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小泉内閣総理大臣演説等

 

小泉内閣総理大臣記者会見

平成13年4月27日



冒頭発言

 総理大臣に就任して初めての記者会見ですが、総理に就任して、ますます総理大臣というのはこんなに重圧が掛かるのか、と総理に就任する前には思ってもみないほどの緊張感と重圧を感じています。

 孟子でしたか、こういう言葉があります。「天将にその人に大任をくださんとするや、まずその心志を苦しめ、その筋骨を労せしむ。」

 なるほど、この言葉どおり、天がまさにその人に大任をくださんとするや、まずその心志を苦しめ、「しんし」とは「こころ」と「こころざし」です。その筋骨を労せしめる。「きんこつ」、「きんにく」と「ほね」、「きんこつ」、心身共にすごい重圧の下に総理に就任し、初めてその人事を終わりました。この人事をする際に、特に組閣の人事ですが、私が総裁選挙中に発言したとおり、派閥にとらわれず、民間人、若手、女性、適材適所な人事を心掛ける、これに腐心しました。

 いろいろ考えに考えた挙げ句、ようやく内閣ができましたけれども、それぞれ私が選挙中に言っておりました基本方針を堅持していただきまして、協力してくれる体制ができたと思っています。特に公明党、保守党との連立合意もでき、お互い信頼関係の下に、今後も協力してやっていけるということは大変ありがたいと思っております。

 私は戦後日本が平和で発展していくために、常々一番大事なことは、まず、あの第二次世界大戦の反省をすることだと。その上に立ってこれからの日本が二度と戦争を起こしてはいけない。平和のうちにいかに国民の努力によって立派な国づくりに励むことができるか。このことは、これからの日本の方針としても、極めて重要であると思っています。

 端的に言って、なぜ日本はあのような戦争に突入してしまったのか。これは一言で言えば、国際社会から孤立したことだと私は思っています。これから日本が二度と戦争を起こさないために一番大事なことは、国際協調、二度と国際社会から孤立しないこと。そういう観点から、私は今後の日本の外交の基本は、今日まで日本が繁栄できた最大の基礎は日米関係が有効に機能してきたことだと思います。この基本は決して忘れてはならない。日米友好、緊密な協力、これがあって初めて世界各国と協力体制が構築できるのではないか。特に近隣諸国、中国、韓国、ロシア等、近隣諸国との善隣友好も極めて重要であります。こういう諸国と日米友好関係を基礎にして関係改善を図っていく、友好関係を維持発展させていく、これが日本外交の基本でなくてはならないと思っております。

 そして内政の面から言えば、これは今、景気の回復、経済の再生、これがもう大課題であります。私は構造改革なくして景気回復なしと、総裁選挙中にも言っておりましたとおり、構造改革という問題、これは例外なく今まで成功してきた制度、機構、これは今後21世紀の社会に通用するかどうか、かつては成功していたけれども、今後、直していかなければならない点、多々あると思います。この構造改革に大胆に踏み込んで、新しい時代に対応できる体制を取っていきたい。そのためには、行財政改革等、今まで成功してきた事例も、今後はゼロから見直していく必要もあるではないか。かつては国がやらなければならなかったいろいろな事業も、場合によっては民間にできることはできるだけ民間に委ねていく。あるいは地方にできることは地方に委ねていく。そして、国家がやるべきこと、役所がやるべきこと、国家がやらなければならない、役所がやらなければならない合理性があるかどうか、必要性があるかどうか、これを徹底的に検証していくべきだ。そして、主眼は、その中で今や国がやらなくても民間でできることは民間に任せていこう。地方にできることは地方に任せていこう。こういう観点から構造改革に取り組んでいきたいと思います。

 しかし、これからのいろいろな重要政策を推進するにおいて、最も大事なことは、国民が政治を信頼してくれることです。分けても内閣総理大臣に対する信頼、これは大変重要なことだと思っております。あらゆる政策遂行の前提は政治への信頼、内閣への信頼、総理大臣に対する信頼だと思っております。私はそういう面から自分が総裁選挙において発言したことを少しでも実施に移すことができるように、今後も全力を傾注していきたいと思っています。

