公益法人等課税関係資料(国税関係)目次

1. 公益法人等の範囲

2. 公益法人等の数(平成6年12月末調べ)

3. 公益法人等の申告状況(平成5年度)

4. 公益法人等に対する法人税の課税制度の概要

(付1)収益事業の範囲

(付2)法人種類別法人税率の推移

5. 今後の税制のあり方についての答申(抄)

6. 協同組合等の課税状況(平成5年度)

「参考」

1. 主たる公益法人の設立規定等

2. 主たる公益法人の会計(未定稿)

3. 主要国の公益法人等に対する課税(未定稿)


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1. 公益法人等の範囲


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2. 公益法人等の数(平成6年12月末調べ)

民法34条法人 25,906件(10.2%)
学校法人 7,488件(3.0%)
社会福祉法人 14,502件(5.7%)
宗教法人 183,897件(72.6%)
その他 21,363件(8.5%)
合計 253,156件(100.0%)


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3.公益法人等の申告状況(平成5年度)

(国税庁調べ)
項  目
申告件数(件) 所得金額(億円)





民法34条法人 7,681 1,586
学校法人 1,097 78
社会福祉法人 270 25
宗教法人 10,584 436
その他 1,906 61
合計 21,538 2,186

(注)
 平成5年2月1日から平成6年1月31日までの間に終了した事業年度についての計数である。


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4. 公益法人等に対する法人税の課税制度の概要

公益法人等の範囲 財団法人、社団法人、宗教法人、学校法人など
課税対象  収益事業から生ずる所得に対してのみ課税される。
(注)収益事業の範囲は、物品販売業等33業種を政令で規定
適用税率  27%の軽減税率 (参考)基本税率:37.5%


(注)
金融資産収益(利子・配当等)についても収益事業部門に属するもののみ課税

法人税基本税率 37.5%
「軽減税率」
  中小法人(所得800万円以下部分)
  協同組合等
  公益法人等

28%
27%
27%

寄附金に係る特例  公益法人等の寄附金の損金参入限度額は、収益事業から生ずる所得の27%(学校法人、専修学校を設置する準学校法人及び社会福祉法人については50%と年200万円のいずれか多い額)とされており、また、収益事業部門から公益事業部門への支出は、寄附金とみなすものとされる。


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(付1)収益事業の範囲

   収   益   事   業   
1物品販売業            12出版業          25美容業
2不動産販売業           13写真業          26興行業
3金銭貸付業            14席貸業          27遊技所業
4物品貸付業            15旅館業          28遊覧所業
5不動産貸付業           16料理店業その他の飲食店業 29医療保健業
6製造業              17周旋業          30洋裁、和裁、着物着付け、編物、手芸、料理、理容、美容、茶道、
  (電気、ガス又は熱の供給業及び 18代理業            生花、演劇、演芸、舞踊、舞踏、音楽、絵画、書道、写真、工芸、
  物品の加工修理業を含む。)   19仲立業            デザイン(レタリングを含む。)、自動車操縦又は一定の船舶操縦
7通信業              20問屋業            (技芸)の教授を行う事業又は入試、補習のための学力の教授若し
8運送業              21鉱 業            くは公開模擬学力試験を行う事業
9倉庫業              22土石採取業        31駐車場業
10請負業             23浴場業          32信用保証業
11印刷業             24理容業          33無体財産権の提供等を行う事業
上記の収益事業のうち、その業務が法律の規定に基づいて行われる等特に公共・公益的な一定の事業は収益事業から除外している。

(備考)

  1. 次に掲げる事業は、事業の種類を問わず収益事業から除外している。
    (1)身体障害者及び生活保護者等が従業員の2分の1以上を占め、 かつ、その事業がこれらの者の生活の保護に寄与しているもの。
    (2)母子福祉団体が行う事業で、母子福祉資金等の貸付期間内に 行われるもの及び公共施設内において行われるもの。
  2. 収益事業の範囲については、順次その拡大が行われてきている が、昭和25年度税制改正以降追加された収益事業は下のとおりで ある。

年度 追加事業
32 不動産貸付業、医療保険業、技芸教授業
33 美容業
40 不動産販売業
43 駐車場業
51 信用保険業
53 公開模擬学力試験を行う事業
56 技芸教授業(着物着付け、船舶の操縦の追加)
旅館業及び不動産貸付業(範囲拡充)
59 無体財産権の提供等を行う事業
席貸業(範囲拡充)
技芸教授業等(絵画、書道、写真、工芸、デザインの追加。
入試等のための学力の教授の追加)


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(付2)法人種類別法人税率の推移

年度
25

27

30

33

40

41

45

49

56

59

60

62


2
基本税率(A)
(普通法人に対す
る税率)

