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「海の日」を迎えるに当たっての内閣総理大臣メッセージ

平成21年7月17日


 日本は、四方を海に囲まれ、古くから物の輸送や食糧の確保などで、海の恩恵を受けながら発展してきました。今日、地球環境問題への対応や、資源利用の必要性が高まる中で、海の役割はこれまで以上に重要になっています。


 一方日本は、海洋・沿岸域の環境汚染、海洋資源の乱獲、海難事故の発生、海洋エネルギー・鉱物資源をめぐる近隣国との問題、多発する海賊行為など、海に関わる深刻な課題に直面しています。


 海に守られ発展してきた日本は、こうした問題に真正面から向き合っていかなければなりません。「海を守る日本」へと変革を遂げていかなければなりません。昨年、海洋基本法に基づき、海洋基本計画を策定しました。これによって国を挙げて広範にわたる海洋政策を総合的・戦略的に推進し、さまざまな海に関する問題にも対応することができるようになりました。


 今後、世界的に食料資源及びエネルギー・鉱物資源への需要が増大すると予想されています。海洋資源の積極的な開発・利用を行うためには、技術の開発、制度整備等を計画的に推進する必要があります。その際、海洋環境の保全との調和が図られるよう十分配慮していきます。


 去る6月にはいわゆる海賊対処法が成立いたしました。これは、昨年来急増している、ソマリア沖・アデン湾の海賊事件に対して、我が国が適切に対処し、日本籍のみではなく、外国籍の船舶も、要請があれば護衛できるよう、法整備を行ったもので、フィリピンをはじめ、海外からも感謝されております。


 今後も、日本が海洋に関する、国際協調の先導的役割を果たしていくとともに、海と人類の共生に貢献し、平和で美しい海を次世代に引き継いでいかなければなりません。新たな海洋立国の実現を目指し、リーダーシップを発揮してまいります。


 そして、国民の皆様が、海に対する理解と関心を深めていただけるよう、さまざまな取組みを充実していきます。私は「海の日」が、私たちにとって、海の恩恵に感謝し、海の大切さを知り、改めて考える機会となることを切に希望しています。

内閣総理大臣・総合海洋政策本部長 麻生 太郎