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原子力発電所に関する四大臣会合後 枝野経済産業大臣会見

このページは、過去の特集ページを保存しているものであり、掲載情報は、更新されておりませんので、ご注意ください。

 

原子力発電所に関する四大臣会合を、
4月初めから6回にわたって、総理官邸にて連続して開催しました。

出席者は、野田総理、藤村内閣官房長官、枝野経済産業大臣、細野内閣府特命担当大臣。 第6回会合の終了直後の会見で発表された概要は、次の通りです。
(会見者=枝野経済産業大臣) 発言要旨はこちら/全文はこちら

<冒頭>

 それでは、原子力発電所に関する4大臣会合について御報告を申し上げます。まず、最初に申し上げたいことがございます。政府は昨年7月、中長期的なエネルギー政策として、原子力発電への依存度をできる限り低減させていくという脱・原発依存の方針を決定しております。今回の一連の4大臣会合も、当然この方針の枠内で行われたものであります。その上で、昨日来の会合で、まず定期検査で停止中の原子力発電所の再起動に当たっての安全性について、更に念入りな議論を重ねました。

 

<原子力発電所の安全性確保に向けたこれまでの取組み>

 これまで説明してきたとおり、東京電力福島第一原子力発電所事故の発生以降、政府はそれまでの安全対策に加え、昨年3月の緊急安全対策、4月の外部電源対策、6月のシビアアクシデント対策など、事故の教訓を踏まえた具体的な安全対策を順次指示し、その確実な実施を積み上げてまいりました。

 また、原子力発電所の安全性評価について、昨年7月11日、菅内閣が取りまとめた3大臣決定に従い、再起動の可否について判断するため、ストレステスト1次評価を慎重に実施をしてまいりました。

 

<再起動にあたっての安全性判断基準>

 こうした取組と並行して、政府事故調、原子力安全・保安院の意見聴取会等において、広く専門家の意見を求めながら、徹底的な事故検証を進めてまいりました。これらを踏まえ、4大臣において国民の皆さんにとって分かりやすい形に改めて整理し、先週金曜日にお示ししたのが「原子力発電所の再起動にあたっての安全性に関する判断基準」の3点であります。念のため申し上げますが、これは新たな基準ではなく、これまでの積み上げの集大成であります。本日と昨日の会合では、まずこの3つの物差し自体が妥当なものであるのかどうかを改めて確認をいたしました。

 4大臣会合としては、その第一歩として、昨年10月以降、5カ月の検討を経て、昨年度末に示された30の対策を期限を決めて計画的に実施することを求めておりますが、こうした基準は適切であるものと改めて確認をいたしました。以上のとおり、3項目の判断基準の有効性を確認した上で、関西電力大飯原子力発電所3、4号機がこの基準を満たしているかどうか、最終的に確認を行いました。

 その結果、大飯の3号機、4号機はこれらの判断基準を満たしており、今回の事故のような地震、津波が襲っても燃料損傷には至らないこと、安全神話に陥ることなく、更なる安全性、信頼性向上のための対策の着実な実施計画及びそれを不断に実施する事業姿勢が明確であることを確認をいたしました。

 

<大飯3・4号機の再起動の必要性の検証>

 以上が安全性の確認についての結論でございますが、従来から申し上げておりますとおり、4大臣会合としては、まずは安全性が十分に確保されているかを確認し、その上で再起動が必要であるのかどうか、電力需給の逼迫やコスト増といった事情を踏まえて、検討することとしておりました。

 前々回の会合後に申し上げたかと思いますが、たとえ安全であったとしても、必要性が認められないならば、再起動の判断に至るものではありません。そして、本日大飯3、4号機の安全性について最終的に確認したため、続いて再起動の必要性について検証を行いました。

 

<電力の安定供給に対する政治の責任>

 この検証の結果をお伝えする前に、若干横道にそれると受け止められるかもしれませんが、1点お話をさせていただきたいと思います。

 私は昨年3月、初めての計画停電を実施する際、内閣官房長官として対応をいたしました。人工呼吸器など、生命の維持に欠かすことができない機器が早朝からの計画停電によって、御本人、御家族の知らないうちに停止をする可能性がありました。こうしたことは、絶対に避けなければならないということで、全ての患者の皆さんと1人残らず連絡が取れるまで、停電実施をしないように、東京電力に対して強い指示をいたしました。一方で、切迫した状況の中、深夜から未明、早朝にかけて、厚生労働省において、正に死に物狂いの対応をいただきました。

