第8回財政構造改革会議における内閣総理大臣発言要旨

平成9年6月3日(火)
第8回財政構造改革会議

1.当財政構造改革会議におきましては、本年1月の会議の設置に始まり、延べ5カ月にわたり、集中的に深度のある議論を行い、その集大成として、本日、ここに「財政構造改革の推進方策」がとりまとめられました。本方策の取りまとめに至るまで、皆様方より、国政全般ないし財政に関する豊富な知識と御経験をもとに、数多くの貴重な御提言をいただいてまいりました。 昨年12月の財政健全化目標の閣議決定でも述べられているとおり、21世紀に諸外国に例を見ない超高齢化社会を迎えようとしている現在、今のままの財政構造を放置し、いたずらな財政赤字の拡大を招けば、我が国の経済・国民生活が破綻することが必至であります。このような状況を踏まえ、皆様からは、21世紀の活力ある経済社会の構築のために何をしなくてはならないのかといった観点から、真摯な御議論をいただいてまいりました。改めて厚く御礼申し上げる次第であります。

2.私は、当会議における我々の最終的な目標は、「財政再建方策の決定版」を作成することにあるということを、これまで機会を捉えて申し述べてまいりました。 本日取りまとめられた方策は、各歳出について文字通り一切の聖域を設けず、実効性のある財政構造改革の方向性を示した、まさに「財政再建方策の決定版」と呼ぶに相応しいものとなっていると考えており、内閣の最重要課題である「六つの改革」の試金石である財政構造改革につきまして、強力かつ明確な方向性を打ち出すことができたと考えております。

3.しかしながら、本方策の取りまとめに至るまでには、当会議として国民の皆様方に行政サービスの低下などをお願いしなければならないということで、苦悩に満ちた選択を迫られ、また、私自身といたしましても、当会議より御一任いただいた、量的縮減目標の設定に当たりましては、ギリギリの決断をせざるを得なかったところであります。このような厳しい決断を要する取りまとめを本日とり行うことにより、来年度予算一般歳出の伸びを前年度比マイナスとする目処を立て、また、2003年の財政健全化目標達成への軌道に乗せる財政運営が可能になるものと考えております。

4.本方策につきましては、平成10年度予算の概算要求をはじめ、それ以降の財政運営に反映させていくこと、又、本方策を受けて財政構造改革のための法律案を取りまとめ、できるだけ早期に国会に提出する作業も残されており、皆様には、これまで同様、大所高所の観点から、格段の御協力を賜りますようお願いいたします。

以上、簡単ではございますが、私の御挨拶とさせていただきます。皆様、どうもありがとうございました。