※速報版
(記者)
毎日新聞の井村と申します。よろしくお願いいたします。非核三原則についてお伺いいたします。与党内で非核三原則について見直しを求める声があるほか、官僚からは核をめぐる議論についてタブーなき議論をとの発言もありました。一方、被爆者や被爆地からは、唯一の戦争被爆国として世界に誤ったメッセージを送ることになるとの懸念の声が上がっています。総理は、非核三原則を将来にわたり堅持するお考えでしょうか。また、非核三原則の堅持と核兵器廃絶を求める被爆者や被爆地の声をどのように受け止めていますか。
(高市総理)
ありがとうございます。まず、政府としては非核三原則を政策上の方針として堅持しております。その上で、人類に多大な惨禍をもたらし得る核兵器が将来二度と使用されることがないよう、核兵器のない社会に向けた国際社会の取組を先導するということは、唯一の戦争被爆国である我が国の使命だと考えております。先ほど被爆者の皆様からも直接お話をお伺いしました。広島、長崎の地で起きた悲劇を決して繰り返してはならないと、改めて固く決意をいたしました。
(記者)
(毎日新聞・井村記者)核兵器禁止条約についてお伺いいたします。核兵器の保有や使用などを禁じる核兵器禁止条約をめぐっては、運用状況を確認する初めての再検討会議が今年の11月に開かれる予定です。被爆者や地元自治体からは、政府に条約への署名・批准や、再検討会議へのオブザーバー参加を求める声が上がっています。政府は今回の再検討会議にどのような姿勢で臨みますか。また、オブザーバー参加を含め、条約との関わり方についてどのように考えていますか。
(高市総理)
核兵器禁止条約というのは、核兵器のない世界への出口ともなり得る重要な条約だと認識しております。11月の運用検討会議も含め、この条約への対応につきましては、国際社会の動向ですとか、厳しさを増す我が国の周辺の地域情勢を見極めながら、我が国の安全保障の確保と核軍縮の実質的な進展のために何が真に効果的かという観点から検討する必要があると考えております。ご承知のとおり、政府としてはこの核兵器のない世界の実現に向けては、核兵器国と非核兵器国の双方が参加するNPT(核兵器不拡散条約)体制のもとで、現実的かつ実践的な取組を進めていくという決意でございます。
(記者)
NHKの松本と申します。よろしくお願いいたします。高市総理大臣は就任後初めて平和記念式典に参列し、先ほど原爆資料館を訪れました。広島における原爆の惨禍をどのように受け止めたか伺います。また、今年5月のNPT(核拡散防止条約)の再検討会議では、アメリカとイランによる対立で三回連続で最終文書を採択できず、NPT体制の信頼が揺らいでいますが、唯一の戦争被爆国として、核保有国と非核保有国の溝をどのように埋めていく考えでしょうか。アメリカやロシア、フランスなどの首脳に核兵器廃絶に向けた取り組みを直接促す考えはありますか。また、さらに与野党からは非核三原則のうち「持ち込ませず」については見直した方がいいのではないかという意見も出ていますが、年末に向けた三文書改定の議論の中で、非核三原則を見直す考えがあるのか伺います。
(高市総理)
まず、資料館は私自身これまでも何度も伺っております。しかし、訪れるたびにまた深く胸に刻まれるもの、強く印象を受けるものがございます。本日は式典への参列、資料館の視察を通じて、やはり核兵器によってもたらされた惨禍の深刻さを強く感じました。二度とこうしたことが繰り返されてはならないという思いを新たにしているところでございます。
お尋ねの件ですが、先般のNPT運用検討会議では残念ながら成果文書は採択されませんでしたが、同時に、議論を通じて締約国の間でNPTの重要性とコミットメントを再確認する機会にはなりました。この軍縮をめぐる国際社会の情勢というのは一層厳しさを増しております。でも、我が国は唯一の戦争被爆国として核兵器のない世界の実現に向けて、国際社会の取組を主導していく考えに変わりはございません。具体的には、長年にわたって多くの国から賛同を得てきている核兵器廃絶決議などの取組を通じて、核兵器国と非核兵器国の双方と緊密に連携はしてきております。その中で核兵器国に対してはNPT第六条に基づいて核軍縮を進展させることを要請してきております。政府としましては、やはりこの核兵器国と非核兵器国の双方が参加するNPT体制のもとで、現実的かつ実践的な取組を進めていくという決意でございます。
それから三文書の改定でございますが、まさに年末に向けて検討を進めているところでございますので、その書きぶりなどについて、私が今予断するということは差し控えさせていただきます。ただ、非核三原則を政策上の方針として堅持しているということに変わりはございません。
(記者)
