- 日 時:平成12年8月30日(水)15:00 〜17:00
場 所:総理大臣官邸大食堂
次 第
- 開 会
- 議 事
(1)レポート(岩男委員、坪井委員)
(2)今後の進め方について
(3)「さらに議論を深めていただくべき事項」に関する討議- 閉 会
【貝塚座長】それでは、ただいまから社会保障構造の在り方について考える有識者会議の第9回の会合を開催させていただきます。委員の皆様方におかれましては、御多忙のところお集まりをいただきましてありがとうございます。
本日は、堀田委員が御欠席であります。政府側では公務のため中川官房長官、宮澤大蔵大臣及び西田自治大臣が御欠席でありますが、大蔵大臣の代理として村田総括政務次官、自治大臣の代理として中谷総括政務次官が御出席であります。
それでは、審議に入りたいと思います。本日の進め方ですが、議事次第に書いてあると思いますが、最初に岩男委員と坪井委員から御報告ということで、岩男委員からは「少子高齢化による人口減少・人口構成の変化への対応策」について、坪井委員からは「社会保障と医療」について、それぞれ御報告をお願いした後で、これらの御報告をめぐって御議論をいただきまして、会の後半におきましては私の方から本会議の今後の進め方について皆様にお諮りをいたしたいと思います。
それでは、最初に岩男委員お願いいたします。どうぞよろしく。
【岩男委員】それでは、御報告をさせていただきます。「少子高齢化による人口減少・人口構成の変化への対応策」についてということで、外国人労働者の受入れの問題も含めてお話をするようにということでございましたけれども、時間の関係がございますので、この点については結論めいたことを先に申し上げて、少子化の問題にできるだけ時間を割きたいと思っております。それで、外国人労働者の受入れの問題につきましては資料に載せてございますし、それからお断りをせずに阿藤委員が配られた資料も2枚ほど使わせていただいておりますので、よろしくお願いをいたします。
今日、日本には就労目的で来日をした非永住の外国人が大体12万人おります。どういう業種で働いておられるかというようなことについては資料の7ページに掲げてございますけれども、移住先あるいは就職先としての日本の魅力といいますか、ほかの国も同じように有能な外国人を求めているときに、果たして日本に国際競争力があるのかどうかという点では、私は実はかなり悲観的で、外国人労働者を受け入れて、それによって労働力不足あるいは人口減少を補うという考え方は余り実現可能性がないのではないかと考えております。
むしろいろいろな問題点がございまして、例えば日本の労働市場に与える影響というようなことでシリコンバレーの現状を見ましても、中国人あるいはインド人をたくさん受け入れているわけですけれども、アメリカ人の家族持ちの男性、例えばMITを卒業してカリフォルニア大学でPh.D.を取ってコンピュータ関連の専門家というような人が実は職が見出せない。その理由の一つは、インド人や中国人が週80時間進んで働くというような状況があって、これが家族がいるアメリカ人にとっては到底受け入れ難い状況であるということでかなり深刻な問題になります。それから日本の状況を考えても今日、日本にいる外国人の国民健康保険の加入率というのは極めて低く、したがって医療費の問題もありますし、それからまた日本の場合には地方税は前年の所得に対して掛かってくるわけですけれども、納税証明書なしに出国を許しているという、これはアメリカの場合には当然納税証明書を持っていかないと出国許可が取れないというような状況もあるわけですけれども、こういったようなさまざまな未解決の問題があるということです。
外国人は確かに日本社会を活性化するような新しいアイデアとか、あるいは改革の牽引役になる、つまり、日産のゴーンさんのような役割を期待するという面ではいいと思いますけれども、これはやはり人口減を補うというようなことにはならないように思います。むしろ対策としては、政府が21世紀に最重要課題としておられる男女共同参画社会の実現と、これによる労働力不足、人口減少への対応が中心になると考えます。具体的には女性の就労の促進と、それから少子化傾向に歯止めをかけ、できれば出生率を回復し、社会保障を支える側を広げることではないかと思っております。
男女共同参画社会の実現あるいは男女共同参画社会基本法というような言葉は既に阿藤委員あるいは木村委員から出ておりますけれども、どうもまだ皆様に広く御理解をいただいていないのではないかというような気もいたしますので、昨年の6月に成立をいたしまして施行になりました男女共同参画社会基本法の遵守、これがその対応策のかなめであるということでもう少しお話をしたいと思います。したがって、高齢者の就労の話というのはちょっと別にしておきたいと思います。なお、男女共同参画社会が実現している国ほど出生率が高くなっております。
まず、男女共同参画社会基本法ではその2条に、レジュメに掲げておりますけれども、あらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、そして利益を享受するばかりではなく男女がともに責任を担うべき社会と、こういうふうに書かれております。この意味するところは、例えば女性にも雇用機会の確保が当然なされなければいけないし、そしてまたその社会保険料負担者という責任も果たしてもらわなければいけないし、また男性並みの年金を受給するという利益も享受するということでもあります。また経済のグローバライゼーションが進展する中で競争に打ち勝っていくためには日本人もこれまでのような安定志向ではなくてリスクを取る必要があるということだと思います。そのときに男性のみが働き手として家族を扶養する責任を負っているのではとても心配で、リスクのある挑戦などできないだろう。したがって、男女が経済的な責任を担うことによってリスクに備えて、つまり一家に2つのお財布があるようにして、そして経済発展、社会の活性化を考えるべきではないか。
それから、3条では男女が性別による差別的取扱いを受けないということが書かれておりますけれども、これは人口減の話とは直接結び付きませんが、遺族年金の在り方というのが当然これに抵触をするわけです。
それから、4条で制度または慣行が活動の選択に対して中立的でなければいけないと書かれておりますけれども、石委員からお話のあった103 万円あるいは130 万円の壁、つまり配偶者控除、配偶者特別控除というものは当然見直されなければならないということを意味していると思います。
それから第8条ですけれども、家庭生活における活動と他の活動との両立ができるようにすることということで、この両立に必要な環境を整備するということが少子化への対応の最も重要な部分だというふうに考えております。少子化対応策ですけれども、今日価値観が非常に多様化しておりますから、当然のことながらニーズが多様化している。したがって、その対応策として考えられるものも本当にさまざまなものを用意しなければいけない、1つや2つの対策により解決ができるというようなものではないということをまず最初に申し上げたいと思います。
少子化への対応を考える有識者会議でも、100 を超えるいろいろな提案をしておりますし、政府もエンゼルプランを今日進めておられますけれども、ここで私は子どもを産み育てることを、直接的にためらわせているようなものだけを取り上げて考えたいと思います。つまり、少子化の原因は未婚化、晩婚化であると思いますけれども、結婚をためらわせることについてはここでは触れないということにしたいと思います。
いつのころからかよくわからないんですけれども、かつては子どもは授かるものと言ったのですが、今日はつくるという言葉を使うわけで、そのつくるということは単に用語の表現だけの問題ではなくてもっと心理的な意味が入っているように思います。つまり個人の選択であって、その選択に対しては個人が責任を負うという、これが心理的に非常に重要なことになっております。つまり個人の選択ですし、しかもそれに責任を持たなければならないとなったときに、マイナスに結び付くようなものであれば当然その選択は避けるべきことになるわけです。したがって職業生活を維持することのむずかしさ、あるいは経済的な負担、あるいは育児不安といったようなことでマイナスが多ければ当然この選択はとられないということになるわけです。
対応策を大きく職場関係と、それから保育、子育て支援と経済的支援、その他と分けて考えたいと思いますけれども、まずこの8条にあるように両立できるような働き方を考えるということだと思います。いろいろな世論調査でも明らかなように、女性が結婚であるとか出産を躊躇している非常に大きな理由として、幾ら男性が結婚する前に、あるいは子どもが産まれる前に、子どもが産まれたら自分も一緒に手伝う、家事・育児を分担するというようなことを言っても、現実にはなかなかそれが難しいということを女性が知っている。つまり、女性だけに過重な負担がかかるという気持ちが女性に非常に強いわけです。
それからまた、今日若い世代は、結婚するときにパートナーシップを求める気持ちが大変強いわけですけれども、現在の働き方を変えない限りパートナーシップが実現しない。つまり、職場優先意識を変える必要がありますし、また職場に長い時間いるとあたかも一生懸命働いているような評価の仕方を効率的な働き方が評価されるような形に評価も変わらなければいけないし、それから多様な勤務形態が可能にならなければいけない。
また、企業幹部の意識も当然のことながら改革されなければいけないというような課題をたくさん含んでおります。
それから、育児休業制度があるわけですけれども、しかし実際には決して取りやすいものにはなっていないということで、これも取りやすいものにする必要がある。
それから、仕事をしている人が例えば出産、子育てのために仕事を辞めた場合、その機会費用が6,000 万と言われておりますけれども、これだけの機会費用が掛かるのであればその選択はされないことになりますから、職場復帰が容易になるような環境整備がどうしても必要です。
それから、子育て支援の関係ではエンゼルプランの中にいろいろとありますけれども、まだまだすることがたくさんあるように思います。やはりニーズに合った多様で良質な保育サービスを、利用者に選択できるようにするという柔軟性と、選択可能性が非常に大事なことです。