質疑応答

【質問】まずは総理就任おめでとうございます。組閣を終えて新内閣がスタートしましたけれども、総理がおっしゃったように、総理は派閥にとらわれない適材適所の人事をするとおっしゃっていましたが、結果として思いどおりの人事ができたとお考えになりますか。
 そして、7月の参議院選挙は、この内閣の実績をバックに闘って、その成果が問われることになると思うんですけれども、自民党の目標議席はどれくらいをお考えですか。自民・公明・保守の3党で過半数といった声もあったと思いますけれども、具体的な目標を聞かせてください。

【小泉総理】人事は私個人だけでやることはできませんから、各方面の話を聞き、要望を聞き、その要望を受け入れることができなかったということは、残念がった人もたくさんいると思います。むしろ希望をかなえられた人というのはごくわずかしかないという、ここが人事のつらさ、難しさだと思います。

 しかし、私が当初から申し上げていた適材を適所に起用する、そういう面において、多くの国民から合格点はいただけるのではないかなと思っております。

 参議院選挙ですが、これは、参議院選挙はまだ2か月後ですから、その前にそれほど大きな実績というのは挙げられるとは思っておりませんが、少なくとも小泉内閣が目指す基本方向というのは国民に御理解をいただけるよう、これから大いに努力しなければいけないと思っております。

 そして、参議院選挙にこの姿勢を理解し、共鳴してくれた方々が小泉内閣に支援をしてくれる、連立内閣を支持してくれる、自民党頑張れと激励してくれるというような雰囲気が出てくれば、私はこの連立政権に対する、国民は過半数の支持を与えてくれるのではないか。もとより選挙ですから、できるだけ多くの自民党公認候補が当選してくれればいいと思っています。今の段階で何議席という具体的な数字を挙げることはできないと思います。少なくとも、自民・公明・保守、この3党で過半数以上は獲得したいです。

【質問】次に憲法問題についてお尋ねします。総理は自民党総裁選挙期間中に、集団的自衛権を行使できるように政府解釈を変更すべきだという見解を明らかにされていたと思います。自衛隊は軍隊でないというのは不自然だと。憲法9条の改正を目指す考えも明らかにされていたと思います。
 あと、首相公選制の導入も、これを導入する場合には憲法改正が必要だとおっしゃっていたと思います。現在、総理としてこれらの問題をどうお考えになっていますか。今後、憲法改正を具体的に検討していかれるお考えがあるのか、その辺も含めてお聞かせください。

【小泉総理】自由民主党の基本方針が自主憲法制定だったんですよ、結党以来。しかし、今の憲法というのは、戦後一度も改正なしにきている。平和主義、民主主義、基本的人権、これに対して自民党も含めて多くの政党が、この基本理念というものはいかに改正しても、守らなければならないと思っていることは事実だと思います。私も含めて。

 その中で、憲法9条という問題は、日本は戦争の後遺症が強いですから、この問題を今の政治課題に乗せるというのはなかなか難しいと思います。しかし、あるべき姿として、私は総裁選挙中に言ったことなんです。できれば、この自衛隊が軍隊でないという前提で何事も進めていくということについては、不自然な問題が多々出てきている。そういう点で一国の安全保障を考えれば、私は非武装中立というものは採りません。自衛隊が軍隊でない、非武装中立でいいんだということは、もし万が一侵略の危険があった場合は、何の訓練もない市民に戦えということですから。日ごろ訓練もない、戦う準備もない、装備もないという段階で一般市民に向かって、侵略者と戦えというのは政治として非常に無責任だと。そういうことで自衛隊が創設された。万が一、我が国が侵略された場合は、その侵略に立ち向かわなければならない。だから、一国の軍隊というのは、自衛隊にしてもそうですが、万が一、他国から侵略を受けた場合、その国は命を賭けて守る集団があるぞというのが私は軍隊だと思うんです。それがないと、どうぞ侵略してくださいという誘惑を他国に持たす可能性もあるくらい、そういう面において、規模はいろいろ考え方があります。日本人として、もし、よその国が侵略するならば、日本人は戦って抵抗するという決意を示すのが自衛隊であり軍隊である。

