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皇室典範に関する有識者会議(第16回)議事要旨


日 時:平成17年11月21日(月)15:00〜16:20
 
場 所:虎ノ門パストラル「すずらん」(新館3階)
 
出席者:
皇室典範に関する有識者会議メンバー
吉川 弘之産業技術総合研究所理事長、元東京大学総長
岩男 壽美子武蔵工業大学教授、慶應義塾大学名誉教授
久保 正彰東京大学名誉教授
佐々木 毅前東京大学総長
笹山 晴生 東京大学名誉教授
園部 逸夫元最高裁判所判事
古川 貞二郎前内閣官房副長官
◎=座長
政府側
二橋 正弘内閣官房副長官
伏屋 和彦内閣官房副長官補
風岡 典之宮内庁次長
柴田 雅人内閣総務官
千代 幹也内閣審議官
角田 素文内閣審議官
鈴木 武内閣審議官
議事概要
(1)皇位継承順位及び皇族の範囲についての意見交換
現代の社会では、結婚年齢が昔より遅いことから、出産の期間が短く、兄弟姉妹間では男子優先にしても、そう問題はないのではないかなど、いろいろ考えた。しかし、傾向としてそのようなことが言えたとしても、現実の問題としては、十数年経って男子が誕生するということもあり得る。やはり、長子優先が最も簡明であり、適切なのではないか。
男性の天皇の方が国民がなじんでいる面はあるとしても、国民の意識というものを考える時には、どの世代の意識に沿うことにウエイトを置いて考えるのかという問題がある。性別に関する意識は世代による差が大きく、しかも一貫して変化しているので、将来に軸足を置いて考えると、長子優先は十分に受け入れられるのではないか。
将来世代のことを考えて、一番自然な形を考えるべき。
天皇は、国家、国民統合の象徴であり、象徴に性別はないと考えるのが健全であると考える。
制度として、将来の皇位継承者が早期に定まるという点で、長子優先の方が優れているのは明らかであると思う。あとは、国民感情というものをどのように考えるかという問題ではないか。
国民の意識との関係を考えると、大変難しい問題であるが、どう考えても、長い間順位が確定しない事態が生じ得る制度は好ましくなく、その意味で、兄弟姉妹間男子優先は、制度としてはどうかと思う。
複数配偶制の否定や少子化といった我が国社会の置かれた状況を考えると、安定的な皇位継承という点からは、直系の長子しかないのではないか。男子優先とすると、将来の皇位継承者が定まらないという状態がかなり続くことになる。
今後皇室に男子が誕生した場合、国民世論がどのようになるかなど難しい面はあるが、我々としては、仮定を置かずに、中長期的に安定した制度はいかにあるべきかという議論をすべきであると思う。そう考えた場合には、長子優先が望ましい。
象徴天皇の制度ということを考えると、ご幼少のころから国民が見守ることのできる、わかりやすい制度であるべき。
この問題を今日考えるに当たって重要な意味を持つのは、性別よりもむしろ、象徴天皇の制度の下で皇室の在り方を体現する存在として成長されたということではないか。
皇位継承資格を女性、女系に拡大する以上、女性皇族も男性皇族と同様、婚姻後も皇族に残るようにし、配偶者やその子孫を皇族とする必要がある。
皇族の範囲については、世数限定制は、世数の遠い方は一律に皇族ではなくなることから、ご誕生の状況によっては、皇位継承者が非常に少なくなるおそれがあることに留意すべき。
皇族の範囲については、皇籍離脱制度の運用で規模を調節することは難しい面があるということを考えても、永世皇族制で皇籍離脱制度の運用により規模を調節するしかないと思う。
(2)皇位継承順位については、国民が、御幼少の頃から、将来の天皇として期待を込めて御成長を見守ることのできるようなわかりやすく安定した制度であることが望ましいなどの理由で長子優先に、皇族の範囲については、女性皇族が婚姻後も皇族に残るようするとともに、将来の皇位継承資格者の存在を確実なものとするという視点から、世数で一律に限定せず、いわゆる永世皇族制としたうえで、皇籍離脱制度の運用により皇族の規模を調整することを基本に、報告書をとりまとめることで意見の一致を見た。
(3)今後、報告書の表現等につき最終的な調整を行い、まとまれば、11月24日(木)に会議を開催し、内閣総理大臣に報告書を提出することとなった。