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第9回「郵政三事業の在り方について考える懇談会」
議 事 要 旨


1 日 時 平成14年8月30日(金)10:30〜12:35

2 場 所 内閣総理大臣官邸大会議室

3 出席者 別紙

4 議事要旨

 (1) 開会
(田中座長)
  • 前回会合において報告書の骨格となる「論点メモ」をお示しし、皆様方からいろいろな御意見を伺ったところであるが、本日は、それらを踏まえて作成した報告書案を席上に配付している。
  • 報告書は前文のほか3章立て。
  • 第1章は、主に郵政事業改革と他の改革との関連を説明。
  • 第2章は、国民的議論の素材として、民営化を国民がイメージする場合に、典型的な類型としてどのようなものがあり得るのかを提示するとともに、それらの特徴や留意点等を記述。
  • 第3章は、民営化を実施するとした場合に、留意すべき事項を記述。
  • まず、前文と第1章につき、皆様方の御意見をいただきたい。

 (2) 意見交換
(若杉委員)
  • 4ページの1−3の1)に、「郵貯・簡保は、政府保証の下で安心のおける貯蓄、保険の手段として」とあるが、こういう安心のおける貯蓄、保険の手段をなくすということを言っているわけで、一方、民間の金融機関に対する不安が現在実際にあることをどう考えるか。

(田中座長)

  • この記述は「広く国民に親しまれてきた」というところに力点がある。安心のおける貯蓄、保険はどうかというと、例えば、預金保険機構の下でシーリングまでは保証されており、一人ひとりの貯蓄者にとっては安心なものとなっている。

(若杉委員)

  • 民間の金融機関をもっと健全化することによって、郵貯・簡保の代替的なものができるということをなるべく近いところに記述した方が良い。

(森下委員)

  • 4ページの5)がわかりやすくなったので、文章の流れも随分改善され、国民にとってもわかりやすくなったのではないかと思う。この第3項辺りは少し大上段過ぎる感じがする。

(松原委員)

  • 今後の検討をどこで行うかは我々にとって非常に関心が高い話。報告書では、特殊法人改革、それから財政金融の問題との関連が非常に強く述べてあるので、今後の議論の場は、例えば、経済財政諮問会議あるいは行革本部のような場所が適当ではないかと私は思う。

(総務省郵政企画管理局長)

  • 1−3の1)の第2項に、巨額な資金が「国」に集まると書いてあるが、国営の公社だが、国そのものではないので、ここは正確に書いた方が良い。

(田中座長)

  • 「国」ではなく、「国営公社」と書くこととする。

(葛西委員)

  • 5ページの「財政構造全体についての政府の姿勢が明示されなければいけない」と書いてあるが、姿勢というのは実態のない言葉なので、例えば、計画とか具体案、構想などの表現に改めるべき。

(田中座長)

  • 表現を改める。

(葛西委員)

  • 5ページの2)の第3項で、「見極める」とあるのはいいと思うが、第4項では「他の改革との相互関連を考慮し、総合的に判断する」と述べている。この記述は第2項に書いてあることと同じような気がする。
  • 全体的にすっきりしてきたが、ここはまだくどい。前の2行の「判断される場合は」までを削っても意味は通じる。

(風間委員)

  • 同じ箇所だが、以前は2006年度までの見極めが最低限必要という記述があり、それを受けて「しかし」、と続くのではなかったか。

(田中座長)

  • 見極めの期間はもっと短いかもしれないし、長くなるかもしれないので、2006年度ということに特別こだわる理由はないというのが、これまでの皆さんの意見の集約かと思う。ここは、見極める必要があるということに対して、「しかし、別の判断が内閣においてなされる状況もあり得る」という意味。

(葛西委員)

  • 「しかし」ではなく、「なお」が適当ではないか。その見極めに当たっては、こういうことも考慮すべきということで、それは2006年度よりも前になるかもしれないし、後になるかもしれないという意味。

(風間委員)

  • 私もそう思うので、むしろこれは2つ一緒にしたら良い。

(田中座長)

  • 確かに、「なお」とすれば、項は1つで良い。修文する。

(松原委員)

  • 5ページの2)の第1項の「姿勢」云々の記述について、「財政構造全体についての政府の姿勢」が示されていないように読めるが、経済財政諮問会議で一応出されていると思う。留意した方が良い。

(池尾委員)

  • 財政構造についての方針は、今、松原委員がおっしゃったような意味では出ているかもしれないが、国債管理、あるいはもう少し広く日本政府が抱えているさまざまな債務に関する総合的な管理の方針は出ていないと思う。
  • 日本政府が抱えている債務に関する総合的な方針とその体制の整備が、郵政事業改革との関係で非常に重要な課題であり、その部分の明確化を求めたい。
  • 負債管理庁をつくった方が良いという議論も一部にある。政府債務のコントロールに関する改革と公社の在り方が独立で考えられることはあり得ない話。
  • 今のように財務省理財局の数十人のスタッフで、これだけの政府債務を実際にコントロールできているのか。

