第7回日中企業家及び元政府高官対話(日中CEO等サミット)における岸田総理ビデオメッセージ

更新日:令和3年12月21日 総理の指示・談話など

 内閣総理大臣の岸田文雄です。本日、日中CEO等サミットが盛大に開催されますことに、心よりお祝い申し上げます。東京で中国の皆様をお迎えできなかったことは残念ですが、東京と北京をオンラインでつなぐ形で実現したことを嬉(うれ)しく思います。
 福田康夫元総理、十倉雅和(まさかず)経団連会長、曾培炎(そ・ばいえん)中国国際経済交流センター理事長始め、日中経済界の皆様の御尽力に敬意を表します。

 日中国交正常化の立役者の一人である大平元総理は、50年前の国交正常化直後に、日本と中国は、近いようで遠い国であり、大晦日(おおみそか)と元旦の関係に例えました。また、国と国との付き合いには、ルールとフェアプレーの精神が必要であり、それを互いに大切にしなければならない、とも述べました。この言葉は、今も変わらず重要な意味を持っていることを実感しています。
 日中関係は、両国のみならず、地域や国際社会全体にとってますます重要になっています。同時に、日中両国への期待も高まっており、共に責任ある大国として共通の諸課題に取り組まなければなりません。

 私は、就任直後に、習近平国家主席と電話会談を行いました。私の方から両国間の懸案を率直に提起し、その上で、こうした問題も含めて今後対話を重ねていきたい旨伝えました。また習主席との間で、様々な共通の課題について協力していくことで一致いたしました。
 こうした考えに立って、私は、国交正常化50周年に当たる来年を契機に、建設的かつ安定的な日中関係を共に構築していかなければならないと述べました。習主席からは、賛意とともに、日中関係を発展させていくことへの意欲が示されました。また、習主席とは、両国間の経済・国民交流を後押ししていくことで一致しました。
 日中関係において、経済の重要性は言(げん)を俟(ま)ちませんが、日中経済関係の更なる深化には、知的財産保護の強化、強制技術移転や市場わい曲的な産業補助金等の是正を始めとする、中国市場の開放や公平、公正なビジネス環境の構築が必要です。
 日中の経済界が直接対話を行う日中CEO等サミットは、私と習主席との共通認識とも方向性が一致し、大変時宜を得たものです。お互いに様々な主張があろうかと思いますが、相互に率直に議論し、課題を乗り越えることで、更なる協力を結ぶ場としていただきたいと思います。

 また、本日は、気候変動や地域経済連携といった地域・国際的なテーマについても議論されると伺っています。
 国際社会において気候変動は、必ず解決すべき喫緊の課題となっています。一方で、気候変動は、新しい消費や市場を生み出す膨大な成長のチャンスでもあります。日中の経済界が協力し、グリーンという新たなビジネスに果敢に挑み、国際社会に貢献しながら経済の好循環を生み出す。こうした経済交流が活発に議論されることを期待いたします。
 来年1月1日にはRCEP(地域的な包括的経済連携)協定が発効します。経済界の皆様にその効果を実感していただくためには、締約国による協定上の義務の履行を含む着実な運用が不可欠です。地域経済・国際経済の更なる活性化に向け、日本は、自由で公正な経済秩序の構築に向けた取組を、私のリーダーシップで進めることをお約束いたします。中国も、ビジネス環境の改善を進め、世界経済やグローバル企業のために一層力を尽くしていただくことを期待いたします。

 世界第2、第3の経済大国である日中両国の経済界の皆様の動向には、世界が注目しています。今は、コロナによって往来が制限される状況ですが、日中のビジネス交流を絶やしてはなりません。本日の議論をきっかけとして両国経済界の交流が一層促進されることを祈念し、私の御挨拶といたします。御静聴ありがとうございました。

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