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小泉内閣総理大臣演説等
 
小泉内閣総理大臣記者会見録

平成13年9月19日


【小泉総理冒頭発言】

 今回、米国で発生したテロに対しましては、我々としては、米国に対する攻撃のみならず、これは世界人類に対する自由・平和、民主主義に対する攻撃だと強い憤りをおぼえております。そういう認識の下に、テロ根絶に向け、日本としても米国始め関係諸国と協力しながら、主体的な取り組みをしたいと思いまして、以下のような具体的な措置をとることを決めました。

 米国で起きたこのテロというものは、日本政府としても日本国民の協力を得ながら、同盟国である米国を支持し、最大限の支援と協力をしたいと思っております。具体的な措置は次のとおりであります。読み上げます。

1つ、国連安保理決議で「国際平和及び安全に対する脅威」とされた本件テロに関し措置をとる米軍等に対し、医療、輸送・補給等の支援活動の目的で、自衛隊を派遣するための所要の措置を講ずる。

2つ、米軍施設及びわが国重要施設の警備をさらに強化するための所要の措置を講ずる。

3つ、情報収集のための自衛隊艦艇の派遣をする。

4つ、出入国管理等に関する情報交換等の国際協力の強化を図る。

5つ、周辺及び関係諸国に対し、人道的・経済的に必要な支援、その一環として、米国に協力するパキスタン及びインドに対する緊急経済支援を行う。

6つ、自衛隊による人道支援の可能性を含めた避難民支援を考える。

7つ、世界及び日本の経済システムの混乱回避のため、各国と協調し、適切な措置を講ずる。

 以上であります。

 日本としても、憲法の前文にありますとおり、国際社会において名誉ある地位を占めたいと謳っております。同時に憲法9条、国際紛争を解決する手段として、武力行使を放棄するという点も重視しながら、武力行使と一体とならない支援は何かということを考えまして、出来る限りの支援協力体制を、米国始め関係諸国と協力しながら考えていきたいと思います。

 以上であります。


【質  疑】

【記  者】総理が今読み上げられました中で、自衛隊を派遣するための所要の措置を講ずるという部分ですけれども、総理はこの所要の措置というのはですね、現行法の枠内でのことを考えてらっしゃるのか、あるいは現行法を改正する措置が必要と考えてらっしゃるのか、あるいは全く新しい法律を作るということを考えてらっしゃるのか、如何でしょうか。

【小泉総理】総合的に考えてですね、武力行使と一体とならない出来る限りの必要な支援と協力は何か、ということを考えながら所要の措置を講ずるということを今、3与党党首・幹事長と相談しながら今後検討していくと、その準備を進めるということでございます。

【記  者】そうすると、例えば現行法の改正では、憲法の枠内で最大限の協力が出来ないという判断が出たならば、新しい法律を作らざるを得ないということでしょうか。

【小泉総理】そういう点も含めて、新しい事態と認識しておりますので、現行法で出来ることと、あるいはする必要があるけれども、新しい法律が必要だというんだったらそれも検討してもらいたい、ということで今、与党の党首・幹事長に協力をお願いしまして、与党も了承して速やかにそれを検討するということでございます。

【記  者】今のその部分ですが、自衛隊を派遣した上での支援活動なんですが、ここには医療、輸送・補給等と書いてありますが、具体的に現段階でどのようなことを特にご想定なってらっしゃるか。特に輸送・補給についてはですね、武器・弾薬を含むのかどうか、その点についてお願いします。

【小泉総理】これは、新たな事態が展開された時点で考えるべき問題もあると思います。まだどういう対応を米国始め関係諸国がとるかと、具体的に行動を起こしていませんので、不明確な点もありますが、今後、そういう色々な予測しうる可能性を考えながら、政府としても、また与党としても検討しなきゃならない問題だと思います。それで国会がもうじき、臨時国会が始まりますので、出来るだけ速やかにまとめていきたいと思っております。

【記  者】そうしますと、武器・弾薬については、今の段階では線引きはないということでしょうか。

【小泉総理】そういう点も含めて、どこまで出来るか、出来ないがやらなければという場合にどういう法律が必要か、憲法の範囲内で何が可能か、そういうことを総合的に勘案して与党として検討してもらいたいと、緊急でございますが、速やかに所要な措置を考えてもらいたいということで、今日は了承を得ました。

【記  者】今日はシラク大統領がアメリカを訪問しております。ブレア首相も訪問すると思いますが、各国の首脳がG8の会合を開くことを決めて、いろいろ検討されているようですけれども、総理は訪米については状況をみて検討するということでしたが、これについては、どういうふうにお考えでしょうか。