中小法人に対(B)
する軽減税率

((A)-(B))

公益法人等及
び協同組合等(C)
に対する軽減
税率

((A)-(C))
35



-


(-)


-



(-)
42



-


(-)


35



(7)
40



35


(5)


30



(10)
38



33


(5)


28



(10)
37



31


(6)


26



(11)
35



28


(7)


23



(12)
36.75



28


(8.75)


23



(13.75)
40



28


(12)


23



(17)
42



30


(12)


25



(17)
43.3



31


(12.3)


26



(17.3)
43.3



31


(12.3)


28



(15.3)
42



30


(12)


27



(15)
40



29


(11)


27



(13)
37.5



28


(9.5)


27



(10.5)

(注)

  1. いずれも留保分に対する税率を示したもの。中小法人(資本金1億円以下)に対する軽減税率は、年所得800万円以下の部分について適用される。
  2. 特定の協同組合等については、一定の要件に該当する事業年度(物品供給事業に係る収入金額の総収入金額に占める割合が50%超、組合員数が50万人以上、かつ、店舗売上高が1,000億円以上である事業年度)にあっては、所得10億円を超える部分について30%の税率が適用される(昭和63年12月改正:平成元年度以降適用)。


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5. 今後の税制のあり方についての答申(抄)

「公正で活力ある高齢化社会」を目指して

平成5年11月19日 税制調査会

第二 個別税目についての検討
 一 所得課税
 II 法人所得課税
 4. 中小法人、公益法人等、赤字法人

 (2)公益法人等
宗教法人、学校法人等の公益法人等については、その営む事業が一般法人の営む 事業と競合する場合があることから、その収益事業から生ずる所得に対しては課税 されている。公益法人等に対する課税の適正化については、軽減税率、収益事業の 範囲、金融資産収益に対する課税のあり方、寄附金の損金算入限度額の特例といっ た点について、その活動実態等を踏まえ、検討していく必要がある。
 なお、公益法人等の中には、その活動について世論の批判を受けているものもあるが、公益法人等の活動そのものについては、一義的には主務官庁による適正な指 導、監督に期待したい。


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6. 協同組合等の課税状況(平成5年度)

区分 法人数 所得金額
農協・同連合会

7,466
億円
7,808
消費生協・同連合会 1,000 628
中小企業等協同組合
(企業組合を除く)
24,921 1,348
漁業生産組合、
漁協組・同連合会
3,299 321
森林組合・同連合会
生産森林組合
4,261 126
その他 16,895 7,851
合計 57,842 18,083

(注)

  1. 資料は、国税庁「税務統計年報」による。
  2. 平成5年2月1日から平成6年1月31日までの間に終了 した事業年度についての計数である。


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「参考」
1. 主たる公益法人の設立規定等

項目 社団・財団法人(民法34条法人) 学校法人(私立学校法) 社会福祉法人(社会福祉事業法) 宗教法人(宗教法人法)
設立 ・主務官庁の許可(民法34) ・所轄庁(文部大臣又は都道府県知事)の認可(私立学校法31) ・所轄庁(都道府県知事又は厚生大臣)の認可(社会福祉事業法30) ・所轄庁(都道府県知事又は文部大臣)による規則の認証(宗教法人法14)
監督・権限 ・主務官庁が監督(民法67)
・監督上必要な命令をすることが可
・職権により法人の業務及び財産の状況の検査可
・所轄庁は私立学校の設置廃止等の認可及び学校閉鎖命令の権限を有する(私立学校法5)。
・所轄庁は教育の調査等に関する報告徴収(私立学校法6)
・所轄庁が監督(社会福祉事業法54)
・業務又は会計の状況に関する報告徴収
・業務及び財産の状況の検査
・事業停止命令        等
 
解散命令等 ・主務官庁による設立許可の取消(民法71) ・所轄庁による解散命令有り(私立学校法62) ・所轄庁による解散命令有り(社会福祉事業法54)  裁判所は、著しい公共の福祉の侵害等一定の事由があると認めたときは、所轄庁等の請求により解散を命ずることができる(宗教法人法81)


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2. 主たる公益法人の会計(未定稿)

