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首相官邸 Prime Minister of Japan and His Cabinet
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平成28年10月2日STSフォーラム(科学技術と人類の未来に関する国際フォーラム)

  • 写真:スピーチする安倍総理1
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 平成28年10月2日、安倍総理は京都市内で行われたSTSフォーラム(科学技術と人類の未来に関する国際フォーラム)第13回年次総会に出席し、スピーチを行いました。

 総理は、スピーチで次のように述べました。

「尾身理事長、お招きありがとうございます。御参席の皆さま、お目にかかれたのを嬉しく存じます。
 わたくし、皆さまの会議に随分と参加してまいりましたせいか、ひとつ習慣が身につきました。9月になって、国連総会に出る頃合いになると、科学と技術は社会をどう変えるだろう、とりわけ日本社会をどう変えるだろうかと、いろいろ思いをめぐらせる性癖のようなものが、できたわけであります。
 というわけで、今度も日本と、米国の往復の途次、念頭に浮かんだところを以下お話しいたします。
 まずは、いましがた申し上げた点を、すぐに訂正しなくてはなりません。というのも、科学と技術が社会を『どう変えるだろうか』などと、問うている場合ではないのでありまして、科学、技術は、何としても、『世の中を変えなくてはならない』。それ以外にないわけです。
 糖尿病に例をとってみます。手遅れにならないよう、血糖値に目を配っておかなくてはなりません。まさしくここで、技術が力を発揮します。例えばの話、皆様がはめておられる腕時計が、血糖値が一定ラインを超すたび、警戒音を出してくれたらどうでしょう。歩くか、ジョギングするか、それとも食べる量を減らすかして、元に戻すことができます。
 これが予算に与える意味合いは、もちろん良い意味合いですが、非常に大きなものになるでしょう。というのも、いろいろな成人病に要している医療費は10兆円という巨額で、これは教育予算より大きいからです。
 私の場合は、マイクロ・センサーのロボットがあったらいいなと思います。腸に抜かりなく目を配って、潰瘍性大腸炎が落ち着いているか見てくれるロボットです。ちなみに、飲んでいるクスリのおかげでずっとうまくいっておりまして、あんまりうまくいっているので、『マリオ』にさせられたりしました。
 無線センサー技術はほかにも、介護を受けているお年寄りの方たちに、毎日24時間、目配りをするのにも役立ちます。ロボット・スーツがあれば、お年を召した方や体力の弱まった方が、筋力を取り戻せます。
 では、サイエンスの方はといいますと、そんなふうにして収集されるビッグデータをリアルタイムで分析することで、間違いなく医学はひとつ高みに登るでしょう。センサーは、常時、クラウドと交信し合っているからです。
 しかしそれを可能にするには、個人情報の収集、分析ができるようになっていないといけません。これは、難題です。個人のプライバシー、サイバー・セキュリティ、他方で科学の発展との間で、どうベストの均衡をはかるべきか。私たちはいまこれに取り組んでおりまして、解決策を見つけるつもりであります。
 いつの世も、まさに尾身理事長が信じておられるとおり、科学と技術は、私たちの社会を前進させてくれます。私が申し上げたいのは、いまくらい、科学と技術に期待のかかるときはない、という点であります。
 サイエンスとテクノロジーが、高齢化や、生産性の伸び悩みや、健康増進といった社会のいろいろな課題に取り組む上で、むしろもっと重要な役割を果たすという、そういう世の中を『ソサエティ5.0』と命名しましょう。これこそ、我が政府が目下、長期戦略として目指しているものであります。
 大昔、人間はみな狩猟をしました。『ソサエティ1.0』です。次に農業社会になりました。『ソサエティ2.0』です。『ソサエティ3.0』は、産業化です。そのあと情報化社会が到来して、これが『ソサエティ4.0』でした。
 これらに比べますと、『ソサエティ5.0』では、センシング、ロボット、通信、ビッグデータ、クラウド・コンピューティングの技術がみな融合し、いままで解決できないと思われてきた問題を、解けるようになります。
 そろそろ、普段から申し上げている点に触れて、締めくくりにいたします。それは、女性の力です。
 本年、私は、伊勢志摩でG7サミットを主宰しました。そこで首脳たちが採択したものに、『女性の能力開花のための行動指針』があります。WINDSと略しますが、『女性の理系キャリアのためのイニシアティブ』というものもありました。
 振り返ってみますと、いかなる場合も、革命は、どんなもであれ、『中心』から起きたためしはほとんどありません。だいたいいつも、『周辺』から起きるものです。私たちの社会は、言ってみればまだ多分に男性中心ですから、新しいアイデア、イノベーション、いままでなら想像もできなかったことなどが、女性の脳細胞から現れるという、そこに期待がかかります。
 まさにそう考えまして、私たち政府は新しいイニシアティブをいろいろと打ち出しているところです。
 私たちはみな、アイザック・アシモフが誰かは知っています。偉大なSF作家は、ロボットの父でもありました。では、彼が小説で描いたロボットは、何をしたか御存知でしょうか。悪をやっつけるアイアンマンみたいなものではありませんでした。アシモフのロボットは、女の子の身の回りの世話をしています。その女の子にとって親友だったのが、アシモフのロボットでした。
 ですから皆様、ここは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』です。そして未来は、すぐそこに待っています。
 ありがとうございました。」

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