(田中座長)

  • 我々が一生懸命分析しようとしても分からない。少なくともアメリカ連邦政府がやっている程度の統合勘定は、国民が抱えている負債についての関心を喚起するためにも、不可欠だと思う。

(森下委員)

  • 5ページの2)で、「2006年度」云々の記述が削除になったことについて確認をしておきたい。
  • 場合によっては、来年からスタートする公社の成果の見極めに、もっと時間がかかるかもしれないし、もっと早くなるかもわからない、ということで、あえて2006年度という数字は書いていないという理解でよいか。

(田中座長)

  • 特別の意味のある数字とは言えないわけであり、趣旨はそのとおり。

(森下委員)

  • 早くなるかどうかは問題ではなく、見極めが基本的に大事であるという意思統一で良いか。

(田中座長)

  • そういうこと。

(若杉委員)

  • 6ページ一番上の項の論旨が不明。郵政公社において、責任の取り方が不明確というのは、言い方として適切でないと思う。公社の中の体制はまだ決まっていないという意味では不明確かもしれないが、この書き方はまずい。

(総務大臣)

  • 公社のどこが不明確か。

(田中座長)

  • 政府保証のままで自主運用をすると、その運用に関わるリスクは、結局納税者が負う。投資は自己責任の世界であって、高い収益も損失も自分のもの。

(総務大臣)

  • 私は基礎的な部分については、国の政策として、限定的にノーリスクということがあっても良いのではないかと考える。

(松原委員)

  • この報告書の文法として、「指摘がある」という書き方は、それが統一意見ではなくて、そういう指摘が出たということで、なるべく盛り込んでいる。
  • 資金の自主運用は、最後は国が面倒を見るとして、運用の当事者である公社が失敗した場合にどういう責任を取るのか。民間の金融機関では株主代表訴訟とか、あるいは経営者の個人資産についてまで責任を負われるようなことからすると、甘いのではないか。

(総務大臣)

  • 失敗があれば総裁は辞め、法律上の責任を追及される。
  • 国会が決めたばかりの公社について、責任の取り方が不明確だとか、制度の細部がこれから決まるものを一方的に断定するのは国会軽視になりかねない。

(葛西委員)

  • これは削除した方が良い。

(総務省郵政企画管理局長)

  • 公社法では、公社の責任や運用担当者の責任をしっかり規定している。

(田中座長)

  • 運用については他にも書いており、この「歴史的に見ると」の項は削除する。

(若杉委員)

  • 戻って恐縮だが、4ページの1−3の1)の第3項で、株式市場とかベンチャー・ビジネスなどにリスク・マネーが供給されないとあるが、その原因が、あたかも郵貯・簡保だけにあるような書き方になっていないか。

(総務大臣)

  • もっと銀行がしっかりしないとか、証券市場の魅力がないと書くべき。だから、郵貯・簡保にお金が集まった。郵貯・簡保だけが悪いのではない。

(田中座長)

  • 次に第2章につき、皆様方の御意見をいただきたい。

(樋口委員)

  • 私は「民営化に関するQ&Q&Q」を提出し、かなりお答えいただいた。
  • そのQ5で、マイナス面からの理由だけでなく、郵政民営化で日本経済はこう良くなるというプラス面を教えてくださいと書いたが、民営化すれば良くなるという記述を入れて欲しい。
  • 6ページの2)の第3項は大変結構だが、「痛み」には、消費税型とリストラ型と、大別すれば2つあると思う。私も民営化は最終的には反対ではないが、そのときの「痛み」は、広く薄くという言葉にもあるように、消費税型痛みなのか。

(田中座長)

  • リスクの分担について広く薄くと言っているわけで、それは「痛み」ではない。

(樋口委員)

  • 都会に住んでいる人はいいが、地方の不便が強くなるというのはリストラ型痛みだと思っている。
  • 痛みとか負担という言葉はあるが、2)の第3項あたりで、痛みとコストを明らかにし、それが誰によって担われるかを記述していただきたい。

(松原委員)

  • 総理の今までのお話の中に、郵便局を活かすということがあったが、6ページの2−1の1)で、事業基盤がなければいけない、企業価値を高める、市場における妨害をしてはいけない、という3つの条件が明確に出ていると思う。
  • そこに、5ページの「ユニバーサルサービス(全国一律サービス)と郵便局ネットワークの維持とが重点課題となる」という記述を踏まえ、郵便局の持つネットワークを活かすことも前提条件に入れば、今の樋口委員の問題は解消するのではないか。国民みんなが安心すると思う。
  • なお、郵便は分かるが、郵貯・簡保まで民営化する際にユニバーサルサービスが維持されなければいけないのかどうか、しっかり議論しなければいけない。
  • 全国の郵便局のネットワークの維持・活用が図られるべきだくらいにしておけば私も乗りやすいが、そこに三事業丸ごとのユニバーサルサービスまで入ってしまうと、私としては抵抗がある。

