村山政権一年の成果

〜人にやさしい政治を目指して、改革から創造へ〜


1. 長年の懸案の解決に大きな成果


戦後五十年を経て、内外環境の変化により、長年にわたり懸案となっていた、政
治改革、税制改革、地方分権、世界貿易機構への参加など、どれをとっても困難
な課題の解決に大きな成果。

・いわゆる区割り法、政党法人格付与法の成立等により、政治改革に大きな成果。同 に、連座制強化等の公職選挙法改正による政治腐敗の防止、政治の浄化に全力を投入。

・税率構造の累進緩和による個人所得税減税と地方消費税の創設を含む消費税の抜本 改革を実施。

・明治以来の中央集権体制を脱し、住民に身近な行政はできる限り地方公共団体が担うことを基本とした地方分権推進法を制定。地方分権の実施状況を監視する第三者機関たる地方分権推進委員会も設置の運びへ。

・世界の貿易の更なる自由化を推進する世界貿易機構(WTO)の設立に大きく貢献、同時に、農業対策に今後五年間で事業規模にして約六兆円の措置を講ずるなど、これにより大きな影響を受ける分野について、十分な国内対策を決定、実施。


2. 人にやさしい安心できる政治の実現


本年の震災によってもたらされた尊い犠牲と被害を深さ訓とし、被災者の救援と
被災地の復旧・復興に総力を挙げるとともに、防災に対する危機管理体制の再構
築、災害に強い街づくりを推進。また、無差別テロ事件などの凶悪事件の徹底捜
査等による治安の回復に全力を傾注。さらに、いろいろな立場にある人々が、人
権が守られ、差別のない、公正かつ安全な生活を送れるよう、被爆者援護法やリ
サイクル法を制定するとともに、水俣病問題の解決に向けて尽力。

・総理を本部長とする緊急対策本部、復興対策本部により、被災者の救援、総額約二、五兆円の補正予算の編成を含む被災地の復旧、復興策などの阪神・淡路大震災対策に全力。

・災害対策基本法の改正、防災基本計画の改訂、防災問題懇談会における検討等により、防災対策を徹底的に強化。

・毒物を使用した凶悪犯罪に対抗するため、サリン等を取り締まる特別立法を制定。また、化学兵器禁止条約を批准。

・銃刀法の改正や国連における銃器規制決議の提案、採択など内外における犯罪防止、治安確保へ取組を強化。

・ 国の責任において原爆死没者の遺族でもある生存被爆者に特別葬祭給付金の支払いを決定する、被爆者援護法を制定。 

・環境にやさしい社会を構築するため、ビン、缶等の包装容器を分別収集し再商品化し、ごみの減量と資源の有効利用を支援するリサイクル法を制定。

・高齢社会を控え、将来にわたり安定した、給付と負担のバランスのとれた、年金制度改革を実施。高齢者介護と子育て支援のため、新ゴールドプラン、エンゼルプランを策定。

・水俣病問題の解決に向け、与党三党合意をとりまとめ。現在、その枠組みに沿って、与党、地元自治体と政府が一体となって最終的全面的解決を目指して努力中。


3. 国民生活をさらに豊かに発展させるための経済社会の活性化


年度内の本予算の成立や累次にわたる補正予算の編成、緊急円高・経済対策の策
定実施等、積極的かつ機動的な経済運営に努力。さらに、二十一世紀を見据え
て、戦後の我が国を支えてきた経済社会システムの歪みや制度疲労を見直し。こ
のため、規制緩和推進計画の策定、思い切った特殊法人改革、情報公開の加速化
等の行政改革の断行、一層の市場開放、新たな産業経済フロンティアの開拓等に
全力で取組。

・国民の雇用と生活を守るため、平成七年度予算を記録的に早期に成立、三度にわたり補正予算を機動的に編成。

・円高と震災への対応、さらには国際経済の調和と科学技術、情報通信の振興をはじめとする我が国経済構造改革にも配慮した、緊急円高・経済対策を策定。加えて、その具体化・補強策をも決定。

・今後五年間の千九十一項目にわたる規制緩和策を明示し、その推進状況を国民の前に明らかにする、規制緩和推進計画を策定。さらに、その三年間への前倒し実施を決定。これらの規制緩和の実施状況の監視のため、第三者機関たる行政改革委員会も設置。

・国民の豊かさと産業活動の活性化を阻害している内外価格差について、詳細な実態調査を行うとともに、調査結果を公表し、その是正・縮小を指導。

・生活者の立場に立って、二十一世紀に向け社会資本整備を推進するため、公共投資五カ年計画を見直し、六百三十兆円に及ぶ新計画を策定。

・十六法人の統合、五法人の民営化・廃止等を含む特殊法人の整理・合理化計画の決定、省庁間人事交流の推進等の行政改革を断行。

・我が国の高度情報化を強力に推進するため、高度情報通信社会推進本部を設置。

・活力ある産業構造の実現と新しい産業分野の開拓、雇用の確保と雇用不安の解消を目指し、産業構造・雇用対策本部を設置。これに関連し、科学技術の振興を図るとともに、事業革新法、新雇用安定法、中小企業創造的活動促進法を制定。さらに、店頭特則市場の創設等を決定。

・二十一世紀に向け、自由で活力ある、国民が豊かに安心して暮らせる経済社会を構築するための、新経済計画の策定に着手。


4. 人にやさしい政治を世界に広げる平和的国際貢献


外交面では、戦後五十年を謙虚に振り返り、来るべき五十年を展望して、我が国
にふさわしい平和的国際貢献に尽力。このため、平和友好交流計画の策定、国連
における核兵器廃絶決議の採択や核拡散防止条約の無期限延長への働きかけ、
WTOの批准北朝鮮の核開発疑惑問題への対応等、各種国際会議、二国間首脳会
談等を通じて積極的外交活動を展開。

・自衛隊・日米安保体制、PKO等、外交・安保政策についての歴史的与党合意を実現。

・所信表明、施政方針演説により戦争認識と平和外交について決意を表明。

・戦後五十年を謙虚に振り返り、我が国自身のけじめを明確にし、平和外交の礎を築くよう尽力。このため、平和友好交流計画を策定し、アジア平和友好基金の創設等による従軍慰安婦問題への積極的対応、アジア歴史資料センターの設置に取り組み。さらに、在サハリン「韓国人」永住帰国問題や台湾の確定債務問題の解決への大きな前進等、戦後処理問題に真摯に努力。

・国会において、過去の植民地支配、侵略的行為への反省と平和への決意を表明する戦後五十年平和決議を採択。

・国連総会において、核兵器廃絶決議の提案、採択及び核拡散防止条約の無期限延長に貢献。

・平和憲法の理念の遵守と、近隣諸国の信頼の醸成を前提とした、節度ある、必要最小限の防衛力の整備に努力。

・北朝鮮の核開発疑惑問題の平和的解決に向け積極的な外交努力を実施。日朝国交正常化に向け努力。

・地域紛争の平和的解決や難民等の人道上の問題への対応のため、平和維持活動(モザンピーク)、人道的な国際救援活動(ルワンダ)、資金・物資協力に尽力。

・環境問題、人口問題、貧困の撲滅等に重点を置いた政府開発援助を積極的に展開。

・WTO協定の締結への積極的貢献とWTOへの参加。

・国際機関や国際ルールによる公正な紛争解決を目指し、通商問題への対応に尽力。