 その結果として、実際に電気が止まる前に全ての患者の皆さんと連絡を取ることができましたが、突然の停電、電力不足が社会の隅々に、特に社会的に弱者と言われる皆さんにいかに深刻な事態をもたらすかということを心底実感をいたしております。電力需給に関しても、多分これで大丈夫だろうといった楽観的な見通しで物事を進めることはすべきではないというふうに思っています。

 この間、政府としては、節電すれば需給ギャップは解消されるという主張にも耳を傾けながら、詳しく検討をしてまいりました。しかし、残念ながら現在まで細部まで確信を持って納得できる議論には出会っておりません。繰り返しになりますが、楽観論に軽々にくみし、結局電力供給が足りなかったということは、許されるものではありません。政府としては、今日の現実のエネルギー構造の上で、当面の電力の安定供給を確保する責務を負っていると考えています。

 

<当面の需給の観点からの再起動の必要性の検討>

 こうした観点から、関西電力の電力需給について、厳しく検証をいたしました。全ての原子力発電所が起動されないまま夏を迎えることになれば、一昨年並みの猛暑を想定した最大電力需要の下では、関西地域ではこれまでの供給力積み増しの努力を勘案しても、なおやはり2割程度の電力不足の可能性があります。また、平年並みの暑さの下で最大電力需要を想定しても、昨年夏の15%以上の節電をお願いした東京電力や東北電力管内以上の需給ギャップが避けられない見通しであります。当然、今後ともぎりぎりまでこのギャップを埋める努力を続けてまいりますが、非常に厳しいレベルの電力不足に直面していると言わざるを得ません。急な停電はもとより、電力不足は、病気の方、高齢者の方、また産業活動においては中小零細企業など、対応が困難な皆さんなど、社会的弱者の皆さんにより大きなしわ寄せをお与えすることになります。

 さらに、念のため需給と同時に原発停止がもたらすコスト増についても検討をいたしました。原子力発電所に代わって、火力発電等を最大限活用して電力供給を最大限行っていくためには、年間0.7兆円のコスト増になるというふうに見られております。関西電力の圧縮可能ないわゆる一般管理費、燃料費や価償却費、公租公課等を除いたものも実は0.7兆円であります。社内留保は昨年末で4,600億円 程度まで減っているところでございまして、今の状態が続けば、遠からず電力料金の値上げをお願いせざるを得なくなるという状況であると認識をしているところでございます。

 

<安全性と必要性についての四大臣判断>

 以上のように、関西電力管内における需給見通しやコスト増の影響をデータに基づいて検証した結果、4大臣会合においては、大飯3、4号機の再起動には必要性が存在すると判断をいたしたものであります。以上のような安全性、必要性の判断を踏まえ、政府としてはこの判断について、国民の皆様に責任を持って御説明をし、理解を得られるよう努めてまいります。何よりも万が一の場合に最も影響を受ける立地自治体の御理解が得られるよう、全力を挙げてまいります。そして、こうした理解が得られたと考えられた場合には、改めて4大臣会合を開き、最終的な再起動の是非について判断をすることとなります。念のため申し上げますが、決して今日再稼働を決めたものではありません。今回の4大臣会合が対象としたのは、大飯3、4号機についてであります。今後も各発電所について、その都度、安全性と必要性について、両面から判断をしていくことになります。


 最後に、国民の皆様に改めて申し上げたいと思います。政府は昨年7月、中長期的なエネルギー政策の方向性として、脱原発依存を決定をしております。本日冒頭に申し上げた原子力発電への依存度をできる限り低減させるという方針は全く変わっておりません。さらに、省エネルギー、節電対策を抜本的に強化すること、再生可能エネルギーの開発利用を最大限加速化させること、天然ガスシフトを始め、環境負荷に最大限配慮しながら、化石燃料を有効活用すること、この4つを基本的方向として抜本的な見直しを進めております。

 政府としては議論だけでなく、既に脱原発依存の方向に沿った具体的な取組を進めております。原子力については、新たな規制庁の下で40年運転で廃炉にするという原則を取り入れた法案を提示をしております。また、再生可能エネルギーの利用拡大のために、固定価格買取制度の導入、エネルギー規制制度改革アクションプランの下での28項目の改革実施など、取り組んでいるところであります。今後もできることから一つ一つ積み重ねて、一日も早い脱原発依存に向けて、最大限の努力を進めていくことをこの機会に改めてお約束を申し上げます。

 

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