(翁委員)

  • ネットワークを活かすということを入れるのは賛成。
  • ユニバーサルサービスの定義については、ある状況・環境によってダイナミックに変わり得るものであるということをこの中で言って、そういう前提において、最大限ネットワークを確保していくということは、コンセンサスであろう。

(総務大臣)

  • 郵便局ネットワークが維持されれば、ユニバーサルサービスは、どこにいても小口の預金が預けられ、簡易保険に入れる。そういう意味で、ユニバーサルサービスとネットワークの維持・活用はかなり近いと思う。
  • どこに住んでも小口の預金ができる、保険は同じ条件で入れるということが民営であろうが、公社であろうが重要と思っている。

(田中座長)

  • ネットワークの維持が企業価値を高める上でも重要視される。

(若杉委員)

  • 事業体の企業価値のところで既に書いていること。企業価値を高めるということは、まさにネットワークを活用することであり、新しく項を設けるのはおかしい。議論が散らばってしまう。

(葛西委員)

  • 10ページに、ネットワークは民営化会社にとって営業上の価値を高めることであると書いてあるが、どの程度ネットワークであるかが問題で、どう動くかによってはマイナスになるケースが極めて大きい。
  • 政策的にネットワークを維持する場合もあるわけで、アプリオリにネットワークはプラスだと単純に割切ってしまわない方が良い。

(総務省郵政企画管理局長)

  • 現状だが、ネットワーク維持のためのコストがどう賄われているかというと、郵便で55%、貯金・保険で44%。44%は1兆6,700億円で、そうして今のネットワークを維持しているという現実がある。

(松原委員)

  • それは今の議論ではない。その55%というのは、郵貯・簡保から流れている業務委託費なども入っているのではないか。

(総務省郵政企画管理局長)

  • 入っていない。

(総務大臣)

  • 国や地方自治体に補助金を提供するという記述がまだ残っているが、これは郵政三事業のサービスの維持のためか。
  • 福祉だとか、証明書の受け付けなどの行政サービスについては、本来行政の仕事であり、お金を出すのは当たり前。ただし、郵政三事業維持のために国や地方自治体が補助金を出すのは、今より後退になってしまう。
  • 民営化のために公共が補助金を出すことになり、そこはなかなか納得が得られないのではないか。今は一切補助金出していない。

(松原委員)

  • 2−1の1)だが、どうするか。企業価値を高めるということでは、不効率なところを切っていって、単独の価値を高めるということもあり得るので、郵政の現在のネットワークを維持・活用するべきだと前提条件の1つに入れれば、樋口委員の懸念はクリアすると思う。

(樋口委員)

  • ここに1つ項を設けていただきたい。総理も繰り返し、郵政民営化で郵便局がなくなるわけではないとおっしゃっている。
  • 私も、郵便局の数が今までどおりの配置で維持されなければならないとは思っていないが、130年かけて培ってきた郵政のネットワークというものを活かすということは、やはり前提条件ではないか。

(若杉委員)

  • それは違うと思う。万全のサービスを提供し、企業価値を高めるためにネットワークを維持するのであって、ネットワークの維持が目的ではない。

(樋口委員)

  • 勿論そのとおり。ネットワークを生かしてサービスを良くしていくということ。若杉委員は、企業価値を高めるためと考えるが、私は住民サービス価値を高めることを考える。国民側から言って欲しい。

(池尾委員)

  • すべてが内部化されるわけではない。外部化されてしまう部分もあり、ネットワークの価値がすべて企業価値に帰属するというのは、論理が成り立たない。

(総務大臣)

  • ユニバーサルサービスと郵便局のネットワークの両方を維持すると書かないといけない。

(田中座長)

  • では、6ページの2−1の1)の最初に、もう1項加える。

(風間委員)

  • 以前、松原委員がこの3類型を提示するに当たっては、「必ずしもそれが公社化から即それぞれの類型に移行する形ではない。時間軸を持って、例えば特殊会社から類型3という形に移行することがあり得る。」と発言されていた。
  • この報告書案では、そのことが全然触れられておらず、3つの類型がそれぞれ即公社から移行するものとして挙げられていると読み取れる。読み手に対してもう少し丁寧な配慮が必要。

(若杉委員)

  • 6ページで、改めて民営化の定義をしていただきたい。
  • 一般的に民営化というのは、どういうものであって、そういう観点から言うとこういうパターンがあり得るという言い方で良いと思う。私はガバナンスが民間にあるということが、民営化の定義だと思う。

(田中座長)

