダルを獲る、このことについて取り組んでいきたいと思っております。
(記者)
 先ほどの質問の関連なんですけれども、メダルを獲ることが大事という意味では、例えば、追加になる競技については、日本がメダルを獲りやすい競技を選びたいとか、そういった基準というのは考えられますか。
(大臣)
 よく言われる野球、ソフトとか、それから空手とか、大変努力をされておりますし、日本にとっても国民に大変人気があり、また競技人口も多い。こういうものを折角日本でやるんですから、是非して貰いたいなという気持ちは持っています。ただ、これは先ほど言いましたように、IOCが最終的に決定するわけですし、いろいろなIOCの基準を踏まえて組織委員会として最終的に取りまとめ、そして、IOCに提案をすると思いますので、そこは、IOCの皆さんのいろいろなこれからの選考について、期待をしながら見ていきたいと思っております。
(記者)
 2点お願いします。まず1点目なんですけれども、復興五輪を世界にアピールするためには、どのようなことに取り組みたいとお考えでしょうか。
(大臣)
 ちょうど大震災があった時に、いろいろなスポーツ選手が復興、被災地に赴いて、子供たちと一緒にサッカーをしたり、あるいはいろんなスポーツをしたりして、大変励ましておられました。スポーツの持つ力というのは正にそういうところにありますから、オリンピック・パラリンピックをただ単に東京にだけ終わらせない、そのためにはこちらからそうした活動を、選手が行ったり、あるいはキャンプをしたり、場合によっては予選も、サッカーなんかは仙台でやりますが、もう少し他の種目もできないかどうか。これは新しい種目なんかなったときにできないかとかもありますし、そうしたことを通じて、オリンピック・パラリンピックのいろんな関連の行事、当然、2020年、あるいは2019年のワールドカップだけじゃなくて、その前にいろんな大会がありますし、いろんな競技ありますから、そういうものを被災地でもやっていく、そういうことも大事かと思います。
  もう一つは、被災地の皆さんに、どうやってこのオリンピック・パラリンピックに参加をして貰うかと、そういうことが大事だなと思いますので、そこは被災地の皆さんからいろんな御意見をいただきながら、我々としてもそのために努力をしていきたいと思っております。
  そんなこともあって、今回のオリパラの大きな目的の一つは、復興、大震災から復興した、している、努力をしている日本というものを見て貰うということも大きな今回の目的になりますから、できるだけ早い時期に被災地に赴いて、そうした、何をどうすると皆さん方がこのオリンピックに協力して貰えるか。あるいは、逆に、私たちがどうすると被災地の皆さん方がそれに伴って活発に元気を持っていただけるか。こんなことをしていきたいと思いますので、まだ事務的にいつと決めてはおりませんが、早い時期に被災地に赴きたいと思っております。
(記者)
 もう1点ですね、先ほどお話にもあったんですけれども、その被災地での競技の開催を望む声、結構、各自治体から上がっているんですけれども、どのように対応していきたいとお考えでしょうか。
(大臣)
 もう既に28競技については、ほとんど決まっておりますから、一部、自転車と、それからサッカーの予選の場所は決まっておりませんが、ほとんど決まっておりますから、これを今から持っていくというのはなかなか難しいんだと思います。ただ、場合によっては、新たな種目がなった時に対応できないかどうかと、そういうことは、可能ならやっていきたいと思います。ただ、これはまだ私が思っているだけで、具体的に新しい種目が何なのかは分かりませんから、なった時に可能ならやりたいという。
  それから、言いましたように、キャンプ地とか、そういうこともありますので、できるだけ被災地の地域でできるものについては支援をしていきたいと思っております。
(記者)
 1点、大会組織委員会とですね、この開会の準備という意味では、非常に連携する部分があると思うのですが、森会長を含めて、今後その組織委員会との連携において、大臣が御重視されたい部分、先ほどセキュリティというお話もありましたが、どういう点で今後組織との間の連携を図っていきたいと思っていらっしゃいますか。
(大臣)
 私はまだ今日就任したばかりで、組織委員会の役割と、それから、この本部ができるわけですが、本部の役割が、どういうふうにつくっていくのかが、まだ詳しく把握しておりません。ただ、大事なのは方向性の一致ですし、そして、いろんなその人脈を持っている人たちがお互いにいるわけですから、何よりもお互いが信頼をして、そして2020年のオリパラをしっかり成功させると、思いのもとに協力できる体制をつくっていく。そういう意味では、これまで長く森会長が、この招致から、そして現在の活動を引っ張ってこられましたので、できるだけ早く森会長にお会いをして、そして役割、あるいはお互いの協力の仕方、そういうものを御指導いただきたいと思っております。
