首相官邸  
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内閣総理大臣談話

平成18年9月26日


 私は、本日、内閣総理大臣に任命され、公明党との連立政権の下、初の戦後生まれの総理として、国政の重責を担うことになりました。普通の人々の期待に応える政治、みんなが参加する、新しい時代を切り拓く政治の実現を目指し、全力を尽くします。

 我が国は、構造改革の成果があらわれ、未来への明るい展望が開けてきた一方、人口減少、都市と地方の間の不均衡、厳しい財政事情などの課題を抱え、国際社会の平和と安全に対する新たな脅威も生じています。このような状況にあって、私は、活力とチャンスと優しさに満ちあふれ、自律の精神を大事にする、世界に開かれた、「美しい国、日本」を目指すため、「美しい国創り内閣」を組織しました。

 人口減少の局面でも経済成長は、可能です。イノベーションの力とオープンな姿勢で、日本経済に新たな活力を取り入れます。努力した人が報われ、勝ち組と負け組が固定化せず、人生が多様で複線化した「再チャレンジ」可能な社会を構築するため、総合的な支援策を推進します。やる気のある地方が「強い地方」に生まれ変わるよう地方分権を進め、知恵と工夫にあふれた地方の実現のため、頑張る地方を応援します。中小企業支援や農林水産業の再生に取り組みます。

 「成長なくして財政再建なし」の理念の下、歳出削減を徹底し、2011年度にプライマリーバランスを確実に黒字化します。その第一歩である来年度予算編成では、メリハリの効いた配分を行い、新規国債発行額は今年度を下回るようにします。簡素で効率的な「筋肉質の政府」を目指し、抜本的な行政改革を強力に推進します。その上で対応しきれない社会保障の負担増などに対し、安定的な財源を確保するため、抜本的・一体的な税制改革を推進します。

 社会保障制度の一体的な改革、少子化対策の総合的推進による「子育てフレンドリーな社会」の構築、子どもが犠牲となる凶悪事件や規律の緩みを思わせる事故の防止、地球環境問題への対応など、健全で安心できる社会の実現に全力を尽くします。

 家族、地域、国を大事にする、豊かな人間性と創造性を備えた規律ある人間の育成に向け、教育再生に直ちに取り組むこととし、まず、教育基本法案の早期成立を期します。

 「世界とアジアのための日米同盟」をより明確にし、アジアの強固な連帯のために積極的に貢献する「主張する外交」へと転換を図ります。官邸の司令塔機能の強化、情報収集機能の向上を図るとともに、官邸とホワイトハウスが常に意思疎通できる仕組みを整えます。在日米軍再編については、抑止力を維持しつつ、地元の負担軽減や地域振興に全力で取り組みます。未来志向で中国、韓国、ロシアなど隣国との信頼関係を強化します。拉致問題対策本部を設け、専任の事務局を置き、北朝鮮による拉致問題に関する総合的な対策を推進します。イラク復興支援、テロの防止・根絶に力を注ぎます。安保理常任理事国入りを目指し、国連改革に取り組みます。

 我々日本人には、21世紀の日本を、日本人の持つ美徳を保ちながら、魅力あふれる、活力に満ちた国にする力があると、私は信じています。国民の皆様とともに、世界の人々が憧れと尊敬を抱き、子どもたちの世代が自信と誇りを持てる「美しい国、日本」とするため、先頭に立って、全身全霊を傾けて挑戦していく覚悟であります。

 国民の皆様のご理解とご協力を心からお願いいたします