  • ここでは、株主によるガバナンスということで、国が過半数を持つ場合もある。

(若杉委員)

  • 国が全部株主だったら、国がガバナンスを持つことになる。それは民営化とは言わない。

(松原委員)

  • やはり三公社改革は民営化。電電公社を国の株式会社に変えたことは民営化であり、結果として国のガバナンスが若干減ったりする。

(葛西委員)

  • JRでは、完全民営化という言葉について意見が割れている。JR東日本は、株を100 %売ったところが完全民営化された会社だと言っている。私は、私鉄と同じ政府の介入度合になれば、それは完全民営化だと思っており、JR東海とJR西日本は、昨年の12月1日に完全民営化されたという考え方を持っている。実態的には大した差のない議論だと思う。

(総務大臣)

  • 完全か、完全ではないかということだが、民営化は民営化。

(風間委員)

  • 2−1の1)の第1項で「郵政公社の経営努力が奏効する延長線上において」とあるが、功を奏さない場合には考えなくて良いということにならないか。

(樋口委員)

  • いろんな意味で限界があるから民営化しなければいけないと言っているのに、効を奏したら必要ないとなってしまう。表現を考えていただいた方が良い。

(森下委員)

  • この3類型について、余り論議がなされていないので申し上げたい。
  • 第3類型は、世界的に考えられないような類型になっている。言わば手数料ビジネスということであり、類型としては否定しないが、現実的には非常に考えにくい。
  • 民営化するときに、やはり魅力がなかったらだれも投資もしない。手数料だけでやるビジネスに対して投資する魅力はない。
  • なお、12ページの「特徴」の記述は非常に抽象的。書き方はいろいろあると思うが、もう少し統一的な視点から3類型について書いた方が良い。
  • 第2類型だが、これも10ページの「留意点」の第2項で、「民営化を単なる郵便銀行の新登場としないという経営戦略上の判断はありうる」とある。これらの問題は経営判断の問題だから、あえて挿入する必要はない。

(松原委員)

  • 3つの類型を並べるというときの統一基準は大事である思う。
  • ネットワークの維持、事業基盤が確立できるかどうか、企業価値が高められるかどうか、それからマーケットにおける競争の秩序を邪魔しないかどうか。この4つの条件については最低限、それぞれの類型について、統一的な基準で比較できるようにすることが大事だと思う。
  • この場合、3つの類型を完全に並べてしまうのか、それとも優劣を付けるのか。

(田中座長)

  • 優劣は考えていない。これらは、あくまでも国民に対しての材料提供。

(松原委員)

  • そうであれば、4つの基準で類型について判断をしていくことが大事。

(葛西委員)

  • 直観的に言ってネットワークが独立したビジネスになることはあり得ないと思う。やってみることも駄目だとは言わないが、ほとんど99%成立しないと考える。
  • 多分世界に類例がないし、現実にどのぐらいの仕事があって、どのぐらいの収入が確保できるかという想定そのものもかなり難しいと思う。実際に経営をやった人間から見れば、こういうビジネスの形は在り得ない。ただし、類型として並べることに絶対反対だという意味ではない。
  • それから、ネットワークかユニバーサルサービスかという点で言えば、大事なのはユニバーサルサービス。そのためにネットワークがある。
  • ネットワークを維持することが目的ではないということに賛成。他の目的に活用できるかどうかという付加価値の問題は、別途考えたら良い。

(総務大臣)

  • 今後はむしろ、ネットワークを民間が利用したり、地方自治体が利用したりということは大いにやった方が良い。

(若杉委員)

  • 「公社化後の在り方を考える視点」に話は戻るが、リスクマネーの供給に言及するのであれば、民営化してそれが実現されると言えなければならない。

(風間委員)

  • 2−1の1)の第3項の1行目の終わりで「郵政事業体の民営化によって公正競争の前提がもし歪められることがあれば」云々、と書かれている文章は必要だろうか。ネガティブな記述で違和感がある。

(松原委員)

  • 公社が公正競争を乱しているという座長の思いがここに出ている。
  • ここは前提条件であり、公正な競争条件が民営化によって図られなければならないということ。逆に言うと、これを崩すようなものはだめだということで合意できるので、外した方が良い。

(風間委員)

  • 10ページの下から2項等で、公正競争の確保に言及すれば良いと思う。

(総理大臣)

  • 本日は、特別な用事が入ってきまして、中座しなければなりません。極めて熱心に精力的な御議論をいただいて、国民の各方面の意向に配慮していただいていることに対して、厚く御礼を申し上げます。

(田中座長)

  • 風間委員の御指摘をふまえ、ここはもう少し簡素化したい。

(松原委員)

  • 前提条件だが、項ごとにそれぞれ、@、A、B、Cと書いた方が、後の評価のときに使いやすい。

(風間委員)

