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(仮訳)

日本国とルーマニアの
友好、協力、パートナーシップに関する共同声明

平成14年2月14日、東京



 小泉純一郎日本国総理大臣とイオン・イリエスク・ルーマニア大統領は、両国の交流百周年に当たる2002年の2月12日より15日までの間行われたイリエスク大統領の日本公式訪問に際し、伝統的な友好関係を再確認するとともに、21世紀を迎えた新たな国際環境の中で、将来にわたる日・ルーマニア関係のあり方に関し、次のとおり声明した。

(日・ルーマニア関係の回顧と展望)
 双方は、日・ルーマニア間の伝統的な友好関係を再確認するとともに、1989年12月のルーマニアにおける共産主義体制崩壊以降、両国関係が政治、経済、文化その他の分野で着実に進展していることを高く評価した。日本側は、ルーマニアが共産主義体制崩壊以降のたゆまぬ努力により、民主主義を定着させるとともに、市場経済化に向け着実に体制移行を進め、更に、南東欧地域の安定勢力として、地域の平和と安全のために貢献していることを賞賛した。ルーマニア側は、ルーマニアにおける民主化と市場経済化への移行に多大の支援を行ってきていることにつき日本政府並びに日本国民に対し、深甚なる感謝の意を表するとともに、南東欧地域の平和と安定のために日本が果たしてきた重要な役割に敬意を表した。

 双方は、1997年7月に両国外務大臣間で署名された、日本・ルーマニア両国外務省間の協力に関する共同声明において表明された諸事項、即ち、政務協議の開催、国連及びその他の国際機関の両国代表部間の意見交換の促進、国連改革に関する両国間の協力、経済関係の促進、日本によるルーマニアの経済改革努力の支援及びルーマニアによる日本の経済協力の効果的実施のための措置の履行、文化・教育・情報・科学技術分野に関する交流の促進、テロ・国際組織犯罪・麻薬取引・環境分野における協力の促進等が、着実に実施されてきたことを評価し、今後とも、これら諸分野における協力を推進していくことで意見の一致を見た。

 双方は、民主主義と市場主義経済の定着に向けてのルーマニア側の真摯な努力の推進と、これに対する日本側の不断の支援と協力を通じて、両国の間に、基本的価値観を共有するパートナーとしての新たな関係を構築しゆく基礎が形成されてきたことに満足の意を表明し、そのような基礎に立って、政治、経済、国際、人的、文化交流等の幅広い分野で更に協力を進めていくことで意見の一致を見た。

 双方は、国際社会において日欧関係が果たす役割の重要性につき認識を共有した上で、ルーマニアの欧州連合への統合に向けた取組が進展しつつあることを、日・ルーマニア間のみならず、日欧協力全般の進展に繋がるものとして歓迎した。ルーマニア側は、この関連で、欧州連合及び北大西洋条約機構への統合に向けた努力を続けると同時に、日本との特別の関係を強化していくことへの強い意思を表明した。また双方は、このような両国関係の質的な発展を展望し得る中で、交流百周年を迎えることができたことに対し満足の意を表明した。

(政治対話の推進)
 双方は、二国間関係のみならず、地域情勢、更にはグローバル・イシューを含む幅広い分野において政治対話が進展してきたことを満足の意をもって確認し、今後ともこのような政治対話をあらゆるレベルで実施していくことにより、伝統的に友好的な両国関係の更なる発展を期することにつき意見の一致を見た。特に、双方は、南東欧地域の平和と安定の重要性を認識し、この地域の安全保障、民主化及び経済発展を促進するための対話と協力を推進することで意見の一致をみた。また、双方は、欧州及び欧州・大西洋への統合プロセス並びに安全保障に関連する側面に関する分野における強化された協議が双方にとり有意義であることを確認した。更にルーマニア側は、アジアの地域情勢及び日本との一層緊密な対話についても関心を払い続ける意思を表明した。

(経済分野の協力)
 双方は、二国間の全般的な関係強化の基礎として、経済関係の強化が重要な意味を有しているとの認識に立ち、両国間の経済分野での協力を強化するため更なる努力を行うことにつき意見の一致を見た。ルーマニア側は、市場経済化を推進する中で、外国からの投資促進のための各種措置を採用することを含め、良好な投資環境の整備に一層努力する意思を表明するとともに、日本のビジネスマンに対し自国の経済状況や関連法制度を含む投資環境につき、必要な情報を十分に提供するための更なる方策を検討する意向を表明した。日本側は、市場経済化推進のためのルーマニアの努力を引き続き支援していくことを確認し、本年中に経済ミッションをルーマニアに派遣する意向を表明した。ルーマニア側は、先端技術が経済及び社会の発展に与える多大なる影響を認識し、情報通信技術といった分野における日本との協力を拡大することへの関心を表明した。

(グローバル・イシュー)
 双方は、米国における同時多発テロは全ての国の平和と安全を危うくする卑劣かつ許し難い暴挙であり、宗教や文化を越えた人類全体に対する重大な挑戦であることを確認しつつ、如何なる理由によってもテロ行為は正当化されないとの共通の認識に立ち、テロ撲滅のためには、国際社会が一致団結してテロ対策を講じていくことが極めて重要であるとの立場を再確認した。

 双方は、国連及びその他の国際機関において積極的に協力する意図を表明した。双方は、国連が世界の平和、安定及び繁栄のために果たす役割の重要性に留意し、国連改革、特に常任及び非常任議席双方の拡大を含む安保理改革を早期に実現する必要性を強調した。この関連で、ルーマニア側は、日本の常任理事国入りに対する支持を重ねて表明した。

 双方は、地球温暖化を始めとする環境問題に対する国際的な取り組みに積極的に参加していく意思を表明し、本年8月から9月にかけて南アフリカで開催予定の「持続可能な開発に関する世界首脳会議」が成功するよう、可能な限り協力を進めていくことで意見の一致を見た。また、地球温暖化対策の実効性を確保するためには全ての国が温室効果ガス削減を進めることが重要であり、そのための国際的ルールの構築を目指して努力することで意見の一致を見た。

(人的・文化交流)
 双方は、緊密な二国間関係の基礎は、日本及びルーマニアの国民間の相互の広範で深い信頼と交流にあり、このために人的・文化交流を一層促進していくことの重要性につき意見の一致を見た。双方は、このような観点から、本年、両国交流百周年を記念して「日・ルーマニア交流百周年記念事業」を開催し、その成功のために協力していくことにつき意見の一致を見た。




関連リンク : 日本国とル−マニアの友好、協力、パ−トナ−シップに関する共同声明(概要)