「ニーズに応える柔軟な子育て支援」と書きましたけれども、例えばエンゼルプランの中にも産褥ヘルパーの派遣というようなことがございます。病院にいる間は看護婦さんが面倒を見てくれるので不安がないのですけれども、家に赤ちゃんを連れて帰った後、新しいお母さんが不安になる。そのときに産褥ヘルパーが派遣されるのはとてもいいことなんですが、実は多くの市町村で1回限りなんです。その時にお風呂の入れ方などの指導を受けるんですけれども、さてヘルパーが帰った後、自分のやり方が正しいのかどうか、それを確認しないと不安が大きくなるということで、2回目の訪問が重要になります。つまり、育児不安を取り除くということをもっと中心に据えたサービスの提供が必要なのではないかと思います。
それから、「いつでも気軽に利用できる子育て相談」と書きましたけれども、確かに東京でも区でいろいろな子育て相談をしておられますが、先週私のところに来た区報を見ますと、例えば1日30分しか子育て相談を受け付けていない。こうなりますと、よほど深刻な相談でない限り、とても出向いて御相談をするというような気持にならないんですね。ですから、こういうサービスが不安を取り除くように機能していないということです。それから、パパママ学級というのもいろいろやっていただいていますけれども、やはり平日の1時から3時までなどという、仕事を休んで行かなくちゃならないというのは本当にニーズを無視しておりまして、やはり夜間とか休日に当然これは開催されなければいけないと思います。
それから、これから親になる方たちは豊かな時代で自由とぜいたくを味わった世代であるわけです。したがって、自分の楽しみを子どものためにすべて犠牲にするということに対して非常に反発が強いわけで、やはり子どもから解放される機会というのがどうしても必要です。こういうものがないことが、私は虐待などにつながっていく原因ではないかと思っております。
それから、多くの人は子どもはかわいいから産み育てるんだと思うんですけれども、今日、情報化社会で子育てが大変だ、お金が掛かるというその大変さ、マイナス面ばかりが情報として氾濫しております。他方、子育ての楽しさというのは実は情報ではわからない部分なんです。実際に経験してみるというか、赤ちゃんに触れてみて、こんなにかわいいものかということがそこで初めてわかるというようなものですから、例えばカナダの高校などでやっているようにベビーシッティングをカリキュラムの中に組み込むとか、いろいろな形で子どもと触れ合うような機会をつくっておくことが必要だろうと思います。
それから、経済的な支援としては児童手当、それから税制上の優遇措置というようなことがいつも言われておりますけれども、アメリカでは州によっては消費税を子ども用品には掛けないというようなことをしております。こういうものも一つのインセンティブになるかと思います。つまり、みんなで子どもをはぐくむ社会をつくろうとしているんですよというメッセージがお母さんたちに伝わる、あるいはお父さんたちに伝わるということが非常に大事ではないかと思います。
それから、有識者会議でも出ておりました医療の無料化とか教育費の無料化あるいは奨学金の拡充、それから子どもを育てた人たちと、それからDINKSあるいはノーキッズの人たちとの公平を図る必要があるように思います。これはやはり非常に不公平だという受け止め方がされておりまして、私の聞いた範囲では、年金の加算をして欲しいというような要求もあります。
その他の問題として薬物治療以外の不妊治療にもやはり私は保険の適用をされるべきではないか、こういうことも考えるべきではないかと思います。つまり、最初に申し上げたように、多様な対策が必要です。
いずれにしても、これまでの経済効率追求型の社会を子どもをはぐくむ社会に変えなければいけない。そうなっていないことのツケが今日、少子化という形であらわれている。子どもに対して大変冷たい社会にしてしまっているということを若い世代に実感をさせてしまっているという、その部分を取り除く努力というものが必要だと思います。
最後に「女性化する高齢人口の貧困化防止策」という、人口構成の変化への対応としてレジュメの最後に書いてございますけれども、11ページをごらんいただきたいと思います。ここに高齢者の人口の男女比、それから寝たきりの高齢者の男女比、あるいは要介護者の男女比、年金額、あるいは総所得の男女比、あるいは単身高齢者のうち生活保護を受けている人の男女比というようなことを書きました。実はこれが今日の状況ですが、この予備軍がたくさんいるわけです。つまり、予備軍を減らす方策が急がれるわけで、男女共同参画基本法にのっとったような責任と、それから利益の享受が女性もきちんとできるような、そういう人生を自立して送ることができるような仕組み、つまり、男女共同参画社会をつくっていかないと、21世紀の日本の社会保障費は高齢女性に食いつぶされるんじゃないかということを心配をしておりますので、最後にこの問題を付け加えさせていただきました。以上でございます。
【貝塚座長】どうもありがとうございました。それでは、次に坪井委員から御報告をお願いします。どうぞよろしくお願いします。
【坪井委員】それでは、社会保障の中における医療の問題について御報告いたします。
先般、矢崎教授から高度の医療といいますか、先進医療あるいは医学的な問題に関しましては意見をお出しになられたのは御承知のとおりでございます。私は、医療の政策的な面からのお話をまとめて御報告したいと思っております。
お手元に差し上げましたレジュメ及び資料は大変重い資料で申しわけなかったんですが、資料等についてすべてというわけにはいきませんので、レジュメに従って解説を交えながら20分の間にお話するということでございますが、このレジュメの中で私が特に強調したい目玉商品と思っているのは3番の「高齢者医療制度」のところと、5番の「自立投資について」という概念でございます。この辺のところを少し強調しながらお話ししたいと思います。
「国策としての社会保障制度」というのはいかにも構えたような話ですが、要するに社会保障というものの中で国民が、言葉がいいかどうかはともかくとしても、すべての国民は国家観をもって社会保障を支えるんだという意識が根底にあるべきであって、社会保障というのはチャリティーでもなければ慈善でもないんだ、国づくりの基だということの合意形成が根本に必要ではないかと私は思っております。それで、国民はそれらから出てくるメッセージに関して非常に大きな期待を持っているわけでございますから、そのメッセージによって国の経済的な基盤というようなものについても大きな影響が出てくるというのは先刻御承知のとおりでございます。
例えば、財政事情を優先して社会保障の切下げを行うと国民の不安が募ってタンス預金ばかり増えるというようなことも、恐らくそんなことの中にあるのではないか。したがって、社会保障というのはかなり国策として私どもは正の投資として考えるべきであろうと思っております。それで、それらについては個々の国民の自覚、いわゆる自立という意識が必要だということを資料の中の平成11年度の日本医師会医療政策会議報告書の中の冒頭に書いてありますので、後で是非お読みいただけますと私どもの社会保障に対する考え方というのを御理解いただけるのではないかと思っております。
従来、私どもは医療というものを社会保障制度の中で考えるときに、先ほども申し上げましたように消費ではなくて投資だという概念を表面に出しているわけでございますので、したがってその医療というものの質を考えますときにはその入口の議論、例えばこのくらいの財政事情であるからこういう制度の中で医療は提供されるべきであるというような入口の議論には賛成をしておりません。むしろ医療は出口の議論、即ち、医療の成果についての議論をすべきであるということを前から申し上げております。
しかし、現在の日本における医療政策をつくる中での手法としては出口の議論というものがなされていないと私は思っております。出口の議論というのは医療の質の評価でございますから、幾らお金を掛けてどのぐらいの人たちが幸せになったかということでございます。かなりその評価については難しい面もありますが、しかし今や医療の質に関する欲求が国民的な欲求として非常に強いということであれば、医療のアウトカムの論議というのは避けては通れないというばかりではなくて、むしろ医療のアウトカムの議論によって国民的なコンセンサスを得るという手法をとるべきだというのが私どもの主張でございます。
そのアウトカムを、ではどういうふうにして測定するのか、評価していくのかという問題は専門的にいろいろ御意見がありますから一概には言えませんが、例えば評価の尺度としては生存率を見るとか、あるいは老人の場合ですと高齢者の自立率を見るとか、あるいはまた長寿社会における高齢者の就業率というようなものを尺度にすることも一つの指標であろうと考えております。
それから、健康への投資という概念です。これも、今までの医療政策の中では余り表面化しない、あるいはまた附帯的な事項、あるいは付加価値としてそういうものが論じられたことはございますし、現に現在も診療報酬、お医者さん以外の方は余り御存じないかもしれませんが、要するにその行為によって診療報酬の値段が付くわけでございますが、この診療報酬の点数の中にも予防医学的な投資に対して、あるいはまた疾病のリカバリーに関しての投資ということは行われていないとは言えませんが、もう少し体系的に予防医療活動という形で積極的にこれが行われる必要があるだろうし、またそれの評価ということも出口の評価、要するにアウトカムの評価、医療の質の評価というところにつながってくる。したがって、今後の医療政策の中では健康への投資という問題について十分に配慮されるべきであろうと思っております。
以上のようなことを申し上げますと、我々サイドの話でございますから、ではそれを国民がどう受け取ったらいいんだ、どこで信用したらいいんだ、どこでそれのインフォメーションを受けたらいいんだということになりますから、我々サイドからの国民に対する約束というようなことをしなければいけないわけでございますが、私どもはこれらの問題についてはどういう形になるかはともかくとしましても、法体系の整備ということでそれを国民に担保するということは不可欠であろうと思っております。
それで今、盛んに医療制度の抜本的な改正ということが言われ、いろいろな方策が審議会等に出ているわけでございますが、私はそれらの出ているいろいろなアイデアを横並びで同時平行的にすべてに手をつけながらそれを進行していく。それも一つの手法ではあろうと思いますが、なかなかそれではまとまりがつかない、能率が悪いのではないかと思います。今、私どもが医療という面で見たときに一番の問題というのは、やはり超高齢社会が目の前にあるということでございますし、後期高齢者に対してどういう医療を提供するか。そしてまた、その医療を提供する形が国全体から見ますとバランスがとれているか、それを実行することに多くのコンセンサスが得られるという形でなければいけないと思っております。 特に医療費が高騰しているという話があるわけでございますが、これは老人の医療費の伸びと一般の医療費の伸びとの乖離が年々広がってきている。一般の医療費のところの伸びよりも、むしろ高齢者のところの処遇に対する経費というものが伸びているというところに、私どもの手法で言うならば大きな血管が切れてそこから大出血を起こしているというふうにとれるわけでございます。したがって、その部分を既に見つけ出してあるわけでございますが、そこに鉗子をかけて糸をかけてしっかりと結んで出血を止めるということが早急に必要だと思っております。
