第4回議事次第
資料3
討 議 参 考 資 料
1.郵政事業の機能
(検討手順)
- 経営形態の選択は手段であり、出発点では機能面からのアプローチをとるべきではないか。
- 三事業の狙いと、これまで果たしてきた役割を総括し、現状と比較・認識することが必要ではないか。
- 郵政三事業が本来掲げている事業目的は何か。
- 遂行度を測る指標に照らして過去の成果を判断する必要があるのではないか。(投資効果、人的資源管理、経常的事業活動、政策的支援)
- 郵政事業の問題点の明確化・事実関係の解明が必要ではないか(民業圧迫、イコールフッティング論、財投原資としての責任、運用能力等)。
1) これまでどのような機能を果たしてきたのか(成果と問題点)
○ 郵政事業が果たしてきた機能(成果)
- 郵便サービスをなるべく安い料金で、あまねく公平に提供。
- 郵便貯金を簡易で確実な貯蓄の手段として、あまねく公平に提供。
郵便為替、郵便振替を簡易で確実な送金の手段として、あまねく公平に提供。
- 簡易に利用できる生命保険を、確実な経営により、なるべく安い保険料で提供。
- その他以下のサービスを提供
公的なサービス(内容証明郵便、年金・恩給の支払い、国庫金の受払い等)
郵便局ネットワークの民間企業等への開放(ATM提携サービス、確定拠出年金制度への加入申込みの受付等)
社会福祉的サービス(障害者用郵便物の料金免除、寝たきり独居老人等への年金・恩給の配達等)
地域関連施策(ワンストップサービス、ひまわりサービス等)
地域振興施策(ふるさと小包等)
災害時のサービス(郵便料金免除、災害義援金の振替料金免除等)
○ どのような問題点があるのか
(民業圧迫論)
(金融資本市場への影響)
- 金融市場における郵貯・簡保の位置付けについてどう考えるか。
- 短期金融市場、国債市場等への金利面、流動性面での影響をどう捉えるべきか。
- 郵貯、簡保は、国債市場の安定に寄与しているのではないか。
(財投原資責任論)
- 財政投融資に必要な資金の吸収機関としての性格も強かったが、財投改革によってこの意義は薄れてきたのではないか。
- 資金が流れ込んでいる先を表裏一体として改善策を検討すべきではないか。
(事業体としての健全経営、効率化の問題)
- 郵貯は自主運用により金利リスク等を抱えることとなり、採算面で苦しくなるのではないか。簡保も採算維持が可能か。
- 定額貯金は維持できるか。
- 現在のコスト・パーフォーマンスはどの程度改善されるべきか。
- 静学的、動学的に郵政事業のユニバーサルサービスは効率的か。
(事業の透明性の問題)
- 情報開示を通じて市場の不確実性増大を回避するよう努めるべきではないか。
2) 今後必要とされる機能(サービス)は何か
(事業分野別の検討)
- 郵政三事業または郵便局が提供するサービス・機能のうち、どの機能・サービスが民間には期待されず、社会的に供給すべきものは何か。
- 21世紀の時代背景に合致した三事業毎の方向付けを行うべきではないか。(事業の範囲、規模、形態、ガバナンスのあり方、人の問題)
【郵便サービス】
- 郵便事業のサービスはどのレベルまで確保すべきか。
- 郵便には、国家意志を国民に伝える最終的な行政手段や人権に配慮した通信手段であるという側面があるのではないか。
【貯金・保険サービス】
(個人への基礎的金融サービス)
- 郵貯、簡保についてユニバーサルサービスは必要か。
- 郵貯、簡保については、国家が、最低限の生活保障や生活設計を保証しているものという側面があるのではないか。
- 少額貯蓄、簡易な保険として過大すぎないか。
(財政政策、金融政策との関係)
- 郵貯・簡保は経済活性化の観点から問題ではないか。
- 郵貯・簡保の過大な資金が国民経済に引き起こす非効率の現状を把握すべきではないか。
- 郵貯、簡保が現在・将来の財政政策・金融政策において果たす役割を評価すべきではないか。
- 郵貯を国債ファンド的なものに改組することが現実的ではないか。
(財投、特殊法人改革との関係)
- 財投の持つ意味と郵貯、簡保との関係をどう考えるか。
- 財投改革、特殊法人改革、民間金融機関の不良債権処理を進めるにあたり、経営が安定した公的金融機関が不可欠ではないか。
【郵便局ネットワーク】
- 過疎地のライフライン(公的機能、福祉的役割等も含む)としての郵便局の存続は必要か。
- 郵便局ネットワークはユニバーサルサービスか。
- 利用者(高齢者、地方在住者を含む)利便の観点
- 公共サービスにおける国民の利便性の分析を行うべきではないか。
- 利用者の利益・不利益、便・不便を確認しながら議論すべきではないか。また、郵政事業の福祉的役割およびジェンダー的視点を検討すべきではないか。
- 経済合理性、効率的な資源配分、国民負担(コスト)の観点
- 公共サービスにおける国民の利便性と経済合理性を三事業別に分析、把握すべきではないか。
- 経営環境の変化(情報技術革新、グローバル化など)の観点
- 事業環境の変化にイノベーティブに対応する必要があり、経営の自由度(とそれに伴う責任)の拡大が不可欠ではないか(動的な観点でみた効率化が重要)。
2.郵政事業の経営形態
1)官民の役割分担をどう考えるか
- 官が行うべき事業と民に委ねるべき事業を区分する基準
- 「民間でできるものは民間に任せる」という考え方によるべきではないか。
- 今後事業を国営および国有で行うとき、今後、わが国はいかなる原則で行くのかを検討すべきではないか。
- 官が行うべき事業と民に委ねるべき事業を区分する基準は、公共性があるか否かではなく、業務の達成度合いを計測できるかどうか(立証可能性)にあるのではないか。郵政三事業は、その成果が立証可能性の高いものばかりであり、国営でなければならない理由はないのではないか。
- 事業の担い手とコスト負担のあり方
○ 事業の担い手
- 「民間でできるもの」は何で、「民間ではできないもの」とは何かについての議論が必要ではないか。
【郵便サービス】
- 新規参入事業者はユニバーサルサービスの義務を負うか。
- 諸外国でもユニバーサルサービス義務は一の事業体に課されているのではないか。
【貯金、保険サービス】
- 郵貯、簡保は民業の補完に徹するべきではないか。
- 官は民の補完にとどめるのではなく、国民によりよいサービスが提供されるよう、民営化して自由にネットワークを生かすようにするべきではないか。
- 諸外国においては、公的主体が関与することにより個人に対する金融サービスの提供を確保しようとする動きも見られるのではないか。
○ コスト負担のあり方
(サービス維持のためのコスト負担)
- ユニバーサルサービス維持のためのコストを何らかの形で負担するか。
- 民営化した場合には、過疎地の郵便サービス提供のため、外部委託制度の活用や国庫による外部補助が必要になるのではないか。
(費用便益評価)
- 「民に出来ず、官にしかできないこと」の費用・便益評価を行う必要があるのではないか。
(注) この資料は、これまでの会合で出された意見、検討すべき論点に関し御提出いただいた意見及び総務省の説明を、とりあえず取りまとめたもの。