  • 6ページの2−2)の第1項に、「問題の相互関連の理解に難しさがある」とあるが、私自身も知りたいと考え、国民に提示したかったのは、具体的にどういう難しさがあるのかということ。

(田中座長)

  • 別の箇所で説明しているが、それでも難しいという意見があり、相当一生懸命説明責任を果たさないと、全然理解してもらえませんよと内閣総理大臣に申し上げる趣旨になっている。

(風間委員)

  • 続いて、その2つ下の項の「高齢化社会の到来を見据えれば」というところだが、私は、高齢化社会の問題というのは、単に山間僻地や過疎地における高齢者の視点の問題だけで済む問題ではないと思っている。もっと年齢構成上の大きな問題が、この郵政事業に関してもある。

(樋口委員)

  • そのとおりだと思う。今は山間僻地や過疎地に出てきているが、このまま高齢化が進めば都会の真ん中でも同じ現象が出てくる。
  • 風間委員が言われた同じ文章で、「金銭の自由な出納は高齢者の精神的自立」とあるが、物心両面の自立と書いた方が良い。

(田中座長)

  • わかりました。

(葛西委員)

  • 6ページの国鉄民営化との比較については「平時の改革」という言葉は情緒的な言葉なので、国鉄民営化の場合にとは異なり郵政改革は公社が発足しようという段階であって、と書くなど多少言葉を考えて欲しい。

(田中座長)

  • わかりました。

(池尾委員)

  • 意見を1つ申し上げたい。公正競争確保の必要性については何ヶ所か記述があり、そうした主張する点については必要かつ適切だと思うが、いかにして公正競争を確保するのかという競争政策の内容については議論していない。
  • にもかかわらず、第1類型のところで、貯金事業等について預入限度額引き下げを入れるということが、公正競争確保上必要だとされている。公正競争を確保ためのやり方として限度額規制というのが適切なやり方だとは思わない。
  • 現状において限度額というのは、国家保証と結び付いた話。国家保証の濫用に対する一つの歯止めとして限度額を入れており、国家保証を廃止する一方で限度額規制を入れるというのは、従来のロジックから言うと成り立たない。
  • 非常にミスリーディングで、民間の金融機関を喜ばせるだけのことをやるのかというような受け止められ方をして、民営化の議論に対するアンチキャンペーンを助長することになってしまうのではないか。

(田中座長)

  • 特殊会社の「留意点」として、暗黙の政府保証があるから、放っておけば他のものに比べて資金が集めやすいということはある。

(池尾委員)

  • 郵政公社に対してそういう注文を付けた上で、引き続き特殊会社においても暗黙の政府保証が残るから同じだということであれば分かる。
  • しかし、郵政公社についてはそういう説明を付けていない。民営化は国民のためにやるのであって、アンチキャンペーンにきっかけを与えるような記述はすべきではないと思う。

(総務大臣)

  • 運用は、国債等に限定する必要はない。

(樋口委員)

  • 「運用は国債等に限定される」とあるが、公社から特殊会社に移行するなら、もっと運用が自由にならなければおかしい。

(松原委員)

  • その議論は、おかしいと思う。もし特殊会社という形態を取り、かつ三事業一体で経営していくという形態を取る場合は、いろいろな制約が付くということ。
  • 例えば第2類型になったら、全く自由にやって、ネットワークを最大限生かしなさいというようになっている。

(池尾委員)

  • 特殊会社であれば制約が付くということは、論理的ではない。

(樋口委員)

  • 少なくとも公社より自由にならないと。

(池尾委員)

  • 特殊会社に制約を付けるという可能性もある。だが、それが基本的な類型だと言われると、国営公社の在り方との兼合でおかしい。

(松原委員)

  • 勿論そうだが、本来は国営の公社にするときに、しっかりと民業の補完であるべきということが書かれていれば、あるいは実現していれば、その段階で既に預入限度額は大幅に下げられていた。
  • そういう議論のスタートがあれば、特殊会社化して、三事業一体の場合にも、それよりは緩められるといった議論は可能だったと思う。

(若杉委員)

  • ミッション論と関係あるので、そう言えない。特殊会社がこういう形で残っているのがおかしいと思う。

(総務大臣)

  • 特殊会社の場合、限度額が引き下げられたり、国債等に運用が限定されるのはどうか。政府保証についてはいろんな議論があるが。

(若杉委員)

  • ガバナンスの問題がちゃんと解決されていないからだと思う。

(池尾委員)

  • 政府保証を外すという可能性はあるということで、そこにとどめる記述にした方が類型として変なアンチキャンペーンの材料を与えずに済む。

(松原委員)

  • ここはもう少し議論したい。そうだとは言い切れないと思う。

(総務大臣)

  • 繰り返し申し上げるが、公的な補助は適当でない。民営化を考えるとき、ユニバーサルサービスの維持を確保するために多様な手段が検討されることはあるぐらいに書いて欲しい。
  • ユニバーサルサービスのために、過疎地や何かのために、税金で補助するということは今は一切していない。国民の合意があれば良いが、なかなかそうは簡単にならない。

