エネルギー強靱化に関するAZEC+オンライン首脳会合についての会見

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 ※速報版

【高市総理冒頭発言】

 本日15時より、16時5分まで、「エネルギー強靱(きょうじん)化に関するAZEC+オンライン首脳会合」を開催いたしました。本会合は、現下の中東情勢を踏まえ、エネルギーや重要物資のサプライチェーンの強靱化に向けて、深刻な懸念を共有するアジアの国々と協力を進めることを目的として日本が主導して開催いたしました。フィリピンのマルコス大統領、マレーシアのアンワル首相、シンガポールのウォン首相、タイのアヌティン首相、ベトナムのフン首相、東ティモールのラモス=ホルタ大統領、バングラデシュのラーマン首相、韓国の金民錫(キム・ミンソク)国務総理を始め、多くの方々に御参加をいただきました。また、今次開催の会合の内容を踏まえた議長声明を発出しました。
 現在、政府は、国民の皆様の命と暮らしを守るべく、エネルギーや重要物資の安定供給に万全を期して、様々な施策に取り組んでいるところでございます。同時に、我が国は、アジア各国とサプライチェーンなどを通じて密接に結びついており、相互に依存する関係にございます。例えば、人工透析患者に用いる器具や、手術に必要な廃液容器や手袋といった医療物資は、アジアの国々からの供給に頼っております。アジアの燃料供給不足や、サプライチェーンの停滞は、こうしたアジアから日本への医療物資の調達に支障をきたし、我が国の経済社会にも大きな悪影響を及ぼします。こうした観点から、本日、私からは、域内のサプライチェーン強靱化を目的に、「アジア・エネルギー・資源供給力強靱化パートナーシップ」、通称「パワー・アジア」を発表いたしました。これは、アジアにおける原油・石油製品等の調達やサプライチェーン維持のための融資など、緊急対応への協力に加えまして、アジア域内の原油備蓄日数の拡大に向けた、備蓄放出制度の構築や、備蓄タンクの建設・利用の協力、重要鉱物の確保、バイオ燃料といったエネルギー源の多様化、省エネへの取組を通じた産業の高度化など、構造的対応に取り組むため、金融面での協力などを行うものでございます。
 日本は、中東情勢により苦境に陥った国へ石油を単に提供するといった関係ではなく、アジア各国とともに、強靱なエネルギー・重要鉱物サプライチェーンを構築することで、アジア全体が強く、豊かになれる道を歩んでまいります。原油の調達は平時においても、巨額の資金力、すなわち信用が求められます。原油価格が高騰する今、多くの国や企業が、原油調達に求められる信用力の不足に直面しています。今回の金融面での協力では、これも補うことができるようにいたします。協力の総額は約100億ドルでございます。アジア諸国の原油や石油製品の調達に換算しますと、最大で約12億バレル、ASEAN(東南アジア諸国連合)の約1年分の原油の輸入に相当します。こうした協力を通じまして、アジア各国のサプライチェーンを支えることが、そのまま日本経済の強化にもつながります。
 こうした取組は、エネルギー安全保障、経済成長、脱炭素化の同時実現を目指すアジア・ゼロエミッション共同体、つまりAZECに、経済・エネルギー強靱化の視点を加えて進化させていくことにつながります。本日、これを「AZEC2.0」ということで進化させることで合意をいたしました。アジアの国々とともに、エネルギーの安定供給と、サプライチェーンの強靱化に取り組み、この「パワー・アジア」は、まさに高市政権が掲げるFOIP(自由で開かれたインド太平洋)の具現化でもあります。引き続き、平和と繁栄をつくる「責任ある日本外交」を展開してまいります。私からの報告は以上でございます。

(記者)
 読売新聞の高橋です。先ほどのAZECの会合において、各国の首脳からは日本に対して、原油を融通してほしい、そういった発言はありましたでしょうか。また、改めて現時点での総理のお考えを教えてください。

(高市総理)
 外交上のやりとりについては、お答えを控えさせていただきます。今回発表したアジアとの新たなパートナーシップというのは、日本の備蓄原油を融通するというものではなく、国内の需給への悪影響というのは一切ございません。日本とアジア諸国は、協調して原油などの確保を行うものでございます。いずれにしましても、日本は中東情勢によって苦境に陥った国に、石油を単に提供するといった関係ではなく、アジア各国と共に、強靱なエネルギー、重要鉱物サプライチェーンを構築するということで、アジア全体が強く豊かになれる、そういう道を歩んでまいるつもりでございます。

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