【小泉総理】状況をみて判断したいと思います。

【記  者】その場合、国会などもありますけども。

【小泉総理】国会の都合もありますし、現在、米国の事情もあると思います。我々としても、日本の意思、意図、はっきり明確に表明するためには、どういうことがいいかということも含めまして、判断したいと思います。この後、ベーカー駐日アメリカ大使もお見えになりますので、いろいろ意見交換をしたいと思います。

【記  者】3番の情報収集のための自衛隊艦艇派遣というのは、これは現行法で可能なんでしょうか。

【小泉総理】可能であります。現行法で、この自衛隊の派遣は可能であります。

【記  者】国連決議については、新たなものは必要ないというふうにお考えですか。

【小泉総理】それは今日も安保理の議長国でありますフランスが、内々協議しているようですね。各国、対応は未だ決まってないと言われます。その状況を見ながら判断したいと思います。

【記  者】自衛隊の派遣については、この1368(安保理決議)号であれば要件を充たすというふうにお考えでしょうか。

【小泉総理】これは今後よく詰めていきたいと思います。

【記  者】未だどういう事態になるかは分からない中ですが、武力行使と一体化するかしないかの判断は、誰がどのように決めるようになるとお考えですか。

【小泉総理】これは新しい形態の戦争状態、アメリカは認識しておりますね。新しい時代と、これはテロリストに対する戦いなんですが、テロリスト組織そのものなのか、あるいはテロリストを支援するどういう組織があるのか未だ明らかではありません。あるいはテロリスト達を支援する政権があるのか、国があるのか、未だはっきりしておりません。そういう点も含めて、事態の推移をみなきゃいかんと、実際の具体的行動をみなきゃならないという点もかなりあると思います。

【記  者】最終的に総理が判断するということも想定されますでしょうか。

【小泉総理】それはあり得ると思いますね。これは新しい、全く新しい、国ではない、そして、誰も想像できないような民間人を巻き込んだ、関係のない人も巻き込んだ、民間飛行機を武器として活用するようなテロ行為ですから、想像できない事態でありますので、どういう事態に展開していくのか予測できないのも沢山あるもんですから、出来るだけ予測しうるものはしますが、まだまだ事態の展開をみないと、その場で判断しないと分からない点もかなりあると思います。そういう点は憲法の範囲内で何ができるか、何が必要かと、また、どういう法律が必要かというのは、今後、精力的に速やかに政府と与党が協力して、また、ある面においては、野党も国民の協力を得ながら、ご理解を得ながら進めていかなければならない問題も出てくると思います。

【記  者】5番のパキスタン及びインドに対する緊急の経済支援があるんですが、まず、この規模をお伺いしたいことと、後、当面の措置ということで7項目挙がってますが、今後、さらに措置を広げることはないのか、その中に財政措置なども含まれないのか、という2点をお伺いします。

【小泉総理】これ主なもの7項目挙げましたけども、パキスタンに対する経済支援、規模等については、未だ今後、様子を見、当事国、関係国、いろいろ連絡を取りながら決めていかなきゃならない問題だと思います。この7項目の他に何かあるかと、私はあり得ると思います。例えて言えばですね、この今回の暴挙の犠牲者に対する哀悼の意と、あるいは未だ行方不明の方々全員の無事救出を心から願うお見舞いの会といいますか、追悼の会、「米国テロ被害者追悼・お見舞いの会」というものを、今、9月23日に開催することを予定しております。これは日本政府と民間団体と共催で行いますし、あるいは他の支援措置、当然、今、7項目の他にも出てくるものもあると、私は考えます。

【記  者】その他に財政措置は。

【小泉総理】財政措置も含めて考えていきたいと思います。

【記  者】まだ事態が流動的な中で、今日、まとまった形で会見されようと思ったのは何故でしょうか。

【小泉総理】これは今、いろいろ考えてまいりました。あらゆること、必要なこと、そして、どういう展開で事態が動いていくか分からない部分も多いんですが、今の時点で、日本としてやりうる姿をはっきり見せた方がいいと、早く、そういう気持ちで決めたなら早い方がいいと思って、今、こうして記者会見の形で発表いたしました。緊急でありましたけれども、与党の3党の党首にも、幹事長にもお願いをして官邸に、そしてまた、関係閣僚会議も開きまして、速やかな行動を取った方がいいなと、私が判断してこういう形で発表させていただきました。

【記  者】決めたのは今日ですか。

【小泉総理】そうです。