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平成14年度予算の閣議決定に当たっての
内閣総理大臣の談話

平成13年12月24日

 本日、政府の予算編成作業を終了し、平成14年度予算の概算を閣議決定しました。今回の予算編成では、「改革断行予算」を実現すべく、編成プロセス及び内容の両面で様々な工夫を行いました。

(「骨太の方針」の反映と予算編成の透明性の向上)
 平成14年度予算の編成作業は、「改革なくして成長なし」の精神で取組む小泉改革の全体像を示した「今後の経済財政運営及び経済社会の構造改革に関する基本方針」(いわゆる「骨太の方針」。6月26日閣議決定)を土台として進められました。
 その後、この方針を踏まえて概算要求基準が作成され、関係大臣の協力のもと、経済財政諮問会議でこの方針を具体化するための審議が重ねられました。その結果は、12月初めに決定された「予算編成の基本方針」に盛り込まれ、具体の予算編成作業の指針となりました。
 経済財政諮問会議では、予算の全体像や経済との関係、医療、公共投資、地方財政等の個別の歳出分野のあり方などについて審議されましたが、その内容は、会議後の記者会見やホームページでの議事要旨の掲載等を通じて公表いたしました。こうして、何が論点でどのような議論があったのかを国民の皆さんにより明らかにするよう努めました。

(補正予算を活用した構造改革の推進とデフレ阻止)
 平成14年度予算に先立ち、13年度第1次補正予算及び第2次補正予算を編成しました。
 まず、13年度第1次補正予算では、雇用、中小企業対策を始めとするセーフティーネットの整備に万全を期しました。その後、同時多発テロ事件後の経済環境の急激な変化を踏まえ、構造改革をより一層加速しつつ、デフレスパイラルに陥ることを回避するため、「改革推進公共投資」を内容とする第2次補正予算を編成しました。これにより、柔軟かつ大胆に経済の動きに対応する必要性と矛盾なく、構造改革の流れを平成14年度予算に繋げていくこととしています。

(歳出の思い切った見直しと重点配分)
 平成14年度予算では、「国債発行額30兆円以下」の目標を歳出効率化のてことし、「5兆円を削減する一方で重点分野に2兆円を再配分する」という理念のもと、規制改革、特殊法人等改革、医療制度改革などの諸改革とも連携しつつ、歳出の思い切った見直しと重点的な配分を行いました。
 具体的には、公共投資やODAの1割削減、特殊法人等への支出の1兆円超の削減、診療報酬の引下げ、地方財政計画の規模の減額、道路特定財源の見直しなどを行う一方で、国民の日々の生活に直接かかわる分野、日本経済の競争力を高めるために必要な分野、すなわち、
  • 廃棄物の発生抑制、リサイクルの推進等による循環型経済社会の構築など環境問題への対応、
  • 保育所の待機児童ゼロ作戦や放課後児童受入体制の整備など少子高齢化への対応、
  • 地方の自主性を重んじた、地方の個性ある活性化、まちづくり、
  • PFIを積極的に活用した公共施設の整備や交通渋滞の解消など都市の再生、
  • 科学技術創造立国の実現に向け、ライフサイエンス等重点4分野への資源の集中などによる科学技術の振興、
  • 世界最高水準の大学を実現することなどを通じた人材育成・教育・文化の振興、
  • 電子政府・電子自治体の推進など世界最先端のIT国家の実現
などには重点的に予算を配分しました。

(最後に)
 このように、平成14年度予算では、財政構造改革の推進に向けて力強い一歩を進めることができましたが、テロ事件後の経済の減速等による税収の落ち込みもあって、公債依存度はむしろ高まっています。
 構造改革の道のりは始まったばかりです。今後2年程度の集中調整期間においては、改革の痛みを最小限とする努力はするものの、ある程度厳しい状況を甘受せざるを得ないと思われます。我が国財政の将来も決して楽観できる状況にはなく、持続可能な財政への転換を図るためには、簡素で効率的な政府の実現に向け歳出面の改革を推進しつつ、受益と負担の関係についても検討が求められます。
 これらの課題を克服し、日本の経済、財政の展望を開いていくことが必要です。これに、民間活力の発揮も相まって、日本経済がダイナミズムを取り戻すことが期待されます。もはや、目の前の痛みを恐れて問題解決を先送りすることは許されません。小泉内閣は、国民の皆さんとともに、ひるまずに進んでいきたいと思います。



関連リンク : 平成14年度予算政府案