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首相官邸 Prime Minister of Japan and His Cabinet
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平成29年11月3日国際女性会議WAW!(WAW!2017)特別イベント「女性のエンパワーメント」 安倍総理スピーチ

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 皆様、おはようございます。そして、ようこそ日本にお越しいただきました。総理大臣として、心から歓迎いたします。
 実は、先月、日本では総選挙がありましたので、ここに来ることができるかどうか、ギリギリまで決まらなかったのですが、一昨日、国会で指名を受け、無事、総理大臣として、ここにやって来ることができました。ありがとうございます。
 そして、新しい内閣がスタートを切って、最初に参加する国際会議が、このWAW!になります。
 安倍内閣の、女性活躍への本気度が、お分かりいただけると思います。
 正直に申し上げれば、会議の日程ははるか前から決まっていたので、偶然の結果であります。
 しかし、政治にとって最も重要なのは、勘なんです。この絶妙なタイミングを読み切っていたかのごとく、あらかじめこの日程を設定したところであります。
 これは、やはり、私の、女性活躍への強いコミットメントの表れだと、考えていただきたいと思います。

 さて、このWAW!も、今回で4回目となります。壇上から見ておりますと、客席の皆様がまぶしいぐらいに輝いています。回を追うごとに、熱気と華やかさが増している感じがいたします。
 これだけの数の、世界で活躍する女性たちが一堂に会する国際会議が、ここ日本で開かれるようになった。日本も本当に変わったなぁと、しみじみ感じております。

 30年以上前、私は、会社員として、ニューヨークで働いていたことがあります。
 そのとき、アメリカのビジネス界で、男性と対等に、堂々と渡り合う米国人女性たちの姿を目の当たりにして、本当に驚いたことを、昨日のことのように思い出します。
 その後、私は、政治の世界に飛び込みますが、男中心の日本社会が、アメリカのように変わることは、当時、想像もしませんでした。
 ほんの10年前ですら、日本の女性の就業率は、64歳以下の全ての世代で、アメリカよりも低かった。これが、現実でありました。
 しかし、5年前、私は、総理大臣となった直後から、女性活躍の旗を高く掲げ、成長戦略のど真ん中に位置付けました。
 保育の受皿整備など、女性が働きやすい環境を作ることに、全力を挙げてまいりました。
 その結果、女性の就業者数は150万人増加し、特に、子育て世代の女性就業率は一気に5%上昇しました。いわゆるM字カーブの問題は、確実に、解消に向かっています。
 そして、昨年、とうとう、日本の女性就業率は、25歳以上の全ての世代で、アメリカよりも高くなりました。
 30年以上前、はるかかなたにあったアメリカ社会と、日本社会がとうとう肩を並べるところまで来たと思うと、本当に、感慨深いものがあります。
 日本は、変わった。社会は、変えることができます。
 日本企業の女性役員の数は、この5年で2倍以上に増加しました。
 私自身も経済界に女性役員を増やすよう要請をしてきましたが、ルールも変えて、有価証券報告書に女性役員の人数と比率の記載を義務付けました。そうすると、企業の行動が、一気に変わりました。
 そして今、皆様ご存じのとおり、日本企業は、過去最高の収益を上げています。ウィメノミクスは、我が国の経済成長をけん引する大きな力となっています。
 日本は、変わった。ですから、世界も、変えられるはずです。

 世界の医療に革新をもたらし、世界で初めて、iPS細胞による移植手術に成功したのは、1人の日本人女性です。
 高橋政代さんは、眼科のお医者さんです。長年、患者さんの様々な悩みに寄り添ってきました。偶然、彼女のパートナーは、脳神経外科医で、再生医療の研究をしていました。
 この二つの異分野のノウハウを、高橋さんは見事に結びつけました。iPS細胞の技術を用いて、目の網膜を作ることに挑戦し、大きな成果を上げました。
 新しいものは、間(あいだ)にある。
 彼女はこう言います。眼科医は、再生医療研究の最先端を知らない。逆に、再生医療の専門家は、網膜治療の重要性が分からない。
 この二つの既存の研究領域の間(あいだ)に、イノベーションを生み出す答えを、高橋さんは見付けました。
 周囲の男性たちは、最初、彼女のプランを全く相手にしなかったそうです。男は、いわゆる常識にとらわれすぎる。私も胸が痛みます。
 男たちがつくり上げた常識という壁を打ち破り、新しい時代を切りひらく力が、女性にはある。私は、そう信じます。

 ビジネスの世界も同じです。男性にはない感性で、社会的な課題を解決する新たなビジネス。女性ならではの目線で、これまでにない価値を生み出すビジネス。
 女性起業家は、閉塞感ある経済を打ち破り、世界経済を飛躍的に発展させる、大きな可能性に満ちていると思います。

 今、1人の若き女性起業家が、カンボジアの大地で、農業を変革しようとしています。
 リム・ポーティーさんは、もともと、NGOの一員として、カンボジアの貧困問題に立ち向かってきた。貧しい農家の支援に取り組んできました。
 しかし、NGOの活動は、ドナーの支援に左右されてしまう。そこで、リムさんは、一念発起し、日本のJICAがカンボジアで実施している起業家を支援するプログラムに参加しました。そして、マーケティングや財務管理などを学んで、自らビジネスを立ち上げました。
 30軒のカンボジア農家から有機野菜や果実を買い取り、販売するビジネスです。
 安定した販路を確保できた結果、契約農家の中には、子供たちが学校に行けるようになった。新しい家を建てることができた人もいます。リムさんの新しいビジネスは、カンボジアの貧困の解消に大きな力を発揮しています。
 好きな仕事をして、社会に貢献することは幸せだと、リムさんは語ります。
 女性起業家たちの挑戦は、経済を、そして世界を大きく変える力を秘めています。

 本日このWAW!に参加してくださった、イバンカ・トランプさんも、同意していただけると思います。
 自らもビジネスを立ち上げた実業家として、また、トランプ大統領が信頼する補佐官として、イバンカさんは、本年のG20ハンブルク・サミットで、女性起業家資金イニシアティブの立ち上げを主導されました。
 日本は、このイニシアティブを強く支持します。そして、最大拠出国の一つとして、5000万ドルの支援を行うことを決定しました。
 世界中に女性活躍のネットワークを広げていく。世界中の女性たちが立ち上がれば、貧困を始め、世界の様々な課題は、きっと解決できるはずです。
 日本は、世界において、これからも女性活躍の旗を高く掲げ、強いリーダーシップを発揮していく決意です。

 皆さんも御存じのiPhoneが発売されたのは、10年前。そして、現在、世界中で累計10億台。世界的な、これだけの広がりを、10年前、誰が予想できたでしょうか。
 10年あれば、世界は変えることができる。いや、10年もいらないかもしれません。
 世界の至るところで女性たちが輝く社会、女性たちが次の時代を切りひらく力となる世界を、必ず、実現できる。私は、確信しています。

 スティーブ・ジョブズの言葉を思い出します。
 自分が、世界を変えられると本気で、信じる人たちこそが、本当に、世界を変える。
 このWAW!にお集まりの皆さんは、きっと世界を変えることができる。そう信じてやまない人たちばかりだと思います。
 皆さん、世界を、一緒に変えていきましょう。そして、また、来年、このWAW!でお目にかかりたいと思います。本日は、御参加いただきまして誠にありがとうございました。

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