 そういう自衛隊、軍隊に対して、憲法違反であるとか、そうではないということを議論させておくという方は、自衛隊に対して失礼じゃないか。万が一のことがあったら、自ら命を捨てるという覚悟で訓練しているわけです。そういう人たちに対しては日ごろから国民全体が、日ごろから自分のできない危険な訓練をしている、きつい訓練をしている、人のできないような難しい訓練をしている、そういう集団に対して敬意を持って接することができるような法整備、環境をつくるのが私は政治として当然の責務ではないかと思っているわけでありまして、ただ9条を改正すると、すぐその人はタカ派だとか、右翼だとかいう議論はもうやめた方がいいと思うんです。

 集団自衛権の問題もそうです。私は、集団自衛権、権利はあるが行使はできないというのが今までの解釈です。これもたしか昭和35年の岸内閣での解釈だと思います。既に40年、そういう際に、海外で武力行使をしないということは、もう日本人として、政治家として、これは多くの合意されるところだと思います。

 その解釈で、集団自衛権というのは、日本政府は今の解釈を変えないと言って今までやってまいりました。ですから、これを変えるのは非常に難しいということはわかっています。今後、憲法、本来、集団自衛権も行使できるんだというのであったらば、憲法を改正してしまった方が望ましいという考えを持っているんです、私は。しかし、それができないのであれば、今の日本の国益にとって一番大事なことは、日米関係の友好をどうやって維持していくか、日米安保条約をどうして効率的に機能的に運営していくかということを考えますとですね、勿論、武力行使というのは海外の領土とか領海とか領空ではできません。

 しかし、もし、日本近海で、日米が一緒に共同訓練なり共同活動をして、その時に、一緒に共同活動をした米軍が攻撃を受けた場合、よその国の領土でも、領空でもない、領海でもない。でも、米軍が攻撃を受けた場合に、日本が何もしないということは果たして本当にそんなことができるんだろうか。そういう点については、今の解釈を尊重するけれども、今後、あらゆる事態について研究してみる必要があるんじゃないかというふうに思っております。すぐその解釈を変えるということじゃないんです。研究してみる余地がある、慎重に熟慮、研究してみる余地があるということを言っているわけです。

 そこで私が、一度も戦後憲法を改正していないということで一番憲法はこうすれば改正できる、また、国民に理解されやすいと思っているのが首相公選制です。これは、中には、首相を国民投票で選ぶことについて憲法改正しないでできるという、そういう論者もおります。しかし、私は首相公選制を導入するということについては、憲法改正してやった方が望ましいのではないかと思います。その際には、ほかの条項は触れない、首相公選制のためだけの憲法改正だったら、国民からは理解されやすいのではないか、そして、具体論をつくって、こうしてやれば具体的に憲法を改正するというのはできるのだということで、より改正の手続も鮮明になるのではないか。また、首相公選制というのはどういうものであるかということも理解される。これは、むしろ国会議員の方に反対が強いのであって、一般国民の方では賛成が多いのではないかと思っております。これも政治の面においての、私は構造改革だと思います。

 今、国会議員しか総理大臣になれません。しかも、総理大臣を選ぶ権限は衆議院議員だけしか持っていない。首相公選というのは、総理大臣を選ぶ権利を国会議員から一般国民に手渡すことですから、政界の規制緩和とも言える。そういう点において、私は国会議員の何十人かの推薦を資格要件とするということで、国民投票によって首相を指名してもらう、そして、その首相を天皇陛下が任命するということになれば、天皇制と首相公選制とは矛盾しない、一緒に天皇制を維持しながら首相公選制も導入できるということを言っているのであって、私は、この首相公選制を導入する場合は、ほかの条文の憲法を一切いじらない。これだけの、これだけの憲法改正によってしてみたいな、ということを言っているわけであります。

【質問】次に経済問題、景気対策に移りますが、総理は25日の与党三党首会談で、緊急経済対策の早期実施で合意されました。ただ、具体的なテーマになりますと、与党は、今国会中に抜本的な証券税制の見直しを目指そうということで合意をしていますけれども、閣内ではですね、年末でもいいのではないかというような声もあるようです。
 また、株式買上げ機構を巡ってはですね、総理、あの、総裁選期間中に、慎重に時間を掛けてですね、検討されるとおっしゃっていたと思います。こうした証券税制の見直しですとか、株式買上げ機構の設立ですとか、こういった政策をどう進めるのか、時期を含めて、お考えをお聞かせください。

