令和8年9月17日
閣議決定
世界各国の大規模かつ長期的な財政支出を伴う産業政策の展開や、高付加価値な産業や人材を奪い合う国家間の競争激化など、国内外を取り巻く情勢や時代の趨勢を正面から捉え、成長力を高めながら中長期的な財政の持続可能性も確保する「責任ある積極財政」により、「強い経済」を実現する。
世界が直面する課題に向き合い、法の支配など基本的価値の共通基盤の上に諸外国と一致して対応する「力強い日本外交」を展開する。
国民の皆様とお約束した「政権公約」を実現するために全力を尽くし、日本の未来を切り拓く。
そのため、内閣の総力を挙げて、以下の政策を推し進める。
1.「責任ある積極財政」の考え方に基づく経済財政運営
(1)政府が一歩前に出て、官民連携の下、「日本成長戦略」の17の戦略分野を中心とした大胆かつ戦略的な「危機管理投資」、「成長投資」を推進するとともに、「地域未来戦略」の3類型に基づく産業クラスター計画を進めることで、日本列島の隅々まで力強い経済成長を実現する。
我が国の潜在成長率を高め、雇用と所得を増やし、消費マインドを改善し、事業収益が上がり、税収が自然増に向かう、GDP拡大の下での好循環を実現させることで、債務残高対GDP比を安定的に引き下げ、日本経済の力強い成長と財政の持続可能性を両立させる。
(2)中東情勢等を注視し、国民の皆様が直面している物価高への対応を最優先課題として取り組む。加えて、物価高や税・社会保険料負担で苦しむ中低所得者の負担を軽減するとともに、人口減少・少子化を乗り切り、ライフステージごとの課題に対する支援を充実させるべく、社会保障国民会議における議論を踏まえ、飲食料品消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の導入を含む税と社会保障の一体改革に取り組む。
(3)供給力の強化に向けて、内需の拡大とともに、外需の拡大が重要であることから、外国のカウンターパート(閣僚)との会談では、相手国市場のニーズを把握するとともに、日本産品の導入を働きかけ、その内容を内閣全体で共有する。
2.国民の命と暮らしを守る
地震・豪雨などの自然災害への対応を盤石なものとし、また、東日本大震災、熊本地震をはじめとする大規模災害からの復興にも全力を尽くす。テロ、感染症など、国家的な危機が生じた場合、国民の皆様の生命と財産を守ることを第一に、政府一体となって、機動的かつ柔軟に全力で対処する。
特殊詐欺への対応など被害実態に即した対策を講ずることによる治安・安全の確保、問題ある行為には毅然と対応することによる「外国人との秩序ある共生社会」の実現、人口減少への対応などの対策の具体化を進める。
経済安全保障担当大臣を中心に、不断にサプライチェーン調査を実施し、為替変動や経済的威圧にも強い経済構造を構築する。
デジタル大臣を中心に、担当府省庁はもとより、地方公共団体、関係団体や事業者と連携し、サイバーセキュリティ対策・訓練の強化を行う。
3.外交力と防衛力の強化
不確実性・不安定性が高まる世界情勢の下で求められる「力強い日本外交」の維持・強化のため、日米同盟を基軸とし、「自由で開かれたインド太平洋」を我が国のイニシアティブにより進化させていくとともに、同志国やグローバルサウス諸国との多角的な連携を強化・拡大する。
北朝鮮による拉致被害者の早期帰国に向けて取り組む。
対外情報機能の充実や外国による不当な干渉防止など、国家情報会議を司令塔とする政府のインテリジェンス機能の強化、インテリジェンスを活用した経済安全保障政策の推進、防衛生産基盤の強化をはじめとする防衛力の抜本的強化のための「戦略三文書」の見直しを進める。
4.政策広報の充実
国民の皆様に、内閣の施策を十分に御理解いただき、活用していただけるよう、新しい法制度や検討中の施策について、分かりやすく発信する。