III 国家行政組織法改正法案関係大綱


第1 国家行政組織法関連

 国家行政組織法の関連としては、次の措置を講ずることとし、このために必要な国家行政組織法改正法案等を作成する。

  1. 内閣府の扱い

     内閣府については、内閣に置かれる行政機関であり、基本的に内閣の統轄の下における行政機関を対象とした現行の国家行政組織法を適用することはしないことを原則としつつ、国家行政組織法の組織規律に関する原則の適用関係について、適切な対応を図ることとする。

    〔具体的には、内閣府に国家行政組織法を適用しない場合には、次のとおりとする。

    @ 内閣府の性格・組織等を踏まえ、内閣府にも妥当すると考えられる、局・課等の内部部局及び内部部局の職に関する原則等については、例えば内閣府設置法において国家行政組織法の関係規定と同様の規定を置くなど、必要な措置を講ずる。

    A 基本法において府省を通じた国の行政組織に関する原則として定められている、政策調整や官房及び局の総数の制限については、内閣府と各省の関係を明らかにする規定を置くなど、必要な措置を講ずる。〕

    (注)大綱本文では括弧書きの体裁が異なっている。

    このために必要な法制上の検討を行う。

    なお2.以下では、内閣府に国家行政組織法を適用しないことを前提とした記述とする。

  2. 省の設置

    (1)任務及び所掌事務

    各省は任務を基軸として編成されるとの基本法の基本方針を踏まえ、次の趣旨の規定を置くこととする。

    @ 国家行政組織は、内閣の統轄の下に、任務と明確な範囲の所掌事務を有する行政機関の全体によって系統的に構成することとする。

    A 国の行政機関の任務及び所掌事務の範囲は、別に法律で定めることとする。

    (2)権限に関する規定

    権限に関する規定の取扱いに関して、次のとおりとする。

    @ 国の行政機関に関する組織基準としては、権限に関する規定を各省等設置法に置くことを要しないこととする。

    A この場合必要に応じ、国の行政機関は法律(法律に基づく命令を含む。)に従って権限を行使しなければならないという基本原則を明らかにすることについて検討する。

    (3)新たな省の名称等

    省並びに省に外局として置かれる委員会及び庁を別表で規定する。その内容は次のとおり。

    @省
    総務省、法務省、外務省、財務省、経済産業省、国土交通省、農林水産省、環境省、労働福祉省、教育科学技術省

    A省に外局として置かれる委員会及び庁
    総務省に置かれるもの
    公正取引委員会、公害等調整委員会、郵政事業庁、消防庁

    法務省に置かれるもの
    司法試験管理委員会、公安審査委員会、公安調査庁

    財務省に置かれるもの
    国税庁

    経済産業省に置かれるもの
    特許庁、資源エネルギー庁、中小企業庁

    国土交通省に置かれるもの
    船員労働委員会、海上保安庁、海難審判庁、気象庁

    農林水産省に置かれるもの
    食糧庁、林野庁、水産庁

    労働福祉省に置かれるもの
    中央労働委員会、社会保険庁

    教育科学技術省に置かれるもの
    文化庁

    〔現段階では、省については基本法において用いた名称で記載しているが、新たな省の名称は有識者の意見を聴いて内閣総理大臣が決定することとされていることから、国家行政組織法の別表においては内閣総理大臣が決定する名称により規定することとなる。〕

    (注)大綱本文では小文字となっており、また括弧書きの体裁が異なっている。


  3. 政策調整

     国の行政機関の間における政策についての調整の活性化及び円滑化の重要性にかんがみ、次の趣旨の規定を置くこととする。

     国の行政機関は、その任務を達成するため行政機関相互の連絡並びに政策についての調整を図り、すべて、一体として、行政機能を発揮するようにしなければならない。

     また、その実現を図るため、資料の提出及び説明の要求並びに他の行政機関の所掌する政策についての提言に関する規定を置くことについて検討する。

  4. 実施庁等の組織編成の弾力化

     主として政策の実施に関する機能を担う行政機関の組織編成について、その長においてより弾力的に編成することができるようにするための特例を設けることとする。
     このために必要な法制上の検討を行う。

  5. 分掌職

     内外情勢の変化や行政需要・政策課題の変化に臨機応変に対応できるよう、各省の内部組織の編成を弾力的なものとするため、省に官房又は局の所掌に属しない事務を所掌する分掌職を置くこととする。
     このため、次の趣旨の規定を置くことについて法制上の検討を行う。

    省の所掌事務の能率的な遂行のため、省の所掌事務の一部を所掌する職を政令で置くことができるものとする。

  6. 政策評価

     政策評価に関し、必要な法制上の措置について検討する。

  7. 審議会等の規定の見直し

     審議会等の整理及び合理化に併せて、必要に応じて、審議会等の規定についての見直しを検討する。

  8. 官房及び局の総数

     府省の内部部局として置かれる官房及び局の総数の最高限度は96とすることとする。このため、内閣府に対する国家行政組織法の適用関係の整理を踏まえ、必要な規定を置くこととする。

  9. 副大臣等

     副大臣制度を含む新たな省のトップマネジメントに関し、必要な法制上の措置について検討する。


第2 関連措置

 国家行政組織法改正法案等の作成に関連して、次の措置を講ずる。

  実施庁の業務の効率化等のための必要な措置

(1)  実施庁の長に対する権限の委任等
 実施庁の所掌事務に係る府省の長の権限のうち、法律により実施庁の長に委任されるべきものの選定作業を進め、それに基づき実施庁の長に権限を委任するために必要な措置を講ずることとする。
 併せて、委任される権限に関する事務の実施基準等の制定及び公表、実施庁が達成すべき目標の設定、目標に対する評価及びその公表の在り方並びに権限が委任された場合の府省の長の監督の範囲について、必要な措置を講ずることとする。
(2)  実施庁以外の庁の運営の効率化のための措置
 実施庁以外の庁が実施に関する事務を行う場合、実施庁に準じてその運営の効率化を図ることとする。


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