(田中座長)

  • 自治体の合理化が進む中で、郵便局のネットワークの上に、自治体のいろんなサービスが乗ることになる。

(総務大臣)

  • 公的な証明の受付等は、郵便局が市町村と協定を結んで委託料を取っている。そういうことなら良いが、いまの話は郵政サービス。
  • 税金を使わないというのが約百三十年の一貫した方針。民営化の結果、いいところだけやって、クリーム・スキミングとなり、そのために税金で補填する。しかも、ほとんどが過疎地で財政力がないところということでは、国民の同意を得られない。

(田中座長)

  • 他方で、そういう財政力が乏しい自治体も合理化を迫られている。

(総務大臣)

  • ユニバーサルサービスは、民であれ何であれ確保し、ネットワークは残す、というのが全党の意見。ユニバーサルサービスを残すためには、国や地方団体の公的な助成がなければできないということでは、今よりはるかな後退。それは、まず通らない。
  • 今、郵便でもうかっているのは首都圏だけ。あと近畿と中部はとんとんで、残りは全部赤字、財政力のない自治体が補助金をたくさん出すことになる。
  • ユニバーサルサービスの確保はなかなか大変で、その維持のためには多様な手段、多様な方途が検討される必要があるぐらいなら良いと思う。その中に、公的助成も1つの選択肢としてあると言えば良い。

(森下委員)

  • それで良いのではないか。

(松原委員)

  • 都市部と地方の内部相互補助を低めれば、経営できないところが出てくる可能性があり、そこをどうやって担保するかという問題はあり得る。そのことが残ればダイレクトな税金投入といったような表現を外してもいいと思う。

(翁委員)

  • 池尾委員の話に戻るが、私も国家保証を廃止するという形にしておいて、これに伴う暗黙の政府保証のような問題がまだ残る場合に別途の対策を考える、などの書きぶりが良いと思う。

(松原委員)

  • やはり第1類型に関しては第2類型と第3類型とは違って、本来関わらなくていいところに関わるという視点を出した類型であり、その分、民業の補完といったような視点が明確に盛り込まれないといけないと思う。

(田中座長)

  • ただ、預入限度額について触れない場合でも、分割に関わる規定を置くことはできる。

(松原委員)

  • 預入限度額云々が文言として残らなくても良いが、この類型は民業の補完役というのが一番求められる。そうしないと類型としておかしい。

(総務大臣)

  • 特殊会社は最終の場合もあるし、途中の場合もある。

(田中座長)

  • 勿論ワンタッチの場合もあるが、そのワンタッチの場合も触れるということか。

(総務大臣)

  • それは言わなくても良いと思う。国家保証を外すなら限度額は幾らでもいいし、運用も自由にやらせたら良い。

(翁委員)

  • 国がガバナンスの主体であり続けることに伴う暗黙の政府保証の問題が残る。

(若杉委員)

  • 公社と比較してどういう点が前進なのか、比較が必要。

(総務大臣)

  • 公社の経営計画は、審議会の議を経て国が認可する。しかも、総務大臣が財務大臣と協議するので、自律的経営の一方、二重、三重のチェックもある。

(樋口委員)

  • 私の印象として、第2類型と第3類型ではユニバーサルサービスのイメージは消えてしまう。そうすると一体どういうことになるのか。結果としてユニバーサルサービスはもういらないとなるのか。

(田中座長)

  • ネットワークの話とユニバーサルサービスの話をどこかで書き分けなければいけない。「民営化を考える前提条件」で書くということにしたい。

(翁委員)

  • 樋口委員のおっしゃった点に関して、9ページの真ん中辺で、「民営化した事業体は社会福祉サービス等の預託義務を負わない」、「過疎地からの事業の撤退の自由を有する」とある。これでは受け止め手としては非常に不安。
  • その意味で、例えば受託するかどうかは経営上の観点から判断されるとか、または経営の判断でネットワーク展開を図ることが経営上難しい場合には過疎地からの事業の撤退の自由を有するとか、そういう言葉を補う必要がある。

(松原委員)

  • この類型は、他の類型よりユニバーサルサービスが維持しにくくなるということを示すことも我々の義務。それぞれについて全部完璧な案を出すというのは、類型ではない。
  • それぞれの類型についてそんなにこだわる必要はなくて、むしろその良い面と悪い面がはっきり示されれば良いと思う。
  • 第1類型を国の関与を残す類型と考えたとき、ネットワークの維持は相当安心だが、民間との公正な競争が必要だから、民業の補完に関するしっかりとした規定をここに入れるべきだと思う。
  • 片山大臣は、自由にやればいいではないかとおっしゃったが、政府系金融機関はすべて設立根拠法に、民間が融通できない場合に限るなどのチェックが入っている。

