9 法人間配当

項目
論点・意見
法人間配当

1 現行制度の概要(法法23、法令19〜22)

  • 特定株式(25%以上保有)の配当は、全額益金不算入。その他の株式は、80%益金不算入。
  • 公社債投信以外の証券投資信託の収益の分配は、40%(80%×1/4)、外国株投資信託は20%(80%×1/4)が益金不算入。短期保有株式には不適用。
  • 負債利子の控除あり。ただし、長期借入金、社債の利子等は、配賦対象外(特定利子)。

2 趣旨・沿革

  • 法人株主の受取配当についてもその税負担の調整を行うための仕組み(昭和61年10月「税制の抜本的見直しについての答申」)
  • 負債利子の控除は、税負担回避(受取配当は益金不算入、借入金利子は損金算入となり、他の所得を減少)を避けるためのもの。
  • 昭和25年にシャウプ勧告を受けて導入。昭和63年の改正で益金不算入割合を80%に引下げ。
[資産運用としての株式投資]
  • 株式の持合いには変化がみられてきており、益金不算入割合は100%に戻すべきではないか。
  • 無差別に受取配当を益金不算入とすると、投資型の大企業を利することになるのではないか。
  • 企業支配株式以外の株式については、持合いないしは一種の資産運用であり、この実態は基本的に変わらないものと考えられることから、現行制度は基本的に維持するが、課税ベースを拡大する観点から益金不算入割合の更なる引下げを検討する余地があるのではないか。
  • 受取配当益金不算入制度は、法人税の課税根拠に係わる問題であり、法人税の本質論及び株主の所有形態の相違(上場・非上場)と併せ、税負担の適正化という視点から望ましい方式を検討する必要があるのではないか。
  • 特定株式の保有割合を見直すべきではないか。

[負債利子控除]

  • 経営形態に対して中立性を阻害している負債利子控除制度は廃止すべきではないか。
  • 負債利子控除制度は基本的に維持すべきであり、また、特定利子も他の負債の利子と区別することなく、受取配当から控除することとすべきではないか。
  • 例えば、社債は、資金調達の目的を明確に持って発行されるが、調達された資金は、実際にはいろいろなものに使われているのが実情であり、これを特定利子に含めているのは問題ではないか。

[外国株投資信託]

  • 外国株投資信託については、信託財産の殆どを外国株式等で運用していることから、本制度の対象から除外すべきではないか。


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