したがって、まず医療政策の抜本改革のためには今後比較的短期間に軌道に乗せていくのであれば、これを高齢者医療に焦点を絞って出発する。そして、高齢者医療に絞ってやるときに、現在行われている介護保険法の政策というものをどうするかということを同時に考えてみる。最近ちらほらと介護保険法の見直しというようなことが出ておりますが、せっかく始まったものをすぐに見直すというのもどんなものかと私は思っておりますが、現在の問題をもう少し慎重に真剣に考えてそれを見直すということがいいのか。あるいはまた、もう少し医療とか介護とかというものを包括的に考えるような目標を立てて、それに向かって政策を進めていくということがいいのか。その辺のところの検討は十分にしておくべきであろうと思っております。
人口の問題、それからそれに関わる経費の問題等々がございますが、それらについて詳しいことは差し上げました2015年のグランドデザインの中に細かく書いてございますので、いずれ見ていただきたいと思いますが、私どもは高齢者医療というものを政策推進の核にしてこれをダイナミックに進めていこう。これをポリシーダイナミックスと私は呼んでいるんですが、これは私のオリジナルではなくて竹中平蔵先生のオリジナルでございまして、どなたかとの対談のときに私がちょっと耳にしたことで、金融ビッグバンのお話のときにございました。医療改革、抜本改革の手法として私はこの手法を取り入れるということが現状では必要なことではないかと思っております。
高齢者医療に対する具体的な問題に関しましては御存じの方もいらっしゃると思いますが、私どもは高齢者の年齢を75歳まで引き上げる。75歳以上の方々に対処する。それから、高齢者への医療に関しては国庫を90%投入する。それから高齢者医療に対しては現在行われている健康保険組合等からの拠出金を全廃する。その全廃をすることによって、一般の保険財源の安定化が図れると考えております。
それで、高齢者医療のところを75歳にする理由は何かというのはもうお察しのとおり、75歳のところから非常に医療費が高騰していく。もちろん70歳のところでも老人医療はそうなってきますが、多少先走った話になりますが、この財源調達といいますか、財源をつくるシミュレーションからしますと、70歳のところに高齢者の上限を置きますと財源が出てきません。75歳のところに置きますと国費を含めて十分に財源が出てくるというふうなシミュレーションも私どものグランドデザインの中に書いてございますので、75歳と決めさせていただいたということでございます。
それから、ここでちょっと横道にそれるかもしれませんが、2015年というのはどういうことだということでございます。これも後期高齢者が最高になるということと、人口がこのときから減少し始めるということでございまして、社会保障の上からしますと2015年というのはかなり問題のある年になる。そこまでにこういう制度にしていきたいということがありますので、2015年の医療のグランドデザインをつくったわけでございます。
一般医療のところの話をしましたけれども、現在、医療費全体が30兆ぐらいのところでございますが、私どもが2015年に考えております医療費は60兆ぐらいのことを考えております。それで、これは後で財源のところでまた少しお話するようにいたしますけれども、一般医療のところを含めて賄っていく医療費財源が間に合わないのではないか。特に健康保険組合等の財政が確保できないのではないかという問題に関しましては、先ほど申し上げましたように75歳からの老人医療制度というものをつくることによって、そこに現在出されております老人保険拠出金を全廃するという政策でかなりの好影響が出るという読みをしております。
次に「医療・介護費と財源」という項目がございますが、医療における価格付け、これは先般石委員とお話をいたしましたけれども、医療における価格付けという言葉がいいかどうかよくわかりませんが、私はこの手法を我々サイドで避けて通ることがあってはいけないだろうと思っております。この間、医療における市場というお話をさせていただきましたけれども、アメリカもそうですが、特に最近出たプルーグマン教授の経済学入門などを読みますと、まさにそのところで我々と同じような悩みを持っていて、市場の中で医療というものをどう処理していくか、アメリカですらそういうことを考えているということで私も大変意を強くしたんですけれども、要するに命に関わることに価格付けはできないだろうという理屈があるわけでございまして、アメリカでも同じようなことを言っているわけでございますが、それはそのとおりだと思います。
そのとおりだと思いますけれども、この有識者会議の中で御提案になったいわゆる受益者負担と価格付け、すなわち資源の効率的な配分の基準、これはやはりかなり真剣に本音で討議すべきであろうと思っております。それによって、私は過剰消費の抑制という文言を是非御訂正いただければいけないのではないか。ですから、ただただ我々が精神論で、倫理とか、あるいは命に対する価値というような議論だけをしていたのでは、恐らくあるところではそれに対する否定的発言が出ることを恐れたり、あるいは納得ができにくい価格付けに対しての合意を拒否したりというようなことの繰り返しになるのではないか。
すなわち、私自身は医療というものの市場原理を否定はいたしません。100 %否定はいたしません。しかも、市場原理即競争原理という理屈も決してわからないつもりはありません。ただ、医療における市場というのは先般も申し上げましたように一般の経済の中における実利的な市場というものとは違う。例えば、医療は営利を目的としてはいけないという合意が多くの人々にあるとすれば、また営利を目的としない市場というものがあるんだとすれば、それは市場と呼んでもいいかもしれませんが、そんなものは市場ではないとおっしゃるのであれば、私は市場という言葉は使えないだろう。
ただ、医業という我々の業務がありますから、その医業の中での市場ということを我々が、例えば介護保険ができたときにできました市場というようなものですね。しかし、ちょっと横道にそれますが、介護保険の中にできた市場は一般企業が入ったときにその一般企業を市場が拒否したという現象が起きていると思います。具体的にいえば営利業者の介護保険市場からの撤退という現象がそれですが、もう一つはアメリカにおけるマネージドケアの修正が行われたというのは、アメリカにおける経済至上主義といいますか、利益至上主義の医療における保険会社の運用に対して受療者側からの拒否反応がでて修正せざるを得なくなったという現象、すなわちマネージドケアが市場に拒否されたという状況が現在のアメリカのマネージドケア政策の失敗ということになったのではないかと私は考えますので、もし医療の市場というものを考えていくとすれば、私は理念的な市場というふうに勝手に呼んでいるんですが、理念的な市場のクライテリアをつくりながらそこに競争原理を入れていく。すなわち、営利を目的としない競争原理を入れていくという手法は、私はこれをつくることは不可能ではないかというふうな考え方を持っております。
しかし、これから理論形成をしなければいけない部分がたくさんございますので、是非専門的な御意見をいただいて御審議いただきたいと思っております。
すなわち、繰り返し申し上げますが、資源の効率的配分のための基準というものに対して決して私は拒否はいたしません。市場原理というものについて、部分的に私はそれを医療の中でも肯定していきたいという希望は持っております。ただ、しかし、それについてもやはり実際に企業というものが医療の中で全面的に条件なしに参入すべきものではないだろうということは申し上げておきます。
そのときに、先ほど申し上げましたように医療政策の原点が入り口の議論ということをするのではなくて出口の議論、すなわち質の管理という意味での議論ということをすれば今、私が妥協をしていくことにやぶさかではないと言ったことが条件付きで可能になるわけでございますので、その辺のところを是非いろいろと教えていただきたいと思っております。
時間がなくなりましたから急ぎまして、目玉はもう一つありますのでもう一つ申し上げます。2000年と2015年というのがありますが、これは先ほど申し上げましたように医療費は私どもは、約60兆になるという試算をしております。これはどうしてかというと、御存じのように今ものすごいスピードで医療技術が進歩しておりますし、それに対して国民の要求も非常にエスカレートしてきております。これもまた価格付けの話になってしまいますが、医療費の上限というものはどこにあるんだというのは、我々サイドからしますとできるだけの技術を提供したいということと、国民にとって見ると受けられるだけの医療というものを受けたいという2つの欲求がありますから、それが際限なく続いていくということになりますと、医療費の上限というのがなかなかいわゆる市場的な考え方では成り立たないという部分も出てくるのではないかと思っておりますが、いずれにしろ先端的な技術が進歩をし、そして国民がそれを享受できるということを考えていきますと、2015年には大体そのくらいの医療費の膨脹ということがあるだろう。
その膨脹した時点で医療費財源、あるいは医療・介護の費用の負担を考えていきますと、これはなかなかいろいろなファクターがあって難しいのですが、それを考える一つの手法として今までのような公費保険料自己負担という区分けではなくて公費・事業主・家計という、いうなればその財源の捻出母体といいますか、負担の論議ということになるかもしれませんが、そういうところでとらえたシミュレーションをしていきたいと思っておりまして、そういうことで出しております。
