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平成27年3月2日日本生産性本部「生産性運動60周年記念パーティー」

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挨拶する安倍総理1

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挨拶する安倍総理2

 平成27年3月2日、安倍総理は、都内で開催された日本生産性本部主催「生産性運動60周年記念パーティー」に出席しました。

 総理は、挨拶の中で次のように述べました。

 「日本生産性本部の60年の歴史は、戦後の日本経済の歴史と言っても過言ではない、そう思います。
 「生産性向上」、この合言葉の下に、労使が手を携え、そう簡単ではなかったと思いますが、戦後の焼け野原から世界に冠たる高度経済成長を成し遂げたのは、正にこの労使の協力があったからではないかと思います。危機に際しては、労使が足を引っ張り合うのではなく、政府と共に力を合わせて知恵を絞り、国を挙げて経済の好循環を生み出していく。この戦後日本の伝統が、経済衰退の危機に直面して、現在、再びアベノミクスとして脚光を浴びています。この伝統の土台を築いてこられたのが、日本生産性本部だと思います。茂木新会長の強いリーダーシップの下、生産性向上にひたすら邁進し、国民運動の中心的役割を果たしておられる皆様の御功績に、改めて敬意を表したいと思います。
 三本の矢の政策によって大きく改善した企業収益を、雇用や賃金の改善につなげ、それが消費や投資につながっていく。今、正に、経済の好循環が生まれ始めています。しかし、経済の好循環の成果を全国津々浦々に浸透させていくために、まだまだ、やるべきことは残っています。日本は本格的な少子高齢、人口減少といった課題に直面しています。我が国の経済が持続的な成長を続けていくために必要な残るピースは何か。それはサービス産業です。
 この60年間、日本の製造業の生産性は飛躍的に向上し、世界のモデルとなりました。しかしながら、産業構造は大きく変化をしました。今や、我が国のGDPそして雇用の7割を担うのは、サービス産業です。しかし、長年の間、日本のサービス産業の生産性は、製造業と比べても、また、諸外国と比べても、低い水準です。産業としてのポテンシャルを発揮しきれていないというのが実情ではないでしょうか。今後、サービス産業では、製造業からのアウトソーシングや、社会構造の変化による新たな需要などにより、市場の創造、拡大が見込まれます。サービス産業の生産性が伸び悩んでしまっては、日本経済全体の底上げは、困難です。生産性向上の新たな国民運動の一章は、サービス産業にこそ向けるべきであると、私はそう確信しています。
 時は熟しました。私は昨年6月に策定した、「日本再興戦略」に、サービス産業の生産性向上を経済成長の切り札の一つと位置付けました。サービス産業は、地域雇用の過半を支えており、地方創生の鍵も握っています。だからこそ、私は、昨年末に取りまとめた「まち・ひと・しごと創生総合戦略」においても、サービス産業の生産性向上を主軸の一つと位置付けたのであります。今こそ、「サービス生産性革命」を起こす時であります。
 サービス生産性革命に向け、三つの方向性を目指すべきだと考えます。第1に、イノベーティブなサービス産業です。Google、Amazonの例を待つまでもなく、世界を変える新たな産業は、サービス分野で起こっています。日本においても、積極的にフロンティアを切り開かなければなりません。昨年1月にスタートさせた、産業競争力強化法が撒いた種は、芽を出し、花開かんとしています。例えば、お年寄りの健康・長寿に寄与するスポーツクラブの取組や、医師の指示による食事療法を基にした、配食サービスが可能となるのも、省庁の壁を越えて、様々な新しいサービスが生まれています。この枠組みも活用して、省庁横断で、迅速な対応を促してまいります。
 サービスの品質を刷新するためには、IT技術の設備の導入が有効です。京都のクリーニング業者では、生地を傷めず、思い出の洋服の修繕を実現し、「感動」という高い付加価値を挙げました。このような攻めの経営を事業者に実践してもらうため、2月にガイドラインを策定し、生産性向上の具体例を示しました。安倍政権になって復活させた、ものづくり補助金は、サービス産業も対象に加え、すでに2000件の革新的サービスを支援しております。今後は、このガイドラインに沿った支援を行い、成功事例を全国に広めていきます。加えて税制面でも、生産性向上・設備投資促進税制を創設して支援しています。
 第2に、リスペクトされるサービス産業です。日本で提供されるサービスの一つは、素晴らしい。ホテルでもレストランでも、誰に対してもきめ細かな配慮がなされ、「おもてなし」の精神が行き届いている。海外から日本を訪れる多くの観光客の賞賛の声は、巷に溢れています。他方で、産業としてサービスを眺めた場合、単に「質がよい」というだけでは足りません。質の高いサービスには、それにふさわしい評価がなされ、対価を得られなければ、その事業は持続しません。創意工夫を凝らしてサービスを提供する現場の人たちも報われず、産業としての発展もないでしょう。素晴らしいサービスを正しく評価する、質の高いサービスがリスペクトされる、そんな社会にしなければなりません。そのためには、より高みを目指す、サービス事業者の意欲を喚起するとともに、消費者の意識も改善が必要でしょう。
 世の中に、質の高いサービスを評価し、リスペクトするための物差しを作っていかなければなりません。その一部として、本日、私から一つ発表があります。質が高く、消費者にも支持されて、市場性も高いサービスを目指す、国民運動の先頭に私も立ちます。内閣総理大臣賞として、日本サービス大賞を、今年から創設します。消費者が安心して様々なサービスの提供を受けられるよう、サービスの質を「見える化」する仕組みも広げていきます。
 第3に、グローバルなサービス産業です。日本を訪れる旅行者に、日本のサービスの素晴らしさを体感してもらう。それは、日本のサービス業を世界に広める重要な第一歩です。小売店、レストラン、病院では、表示やメニューを複数の外国語に対応させるとともに、海外発行のクレジットカード対応を普及させる仕掛けを作り、全国津々浦々で展開します。海外展開する日本のサービス業は、日本の良き伝統や文化の伝道師にほかなりません。すでに創意工夫を尽くした博多ラーメンが世界中でファンを生み、上海でスーパー銭湯を楽しむ中国の方がたくさんいます。サービス産業が世界に広がることで、日本の食文化や生活習慣が世界に浸透していく。サービス産業が国境を超えることで、より良き世界がもたらされると思います。2020年の東京オリンピック・パラリンピックを絶好の機会として、サービス生産性革命を起こす。イノベーション、リスペクト、グローバル。私は、日本生産性本部の皆様のお力添えも得ながら、そうした国民運動を展開していきたいと考えています。優れた企業の後に続く企業が全国で増え、それがイノベーションのうねりとなる。サービス生産性革命の新たな1章は、ここから始まります。
 日本生産性本部が、これから訪れる未来においても、日本経済を力強くけん引する役割を果たしていただくことを期待しています。今年は60年、恐らく100周年、輝ける日本を迎えることになることを祈念して、私の御挨拶とさせていただきたいと思います。」

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