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麻生内閣総理大臣の談話
(「海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律案」及び海上における警備行動に係る内閣総理大臣の承認の閣議決定について)

平成21年3月13日


 本日、政府は、「海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律案」、いわゆる「海賊対処法案」を閣議決定しました。これは、国連海洋法条約に沿って海賊対処法制を定めるものです。
 また、「海上における警備行動に係る内閣総理大臣の承認について」を閣議決定しました。これは、ソマリア沖・アデン湾における海賊への対策に当たるため、当面の応急措置として、自衛隊法に基づく海上警備行動により、自衛隊を派遣することを決定するものです。

 日本は、海に囲まれ、かつ、主要な資源の大部分を輸入に依存するなど外国貿易の重要度が高く、船舶航行の安全確保は、日本の経済社会及び国民生活にとって極めて重要です。
 なかでも、日本関係船舶の主要航路の一つであるソマリア沖・アデン湾において、昨今、多発急増している海賊は、日本のみならず、国際社会にとっての脅威であり、緊急に対応すべき課題です。この海域においては、日本企業の船舶への被害のみならず、日本人が人質に取られた事件も発生しており、新たな被害の発生の懸念もあります。日本船主協会などからも、法制度の整備を含む海賊事案への対応強化についての要望をいただいております。
 本日、閣議決定した海賊対処法案は、日本が国際社会の一員としての責務を当然に果たすべく、「海賊行為」を我が国にとっての犯罪行為とし、その処罰規定を設けるとともに、保護対象を日本のみならず、あらゆる国々の船舶にも拡大するなどを規定するものです。私は、本法案の成立に全力を傾注します。

 特に、ソマリア沖・アデン湾の海賊については、国連安保理決議1816号などの一連の決議により、各国に軍艦の派遣などの要請がなされ、欧米・アジア等の国々や機関が、これに応えて、軍艦等を派遣し、国際的な海賊対策が既に開始されております。日本も、日本の人命・財産を保護するため、海賊対処法案が成立するまでの当面の応急措置として、先ずは自衛隊法に基づく海上警備行動により、この海域に自衛隊を派遣することとしました。

 今回の派遣において、過酷な気象条件の下、船舶航行の安全確保という重要な任務に従事する自衛官諸君と海上保安官諸君を、私は誇りに思います。これから任務につく諸君と、彼らを送り出すご家族の皆様に、心から敬意を表するとともに、深く感謝申し上げます。
 最後になりましたが、国民の皆様のご理解とご協力を心からお願いいたします。