本文へ移動

首相官邸 Prime Minister of Japan and His Cabinet
言語選択
English
中文
表示選択
PC
モバイル
文字サイズの変更
中
大

平成26年6月2日世界経済フォーラム ジャパン・ミーティング2014 安倍内閣総理大臣スピーチ

動画が再生できない方はこちら(政府インターネットTV)

  今日は国会への出席など、タイトなスケジュールのため、皆さんを歓迎するために充分な時間をとることができなかったことを、どうかお許しをいただきたいと思います。
 思い起こせば、今年のダボスも日帰りでありました。皆さんと一緒に美しい街並みを愛でることも、できませんでした。しかし、各界リーダーとのディスカッション、オープニングのスピーチ、とても刺激的で、そして、かつ充実した1日でありました。あの思い出深いダボス会議から130日余りが過ぎました。80日間あれば世界を一周できる。当時、誰もが無理だと考えたこのチャレンジをジュール・ヴェルヌが小説の中で見事に実現させたのは、140年ばかり前のことでございました。いわんや130日間あれば、改革は大きく前進できる。今日はそのことを皆さんに御説明できることを大変うれしく思います。
 「日本にできるはずがない、そうした固定観念を打ち破り、大改革を前に進めていく。」、ダボスで私はこう宣言しました。
 私の改革は既に、新たなステージへと移っています。電力自由化法案は、衆議院を通過いたしました。2年後を目途に誰もが自由に電気を作り、販売できるマーケットが、日本に生まれます。日本の自由なエネルギー市場から大きなイノベーションが生まれるでしょう。医療サービスも同じです。国民皆保険制度の下で、様々な先進的な治療に迅速にアクセスできる。患者の自由な希望を生かす仕組みを作ります。農業を成長産業にする。そのために、農業委員会や農協の抜本的な改革など、戦後長く続いてきた諸制度を大胆に見直します。
 「いかなる既得権益も私のドリルの歯から無傷ではいられない。」、ダボスでのスピーチ、かなり刺激的なフレーズでございましたが、私はこう申し上げました。これからも改革のドリルの歯はどんどんギアチェンジしながら、回転のスピードを上げていきます。労働制度も、新しい時代の新しい働き方に合わせて見直しを進めていきます。日本を、能力あふれる外国人の皆さんがもっと活躍しやすい場所にしなければなりません。
 今月、こうした改革のパッケージを新たな成長戦略として決定します。「法人税を国際相場に照らして、競争的なものにする。」、このこともダボスで明確に申し上げました。日本では、税制改正論議は、通常秋に始まり、年末の12月まで決まりません。しかし、ダボスから帰国後、直ちに法人税改革に着手しました。今月中に改革の方向性を決定します。1兆2千億ドルの運用資産を持つ、GPIFについて、フォワード・ルッキングな改革を行う。この130日間、ファンドマネジメントのストラテジーを決める委員会のメンバーが一新されたことを御報告しておきます。
 この130日の間に、日本国内では、数年ぶりの大きな出来事が相次いで起きました。4月から消費税率が3%アップ。17年ぶりの出来事です。経済再生、財政再建、社会保障制度改革の三つを同時に達成する日本は、しっかりとその道を進んでいます。経済への悪影響は、今のところ、それほど心配せずに済みそうです。日本の消費者も企業も、17年前よりも冷静であると感じます。シュワブ会長には、今夜この辺りを散策していただければ、昨年11月と東京のレストランの賑わいに変わりがないことに、すぐお気づきいただけると思います。夏のバカンスは、昨年よりも旅行予約が好調に進んでいるようです。消費の落ち込みは一時的なものになると思っています。
 その背景には、近年稀にみる雇用情勢の好転があります。アベノミクスが始まってから、有効求人倍率は17か月連続で上昇し、1.08倍まで回復しました。7年9か月ぶりの出来事であります。この春から多くの企業が賃上げを決定しました。連合の調査では、平均して月給が2%以上上がっています。この10年間で最も高い水準の賃上げです。さらに経団連の調査によれば、この夏のボーナスは6年ぶりに平均で8千8百ドルを超える水準になります。昨年より、8.8%上がる、これは過去30年間で、最高の伸び率であります。「アベノミクスで活力ある日本を作り出す。」、ダボスで私がこう約束してから、130日間。この130日間が、日本にとっていかにエキサイティングなものであったかを、今日は御理解いただけたのではないでしょうか。
 さて、私は一昨日まで、シンガポールに出かけ、明日からはブリュッセル、ローマへと旅立ちます。そしてその合間の1日を有効に使って、シュワブ会長を始め、世界のリーダーの皆さんたちと、再会する機会をこうして、作ることができた訳であります。今や競争の舞台は、世界。日本は、内向きであってはならない。世界と交わり、切磋琢磨しながら、更なる高みをめざしていく気概が必要です。
 この130日の間には、来日したアボット首相と、日本とオーストラリアとのEPAで大筋合意に達しました。その2週間後にはオバマ大統領が来日しました。今やTPP交渉は日本とアメリカが協力して12か国全体での早期妥結に向けて、交渉を更に加速させています。その5日後には、私が、イギリス、フランス、ドイツなどヨーロッパ6か国に訪問出かけ、日本とEUとのEPAを来年中に成立させようと呼びかけました。さらに経済のフロンティアは、アフリカや中南米にまで広がる時代です。今後も、地球儀を俯瞰する視点を持って、積極的な経済外交を展開してまいります。
 「あたかもリセットボタンを押したように、日本を一変させる。」、130日程前、私はこう申し上げました。もうお分かりでしょう。明らかに日本は生まれ変わりつつあります。そして、これからも変わり続けます。フォッグたちの80日間に及ぶ世界旅行もインドで、香港で、そしてアメリカで、度々大きな障害に出会いました。しかし、最終的にチャレンジは成功した。そこには少しばかりの幸運もありました。ただし、何よりも、フォッグたちの不屈の意志があったからに他なりません。次なる130日間で日本が更にどのような変化を遂げるのか、私の改革に終わりはありません。そして、いかなる障害も、私の改革への意志を阻むことはできません。皆さん大いに期待をしていただきたいと思います。
 最後に、シュワブ会長を始め皆さんの日本での滞在が、素晴らしいものとなることをお祈りさせていただきたいと思いますし、どうか、今夜も日本の街に繰り出していって、素晴らしい日本の食を味わって、どんどんお金も使っていただきたい、とこのように思います。御清聴ありがとうございました。

ページの先頭へ戻る

内閣官房内閣広報室
〒100-8968 東京都千代田区永田町1-6-1

Copyright © Cabinet Public Relations Office, Cabinet Secretariat. All Rights Reserved.