結論的に見ますと、私どもは2015年の医療費は60兆円になっても経済の成長が実現してGDPの伸びが、1.5 から2ぐらいの成長ということがもし可能であるとするならば、その配分率を公費3.5 、事業主3、それから家計3.5 というようなことの配分でいけば、それほど現在よりも負担感があるとか、負担が増えて大変だということに私はならないのではないか。今は家計が約50%ですから、これは家計が多過ぎる。したがって、もう少しほかの方に配分するというふうなことになりますので、多少いろいろとクレームの出るところもあるかもしれませんが、私どもはそういうことを考えながら財源の配分をしていけば可能であると。それには、しかし基盤整備としての諸制度の改革ということは絶対必要だと思っております。
そこで、もう一つの目玉と申し上げました自立投資という話をしたいと思います。これは、恐縮でございますが日本医師会の新聞記事がございますので、これをごらんになりながら聞いていただきたいと思います。御存じのように、今の医療費というのは国庫と保険料の2つから成っているわけでございます。それで、自己負担があるではないかとおっしゃいますが、これは本来は保険料で支払らわれるべき費用を一部患者が負担しているということで、私が申し上げようとしているいわゆる国民が自立意識とか一人ひとりが社会保障を支えるために財源負担に参加していこうというものとは性格が違うというふうに私は考えております。
社会保障の財源が足りなくなる、医療費が足りなくなるから、大変だというお話がたくさんあるわけですが、その具体策としては給付の縮小という議論が主に出ているわけでございますが、先ほど申し上げましたように私は投資である以上は縮小というのは改革の中では余り好ましいことではないのではないか。したがって、今の保険料と、それから国庫という財源調達のほかにもう一つ、国民が自ら備蓄をしていくという政策をとっていくことが非常に重要なのではないか。
我々医療の世界の話をさせていただきますと、今の日医ニュースの真ん中の右側にありますが、公的な保険に関する事業は今までどおり皆保険制度をとりました。そして、これは今までの保険の中で見なくてもいいのではないかというようなものを外しながら、身を軽くしながら、そしてまた先般の矢崎先生のお話があったような新しいものをこの中に入れていくという手法をとっている。それとは別個に、国庫と保険のほかに自立投資という言葉を使っていてわかりにくいのかも知れませんが、要するに各個人の備蓄でございまして、その備蓄財源を社会保障財源として使っていく。
どのような分野にこの財源を使うかというと、たとえば健康投資財源として使う。健康投資というのは先ほど予防のところでお話ししましたが、この予防にお金を使うことによって就業率が上がるとか、あるいは健康であるという幸せ度が上がるとかというようなこととか、それから生活改善、これもいろいろございますが生活改善医療に使うとか、あるいは快適な療養環境のために使うとか、それから右側にありますようなまさに先端技術でございます遺伝子治療とか生殖医療とか臓器移植というようなもの、こういうふうなものについては当面健康保険、いわゆる公的な健康保険の対象としないで各個人の備蓄によるお金を使っていくという政策をとっていったらどうだろうか。
これはむしろ今、申し上げた部分は個人の哲学とか個人の思想とか、そういうものに左右されるところであって、かなり選択性のあるもので、必ずしも普遍性のあるものではないということから考えますと、そういう選択肢をつくりながら国民の合意を得るということも社会保障費を支えていく一つの方法ではないかという提案でございます。もちろん、先ほどから申し上げているように公的保険に関しましてはこの皆保険制度は世界でないわけで、99.97 %のカバー率は全世界にないわけでございますから、これは大事に確保していかなければいけないと私は思っております。
次に公的保険と自立投資財源によるカバー範囲の概念図をちょっとごらんいただきたいと思いますが、縦軸で上に医療、下にアメニティを取っておりまして、左側に選択性をとって右側に普遍性をとっております。この中に今の話を入れていきますと、こんなことになるのではないかということでございます。
そして、その左側にあります表は国民が備蓄する形としては民間保険を買ってもいい。あるいは、貯蓄をするということでも構わないだろう。そのことに対して、制度として例えば、民間保険のメニューをこの自立投資の目的に沿うようにつくってもらうとか、あるいは自分の医療に使った場合にはある程度の税制的な優遇措置で支援してやるとか、あるいは相続税や贈与税の優遇措置を設けるなどして備蓄にインセンティブを与えるなどの、この医療のために使うんだということが特定されて、支援制度を付加してやれば、社会保障制度として一つの形が成り立つのではないかという考え方をしているわけでございます。
すなわち、この目的は社会保障費の維持のためには国庫も枯渇し、保険料も枯渇してきている。しかも高度先進医療とか、社会保障における介護の社会化というような問題が起きたときに今の財源ではとてももたない。したがって、何とかそれに対しての財政的な措置をしなければいけないという議論があることを否定しないのであれば、一つの方法として私は国民に備蓄意識というもの、これは政治の話かもしれませんが、そういうことをつくり上げていって、国民が社会保障をみんなで支えるんだということの具体化をしていくということの政策を提案していきたい。これはとりも直さず私どもの守備範囲である医療の高度化、とくに先端医療というようなものに対しての財源的な措置でもあると考えます。
以上が私の医療に対する考え方の御報告でございますが、1つだけ、これは私の守備範囲からちょっと外れますが、年金のことについて少しだけ発言させていただきますと、非常に多くの年金に対する御議論がありまして、給付と負担の問題についていろいろな角度から勉強させていただきました。年金のことは非常に私もわかりにくかったのですが、そういう意味からしますと大変考え方の整理ができたと思っておるのでございますが、1つだけ年金、財源、資産、ストックの問題について、本当に大丈夫かなというところを感じましたので1つだけ意見として言わせていただきますと、150 兆円の年金資金と言われておりますが、これがいわゆる財投絡みで私どもには非常に不透明性がある。例えば、我々の思考の範囲ですと不良債権化する心配はないのかというようなことを考えてしまう。そんなことはないよとおしかりがあるかもしれませんが、そんなことも考えてしまう。それから、やはりこれは年金ですから、かなり安全性の担保がないと国民は不安があるだろうということは当然のことでございます。
その辺のところはこれからいろいろとおやりいただくので心配ないんだということでしたらそれで構わないんですが、私どもの医療費あるいは介護費というものに対する今お話のあったような財源論というようなことからこの年金の問題を考えますと、要するに財源の一元化ということをお考えになられるところもあるわけでございますから、これを考えますと本当に今の年金の財源、一般財源をそこに投入するというようなお話もありますから、そういう財源論と、医療とか介護の比較的単純な財源論というものと一元化して論じていっていいのかということが大変心配でございまして、これは給付と負担というところの話とちょっと違うのかなと思いながらこの有識者会議に出ておりますので、ちょっと蛇足になりましたが付け加えさせていただいて私の御提案を終わりたいと思います。
【貝塚座長】どうもありがとうございました。
それでは、ここで森内閣総理大臣より御発言がございますのでよろしくお願いいたします。
【森内閣総理大臣】ただいまは、岩男先生、坪井医師会長から御報告をいただきまして、ありがとうございました。人口減少や人口構成の変化への対応策、今後の医療の在り方など、誠に興味深く拝聴させていただきました。
私は、急速な少子高齢化への対応は、今後の社会保障の在り方の基本に関わるテーマであると考えておりますが、お2人の御報告は、この重要なテーマについて、それぞれ御専門の見地から貴重なお話をいただいたものと思っております。
さて、皆様には、本日を含めてこれまで5回にわたり、各委員のレポートに基づいた御議論をいただいてまいりましたが、今後は、取りまとめに向けた検討に入っていただければと考えております。
私は、社会保障の新生を「日本新生プラン」の大きな柱の一つに据えております。将来に対する不安を解消し、安心して夢を持って暮らせる国家を実現するためには、国民生活のセーフティーネットである社会保障制度を再構築していくことが、不可欠であると考えるからでございます。経済企画庁長官も御在席ですが、政府では、現在、景気回復に懸命に取り組んでおります。生産者サイドといいましょうか、供給サイドは非常にいい方向の数字が出てきているわけでありますが、残念ながら、いまひとつ、より確かな景気回復にはならない。それには幾つか要素がございますが、一つは、やはり失業率が依然として高水準であります。昨日の統計でも4.7 %でした。それからもう一つは、倒産件数が意外に多くなってきた。これもある意味では、経済構造が大きく変化をしているそのプロセスであるというふうにも考えられます。
もう一つ大事なのは、実は消費に力強さが感じられないというか、むしろ弱さが出てきているということです。この点は、非常に心配をいたしておるところですが、この消費の面の力強さが出てこないのは、やはり国民の皆さんの将来に対する不安の問題、ここにあるのだろうというふうに我々は考えるわけです。
また、財政論議がいろいろなところからよく出てくるわけですが、臨時国会でも随分御質問いただきましたけれども、結局、ここのいわゆる税と負担という問題が解決をしませんと、財政論議にもなかなか具体的に入っていけないという面があるわけであります。
いずれにしましても、皆様にお願いしております御議論は、日本の将来にとって極めて重要なテーマに関わるものであり、率直に申し上げて、将来への大きな飛躍の着実な足取り、その一番大事な、基本的なことを御論議いただき、その取りまとめをいただけることを期待しているところでございます。
実際に費用を負担し、給付を受ける国民の立場に立った見直しを行い、将来にわたり持続可能で、効率的な制度を築いていかなければならないと考えております。皆様には御多忙の中、恐縮でございますが、是非ともこうした観点から引き続き議論を深めていただきますようお願い申し上げる次第です。
制度横断的に、また、総合的に検討を進めていただき、21世紀の我が国にふさわしい社会保障制度の在り方についてお取りまとめいただきますことを、重ねてお願い申し上げる次第でございます。座長をはじめ諸先生方、どうぞよろしくお願いいたします。
【貝塚座長】それでは、これから先ほど岩男委員、坪井委員の両委員からレポートしていただきましたので、このお2人の委員のレポートにつきまして御議論、質問あるいは御意見をいただければありがたいと思います。時間としては4時半過ぎぐらいまでということを予定しておりまして、それから後、今後のこの会議の進め方について皆様にお諮りをして、残り時間を更に議論を深めるということにいたしたいと思いますので、よろしく御協力いただきたいと思います。