西日本新聞の鬼塚と申します。よろしくお願いします。食料品の消費税減税について伺います。今回の総理の方針決定を受け、自民党では慎重論が相次ぎました。とりわけ、歴代政権が命運をかけて導入し引き上げてきた消費税について、税率を下げる政治決断や、党内の議論を経ずに総理が意向を表明したプロセスには批判的な意見が多いです。総理はこうした批判をどのように受け止めているか、また、この政策の実現には秋の臨時国会で与野党の幅広い合意が不可欠です。異論や懸念を訴える自民党内や野党にどう理解を求め、関連法案を成立させるのか、お考えを伺います。また、2年後に税率を8%に戻すことの困難さを指摘する声もあります。総理は「私が責任を持って確実に税率を元に戻す」と発言されましたが、戻す際には国民の理解をどのようにして得たいとお考えでしょうか。併せて、来年には自民党総裁選を控えています。総理の発言は、税率を戻す2029年も総理・総裁として責任を果たしたいという意向と受け止めてよいでしょうか。
(高市総理)
昨日8月5日に閣議決定したのは、給付付き税額控除の制度導入の基本方針でございます。これは与党プロセスも経た上で決定されております。税制調査会や社会保障制度調査会の平場、そしてまた政調審議会、これは政調会長や副会長などですね、役員が集まっている政調審議会を通り、そして党の最高意思決定機関である総務会も通って、ちゃんと与党プロセスを経た上で閣議決定をしてます。これは日本維新の会でも同様に御議論いただいて、御賛同いただいた上でございます。
それからそもそも、2月の衆議院選挙で掲げた政権公約、衆議院選挙というのは政権選択選挙でございます。この政権公約も当然政調会長が中心になって作られますけれども、私も政調会長を通算三期、二度に分けて経験したものでございますが、選挙の公約というのは、これは部会長全体会議だったり政調全体会議だったりまず平場にもかけて、そして政調審議会・総務会までかけて討議決定をした上でこれは公約を作ります。私一人が書いたものではございません。そこで掲げた2年間の飲食料品の消費税率ゼロ、これは責任ある与党として2月の総選挙の公約に掲げました。「検討の加速」という文言ではありますけれども、多くの方々はこれは飲食料品2年間、消費税率ゼロだと、そう受け取っていただいたと思います。その実現に向けた国民の皆様の御期待も高い、依然高いということも重く受け止めており、御理解を賜ったものと考えていますので、私は党内外で調整に当たってくださった関係者の多大な御尽力に、今感謝をしております。
野党の皆様の御理解につきましても、給付付き税額控除については、社会保障国民会議への中間取りまとめを拝見しましても、参加各党の間で具体案の方向性について概ね一致が見られたということ、また、制度の経過措置、「つなぎ」についても意見集約に向けて議論を積み重ねていただいて、中所得・低所得の方の税・社会保険料をトータルで見て早期に負担軽減を図るべきという方向性については、共有できる部分も多かったと思っております。ですから今後、法律案の早期成立に向けて御理解を賜るべく、最大限丁寧に説明しますし、税法ということになりますと、これ国会で審議もされますので、その場でもしっかりと御説明をしたいと思っております。
2年後の8%でございますけれども、もともと8%のものを時限的に2年間限定で1%にすると、そしてまた戻すということですから、これ大増税というふうには受け取っておりません。ただ、消費税率を元の税率に戻すわけでございますが、このとき合わせて本格導入される所得に連動したきめ細かな給付というのは、中所得・低所得の現役勤労者に着目して、その負担軽減を通じて所得に応じてこれまでよりも手取りが増えるというようにすることを目的にしております。よって、これは飲食料品の消費税率引き下げの効果を上回る支援を受けられることになります。これが一点。
それから、所得に連動したきめ細かな給付の対象外となる方、就労意欲のある低所得の方、就労しておられない高齢者の方についても、所得に応じたきめ細かな給付と既存の社会保障制度の両方から取り残される方が生じないよう、全体として必要な支援が適切に行き届くようにしてまいります。それから所得に連動したきめ細かな給付の創設についても、これは合わせて法律で措置することを検討していますので、丁寧に国民の皆様にも説明し、しっかりしたものを作り上げていきたいと考えております。
それから次のタイミング、税率を元に戻す時に「私が責任を持って戻します」と申し上げたのは、その時まで絶対総理・総裁を務めるのか、務められるのかいということではなくですね、やはりこれは社会保障国民会議に参加してくださった各党の間でも、消費税というのは貴重な社会保障財源であるという認識は共通していると思います。ですからこれは私が、来年もう総裁選挙でございますので、総裁かどうかということとは分けてですね、やはりこれは財政の持続可能性も実現し、市場の信任も確保するという観点から、2年後に税率を元に戻すと現時点で総理・総裁として決めたからには、最後まで責任を持って確実に対応したいという私の覚悟でございます。しかし、2年後に戻したとしても、その後導入される新制度の方が多くの方にメリットがありますので、ご理解は得られると考えております。以上です。