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小泉内閣総理大臣演説等
 
日・比首脳会談共同記者発表
平成13年9月13日


 日本国政府の招待により、9月12日から15日までの日程で日本を実務訪問しているグロリア・マカパガル・アロヨ・フィリピン共和国大統領は、本13日、小泉総理大臣と首脳会談を行った。

 今回の会談は、日比両国の首脳にとって初めての会談であった。両首脳は、近年の二国間関係が良好であることを歓迎した。更に、両首脳は、首脳間の緊密な関係の継続、及び二国間をはじめ地域やグローバルな問題への関心も考慮に入れた未来のより高いレベルのパートナーシップに向けた協力関係の向上に努めることを確認した。

 両首脳は、米国でのテロ行為を強く非難した。両首脳は、米国の同盟国として、米国民に対し心より哀悼の意とお見舞いを表明するとともに、最大限の支援を行う用意があることを確認した。また、テロ撲滅への努力を継続するとの決意を改めて確認し、米国及びその他の国際社会との協力を強化することを決意した。

【二国間協力】
 両首脳は、両国間における広範なレベルでの対話継続の重要性を強調し、比外交事務レベル協議の定期的な開催の重要性と、両国間の新たな対話促進フォーラムとしてPM協議の第1回会合の早期の日程調整の必要性を確認した。

 小泉総理は、アロヨ大統領の強力な指導力の下、比政府が貧困対策に重点的に取り組んでいることを評価するとともに、日本政府としても、貧困対策を含め、比の経済社会開発の努力に対して引き続き支援を行っていくことを表明した。

アロヨ大統領は、日本経済の再活性化がフィリピンを含む東アジアの経済に恩恵をもたらすことを強調し、小泉総理の日本経済の構造改革への努力を支持した。

 両首脳は、21世紀において、情報通信技術(IT)の進歩が国際経済関係において様々な可能性をもたらすことを認識し、この分野での協力関係を一層押し進めることを確認した。アロヨ大統領は、既にその下で一定の具体的進展の見られている「国際的な情報格差問題に対する包括的協力策」を高く評価し、両首脳は、この成果に基づいて、IT分野における両国の協力関係を促進していくことを確認した。

 日比双方は、ミンダナオ地域における和平と開発の進展が、比国の安定と発展に貢献するものであることにつき認識を一つにした。日本側は、比側の和平努力を支持し、同地域の安全に留意しつつ、可能な範囲での開発面の支援を行っていくことを確認した。比側は、同地域の治安確保と開発のためにより一層の努力を払うことをコミットした。

 両首脳は、日比間の緊密な経済関係を歓迎した。小泉総理は、比国における日本の投資企業が円滑な事業実施を行えるよう、投資環境の一層の整備を要請した。アロヨ大統領は、比政府が、比の投資環境に対する日本の投資家の関心を踏まえ、日本企業の対比投資促進のために進めている具体的な改革を強調するとともに、グローバルな競争を生き抜くため、更なる投資環境の改善に引き続き努力を払うことを表明した。

【地域的協力】
 両首脳は、グローバリゼーションが進展し、国際社会が益々緊密化する中にあって、日比友好関係の更なる緊密化が、アジア地域及び世界の繁栄と安定に貢献するものであることを確認し、二国間関係の枠組みを越えたアジア地域の及びグローバルな課題について、協力して貢献していくことを誓った。

 両首脳は、「日比パートナーシップ・プログラム」(Japan-Philippines Partnership Programme)の下に、日比共同で第三国に対する技術協力を開始することとし、特に、ASEAN域内及び東チモールにおける人材育成を共同で推進することとした。

 日比双方は、近年、東南アジアを中心に頻発する海賊及び船舶に対する武装強盗が、船舶の航行にとって重大な脅威となっており、アジア太平洋地域の社会安定と経済繁栄に大きな影響を与えていることを認識し、昨年4月の海賊対策国際会議及び本年10月に開催される海賊対策アジア協力会議の成果を踏まえ、海賊対策に関する地域協力の促進に取り組んでいくことを確認した。

 両首脳は、ASEANの枠組みの重要性について認識を共有するとともに、ASEAN+3(日中韓)、ASEAN地域フォーラム、ASEAN拡大外相会議、等における首脳、閣僚レベルでの対話を通じて、両国が東アジア地域の安定と発展に共に協力していくことを確認した。この観点から、両首脳は、チェンマイ・イニシアテイブに基づき今般両通貨当局間で締結された二国間通貨スワップ取極を、域内における金融協力の具体的成果として評価した。

 両首脳は、アジア太平洋地域における米国の安定したプレゼンスにつき言及し、日比両国の米国との個別の同盟関係がかかる努力に貢献するものであることを確認した。アロヨ大統領は、強固な日米安保協力が地域の平和と安定に貢献するものであることを確信した。

【グローバルな協力】
 両首脳は、国連が世界の平和、安定及び繁栄のために果たす役割の重要性に留意し、常任理事国及び非常任理事国の双方の議席拡大を伴う安保理改革、財政改革及び開発分野における改革を含む国連改革を早期に実現する必要性を強調した。この関連で、アロヨ大統領は、日本の安保理常任理事国入りに対する比政府の支持を表明した。

両首脳は、多角的貿易体制の維持、強化が、世界的な貿易を増加させてきたことを考慮しつつ、広範で均衡のとれたアジェンダに従って、ドーハでの第4回閣僚会議でWTO新ラウンド交渉を立ち上げるために、緊密に協力することを決意した。