それでは、高木委員どうぞ。
【高木委員】今、坪井さんからいろいろお話をお聞きしたんですが、75歳以上の医療費の伸びを、この冊子を拝見しますと0.2 %ということで、本当にこういうことが可能なのかなというほど英断を持っていろいろ将来の設計をされておるようでございますが、今までの経緯あるいは今の医療保険の現状を考えたときに、お医者さんとしてのお立場で物を言っておられるというのはわかりますが、本当にそんなことができるのかなと。特に負担する側から言えば、とてもそんな負担に耐えられませんよと。ですから、理想は理想で結構だけれども、お互いに負担ができる限度で考えていただくしかない面も医療について当然あるはずだと。
例えば、2000年には医療の抜本改革ということでいろいろありましたが、結果的にはそれも頓挫し、今2002年というふうに言われておりますけれども、2002年にどういう議論に収れんしていくのかなというのもまだ方向すら見えていないと、私はそう思っております。 そういう意味で、今日坪井さんから医師会としてのお考えがいろいろ御開示がありましたので、お聞きするともう余り意見等を言わせていただく場もないというようなお話もありますから、次回に私はペーパーを出させていただきたいと思います。それで、御吟味を是非いただきたいと思います。そういう意味で、非常にそうなればいいなという面をいろいろ御示唆をいただいた面もありますが、一方で坪井さんのおっしゃられたように特にお金の面でしていけるのかという印象を率直に持ちましたので、冒頭に発言をさせていただきました。各論については、またペーパーで出させていただきたいと思います。
【貝塚座長】今の高木委員の御発言に関係しまして、今まで10人少々の委員の方に御発言いただきまして、すべての委員の方に報告していただくという形をとっておりませんので、その点は申しわけなく思いますが、次回以降の審議の中でよろしければまだ機会がありますので、そんなに長い時間というわけではございませんが、自分の御意見を開陳したいという方はその点は全く制限いたしませんし、機会はございますのでどしどし御発言いただきたいということを申し上げておきます。
ただいまの高木委員の御質問は、医療費はうまく抑えられるのかというふうな御趣旨のようでございますけれども。
【坪井委員】今のままの医療水準といいますか、給付水準であれば、老人が増えますから少しは増やさなければいけませんが、今のままの財源で十分に賄っていけるというシミュレーションが2002年のところであります。
しかし、GDPがどうこうという話はあれですけれども、仮にそれがゼロであれば今の話ですが、1.5 なり2なりという経済成長がもし起こるとすれば、国の力そのものも膨脹するわけですし、片方では国民が要求してくる医療技術の高騰も出てくるわけですから、当然それはやはりふくらんでいくわけですね。ですから、現在の状況を基盤にして数字を現在の数値で入れていきますとこういうことになりますということを言っているのであって、御理解いただきたいと思います。
【貝塚座長】では、渡辺委員お願いします。
【渡辺委員】坪井さんにもあるんですけれども岩男さんに質問したいんですが、せっかくの外人労働者の問題をはしょられてしまったんですが、何千万という単位で人口が減って労働力が不足になって、日本産業の将来を考えてみると外人労働者の受入れというのはどうも避けて通れないんですね。そこで何か大変いい意見をいただけるのかと思ったらはしょられてしまったんですが、しかし、少子化対策の中に移民の受入れ、第二世代の貢献というのがありますね。これはやはり外人労働者の問題ではないかと思うのですが、第二世代の貢献という意味がわからないので御説明いただきたいということです。
それから、教育費の無料化、奨学金の拡充というのがあるんですが、義務教育の教育のことを言っておられるのか、高等教育の教育のことを言っておられるのか、それを教えていただきたい。というのは、児童手当のばらまきというのは私は反対なんですけれども、なぜ若い世代の人が子どもを産まないかというと、例えば3人子どもができて3人大学に入ったら授業料でえらいことになる。そこで奨学金の拡充ということをお書きになったんだろうと思われるんですけれども、確かに小さな子どもも大変だけれども、大学生を3人持った若い夫婦などというものは、余り若くないでしょうけれども、相当大変だと思うんです。その意味でお伺いしたい。
それから、在日外国人の職業別にいろいろ書かれているんですが、これは不法滞在者が入っていない統計なので、不法滞在者というのはおおむねどんな職業だということは御存じかどうか。
それから、就労を目的とする在留資格別な外国人登録者の推移の統計を見ても、興行というのは一番でもないけれども相当多い。興行というのはべらぼうな数字になっているんです。その興行というのはどういうことなのか。
後で坪井さんにも私は質問したいことがあるので、一度に質問すると混乱するから岩男さんにだけひとつお願いします。
【貝塚座長】今の御質問に手短にお答えいただければと思います。
【岩男委員】それではお答えいたします。外国人労働者には、日本がぜひ来て欲しいような外国人労働者と、それからあまり歓迎しないけれどもぜひ来たいという労働者がいて、その辺のミスマッチがあるわけですけれども、例えばアメリカのITをどういう人たちが支えているかと言いますと、例えば中国からの移民の子ども、つまり第2世代で、親は中国では医者であったけれどもアメリカでは医者になれない。仕方なしに下積みの仕事をして、子どもを何とか成功させたいと涙ぐましい努力をするわけですね。こういう二世たちが実は科学とか技術の分野にいって、コツコツ真面目に働いている。一方もともといるアメリカ人は弁護士であるとか、銀行、金融に入って儲けることを考える。従って、親は単純労働者であっても移民は第二世代の貢献が非常に大きいわけです。ですから、今、日本には入国管理政策しかないわけですけれども、移民政策を考えるのであれば第二世代の貢献までを視野に入れる必要があるのではないかという意味で書いたものです。
それから、奨学金はおっしゃるとおりで、実はこれは主として大学を考えております。ですから、高校は当然のこととして大学教育に対しても無料化、あるいは奨学金の大幅拡充により教育費の負担を軽減するということです。
それから、不法滞在者がどういう職業に就いているか。これは警察もよくわかっていないことではないかと思うのですが、一般に言えば、単純労働に就いていると考えられますけれどもはっきりわかりません。しかし、恐らく27万のうち10万以上は仕事をしているというふうに言われております。
それから興行なんですけれども、実は就労目的で来日する外国人が少しずつ増えているのはどこで増えているかというと、この興行というカテゴリーが一番大きいんです。これはどういう人たちかといいますと、いわゆるダンサーであるとか、スポーツ選手などです。
【貝塚座長】それでは、京極委員どうぞ。
【京極委員】まず岩男委員の御意見に大体私は賛成なんですけれども、1つだけ御質問して、あとは坪井委員のお話についてコメントさせていただきたいと思います。
岩男委員のお話の中で、確かに総合的な対策というのは必要なんですけれども、経済的な面ももちろん大事だということで、特に日本の場合の子育ての経済的な構造はもちろん各個人でやっているわけですが、企業においては、特に大企業においては手当を加算している。そして、税制では扶養控除をしている。そして、所得の低い人には児童手当と、三槽構造になっているので、これは世界の中でもまれな国なのでございますが、21世紀にこれを引きずっていいかどうかと言いますとやはり問題ではないか。その辺は整理をして、極端に言いますと同一労働同一賃金であれば企業の中の恩恵的な手当がなくなるのは当然ですし、あるいは扶養控除は所得の高い人には圧倒的に有利でありますでこれは廃止する。そうすると、児童手当みたいなものも私は前にも申し上げたように社会保険方式がいいと思っていますけれども、これは相当先の話なので、当面はその辺りの整理を少なくともしなくちゃいけないということが言えるかと思います。
それから2番目で、坪井委員の大変総合的な医師会としての話というのは非常によくわかりましたが、ただ、私は自立投資というのは個人の努力というんですけれども、社会保険こそ個人がやはり自立投資の考え方に近いので、医療保険そのものは本来そういうものでなくちゃいけないんじゃないか。それにまた横出しで個人的に貯蓄しなければやっていけない社会保険というのはおかしいんじゃないかということがまず感じられることでございます。
それから、やはり超高齢社会においてこれは大変大きな問題ですけれども、医療費総額をこのままどんどん上げていっていいかどうか。これは年率4%で上がっていますので、経済の伸びはもちろん、人口の伸び、高齢者の伸びよりも更に大きく医療費が伸びていく。これは総需要抑制というのがかつてやられたことがありまして一定の効果がありましたけれども、やはり総医療費の抑制についてある程度伸び率を抑えるということがこれからの政策上、重要ではないか。欧米諸国では一部これをやられていると聞いておりますけれども、やはりこれは天井でやってみますとどんな形でも国民の負担に、税金なり保険料なり利用者負担なりに入ってきますから、それを抑えるという観点でまず対応しなくちゃいけないんじゃないか。
それから、確かに高齢者に対して配慮するということなんですけれども、1973年の福祉元年のときは医療費無料化などということで大変明るい展望が70歳以上には開けたわけですが、しかしあの当時の高齢者の所得水準あるいは年金の状況を見ますと、四半世紀余の前でございますので大変厳しい状況があって、家族の世話になっていた高齢者が圧倒的に多い時代でございましたし、年金も成熟していない。しかし、今日の高齢者を見ますと統計上は非常に豊かでございますので、やはり高齢者に応分の負担というのは国民の常識になっているのではないか。これを避けて、ますます70歳を75歳に上げるのはまた一つの議論として私もうなづけるところはございますけれども、しかしそういう対応をそろそろ変えていくということが今回の社会保障にとって非常に重要な、その代わり国民に一部負担を強いるということで痛みは分かち合わなければいけませんけれども、しかし若い人たちにとって安心して社会保障は揺ぎない形で維持されていくという確信を与えれば、私はそう心配することはないんじゃないかと思っております。以上でございます。
