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首相官邸 Prime Minister of Japan and His Cabinet
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平成26年9月12日WAW!Tokyo 2014 公開フォーラム 安倍総理スピーチ

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 本日はようこそ「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム」WAW!Tokyo 2014にお越しいただきました。

 「女性が輝く社会をつくる」
 一昨年12月の政権発足以来、私が一貫して、最重要課題のひとつとした政策です。なぜ、私は女性活躍に熱心に取り組んでいるのか。本日お招きいただいております妻、昭恵から説得されたわけでは、もちろんありません。昭恵は、「家庭内野党」などと言われることもあります。しかし、こと、女性の活躍については、夫婦の間で意見の相違は全くないということを、改めて皆様にお話しておきたいと思います。
 9月3日に私は内閣改造を行いました。特に、5人の女性閣僚を任命したことが大変話題となり、過去最多に並ぶ、とも言われております。自民党の政調会長という重要ポストにも女性を起用いたしましたので、正確には、「過去最多」だと申し上げておきたいと思います。
 首脳会談で、相手国は出席者の半数以上が女性なのに、日本側は全てがダークスーツの男性、ということもありました。これからは、胸をはることができるだろう、と、少しむきになって調べてみました。改造で我が国の女性閣僚の人数は、OECD加盟国中29位から11位に躍進いたしました。
 トップテンにはまだ及びませんが、日本の政治の風景も変わっていきます。女性閣僚、与党役員、どなたも能力と意欲に溢れる素晴らしい方たちであります。存分に活躍してくれることを確信しています。

 皆さんもご承知のとおり、今の日本は、女性登用の優等生とは言えません。女性の国会議員は11%にとどまります。
 だから、今こそ行動しなければならなりません。我が国は2020年までに、女性が指導的地位に占める割合を30%とする目標を掲げています。
 フォーチュン誌の選んだ上位500社を対象にした調査では、女性役員を3人以上擁する企業は、一人もいない企業に比べ、8割以上も利益率が高く、株の投資先としても有利であるという結果が出たということであります。
 日本の企業でも、女性の発想を商品開発に生かす取組が始まっています。
 女性中心のチームの発案で、子どもを抱いて乗り降りしやすい、ドアが大きく開く車を開発したところ、5か月連続で販売台数1位を記録しました。
 女子社員の提案でジュエリーブランドとコラボしたノートパソコンは、ネイルを傷つけずにカバーを開けられるデザインを採用し、人気商品になっています。
 企業経営に、女性ならではの視点を持ち込む。多様性を持った組織は、新たな付加価値を社会に提供することができます。

 「上場企業では、少なくとも1人は役員に女性を登用してほしい。」
 私は、日本の経済界に女性登用に向けた具体的な行動を促してまいりました。金融、商社など、これまで日本では男性の職場と思われていた業種でも、次々に女性役員が誕生しています。
 この動きをさらに加速していきたいと考えています。女性の役員登用の状況について、各国で情報を開示する動きが進んでいます。我が国も、有価証券報告書に役員の女性登用状況を記載するよう、この秋には制度改正を行います。女性の活躍を推進する企業には、政府調達での受注機会の増大を図っていきます。新たに女性登用に取り組む企業には、助成を行っていきます。ITを活用したテレワークの普及を推進し、柔軟な働き方の実現を目指してまいります。

