平成27年6月30日


閣議後定例記者会見

1.冒頭発言
 今日の閣議ですが、一つは世界最先端IT国家創造宣言の変更について、もう一つは、サウジアラビア国特命全権大使アフマド・ユーヌス・アル・バッラークほか1名の使節について報告がございました。その他数々の報告がございました。私からはそれだけです。

2.質疑応答
(記者)
 新国立の関係ですけれども、昨日の調整会議で2,520億円を総工費とする新しい案が示されました。この案についての大臣の受け止めも含めた御感想を、お伺いできますでしょうか。
(大臣)
 やはりこういう物価高騰、人件費とかそれから資材とかそうした高騰もあってというところだと思いますが、やはり高い価格であるなという思いはあります。
(記者)
 今後ですけれども、当面7月7日に有識者会議、これに向けた都との調整が焦点になるかと思うんですけれども、この点に関して昨日下村大臣は、御自分が都知事とお会いしたいということを話されています。一方で、森会長のほうは、遠藤大臣に調整役をお願いしたいというふうにおっしゃっています。今後、文科大臣との役割分担を含めてどういうふうに調整をしていかれるのか、改めて整理をお願いします。
(大臣)
 役割分担といいますか、そこはしっかり連携をとってやっていくことになりますが、昨日の調整会議の場で森会長から、都知事と文科大臣との連携をして調整をしてくれということですから、私としても都知事と早急に会って、そして内容等について詰めさせていただきたいと思っております。
(記者)
 今の質問に関連してなんですが、東京都と文科省とのほうの財源プランの調整は、いつごろまでに道筋をつけたいというふうにお考えでしょうか。
(大臣)
 昨日、森会長から話があったんですが、IOCのバッハ会長からは、国立競技場について、7月末のIOC総会前にはまとめていただきたいと要請されているという話がございました。ただ、結局、東京都の負担、東京都と文科省の金額、出していただく金額の調整がつかなければその先の数字がまとまらないと思いますから、まずは1日も早くその問題について決着をつけたいと思っております。
(記者)
 totoのスポーツ振興くじの関連なのですが、今朝の閣議後会見で下村大臣のほうが、今回はプロ野球のほうは含まないというふうに聞いているという御説明だったそうなんですが、大臣のほうが中心になってやっていただいてる今回の提案は、くじの対象を増やすということまでは組み込まず、5%から10%というところにとどまりますか。そのあたりのお考えをお聞かせ願えますか。
(大臣)
 これは大臣としてではなくて、これまで議員連盟のPTの座長として取り組んできた立場から申し上げますと、まず5%から10%については、おおむねの皆さん方の合意を得ておりました。そしてほかの新しいくじについては、いろいろ検討した中でラグビーあるいは野球、あるいはバスケット、そしてバレーも検討した中で、野球は一番安定的に運営されているというようなことから、そして国民の人気も高いということから、野球等についてどうかという議論を、そのPTの中でさせてもらいました。その上で今、日本プロ野球機構ほか、あそこはオーナー会議があったりあるいは選手会があったりOB会があったりしますが、そういう皆さん方とこれまで接触してきて、最初は、かつての黒い霧事件というのがあって大変拒否反応が強かったんですが、その後、BIG方式で一切不正行為ができないという方式ですよということを説明申し上げてからは、少しずつ皆さん方から、じゃ、検討してみようというふうな形まで進んできていただいていると思っております。
 今いろいろな形で接触を図っておりますし、まだまだ詰め切れない部分がありますから、そこはもう少し、これは新しく座長になられる方にお願いしなきゃなりませんが、私の今まで取り組んできた環境がありますから、そこはしっかり連携をとって丁寧に持っていきたいと、たしか7月上旬、正確には覚えていませんが、オーナー会議があり、7月17だったかに選手会があると、ですからそこまでに合意を得るというのはなかなか大変かなという感じはしています。ですからそこができないと、ちょっと本国会は難しいということになると思います。
(記者)
 IOCのコーツ調整委員長が来日される、当然、日本の調整委員会をということなんでしょうけれども、大臣はコーツ委員長以下IOCの招致委員会のメンバーと、お会いになられる御予定はあるんですか。
(大臣)
 今日、会食が夜ございますし、それから明日の朝また懇談の機会があると聞いております。
(記者)
 国立の話に戻りますが、森会長から説明があったIOCに7月末までにまとめろという話は、これはどこまでまとめることを具体的に求められているんでしょうか。
(大臣)
 関係省庁、東京都等を含めてこういう形で建ちますよと、そして資金の計画もこういうふうな形で、それはそのときまで数字が全部詰まるか、その後までかは別として、お互いに建設しましょう、そしてお互いに資金を出していきましょうということが、皆さんで一致すると、事務的にそこまできっちり作業をするかどうかについては、まだこれからの検討だと思っております。
(記者)
 7日の有識者会議までには、一定の何らかの方向性ぐらいはみえている必要があるという。
(大臣)
 そうですね。これはなかなかこれまでの経緯を見ると簡単じゃないと思いますが、しかし、まず今回話を進めていく中で最大のポイントは、東京都との関係ですから、そこが決まればおのずと先ほどのサッカーくじも含めて出来ていくと思いますので、まずはとにかく気持ちとしてはそんな時期ぐらいまでに粗々、具体的な例えばどういう形でとは別にして、東京都が協力していただける形を何か合意できればありがたいと思っております。
(記者)
 大臣、スポーツ振興くじで下村大臣は、それ以外の財源の大半を補う形を昨日も話されていましたけれども、それに関しては、上の官庁という立場であるかもしれないんですが、そういう手法というのは大臣の中ではやむを得ないという形なんでしょうか。
(大臣)
 担当大臣として、いろいろな形で財源を確保するのは当然のことだと思います。ただ、私も先ほど言いましたように、議連の座長として、サッカーくじも考えましたし、またその間にもいろいろな、多様な検討はしなければならないと思っておりますが、まずは東京都の話に決着をつけたい。全てはここから始まると思っております。
(記者)
 全然話が変わりますけれども、被災地に行く時期というのは場所なども含めて、もう決まっていますでしょうか。
(大臣)
 いや、1日も早くと思っているのですが、ちょっとこの問題の整理をつけないと、そこから先へ進みませんので、まずはこの問題の決着をつけて、そして、そこから1日も早く被災地に行って、そしてスポーツの持つ力を、どれだけ被災地の皆さんの復興に支援ができるか、あるいは被災地の皆さんのそうした思いをどうやってこの2020年の東京オリパラに結びつけることができるか、そのことをしていきたいと思っております。
(記者)
 一つ確認をさせていただきたいんですけれども、IOCのバッハ会長から、国立について、7月末の総会までにまとめてほしいという要請があったというのは、いつ頃の話でしょうか。
(大臣)
 これは先日、森会長がスイスのローザンヌのIOC理事会に行った時に、そういう話があったというふうに聞いております。