【貝塚座長】どうもありがとうございました。幾つか御質問があるかと思いますので、まとめて後でお答えいただければと思います。
それでは中村委員、手短にお願いいたします。
【中村委員】岩男委員さんの外国人労働者の受入れの件でございますが、介護の現場にいる者にしてみますと、この介護力と質の問題は早急に大きい社会問題になってくると思います。外国人労働者を受け入れるかどうかは緊急の課題になる。このような大きな問題に派生してこようとしているにもかかわらず、介護の現場では外国人の技能実習制度すらいまだできておりません。先般もシンガポールの皆さんとちょっとお話をしておりましたら、やはり介護先進国として、日本も介護技術の支援事業に乗り出すべきでないかと問題提起いただきました。外国人労働者の受入れの是非を検討する前に、外国人の技能実習制度を導入し、この現状を打開していただきたいと思うわけでございます。介護力、介護の質の問題はここ5、6年深刻化してこようと思います。扶養者制度が抜本見直しになったとしてもなかなかというように感じております。
【貝塚座長】それでは、木村委員お願いします。
【木村委員】私は、坪井委員に幾つかお聞きしたいと思います。
1つは高齢者医療制度の75歳までの引上げなんですが、70歳以上の方の老人医療費がかさんでいますが、75歳未満と75歳以上に分けたところで総額は変わらないのではないですか。どういう仕組みを入れられるつもりなのか。大変だから75歳まで引き上げると言っても、70歳以上の全体の負担といいますか、総支出が下がるというのは何か仕組みを入れないと無理なのではないかと思いますので、それを教えていただきたいと思います。
あとは、米国においてマネージドケアが拒否されたというのは今まで勉強したものと違っているというか、新しい情報だと思いますので、拒否されたというのは何を見て判断されるのかということを教えていただきたい。
それから、例えば今、日本ではベッド数が多いとかというので都道府県でベッド数の総供給量を絞るとか、これまでいろいろされてきましたけれども、私は若い優秀なお医者さんの参入をかえって妨げるのではないかと思います。そういった制度よりは、保険者が個々のお医者さんとかベッドと契約を結ぶというふうなシステムの方が将来的にはいいのではないかと思っているのですが、その点についてはどう思われますかということです。
あとは、医薬分業の実施とか、そういったことについてどう考えておられるのかというのをお聞きしたいのです。以上です。
【貝塚座長】それでは、石委員どうぞ。
【石委員】お2人に1つずつ簡単にお願いします。
岩男先生が最後にちらっとおっしゃったんですが、女性が高齢者として残って貧困対策で大半の社会保障費を取られちゃうというので私も心配しているのですけれども、何か問題提起をされましたが、その後の対策なり、どう考えたらいいかという積極的な御判断がなかったんですが、単なる問題提起ではなさそうなのでちょっとその先をお聞きしたいと思います。
それから、坪井先生の方には例の自立投資というのは私は非常に重要な概念だと思います。そこで、やはり医療費を青天井にするわけには多分いかないんだろうと思います。そういう意味で、それとの関係でこの自立投資、つまり基本的なところは医療保険でやるけれども、自分でやりたいところは自分でやりなさいよと、ある意味で差別化を認めるわけでありまして、これは要するに言葉は悪いんですけれども、所得のある人はいい医療が受けられるし、だめな人はだめだということで、従来何かそれはいけないというような発想をとっていましたよね。そういうところに区切りをつけて受けてもいいよというふうに割り切るのか。それは結果として医療費の削減につながるのかどうか。その辺をちょっとお尋ねしたいと思います。
【貝塚座長】それでは、赤崎委員どうぞ。
【赤崎委員】先ほど坪井委員の方から医療の問題での御発言がございました。私は市長という立場で、国民健康保険をお預かりしておるという立場から少し実態を申し上げてみたいと思っております。
国民健康保険の被保険者の数は、現在全国で3,902 万人だと言われております。およそ全国民の3分の1が国民健康保険の被保険者である。そしてまた、この国保の保険者は専ら市町村でございますので、保険者の数も全国で3,249 あるという実態がございます。
御案内のとおり、国保は昭和36年に国民皆保険の実現ということで施行されたわけですけれども、先ほど来お話がいろいろありますように、当時と今日では就業構造とか、あるいは年齢構成というものが大きく様変わりしております。そのために、国保全体で被保険者の4分の1近くが70歳以上でありまして、いわゆる老人保健医療の対象者でございます。また、半数近くは年金生活者などのいわゆる無職の方々でございます。また、個々の保険者ごとに見ますと半数以上の被保険者が70歳以上というところもございます。
このように、今日高齢者が多ければ当然医療費も高額になっておるわけでございます。そういうことで、国保はもはや単独の医療保険としては成り立たないという状況になっておるところでございます。
また、被保険者の立場から申し上げますと、国保以外の医療保険と比較をしますと、国保の給付は御案内のように7割、健保は原則として8割となっておりますが、このように国保は非常に給付が低い。それとは逆に、保険料は健保に比べて国保は極めて高いという状況になっておるところでございまして、もはや現在のような医療保険制度は非常に国民の間に大きな不公平を生んでおると考えなければならないと思っております。
また、老人医療費につきましては各医療保険からの拠出制度も設けられておるわけでございますが、これとても十分ではございません。そのために、やむを得ず私ども地方自治体におきましては一般会計から多額の繰入れをしてようやくつじつまを合わせながら運営をしておるというのが実態でございます。最近の各市町村の決算ベースで見てみますと、この繰入れの額は保険料収入の3割近くになっておるという実態でございまして、もはや限界を超えていると言わざるを得ないと思っております。
このような状況にございますので、昨年、国保中央会、全国市長会並びに全国町村会で国保制度についての研究会を設置をいたしましていろいろと検討をしてまいりました。そして、結果として結論だけ申し上げますと、すべての国民を通ずる医療保険への一本化を御提言を申し上げたところでございます。しかしながら、国保と健保組合なども一挙に一本化をする、いわゆる健保組合の組織を解散をするということは大変難しいものでございますので、当面制度としては認めながらも保険財政の一本化、というものを考えていただきたいと私どもは考えているわけでございます。
国保の運営はこのところ、老人の医療費の上昇によりましてますます困難になっておるところでございまして、3,000 以上の国保の保険者の中に保険財政が破綻をするものが出てまいりますと、国民皆保険制度そのものが崩壊をしていくのではなかろうかと危惧をいたしております。そういたしますと、大きな問題であります高齢者の医療、あるいはまた国民の医療を確保するということに直ちに支障を来すわけでございますので、現在、医療保険制度の抜本改革が検討をされておりますが、議論は専ら高齢者医療等に集中をしておるようでございますけれども、私どもが申し上げております医療保険制度の一本化という真の意味での抜本改革ということについても十分な議論をしていただきたいと思いますが、このことが必ずしも十分でないと私どもは考えておるところでございます。
これから少子高齢化が更に進んでまいりますと、これらについての十分な議論をしていくことが是非必要だし、またそのことを実現をすることも必要だと、そのように考えております。
時間もございませんけれども、せっかくの機会でございますので、私どもが行っております介護保険についても少し申し上げさせていただきたいと存じます。今年の4月からスタートしておりますが、やってまいりまして痴呆性の方々の要介護認定の在り方、あるいは介護給付費の請求、支払い事務の混乱など、いろいろな問題を今、抱えておるところでございます。介護保険による給付費がどの程度になっていくのか、確実な見通しをつかむところまでいっておりません。一方では、この10月から1号保険料の半額徴収が始まります。来年の10月からは全額徴収になるということでございます。これらのことにおいても、現在のこの半額徴収の通知を出した段階でいろいろな新たな問題が発生をしておるようでございます。医療保険と介護保険の分担の在り方等も、私どもは重要な問題の一つではないかと考えておるところでございます。
この介護保険は、御案内のように国の制度として定められたものでございます。私ども市町村の立場から申し上げますと、国において細かいところまで決定をしておられるわけでございます。今後におきましても、介護保険につきましては財政制度、その他の円滑な運営のための必要な条件整備等について、国の責任で是非ひとつ御配慮をいただきたいと考えております。
また、私どもいつも介護保険のことが話題になる度に思うわけですけれども、高齢者でありましても介護保険のお世話になる人は全体でおよそ1割程度でございます。元気な高齢者の方が多いと思うわけでございますが、今後は更にこういう高齢者がますます元気になって、介護保険のお世話にならなくて済むような施策も並行しながらやっていくべきではないのかなと思っているところでございます。
以上、少し長くなりましたけれども、実態を申し上げて御理解を深めたいと思っております。ありがとうございます。
【渡辺委員】私はさっき半分しか質問をしていなくて、坪井さんには何ら質問を許されていないので、1分か2分いいですか。
75歳というのは画期的な提案だと思うんですけれども、今、木村さんのおっしゃったように70から75に上げることによって現在30兆と言われる国民医療費がどの程度節減されるのか。医師会でお調べがあるのかどうか。もしなければ、厚生省でその数字があれば教えていただきたい。
それから、自己負担率の問題ですね。国民医療費が平成10年、11年と画期的に下がったわけですね。上がっているものが3.3 %、0.3 %と下がった。これは明瞭に老人医療費を1割自己負担したことによってがたっと下がったんですね。それで、自己負担率を上げると、これは坪井さんにどなられるかもしれないんですが、医師会は例えば2割に上げたら国民医療費はもっと減るはずです。2割に上げると老人サロン的になっている小さな病院とか大きな病院もあるかもしれませんが、それから一般に開業医のところに患者が来なくなってしまう。それでお医者さんはもうからなくなるから自己負担率を上げるのは反対だと言う人がいるという説をなす人もいるので、それがどの程度本当なのかどうか。私は自己負担率はもっと上げるべきであって、私は74歳でお医者さんに幾らかかっても一回530 円しか取られていない。払う度に、30分も待たされて会計で払うのは530 円、こんなばかげたことをどうしてやっているのかと思うんです。自己負担率をもっと上げるべきだと思うんですが、そうじゃなくて70を75にするぐらいの勇気がおありならば自己負担率を少しお上げになったらいかがかと思うので、それを後でお答え願いたいと思います。
