平成27年7月31日


閣議後定例記者会見


1.冒頭発言
では、私から、まず一つ報告させていただきます。  福島出張についてですが、明日8月1日に福島県を訪問することにいたしましたので、お知らせを申し上げます。詳細なスケジュールにつきましては、後ほど貼り出しによりお知らせをいたします。どうぞご覧いただきたいと思います。  以上です。

2.質疑応答
(記者)
幹事社の共同通信です。幹事社から数点お伺いいたします。
まず、新国立競技場の問題なんですが、29日のIOCの理事会で、計画の白紙撤回についてIOC側も了承するということがございました。バッハ会長のほうから、入札段階から注視していきたいという発言があったのと、またあと大げさなものは必要ない。選手にとってベストな環境が整えばいいという発言がありました。これに関して、大臣の受け止めをお願いいたします。
(大臣)
まだ森会長が帰っておられませんし、正確な報告を受けておりませんが、29日のIOC理事会では、森会長から、新国立競技場整備計画の経緯等について説明が行われ、IOC側からは、政府としての判断を支持する、競技場をオリンピックに間に合うよう作ってほしいとのやりとりがあったと聞いております。
今回の説明の結果、整備計画の見直しについては、IOC側の十分な理解が得られたと考えており、今後は、国際競技団体等にも丁寧に説明をしていきたいと思っております。
(記者)
新国立関連でもう一点なんですが、先日、日本サッカー協会と日本陸連のほうからそれぞれ陳情という形で、サッカー協会は8万人の常設席と稼働席、それから陸連は改めて常設のサブトラックを要望されたと思うんですが、現時点で、それぞれの機能の必要性について、こういう陳情があった中で、大臣、どのようにお考えでしょうか。
(大臣)
そうですね、それぞれの競技団体の皆様方の思いは十分よくわかります。あとは、そうした皆さん方の意見を集約し、その上で費用等を含めて最終的な決断をしなきゃならない。私も昔スポーツをやっておりましたから、それぞれの競技団体の皆さん方が、自分たちがすばらしい大会をするためにどういうふうな施設であってほしいかというふうなことについては、よく気持ちが理解できるなと思っております。
(記者)
最後に幹事社からもう一点で、新たなオリンピックのエンブレムに関して、ベルギーの競技場のものと似ているという指摘がなされて、このロゴのデザイナーがIOCに対してエンブレムの不使用などを求める声があると聞きます。これに対して大臣の御見解をお願いいたします。
(大臣)
そうした御指摘があって、組織委員会も検討しているわけでありますが、組織委員会からは、東京2020エンブレムについては、発表前に国内外における商標調査を得ており、問題はないと理解しているというふうなことを聞いております。
(記者)
今日もこれから為末さんにお会いになると思いますが、今後は、いつぐらいをめどに、どれぐらいの規模でお話を聞かれるという予定はありますでしょうか。
(大臣)
きょうは10時からJOC、そして15時から日本障がい者スポーツ協会・JPCの皆様の話を聞こうとしていますし、9時半から為末さんです。できれば時間をあわせて何人か一緒に意見交換をとも思っておったんですが、やはりそうした選手は、もう既にいろいろな日程を入れていて、集約した時間を設定するのはなかなか難しいので、今、私のほうから個別に連絡をとって、そして会える時間を調整しているというふうな状況です。来週も複数のアスリートの皆さんから話を聞こうとしておりますし、アスリートではなくて、いわゆるマスコミ等の有識者の皆さんだとか、あるいは昨日も提案をされたと聞いておりますが、建築家の槇さんだとか、これまでいろいろな発信をされている皆さん方、そして、そういう世界でしっかりとした見識を持って行動されている皆さん方と連絡をとって、数多くの皆さんに話を聞きたい。賛成の意見もあれば反対の意見もあると思いますし、また多様な意見があると思いますから、そういうことを十分踏まえるような努力をしていきたい。いつまでということですが、可能な限り多く皆さんに会いたいと思っています。
(記者)
またエンブレムの話に戻ってしまうんですけれども、大臣御自身エンブレムをごらんになってどういうふうに見ているか、どういうふうにお考えになっているかということと、こういう新国立で騒がれた後に、またエンブレムの話で少し水を差される感じになっていることをどういうふうにお感じになっておられますか。
(大臣)
シンプルかなというふうな感じがします。ただ、似ている、似ていないとするのは個人の思いですし、多分、世界にいろいろなデザイナーがいらっしゃって、それぞれの思いでつくられるんですから、たしかリオデジャネイロのエンブレムのときもそんな話があったと思いますが、似ている、似ていない、そういう判断はやはり皆さん方の判断で、少なくとも組織委員会としては、法律や先ほど言いました商標調査等でしっかり対応していれば、それでよろしいんではないかと思っております。
(記者)
意見集約というかヒアリングについてですけれども、それをどういう意見が寄せられたかとか、それをまとめて開示するような、国民がどういうような業務をされているのかということを知るような、そういう手だてといいますかお考えになっていらっしゃいますか。
(大臣)
アンケートによる意識調査も行いますし、それからパブリックコメントも行いますし、それからいろいろな団体、そしてアスリートの皆さんから聞いた意見をまとめて、ここは情報をきっちり出したいと思っております。昨日、佐藤真海さんから「国立競技場は聖地だ」というような話もありましたけど、そういうことを含めてしっかり出していきたいと。
(事務方)
パブリックコメントではなくて、ホームページに寄せられた御意見を公表するといった方法を考えています。
(大臣)
ちょっと訂正をしますが、ホームページに寄せられた意見を公表するということです。
(事務方)
意識調査とあわせて、ホームページにいろいろな方から寄せられた御意見については整理してお示しするということです。
(記者)
パブリックコメントの手続をするわけではなくて、適宜寄せられた意見を公表するということですか。
(事務方)
はい。
(記者)
意識調査というのもいつから、今のところ。
(事務方)
今、早急に準備を進めておりますので、できるだけ早い時期に。
(記者)
確認ですけれども、パブリックコメントは、いわゆる行政手続法に基づくものではやらないということでよろしいですか。
(大臣)
そうです。
(事務方)
パブリックコメントというのは、一つの案を示して、それに対するご意見をいだきますが、今回のはそうではなくて、これから検討していく過程で御意見をいただくというものです。
(記者)
重複してあれなんですけれども、ベルギーのデザイナーが対応を求める書面を送ったということに関しては。
(大臣)
そういう話はマスコミ等の報道で知りましたが、私からすれば、先ほど言いましたように、組織委員会が発表前に商標調査をしっかりやっているということでございますから、問題ないと認識をしております。