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第11回 イラク人道復興支援


平成15年12月20日放送

小泉総理ラジオで語る(第11回)の写真


 こんにちは。小泉純一郎です。


 総理、今日もよろしくお願いいたします。総理、今、国民の関心はイラクへの自衛隊派遣に集まっていますけれども。
 そうですね。先週、イラクに自衛隊を派遣して、イラクの人道復興支援活動に当たらせることを閣議決定しました。なぜ日本は自衛隊を派遣するのか、国民の皆さんの中にいろんな意見があることはよく承知しています。

 世界の平和、日本の平和と独立を守るために、私たちは何をしなければならないのか、そういうことを真剣に考えなくてはいけません。私は、自衛隊の派遣を決断いたしました。


 なぜ日本から遠く離れたイラクに自衛隊を派遣するのか。私たちのまわりにも賛成の人、反対の人、それから迷っている人、色々な考えの人がいます。総理のお考えを是非お聞かせください。
 日本は、憲法9条で戦争を放棄しています。そして、日本は、アメリカと日米安保条約を結んで日本の平和と独立を守る、同時に、国際社会と協力して世界の平和に貢献していく、こういう考えを戦後一貫して取ってきました。

 この方針は変わりませんし、また、変えてはいけないと思っています。

 2年前の9.11のテロの時も、アフガニスタンの復興も、そして北朝鮮の問題も、私は、国際協調と日米同盟を両立させながら、日本の平和と安全を守り、世界の平和に貢献していくという考え方を貫いてきました。

 イラクでは、サダム・フセイン政権の専制と圧政の下でイラク国民がどんなに苦しんでいたのか。今やっとそれから解放されて、イラク人自身が、民主的で安定した政権をつくろうと努力を始めているんです。

 国連は、加盟国に対してイラクへの支援要請を決議しました。全世界で37カ国が部隊を派遣して、イラクの復興を支援しているんです。


 そうなんですか。たくさんの国が部隊を派遣しているんですね。ところで、フランスやドイツは、アメリカ、イギリスとは違う立場を取っているようですね。フランスやドイツと協力すべきではないかという声もありますが。
 私は、いつも、日米同盟と国際協調が大事だと言ってきました。世界の国々が協力して、イラクの復興を助けるべきだと言ってきたんです。

 今回、橋本元総理をはじめ、政府特使を派遣して、フランスのシラク大統領、ドイツのシュレーダー首相、エジプトのムバラク大統領などに日本の考えを説明してもらいました。フランス、ドイツ、そしてエジプトも、イラクの復興について日本と協力していこうということになりました。これからも国際協調のための外交努力を続けていきます。


 よろしくお願いいたします。ですが総理、自衛隊が行くと危ないのではないかと心配している人も多いと思うんですが。
 そうですね。でも自衛隊は戦争に行くんではないんです。戦闘行為には参加しないんです。自衛隊がやるのは、現地でイラク人が望んでいる給水や医療、道路や橋の復旧をしに行くんです。病院や学校の修理、食料や医薬品、また、子どもたちの勉強道具の輸送など、人道復興支援のために自衛隊は行くんです。

 イラクの状況が必ずしも安全とは言えない、このことは十分承知しています。外交官や民間人では安全面に不安があって活動できなくても、自衛隊なら危険を回避する手立てを講じることもできます。また、自衛隊は日ごろから訓練しています。装備ももっています。一般国民にはできない仕事も自衛隊ならできる分野もあると思います。


 自衛隊は、これまで海外に行ったことはあるんでしょうか?
 何回も行っています。自衛隊は、たとえば、アフリカで難民の救済活動に活躍しました。コレラや赤痢で苦しむ2000人以上の難民を診察するのを、ルワンダから高い評価を受けたこともあります。

 東ティモール、ここには、私も昨年激励に行きましたが、マラリアなど伝染病の危険にさらされながら、自衛隊の諸君は、道路や橋の修復に頑張っていました。20名を超える女性自衛官も活躍してくれているんです。


 そうでしたか、知りませんでした。
 日ごろの厳しい訓練に耐えて、自衛隊員はあえて危険を伴うかもしれない困難な任務に、決意を固めて赴こうとしています。願わくば、多くの国民が、敬意と感謝の念をもって自衛隊員を送り出していただきたいと思っています。


 そうですね。
 テロは、世界各地で起こっています。あのニューヨークの9.11のテロのときも24名の日本人が犠牲になりました。テロリストは、国連であろうと、赤十字であろうと、あるいはイラク人自身だろうと無差別に攻撃しています。

 イラクの復興のために先頭に立って頑張っていた日本の貴重な外交官、奥大使、井ノ上書記官も殺害されました。運転していたイラク人も命を落としました。誠に残念です。残虐非道なテロに強い憤りを感じています。

 我々は、テロリストの脅しに屈してはいけないと思います。危険だからといって、「日本はお金だけ出します、後の人的支援はよその国でお願いします」、こういうことで果たしていいんだろうかと。

 よく憲法のことが話題になりますが、日本国憲法の前文には、「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。」と高らかにうたっています。この憲法の精神は、どうなっているんでしょうか。

 イラクの復興のために日本が今何をなすべきなのか、言葉だけでなく、行動で示すことが求められているときだと思います。


 総理、もっとお伺いしたいんですけれども、もうそろそろお時間になりました。
 そうですね。あっという間に時間が経っちゃいましたね。今年はもうこれで最後ですけども、来年、また1月、お目にかかりましょう。

 それでは、皆さん、よいお年をお迎えください。

※このメッセ−ジは、全国38局のラジオで12月20日(土)に放送されたものです。


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