【貝塚座長】では、阿藤委員どうぞ。
【阿藤委員】岩男委員の御報告に対する質問というよりもコメントのようなものですけれども、外国人労働者の受入れの問題というのはお話にならなかったので、少子化対策との関係がもう一つよくわからなかったのですが、私自身はこれはあれかこれかというのではなくて、日本はこれから両方同時に考えていくべきだというふうに思っております。取り分け少子化の問題というのは既に過去25年間、出生数が200 万から120 万まで減るという経験をして、これから若い年齢層が25年間減っていくことが運命づけられているわけですね。
そういうことで、その間少なくとも我々が考えるべきは労働市場での女性のより一層の活用ということになるでしょうし、高齢者の活用ということになるでしょうけれども、やはり外国人労働力というものを視野に入れるということは避けられないと思っておりまして、その点で幾つかの分野で特に受入れ体制の整備ということが緊急の課題になったというふうに思っているわけです。
それから、少子化対策は例えば今からうまくいったとしても、その結果が出てくるのは労働力としては20年、25年先の話ですから大変迂遠な話のように思いますが、しかしこれについては少なくともこれまで10年間、日本が主として男女共同社会の構築ということではある程度力を注いできたと思うんです。ただ、いかんせんまだまだお金の裏付けがないんじゃないかと思います。ですから、別に児童手当とかというふうな個別のものではなくて、全体としてもう少し子どもに経済的に手厚い社会といいますか、子育て支援、経済的な支援ということにもっともっと力を入れていく必要があるのではないかというのが一般的感想です。
【貝塚座長】それでは、先ほど来、大分何人かの委員の方から、やはり坪井委員に対して、1つは75歳、それから自己負担のお話とか、その辺のところを簡単に御質問にお答えいただきたいと思います。よろしくお願いします。
【坪井委員】大変質問をたくさんいただきましてありがとうございます。
75歳のところからですと、まず渡辺さんの質問から答えます。経費が安くなった後、全体的には医療費がそれでダウンするかということになりますと、私どもの案は90%国費で見ると言ってありますので、そこら辺のシミュレーションを私はしていないということになりますけれども、はっきりと幾ら安くなるというわけにはいきませんが、しかし高齢者が負担する部分は少なくなることは確かです。
それに対して木村先生は、なぜそんなことをするんだというお話ですけれども、私はやはり75歳以上の方々はかなりいっぱい病気を持っていますし、それから積極的な労働とか、それから知的労働を含めて、そういうものに関してはやはり後退しているというふうに思いますから、そこに支援措置というものを国の政策としてはとるべきであろう。
では、74歳までは大丈夫なのかと言いますと、これは70歳でだめな人もいるし、74歳でもかくしゃくとしていられる方はいらっしゃいますから、それはなかなか難しいんですけれども、私ども財源の面から見まして75歳のところで国費を90%、自己負担を10%というぐらいに見てシミュレーションをしますと何とかやっていけるということになるので、これを70歳まで落としてやりますと財源が出てこないということで、75歳というところにシミュレーションのターゲットを置いたという理由もございます。いずれにしろ、75歳という年齢は統計的には肉体的にリスクの多い方々ですから、75歳という線は私は押さえておきたいと思っております。
それから、御質問の中のもう一つは、2割に上げたら患者が減るから医師会は反対だという話は、そういう報道がされていますし、一部のお医者さんはそういうことを言った人もいますから事実でございます。しかし、これは間違いでございまして、1割にしても2割にしても患者さんは減らないという事実がございます。したがって、それらについてこれから私が政策をつくる上で、それが政策をつくる障害になるということはあり得ないようにしたいと思っております。
それから、木村先生のアメリカのマネージドケアが市場に拒否されたというのは本当かというお尋ねですが、御存じのようにマネージドケアというのは極端に言いますと民間保険会社が医療費を節減するためにつくった経営効率をあげるための低医療政策です。しかし、それは先ほどから議論になっております人間の命とか健康という面に対する医療費という考え方からすればおかしいじゃないかと。これはアメリカの方ですが、先ほどのプルーブマン先生などもおっしゃっているように、そこには上限というのが設定しにくいんだという話が、結局は患者側あるいは医療提供者側から出て、そして今までのマネージドケアの方式はよくない。したがって、医療を受ける側のニーズを中心にしたようなマネージドケアの形に変えていこうとして変えたわけですね。これは、要するに患者側が異議を申し立てて変更したわけですから、私はやはりこのマネージドケアのマーケットに対する国民的な拒否だというふうに考えていいのではないかと思っております。
それから、個々の保険者と契約したらどうだと、それも一つの案としてございますし、真剣に討議されております。ただ、日本の場合ですとたくさんある保険組合にかなりの財源的な落差があったり、それを統合してブロック別にしてやるというふうなことも論議されておりますが、現在の状態でそれが可能であるかどうかということはまだわかっておりません。ただ、日本の場合には公的保険の運営に行政が強く関与してうまくやっていますから、これを保険者等と直接交渉するということにどのぐらい経費の節減に効果があるかということになりますと、私は今のところはっきりしたお答えはできません。
それから、医薬分業に関しましては私どもは賛成をしておりますし、今のところ任意分業という政策をとっております。ただ現在未だ完全に、薬を供給する体制ができ上がっておりませんのでなかなかうまくいっていない。うまくいかないならば、先般私どもが各医療機関における薬局を調剤薬局化するというふうな方法もあるのではないかという提案をしておりますので、医薬分業に関しては今後はそういうことは少ないかもしれませんが進んでいくだろうと思います。
ただ、国際医師会の場で諸外国の先生方のお話を聞きますと、果たして患者がお医者さんからお薬をもらうことと薬局でもらうこととどちらにメリットを感じているかといいますか、そのよさを感じるかというと、圧倒的に日本の方法はいいという意見もあります。したがって、私はその辺のところをせっかくいいですねと外国から言われる制度を我が方でよく検討した上で、医薬分業の問題については対処しよう。
しかし、誤解を招くといけませんからはっきり申し上げますが、私どもは医薬分業に対して賛成をし、任意分業という形で受け入れて、それの促進方を厚生省に支援しているということをしております。
【貝塚座長】石委員はたしか、自立投資の御提案はやはり所得においてと。
【坪井委員】それでは、石委員の御質問を中心にして自立投資のところをちょっと申し上げます。
確かにおっしゃるとおり、お金持ちはいい医療を受けられて備蓄のできない人は何かというふうに考えられるのは当然でございます。しかし、私どもが提案しております備蓄という前提には皆保険制度が完全にカバーされて、しかもその医療の水準は今でもそうですけれども、より整備される。ですから、保険を持っていれば世界的に見てもいい医療を受けることに余り不自由を感じない。では、なぜそこに備蓄というようなことを考えるのかということになりますと、これはあくまでも社会保障の負担ということからもう一つ財源がないともたないのではないかという私どもの考え方からつくったものでございますので、当然それにはいわゆる公的保険でカバーするのには余りそぐわないもののメニューをここに多少書いてありますが、そういうものをしっかりと討議した上でそれに対してだけ使う。ですから、あくまでも基本は医療における皆保険制度を堅持して、それで国民がナショナルミニマムなどと言わないで、かなり世界に比べても誇れるような医療が享受できるという体制をつくりたい。きれいごとばかりと言われるかもしれませんが、そういうことをしていきたいと思っております。したがって、これは保険でもございませんし、要するに自分の財産の備蓄でございますから、制度上のリターンも当然ないわけですけれども、しかしそれは財産として残りますから、これは相互拠出して使う互助制度と違いますし、制度としての社会保障の積立方式というのとも違います。そういう意味で自立投資という考え方を持っておりますが、なかなかわかりにくいだろうと思いますので、また次の機会にもう少しいろいろと具体的にお話ししていきたいと思います。
それから、京極先生からのいろいろなお話ですけれども、1つ目は社会保険として自立投資というのは性質としてそぐわないというお話ですね。私どもは、いわゆる医療保険の世界からはこれは完全に離してあるわけで、医療保険の中にある一部負担金というのとは全く質が違う。医療という広い意味での財源調達という方法の中では確かに医療の中に入りますが、私は社会保険という中の話ではない。むしろこの制度をつくることによって、医療保険の中における現在行われている一部負担金というものを撤廃すべきだというふうに考えております。
それから、自立投資という概念で、総医療費の伸びを抑えることができるのかという話でございますけれども、総医療費の伸びを抑えるということは現時点では出てきていないと思います。むしろ総医療費は増えるだろうと思います。自立投資という問題は別にして、具体的に言えば現在の2000年の30兆は、2015年には59兆何千億になるということは先ほどから申し上げているように医療技術の伸びというようなこと、国民のニーズの伸びというようなことからして私は伸びるだろうと思いますし、そこに自立投資という概念を入れて医療費の節減につながるかということになるとはなはだ自信がありません。