(記者)
 テロ対策と、暑さへの対策、この二つ、準備の中でも重要視されると思うのですけれども、どのような対策を講じていかれたいか、お考えを聞かせていただけますか。
(大臣)
 まだテロについては余り私、これまで専門として、してこなかったものですから、今詳しくは分かりませんが、例えばこの前のドローンのようなこともありましたし、ああいうものを使って、例えばいろんなサリンとか撒かれたらとてももちませんから、そういう意味ではこのテロ対策についてはこれから優秀なスタッフもおりますし、しっかりと教えていただきながら、この前の年金の問題のようにサイバーテロもあれば、いわゆる暴力的なテロもあれば、そしてバイオテロもありますし、そうしたもの一つ一つ連携とりながら進めていきたいと思っております。
(記者)
 暑さへの対策……
(大臣)
 暑さは、これは7月末から8月というのは正に日本一番暑いときで、例えば今道路の表面温度を下げるとか、いろんな技術がありますが、このさっきのテロもそうですが、日本の持つ技術、正にテロ対策あるいはそうした暑さに対する対策等を世界に広められるように、折角ですからそのぐらいまでの技術開発をして、そしてそれがレガシーとして残るような形ができればと思っております。具体的な技術についてはまだこれから、少し努力して勉強していきたいと思っています。
(記者)
 大臣の権限についてちょっとお伺いします。選手の強化と新国立なのですけれども、五輪担当大臣として選手強化、例えば予算配分とかに大臣としては携われないと思うのですけれども、選手強化に対する権限というのはどういったものが今後考えられるのか。それから新国立に対しても、大臣として権限が何か今後出てくるのでしょうか。
(大臣)
 直接的な権限は、これは文部科学大臣だと思います。ただ、そうした全ての分野の調整をするということですから、強化についても、あるいは国立競技場の建設に対しても、いろんな省庁間の調整が必要なときには私も文科大臣と一緒になってそこに対応していくということだと思っております。
(記者)
 今日総理からは何か具体的な五輪に関する指示があったかどうかということと、及び大臣、これまでtoto及び野球くじについては、かなり積極的に活動されていらっしゃいましたけれども、大臣になって、野球くじについてどのように進めて、大臣のお立場でそういうことが可能かどうかということをちょっとお伺いしたいのですけれども。
(大臣)
 総理からはまず、歴史的な、そして世界で最大のイベントだし、その運営についてしっかりとやっていただきたいと。特に東日本の大震災の被災地がもう見事に復興した、そうしたことを世界に発信できるようにそんな取組をしていただきたいと。その上で、一つはセキュリティ、この前年金の問題がありましたが、セキュリティの件については、なおさら力を入れるということと、それから今までと違って、やはりパラリンピックについて、とりわけ丁寧に対応していただきたいと。特に総理からはそうしたことを仰せつかりました。それが1点です。
  それから野球くじについては、まだ野球だけと決めたわけではなくて、もともと平成25年、その時は私PTの座長だったのですが、野球、バスケ、バレー、ラグビー等、団体競技でプロ競技のものは対象にして検討しました。実は今回の作業を始めたときに、バスケット協会、あるいはラグビー協会からもできれば対象にしてもらいたいと、そういう要望もありました。ただ、ラグビーが来年の2月か3月からスーパーリーグへ入りますが、まだ入っておりませんし、それからバスケットも来年6月からだと思いますが、新しくリーグがスタートする。そうすると、やはり安定して運営されるというふうにならないと、なかなかこのくじの回収は難しい。そうしていくと、当面、安定して、そして国民的な人気もあるということですと、野球があるわけですから、野球を対象として考えていこうと、そういうことでPTの作業を進めてきました。ただ、野球については、皆様も御存じのように、昔、黒い霧事件ということがあって、なかなか、くじというものに対する拒否反応も強いし、BIGという方式、いわゆる非予想系のくじですから、決して不正行為は一切できないんですが、やはり野球界の皆さん方は、まだメンタルとして、くじはちょっとねと、不正につながるんじゃないかというふうな思いがありますんで、ここは急がないで丁寧に、皆さんの理解を得られる、野球界の皆さんの理解を得られる形で持っていくべきだと思っております。
  今回こうして大臣になりましたんで、この作業チームの座長をどなたかにお願いするようになるかと思いますが、この問題はずっと自分でも、平成10年の、平成9年か、サッカーくじのスタートから関係をしてきましたんで、新しい座長にしっかりお手伝いしながら、できればやはり国民的な人気がある野球に参加していただければありがたいなって気持ちは持っております。ただ、丁寧にしていきます。