項目 社団・財団法人(民法34条法人) 学校法人(私立学校法) 社会福祉法人(社会福祉事業法) 宗教法人(宗教法人法)
財務書類の作成・備付  設立の時及び毎年初3月内(事業年度
を設けているときは事業年度終了のと
き)に財産目録を作成し事務所に備え
置かなければならない(民法51)。
・設立の時及び毎会計年度(4月から3
月)終了後2月以内に財産目録、貸借対
照表及び収支計算書を作成し、事務所に
備え置かなければならない(私立学校法
34、47)。
・設立の時及び毎会計年度(4月から3
月)終了後2月以内に事業報告書、財産
目録、貸借対照表及び収支計算書を作成
し、事務所に備え置かなければならない
(社会福祉事業法33、42)。
・設立の時及び毎会計年度終了後3月
以内に財産目録を作成し、事務所に備
えなければならない(貸借対照表又は
収支計算書を作成している場合には、
これらを含む。)(宗教法人法25)。
会計監査 ・定款、寄付行為又は総会の決議により
1人又は数人の監事(財産状況の監査等
を行う。)を置くことができる(民法58
)。
(注)監事は規定上は任意の設置機関で
  あるが、これを置かない定款、寄付
  行為等は認めないこととされている
  。
・監事(財産の状況の監査等を職務とす
る。)を2人以上置くことが必要(私立
学校法35)。
・監事(財産の状況の監査等を職務とす
る。)を1人以上置くことが必要(社会
福祉事業法34)。
・監事の設置は義務づけられていな
い。宗教法人の事務(財産の管理、決
算の承認も含まれる。)は、責任役員
の定数(3人以上)の過半数で決する
こととされている(宗教法人法18、
19)。
財務書類の所轄庁への届出 ・主務官庁に対し3月以内に事業報告
書、収支決算書及び財産目録等を提出し
なければならない(各府省令)。
・補助金の交付を受ける学校法人は、文
部大臣の定める基準に従い会計処理を行
い、貸借対照表、収支計算書その他の財
務計算に関する書類を作成し、収支予算
書とともに所轄庁に届けなければならな
い(私立学校振興助成法14)。
 なお、補助金が寡少で所轄庁の許可を
受けたときを除き、特定の事項につき公
認会計士又は監査法人の監査報告書を添
付する。
・毎会計年度終了後3月以内に現況報告
書(貸借対照表、収支計算書を添付)を
所轄庁に提出しなければならない(社会
福祉事業法施行規則6)。
なし
会計基準 ・「公益法人会計基準」が定められてお
り、この基準に従った会計処理が必要
(指導監督基準)
・収支予算書
・会計帳簿
・計算書類(収支計算書、正味財産増減
 計算書、貸借対照表及び財産目録)
・「学校法人会計基準」(46.4.1)文
部省令第18号)
 補助金の交付を受ける学校法人のほか
専修学校、各種学校のみを設置する準学
校法人についても、この基準に従って会
計処理を行うこととなっている。
・社会福祉法人の会計処理の標準として
「経理規程準則」が定められ、それぞれ
の法人がこの準則に準じて会計処理を行
うこととされている(厚生省通知(社施
第25号))。
・会計処理基準については、特に明ら
かにされたものはない。なお、文化庁
宗務課では「宗教法人備付書類及び帳
簿様式令」、「予算書・収支計算書の
収支科目一覧表」、「会計帳簿のひな
型」等を参考に示している(「宗教法
人実務研修会」資料)。


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3. 主要国の公益法人等に対する課税(未定稿)

日本 アメリカ イギリス ドイツ フランス
収益事業又は 
非公益関連事業
軽減税率(27%)で課税 通常の税率(35%)で課
通常の税率(33%)で課
通常の税率(45.15%)
で課税
通常の税率(36 2/3%)
で課税
みなし寄付金 あり なし なし なし なし
本来業務に係る
金 融 収 益
非課税 非課税 非課税 非課税 原則軽減税率で課税
課 
税諸
庁表
へ等
のの
財提
務出
一般 収益事業を営む公益法人
等について、非収益事業
に係るものを含めて「財
務諸表」を提出
年次報告書を提出 - 税務署が3年毎に定期
検査を実施
-
宗教
団体
同上 - - 同上(注4) -

(注)

  1. 主要国でも、宗教法人については、税制上の取扱いにおいて、基本的に「公益に関する団体」の一つとして位置づけられており、宗教法人のみを厳しく取扱っている国はない。
  2. 日本では、「公益法人等は」、民法34条に基づき設立された財団法人・社団法人及び学校法人、宗教法人、社会福祉法人等を指す。
  3. アメリカでは、法律上は、宗教団体についても課税庁の事前審査が必要であるが、実務上は不要とされている。
  4. ドイツでは、公認宗教(カトリック、プロテスタント、ユダヤ教)以外の宗教団体については、課税庁の事前審査及び定期検査の対象となる。
  5. イギリスでは、国教会、既成宗教(非国教派プロテスタント、カトリック、ユダヤ教等)を除き、慈善団体については、慈善団体委員会による事前審査及び慈善団体委員会への年次報告書の提出義務がある。


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