しかし、その自立投資という概念を入れることによって医療保険が抱えていなければいけない、主にそういうものに対しての軽減ということはかなりできる。医療保険の制度そのものが軽くなるということは可能になるだろうと思います。すなわち、現在公的保険でカバーすべきではないという問題を外へ出して公的保険で見るべきだというものの中に入れていくという差引き勘定をしましても、公的保険の荷は軽くなると考えております。ただ、国民の負担に関しては、私はむしろ医療技術の進歩とともに増えていくと思っております。
それから、高齢者の負担から見て75歳以上の負担だけを軽減するということ自体に関する形ですが、先ほど申し上げましたように75歳の人たちに対しての措置として、私は社会保障の中で考えるべきではないかと思っておりますし、先ほど申し上げましたように70歳では財源的にもたないということからするとやはり75歳だろう。75歳の人も負担を全部同じくしろという御意見もおありになりますけれども、私はそれに対しては賛成ではありません。75歳以上は国費で見ていくということでいいんじゃないか。それで全体的に破綻を来すというのであれば別ですが、この中のシミュレーションをごらんいただきますと、一般医療のところから見ますと、家計の負担を抑え、多少事業主のところが伸びますけれども、全体的に率からいくとそれほどの伸びはないというふうに考えておりますので、こういう案を出したわけでございます。大体そんなところでございます。
【貝塚座長】どうもありがとうございました。
時間が予定より超過しておりますが、既に申し上げましたが、ほかに今後御意見がおありの方はまだ機会がございますので御発言いただきたいと思います。それから、これから先はここに書いていない話ですが、この有識者会議というのは普通の政府の審議会とちょっとニュアンスが違いまして、皆さんいろいろな立場から御自由に御発言いただいてやってきたということでございますが、先ほど総理大臣も言われましたけれども、そろそろ議論を集約する段階にきておりまして、今日お配りした資料の中で、これはまた次回以降ということになりますけれども、今まで少し抜けていた論点があるということで、これは今日お配りした資料の最後から多分4枚目から5枚目で「さらに議論を深めていただくべき事項」として、これはやや社会保障制度の制度論と非常に関係の深い積立方式をどういうふうに考えるかという話ですね。それから給付の水準の範囲、一体社会保障はどういう範囲をとるべきであるか。それからもう一つ、財源の調達は今もいろいろ御意見があったわけですが、医療についても社会保険方式か税方式かという問題で、もちろん問題提起はある程度あったんですが、まだ詰めていないところがあると思います。
それからあとはそこにございますが、2ページ目は皆年金皆保険というのを一体どう考えるべきか。医療はある程度その次の3ページに書いてございますが、今日御意見をいただきましたところと関係しております。それから給付の効率化、それから個人単位の話はもともと社会保障のシステムは世帯単位ではなくてむしろ個人単位を考えるべき時代にきたのではないかという意見をどう考えるか。ここを詰めていくと制度的には非常に難しい話なんですが、そこはある程度議論する必要があるんじゃないかということで、今後深めていく問題としてこういう点がまだ残っているということで、今日少し議論をいただく予定だったんですが、どうも時間がなくなりましたので、主として次回に「さらに議論を深めていただくべき事項」として、次回の議論の素材としていただきたいということでございます。
それから今後の話でございますが、今までの議論の推移からかなり議論の内容が煮詰まってきたわけですが、10月に入りましてからやはり報告書案というものを作成すべき段階にくると考えております。その段階では多分、何人かの委員の方に起草委員として報告書案の作成をお願いしたいと思いますが、それはまた後日いろいろ個別に御相談させていただきますけれども、9月14日に具体的な報告書の作成に入ることはそうなんですが、皆さん方の報告書をつくる前に基本的なスタンスについてやはり合意を得て、そして報告書案に入りたいと思いますので、私自身のごく簡単なメモをつくらせていただきまして、ある種の原則論をそこで議論していただいて、そこでおおよその方向性を、方向が定まらない部分もあるということも確認する必要があるのですが、その後で報告書案の作成に入るというふうにさせていただきたいと思いますが、次回おおよその方向性を示したメモをつくらせていただいて皆さんに御議論いただいて、その後で報告書の作成に入るということにさせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
【津島厚生省大臣】ありがとうございました。総理から先ほどごあいさつがございましたように、有識者会議としての取りまとめをひとつお願い申し上げたい。総理としても社会保障制度の再構築を大きな課題として今、取り上げておるところであるのでよろしくと言われたわけであります。
新内閣が成立いたしましてから短い臨時国会がございましたが、本会議におきましても予算委員会におきましても、この社会保障制度をどうするのかという議論が想像以上に多くございました。それは将来の社会保障制度、持続可能な制度が見えないではないかという国民全体の意識が反映をされているものだと思うし、先ほど総理が申されたことはそれを踏まえてのことであろうと思っております。そのような立場から私ども内々、官邸ともお話をしておりますのは、今度の取りまとめは非常に大事だし、できることならば1つは骨太の選択肢を国民に示すようにされたい。これを一つに無理に絞ってまいりますと、いろいろお考えもある。私は、社会保障制度というのは最後は国民が選択をするものだと思っております。そういう意味で、やはり骨太の選択肢が示せれば一番ありがたい。
それからもう一つは、これまで社会保障制度の議論はとかく給付と負担というものがばらばらに議論されていて、給付の側はいい話はみんな賛成になる。それで、最後に財政上の必要というような議論が出てきて負担論になるとみんな反対。これがこの議論の失敗につながってきたという反省を踏まえて、私は今度はできるならば皆様方に負担の方にも踏み込んでいただきたい。
以上、申し上げまして今後の先生方の御指導を心からお願い申し上げる次第であります。
【岩男委員】先ほどの質問に簡単に答えさせていただいてよろしゅうございますか。
京極委員の御意見には賛成ですけれども、その際には例えば保育サービスに対する負担の問題も合わせて考えなければいけないというふうに思います。
それから、中村委員と阿藤委員のコメントを両方一緒に申し上げたいと思いますけれども、私は介護だけではなくて、例えば先ほどお話をしたような男女共同参画社会にするために必要な育児、家事支援のために外国人が入ってきてもいいんじゃないかと思っておりますけれども、ただ、問題は実現可能性なんですね。つまり、日本の問題を考えるときに日本だけの都合で勝手に考えるわけにはいかなくて相手があり、例えばアメリカという可能性があり、カナダという可能性があり、オーストラリアがあるわけです。アメリカはH1Bのビザですと6年入れるわけですけれども、日本は3年なんです。日米で全く条件が違うわけですから、そういうときに日本も外国人労働者をと言っても、それは日本だけが勝手にこうであってほしいと言っているだけであって極めて非現実的だと思います。
それから産業界にもグローバルな雇用戦略というものがないことが、外国人労働者受け入れをむずかしくしています。例えばアメリカでH1Bのキャップを大幅に増やそうというような動きをしているのは、基本的にはIBMを始めとするIT関係の大企業がプレッシャーをかけてロビイ活動をしているということですので、その辺がない限りうまくいかないのではないか。日本が外国人労働者に十分魅力的かどうか疑問です。例えば、留学生10万人計画を立てておりますけれども、これも明らかに実現できないということがはっきりしておりますし、また21世紀懇で提案されているように、留学生で日本にいる人に働いてもらおう、あるいは永住権を与えようというようなことですが、現実には仕事ができるようになっているにもかかわらずそういう希望者で実際に許可になって日本に残るという人は年間3,000 人足らずなんです。ですから、こういう微々たる数しかないときに大きな期待をするというのはとても非現実的だというのが私の結論です。それから、石委員の御質問といいますか、私も非常に危機意識を持っておりまして、おばあさんが日本の社会保障費を食いつぶさないようにするためにはどうしたらいいだろうか。もっと言えばその予備軍として例えば今、離婚が増えているわけですけれども、生活保護を受けている20代、30代、40代辺りは圧倒的に女性が多いというような現実があるわけです。したがって、こういう人たちが自立した老後が送れるようにするにはどうしたらいいかということで、やはりしっかり働き、しっかり稼ぎ、保険料の負担ができ、そして果実も受け取ることができるような参画社会の実現がどうしても必要だというニュアンスで申し上げたんですが、ちょっと時間がなかったものですからその意味をきちんと御説明できませんでした。以上です。
【貝塚座長】どうも失礼しました。移民の問題は非常に難しい問題で、これは私の個人的な意見ですが、アメリカの社会と日本の社会というのはある意味で非常に成り立ちが違いまして、非常にいろいろな難しい問題があることはあるんですが、しかしその問題はやはりある意味で考えないと立ち行かない部分もあるということで、この点はまた今後議論していただきたいと思います。
本日は大変活発に御発言をいただきましてどうもありがとうございました。ここで閉会とさせていただきますけれども、次回の日程でございますが、9月14日は午後5時から開催いたします。今日お配りしました資料の「さらに議論を深めていただくべき事項」に沿って御議論いただきますし、それから先ほど申しましたように起草委員会を設置するということにさせていただきたいと思いますが、簡単な全体としてのメモですか。先ほど大臣も言われましたように骨太の皆さんの合意を、合意のないところも合意していただくということを含めて全体としての基本的な方向をそれで示して、あとは報告書を実際に書くということにさせていただきたいと思います。
その後の日程につきましては、10月2日と10月24日を予定しております。その際に、9月14日にどの程度審議がうまく進行するかどうかわかりませんけれども、早ければその際に起草委員からたたき台を提出いただくことになることを私個人としては希望しております。
それでは、一応本日の会議はこれで終わらせていただきまして、本日の会議の状況につきましては会議終了後、私の方から記者レクをさせていただくということにさせていただきます。
それでは、どうも本日は御多忙のところありがとうございました。