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総理官邸の正門を入って、右側には、「別館」と呼ばれている3階建ての建物がありました。1階には、総理や官房長官が会見を行う「記者会見室」と通称「永田クラブ」と呼ばれる官邸関連の「記者クラブ」が、2階には、内閣広報室の「報道担当室」と「官邸写真室」が、3階には「危機管理センター」と「情報集約センター」が入っていました。
特に「危機管理センター」と「情報集約センター」は、平成7(1995)年の阪神・淡路大震災の教訓を生かし新設されたものです。24時間体制で情報収集に取り組み、官邸の危機対応時の迅速な対応を可能にしました。
そもそも、「別館」の歴史をたどると、官邸完成当時に建てられた鉄筋平屋建ての「新聞記者控所」が始まりだったようです。戦後になって記者が増え、専用の記者会見室が必要になったため、昭和37(1962)年7月に鉄筋2階建ての「旧別館」が建てられました。現在の別館は、新官邸の建設工事の関係で「旧別館」が取り壊され、仮別館として、平成8(1996)年3月につくられました。まさに、時代のニーズに応えようとする総理官邸の歴史を映しているようでもあります。
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