日本取引所グループ大納会

更新日:令和7年12月30日 総理の一日

 令和7年12月30日、高市総理は、都内で開催された日本取引所グループ大納会に出席しました。

 総理は、挨拶で次のように述べました。

「皆様、こんにちは。内閣総理大臣の高市早苗でございます。日本取引所グループ大納会にお招きを賜り、誠にありがとうございます。
 本年締めくくりの日に、サッカー日本代表監督の森保一(もりやす はじめ)さんと御一緒させていただくことができて、とてもうれしく存じます。
 来年はサッカー、ワールドカップの開催年でもございます。私は、普段テレビなどでスポーツを観戦するときには、虎のマークがついた縦じまのユニフォームを着て応援しておりますけれども、来年は縦じまをサムライブルーに着替えて、森保監督率いるサッカー日本代表を応援したいと思っております。
 さて、今年一年を振り返りますと、日本経済にとっても、私自身にとっても、大変記憶に残る年であったと思います。
 高市内閣では、『責任ある積極財政』の考え方の下、戦略的な財政出動を行うことで、事業収益が改善し、勤労者の所得の増加につながる結果、消費マインドも改善し、更に事業収益が向上するというこの好循環を生み出す、『強い経済』の構築を目指しております。
 内閣発足後すぐに、『日本成長戦略本部』を立ち上げ、17の戦略分野と8つの分野横断的課題を確定しました。この17の戦略分野につきましては、来年の夏までに複数年度の財源フレームに基づく枠組みや、大胆な『投資促進税制』、官公庁による調達、規制改革といった需要創出・拡大策を含む『官民投資ロードマップ』を策定いたします。
 また、成長戦略を加速させていくためには、金融の力が必要です。資産運用立国に向けた貯蓄から投資への取組の成果をいかして、その実現に向けて、更に推進・発展させてまいります。このため、来年の夏までに、日本経済と地方経済の潜在力を解き放つための新しい戦略を策定し、官民連携で取り組んでまいります。
 日本のサッカー選手が、世界のサッカー市場で活躍することによって、日本のサッカーが世界のファンから注目を浴びているように、日本の供給構造を強化し、世界の投資家が信頼を寄せる我が国経済を実現することで、世界の資本が我が国に流れ込む好循環を生み出してまいります。
 今年の株式市場を振り返りますと、年央までは物価高、人手不足、さらには米国の関税措置などの世界経済の不安定さに押され気味でしたが、後半は、日本企業の底力や政策支援も相まって、日経平均株価は史上初めて5万円の大台を突破し、見事な逆転劇を見せてくれました。これは、日本の底力を信じて、絶対に諦めない決意を持って、果敢に働いてこられた日本の皆様の成果であり、私自身が、総裁選挙より貫いてきた姿勢と重なり合うものを感じています。
 強い経済を実現する上で、金融資本市場の役割、そして、世界有数の証券取引所である東京証券取引所の役割は極めて重要です。東京証券取引所におかれましては、市場改革やコーポレートガバナンス改革など、上場企業の企業価値向上に向けた取組を推進しておられます。こうした取組により、世界の投資家から信任を寄せられるマーケットとしての地位が更に高まり、その結果として史上最高値の株価につながったと考えております。
 東京証券取引所、ひいては日本の金融資本市場が、ここにお集まりの市場関係者の皆様の更なる御尽力により、より一層魅力的な市場となるよう、取組を進めていただくとともに政府としても、こうした皆様の取組を全力で後押ししてまいります。
 今年の締めくくりとして申し上げます。『来年のワールドカップの、サムライブルーの活躍』とかけて、『高市内閣の働き振り』と解く、その心は、『日本のために、最後まで諦めず、走って・走って・走って・走って・走り抜いて、勝利を勝ち取ります』。よろしくお願いします。
 こうした日本の各界の方々の御活躍により、我が国の証券市場、ひいては経済が、強く、明るく、豊かなものとなり、新しい年が、国民の皆様にとって、今年よりもっと良い年になることを確信しております。
 結びに、本日御列席の皆様方の御多幸と御健康を心よりお祈り申し上げますとともに、来年、そしてそれ以降も、日本の金融資本市場がますます発展することを祈念いたします。誠にありがとうございました。そして本年一年、お疲れ様でございました。ありがとうございます。」

歴代の総理の一日