天皇皇后両陛下の御臨席を仰ぎ、戦没者の御遺族、各界代表の御列席を得て、全国戦没者追悼式を、ここに挙行いたします。
先の大戦では、約310万人の同胞の命が失われました。
祖国の行く末を案じ、愛する御家族の幸せを願いながら、戦場に斃(たお)れた方々。広島と長崎での原子爆弾投下、各都市での爆撃、沖縄における地上戦などにより犠牲となられた方々。終戦後、遠い異郷の地で亡くなられた方々。今、すべての御霊(みたま)の御前(おんまえ)にあって、御霊の安寧を、心より、お祈り申し上げます。
今日の我が国の平和と繁栄は、戦没者の皆様の尊(とうと)い命と、苦難の歴史の上に築かれたものであることを、私たちは決して忘れません。改めて、衷心より、敬意と感謝の誠を捧(ささ)げます。
未(いま)だ帰還を果たされていない多くのご遺骨のことも、決して忘れません。一日も早くふるさとにお迎えできるよう、国の責務として全力を尽くしてまいります。
戦後、我が国は一貫して、平和を重んじる国家として歩みを進め、世界の平和と繁栄に貢献するために力を尽くしてまいりました。戦争の惨禍を、二度と繰り返させない。戦後81年が経(た)ちますが、歳月がいかに流れても、この決然たる誓いを、世代を超えて継承し、貫いてまいります。
日本は、各国が直面している様々な課題の解決に向け、重要な役割を果たせます。
インド太平洋の輝く灯台として、頼りにされる国になれます。
今を生きる世代も、未来を生きる世代も、希望を持てる日本を、安全で安心して暮らせる社会を、創り上げてまいります。
結びに、戦没者の御霊の平安と、御遺族の皆様のご健勝を、お祈り申し上げます。
令和8年8月15日
内閣総理大臣 高市早苗