【小泉総理】この点については、総裁選挙の前に発表されました緊急経済対策、これを基本にしながら、新たに就任されました竹中経済財政担当大臣、柳沢金融担当大臣、塩川財務大臣等、具体的に、いつ、そういう実施したらいいか、というものを含めてよく検討してもらいたい。その判断を待って内閣として決定していきたいと思っております。

【質問】総裁直属の国家戦略本部ですか、たしか総裁選中には内閣にもそれを設置すると言われたと思うんですけれども、まず内閣にも同様の本部を設置するのかと。その場合やはり、構造改革という問題が主体的なテーマになると思いますけれども、経済問題も含めて、現在ある経済財政諮問会議との役割分担という点についてはどのようなお考えなんでしょうか。

【小泉総理】これは、内閣としては、経済財政諮問会議がありますから、これを中心にやっていきます。もし、国家戦略と言いますと、広範多岐にわたります。しかも、今は連立政権です。公明党も保守党も参加しています。ですから、同じ内閣というよりも党でやっている。経済財政諮問会議と国家戦略本部とは違います。お互い意見を聞くことはあったとしてもですね、それは別。別個の問題です。

【質問】内閣には設置されないということですね。

【小泉総理】内閣には設置するつもりはございません。党で今設置を検討しております。

【質問】台湾の李登輝前総統が日本を訪問したことに起因しまして、中国の李鵬委員長が日本訪問を延期しましたり、教科書問題、靖国神社参拝問題などを巡りまして、中国、韓国などのアジア各国との摩擦が一部に出ていると思うんですが、新政権は対アジア外交をどう考えているんでしょうか。
 また、アメリカ、ロシアとの外交の基本的な方針についてお伺いします。

【小泉総理】これは最初のごあいさつでも触れましたが、近隣諸国と関係改善を図るということは極めて大事なことであります。中国、韓国と、教科書問題とか、あるいは中国については李登輝さんの問題とか、いろいろ今問題点が出ておりますので、こういう点はよくお互いの立場を理解するという姿勢が大事だと思います。日本の立場を理解してもらえるような粘り強い折衝、努力、同時に相手の立場を忖度するという気持ちで関係改善に努めていきたいと思っています。
 また、ロシアはですね、これは日本政府としてロシア側に誤ったメッセージを送ってはいけないと思います。誤ったメッセージというのはどういうことかと言いますとね、北方四島、これは日本として四島は日本の領土である。この主張を崩してもいいんだという誤解を与えぬようにしなくては。あくまでも北方四島は日本の領土である、これをはっきりロシア側に認識してもらいたい。いわゆる北方四島の帰属問題ですね。その四島の帰属が日本だということの確認ができれば、あとはどういう返還方法があるか、それについては一括とか、一緒に、一時にと、いうことでもなくていいんじゃないか、お互いの話し合いによって、順次どこの島から返そう、しかし最終的には、しかし四島、日本の領土だから確かに返してもらうという姿勢を、はっきりロシア側にわかってもらうことが大事だと思います。先に二島返還すれば、あとの二島の帰属問題はどうでもいいという態度は、私は取りません。

【質問】外交問題に関連しますが、日米関係が極めて重要であって、その信頼関係を築かなければいけないというお話でしたが、アメリカのブッシュ政権ができまして、3月に森総理大臣が訪米しておりますけれども、首脳会談の予定なり意欲ということを伺いたいんですが。

【小泉総理】できるだけ早い機会にブッシュ大統領と会談したいと思っています。その時期については、国会の都合等もありますので明らかではありませんが、できるだけ早期に会談したいと思っています。

【質問】外交問題の引き続きですが、日朝関係なんですけれども、しばらく日朝関係について動きが止まっておりますけれども、これを動かすのに何かの方途をお考えなのかどうかについてお聞かせください。

【小泉総理】まあ、日朝関係はこれ、なかなか難しい問題で、日本の立場もよくわかってもらうように努力しなきゃいかんし、いろいろな過去の経緯、そして日本だけでなく韓国との関係、更にはアメリカとの関係をよく勘案しながら、粘り強く、何とか関係改善できるように、今後も努力を続けていきたいと思っております。