(葛西委員)

  • 2−1)の前提条件に、ユニバーサルサービスを守ると前提条件に書くのか、ネットワークを維持すると書くのかは、大変な意味の違いがある。私は、ユニバーサルサービスを維持すると書くべきだと思う。
  • ユニバーサルサービスの維持に意味があるのであって、ネットワークというのは民営化された会社が必要であると思う限度で組めば良いし、あるいは国が必要であるという限度で維持させるようにすれば良いこと。どうも本末を転倒した議論のような気がする。
  • サービスという意味では、ユニバーサルサービスを維持させるということが民営化のときに前提条件にならなければいけないので、それが樋口委員の言われた意味ではないかと思う。

(松原委員)

  • 私はユニバーサルサービスとネットワークは違うとこだわっている。第1類型はユニバーサルサービスと言って良いが、民営化を考える最初の段階でユニバーサルサービスを入れてしまうと、もう地域分割はあり得なくなる。

(池尾委員)

  • ユニバーサルサービスは、1つの企業体が維持する必要はなく、システムとして維持すればいいというのが皆の理解だったのではないか。

(松原委員)

  • ユニバーサルサービスというのは学問的に言えば、やはり料金が一緒だとか、受け取るサービス水準が一緒だということ。ただ単に郵政三事業がサービスとして提供されればいいというのは、ユニバーサルサービスとは言わない。

(池尾委員)

  • ユニバーサルサービスの内容については、時代とか環境によってダイナミックスに変わるものだから、柔軟に考えようという了解で議論してきたはず。
  • 柔軟に考えたユニバーサルサービスが、システムとして確保されることは、完全民営化であろうが、何であろうが、絶対に必要なことだと思う。

(松原委員)

  • しかし、第3類型で郵貯・簡保を廃止するというときには、今の三事業のユニバーサルサービスのうち、郵貯・簡保に関しては切るということになる。

(翁委員)

  • 第3類型は、郵貯・簡保という商品を引き受けて運用するということに関しては廃止するが、金融ネットワークを活用し、新たなサービスを広げることもでき、これが新たなユニバーサルサービスと概念されるかもしれない。

(松原委員)

  • ユニバーサルサービスと言われると、日本全国どこでも全く同じサービスを受けられ、郵便、郵貯の金利は日本全国一緒だということではないか。

(池尾委員)

  • だから、最低限これだけのものはどこにいたって享受できるというミニマム・スタンダードはある。
  • ある地域において、それよりも優良なサービスが享受でき得る状況を排除する必要は全然ない。事情が許すところではもっと優遇的なサービスが受けられるなど、質の違うサービスが地域によって提供されるという状態が、ユニバーサルサービスが壊れている状態だとは全然思わない。

(田中座長)

  • 懸念があることは事実なので、ユニバーサルサービスとネットワークとの関係については整理して議論したい。ほかの点はどうか。

(若杉委員)

  • 7ページの下の方で、「民間企業体とすることで、顧客満足度の向上を組織の行動原理とする」とあるが、これはどういう意味か。
  • 民間企業体であれば、普通は利潤動機であり、利益を追求するためには誰にも負けないような良いサービスを顧客に提供するということになる。あくまで基本的な行動原理としては利潤動機。ここは、はっきりさせた方が良い。

(田中座長)

  • わかりました。

(松原委員)

  • 同じところで、国の株式の保有についてJTも当初2分の1だったが、増資等で今は3分の1となっている。2分の1にこだわる必要はないのではないか。
  • 「株式会社とし、」とあるが、ここは「政府設立の株式会社とし、」とか、「その設立根拠法の中にネットワーク維持の義務とかが盛り込まれる」ということを書いた方が、特殊会社の性格が出る。
  • こういう国の関与を長く続ける類型だということと、その分一定の制約もあることが入れば、大分明確になる。その上で@〜Cの前提条件がここでどう生かされるかを記述すると良いと思う。
  • 9ページの一番上の部分で「政府支援型企業」だが、私が勉強してきた範囲では、根拠法が制定されてしまうと、一株も持たなくても自動的にそれは特殊会社となる。「政府支援型企業」については、余りにマイナーなので、ここは取ってしまった方が良い。

(田中座長)

  • この「政府支援型企業」については、検討過程ではいろいろ議論したが、報告書からは外すこととする。

(翁委員)

  • 特殊会社に近いという面もあるが、完全民営化にも近い。これはなくても良い。

(総務大臣)

  • 私も退室しなければいけない。総理もこれを材料に幅広い国民の議論を起こそうということなので、それをどこかに書いていただきたい。パブリックコメントでも出していただいて、とにかく議論を起こすということではどうか。
  • やり方は相談するが、国民からわかりやすい議論の素材をつくっていただかないといけない。