 経済成長を促し、女性の活躍を応援する取組を行ってきたこともあり、我が国の働く女性は、この1年間で53万人も増えました。
 やりがいのある仕事を、ずっと続けていきたい。そして会社の中で責任ある立場で活躍したいと頑張っておられる女性も多くおられます。一方で、最初のお子さんを出産したのち、6割の女性が仕事を辞めていることも我が国の現実であります。
 子育てのためにいったん仕事を辞めたけれど、また働きたいという方もいます。子育てや介護が一段落するまでは、家庭で頑張ろうという方々もおられます。正社員として働くことにチャレンジしている人たちもいます。
 どの選択も貴いと思います。どの道でも良い。自信をもって選択した道を生きる女性の皆さんを私は応援していきたいと考えています。女性の活躍を阻むあらゆる課題に挑戦していきます。
 仕事を続け、また、仕事を再開するため、子育てと仕事の両立に悩む女性は多い。「待機児童」という言葉をなくしていかなければなりません。本年度末までの2年間で20万人分の入園枠を確保するという目標を掲げていますが、すでに19万人分のメドがつきました。さらに、来年度からの3年間で20万人分の入園枠を確保し、待機児童の解消に向けた道筋を確実にしていきます。
 企業で働くだけでなく、新しいビジネスや社会貢献活動に乗り出す元気な女性も多くおられます。
 東日本大震災の被災地である福島では、風評被害に苦しむ酪農家の女性が知恵を絞り、地元の牛乳と牛肉を使ったシチューを開発しました。半年足らずで2千食も売り上げる人気商品となりました。アフリカの高品質の革に着目し、洗練されたデザインのバッグに加工するビジネスを始め、女性たちを応援している方もおられます。
 出産で仕事を辞めた、あるお母さんは、自分の子育て経験を生かして、子育て支援拠点を立ち上げました。地域限定ではもったいない、とNPO法人を設立し、そのノウハウを全国に広める活動を始めました。
 起業したい、NPO活動で世の中の役に立ちたい。そう夢を持つ女性がたくさんいます。そうした方々に思い切り活躍してもらえるよう、事業の立ち上げから軌道に乗る時まで、きめ細かな支援を行ってまいります。
 来年度から、保育や子育て支援を強化する一環として、新たに「子育て支援員」制度を創設します。子育ても立派なキャリアです。これまでの経験を生かして、保育や子育て支援の仕事をしたい、という方の挑戦を期待しています。
 女性の皆さんがいつでも誰でも夢にチャレンジできる社会。2020年までに実現すべく、切れ目なく政策を打ち出していきます。まずは、10月、有村・女性活躍担当大臣を中心に、「全ての女性が輝く政策パッケージ」を取りまとめていきます。

 先日、建設業や運送業で働く女性の方々にお会いしました。まちづくりというスケールの大きな仕事はやりがいがある。荷物を届けた時のお客様の笑顔は何より大切。でも、これまでは、男性中心の職場です。彼女たちの頑張りもあり、女性がもっと働きやすくなるよう、職場環境を改善したり、勤務時間を見直したりといった動きが広がっているそうです。
 睡眠時間が少ないことを自慢し、超多忙なことが生産的だ、と誤解している男性は、この中にもまだたくさんいるのではないかと思います。女性の皆さんが職場にもっと増え、意思決定を担うようになれば、働き方のルールが変わり、生産性も高くなります。
 女性が輝く社会に向けた取組は、始まったばかりです。一番難しいのは、無意識のうちに根付いている「性別に基づく役割分担」を変えていくことかもしれません。セクハラともいうべき発言がまだ見られることも大変残念なことであります。
 しかし、嬉しい変化も見られます。本年5月には、日本の名だたる企業の男性トップが「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」を結成し、女性の活躍を応援する「行動宣言」を発表しました。
 女性の輝く社会づくりは、女性登用の看板を掲げることではありません。一人一人の意識を変える。女性ならではの視点を経営に組み込む。女性が重要な意思決定を担うようになる。働き方も変える。社会を貫くゲームのルールを変えていくことであります。

 この変革を世界に広げたい。女性も男性も、誰もが輝く地球を実現しなくてはなりません。
 私は、昨年の国連総会で、女性の支援への決意を述べました。女性を中心に据えたODAの実施は着実に進んでいます。詳しくは明日の国際シンポジウムでご紹介いたしますが、我が国は、女性を取り巻く問題を解決すべく、支援を続けていきます。

 変化は始まりました。そして、私たちはスタートラインに立ったばかりであります。嬉しいことに、日本全国で100件以上、海外でも20を超える国で、このシンポジウムに関連するイベントが開催されています。女性も男性も、すべての人が輝く社会。その構築に向けて、私は先頭に立ってまいります。皆さんも今こそ、行動を起こそうではありませんか。
 ご清聴、ありがとうございました。

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