【質問】その場合に、いわゆる拉致問題の扱いについては、どういうふうにお考えでしょうか。

【小泉総理】これも日本の立場をはっきり主張する、ということが前提であります。

【質問】今の問題に関連するんですが、朝鮮半島はですね、日本に植民地支配をされたという過去を持っており、そのことが北朝鮮の側のですね、いろんな主張の根底にあると思います。総理の朝鮮植民地支配に関する認識というのを簡潔にお聞かせください。

【小泉総理】それはなかなか難しい問題で、明治から大正、昭和にかけての日本の戦争というものを調べてみますと、なかなか難しい問題があります。しかし、そういう過去の反省と同時に、むしろ明日に向かって友好関係を築いていくという姿勢が大事だと思っております。

【質問】明日メーデーに出席されるということで、橋本総理以来、自民党総裁としては2人目ということで、民主党の支持団体ということに対するメッセージという受け止め方もあるんですが、それについてどういう。

【小泉総理】民主党の何ですか。

【質問】支持団体に対してです。

【小泉総理】支持団体ですか。

【質問】それが1点と、もう1点、政労会見が1年半ほど行われてないんですが、これを再開するお考えはあるかどうか、この2点お願いします。

【小泉総理】このメーデーは、先ほど官房長官から話を伺いました。今、出席する方向で検討しております。で、民主党の支持団体だとしても、労働者の皆さんがそれぞれの生活改善を要求して運動しているんですから、私はいいと思いますよ。日本国民として一所懸命努力している。労働者の祭典、これに出席を拒否されなければですね、総理として、日本国総理としてお互い一緒にこの日本の発展に尽くそうと、また日本国民が協力してお互いの生活を豊かにしていく、生活をよりよくしていくという方向に向かって協力を求めるというのは、私は自然な姿ではないかと思っております。

 また、政労会見ですが、また連合側と話し合いの過程で進んでいくのではないかと思っております。

【質問】総理、先ほどの植民地支配の話と重なりますけれども、冒頭総理は、先の大戦について国際社会から孤立したからだというふうにおっしゃいましたが、聞きようによっては、それは自衛のためのやむを得なかった戦争だったというふうにも受け取れるわけですが、その歴史認識について御見解をお聞かせください。

【小泉総理】これは、政治家として一番大事なことですね。国際社会から孤立しない、日本として、日本国総理として私は国際協調、国際社会から孤立することは絶対あってはならない。そういう過去の歴史の反省から、戦後日本は国際協調、連帯、わけても日米友好関係が一番大事だということでやってきたんですから、その基本方針は堅持していきたいと思ってます。

 なぜ、そういう気持ちに立ったかというと、二度と国際社会から孤立してはいけないという、戦争の反省から出てきているんですから。

【質問】総理の人間関係の中で、山崎拓幹事長と加藤元幹事長、言わゆるYKKというグループ。総理は脱派閥を主張されていますけれども、自民党内では一つのグループとして考えられている側面もあると思います。今回の閣僚人事を見ましても、一部にはYKK色が強いという言われ方もありますけれども、このYKKの関係、総理は今後どのようなスタンスで臨まれるんでしようか。

【小泉総理】山崎さん、加藤さんとは、この十年来友好関係を築いてきましたから、これはこのまま尊重していきたいと思いますが、別にグループとかそういうことではなくて、人間というのは、いろんな方と友好関係を持っていますから、たまたま私は山崎さんと加藤さんと会うだけで話題になってしまうというだけでありますから、ほかの方ともいっぱい友好関係を持っているんです。現に今回の組閣人事を見ても、加藤さんの推薦、山崎さんの推薦、採っていませんね。逆に怒られているくらいで。この組閣を見ても、特定のそういう関係から起用したのではないということをおわかりいただけると思います。公平にやろうと思います。

【質問】総理は、有事法制の整備を小泉内閣として法案の提出、それから成立まで進めるというお考えでございますか。

【小泉総理】これは、「治にいて乱を忘れず」というのは、政治の要諦だと昔から言われております。平和なときに乱を忘れない、平時に有事のことを考えるというのは、政治で最も大事なことだということは、もう、昔から言われていることなんです。そういう観点から一朝事があった場合、有事の場合には、どういう体制を取ったらいいかという研究を進めることは大事であると思います。また、いつの時点で、その法整備をして法案提出できるかということは、今後の問題だと思っております。

【司会】ありがとうございました。

【小泉総理】どうもありがとうございました。よろしくお願いいたします。