(田中座長)

  • わかりました。懇談会は一度解散するが、必要なときは協力していきたい。

(総務大臣)

  • 国会が始まればまた議論になるので、そのとき必要ならば出ていただければと思う。

(田中座長)

  • それは覚悟している。

(松原委員)

  • パブリックコメントは、コメントを受けたらそれを整理して、これを書き換えないといけない。解散してしまった後、それを誰がやるのかという問題が同時に発生する。

(田中座長)

  • 報告書提出後、懇談会委員は任が解かれる。

(松原委員)

  • 国民から集めた意見を活かす作業をどこがやるかについて、同時に言っておかないといけない。それについてはお任せするが、そういう問題がパブリックコメントの場合にはある。
  • 3類型の話に戻るが、9ページの一番上の文章を削除するところまでは合意ということでよろしいか。

(田中座長)

  • はい。次は第2類型の「三事業を維持する完全民営化」について。

(松原委員)

  • 風間委員から意見が出たように、時間的経緯という問題をここでしっかり書いた方がいいと思う。
  • その意味で、「コーポレート・ガバナンスの在り方」では、当初政府設立の株式会社(特殊会社)とし、その後、完全民営化を図ると記述すれば良いと思う。
  • その完全民営化とは、政府保有株式の売却と設立根拠法の廃止というように書けば、時間的経緯がわかる。
  • もう一つ、「地域社会の維持」の第2項目は、完全民営化したら基本的には自由を有するとしないといけない。もし、制限をかけるとすれば、電力型のように、民間企業に対してネットワーク維持の義務を課すような規制があり得る。完全民営化して、かつ撤退させないためには事業法で対応するしかないのかもしれない。

(池尾委員)

  • それは行政的関与の話。行政的関与と財政的関与があるはずだという議論をしてきたはずだが、財政的関与の可能性だけが残って、これについては総務大臣がおっしゃっていたように、非常に抵抗が大きいということがある。
  • 事業法というのはかなりきつい形の行政的関与になると思うが、場合によっては、やはり一定の行政的関与を行うこともある。
  • 電力事業では安定供給義務がある。ライフライン的なサービスということであれば、郵便事業について、民間事業者に安定供給義務を負わせることも考えられる。

(翁委員)

  • 第2類型も第3類型も、行政的関与はあり得ると考えているので、それはそれとして書いておいた方が良い。

(松原委員)

  • 過疎地から撤退させないために行政的関与をどのように行うかは、実は大変難しい問題。非常に経営的な義務にもなる。だから、電力は民間企業でありながら供給義務がある一方で、地域独占が保証されるという形になっている。

(翁委員)

  • システム全体として、ユニバーサルサービスを維持するということになると、例えば郵便銀行ができた場合に、この銀行だけ過疎地についてサービスの提供が義務づけられるのはおかしな話。民間金融機関全体のことを含めて議論しないといけない。

(松原委員)

  • まさに対等競争ではなくなってしまう。電気通信でNTTと新電電は非対称的な規制になっているが、それでも難しい問題。

(森下委員)

  • 削除したらどうか。

(池尾委員)

  • 国民に議論を提供するためには、そういう難しい問題があるということはしっかり記述すべき。
  • 13ページに「規制監督体制の在り方」があるが、清野委員がずっと指摘してきたように、民営化すること以上に規制監督体制をどうするかという方が、実態的に考えると大きな問題。それが全部経営形態のところにも跳ね返ってくる。

(松原委員)

  • 完全民営化するということは、撤退の自由を含めて民間と対等ですよという話で、取るわけにいかない。

(森下委員)

  • 民間であれば、当然経営戦略として考えるべき問題であるというのが私の視点。

(樋口委員)

  • ただ、サービスを受ける側としては、郵便局が消えてしまうかどうかは最大の関心事。「撤退する自由を有する」は、余りに冷たい書きぶりかもしれないが、国民に、事実をオブラートに包んで問題の所在が見えないようにしてはいけない。

 (3) 閉会
(田中座長)
  • 今日議論したところは改めて修文をして、皆様方にお諮りする。そして、再度御意見を伺った上で調整したい。
  • 最終的な字句の修正等については、御一任いただきたい。


(別紙)

第9回郵政三事業の在り方について考える懇談会 出席者

(政府側)
小泉純一郎 内閣総理大臣
片山虎之助 総務大臣

(委員)
田中 直毅 座長・経済評論家
池尾 和人 慶應義塾大学経済学部教授
翁  百合 株式会社日本総合研究所調査部主席研究員
葛西 敬之 東海旅客鉄道株式会社代表取締役社長
風間 晴子 国際基督教大学教授
樋口 恵子 東京家政大学教授
松原  聡 東洋大学経済学部教授
森下 洋一 松下電器産業株式会社代表取締役会長
若杉 敬明 東京大学大学院経済学研究科教授