| [総理プロフィール] [総理演説等] [総理の動き] | |||
|
国家の緊急事態への対処態勢に関する
内閣総理大臣談話 平成14年4月16日
|
|
国家の緊急事態に対する対処は、国の最も重要な責務であります。政府は、これまで、様々な緊急事態に対して、法制、運用の両面にわたって対処態勢の整備を図ってまいりました。しかしながら、昨年の米国同時多発テロは、想像を超える態様と規模の事態が現実に起こり得ることを示し、また九州南西海域不審船事案は、我が国の安全を脅かすおそれのある武装不審船の存在を明らかにして、国民に大きな不安を与えました。
政府としては、このような現実を踏まえ、我が国の緊急事態対処の全般を見直して、いかなる事態にも対応できる安全な国づくりを進める所存であります。このため、日本国憲法の下、武力攻撃事態への対処に関する基本理念を明らかにするとともに、国家の緊急事態に関する安全保障会議の機能を更に強化するほか、法制面、運用面を含めた施策を講ずることによって、政府としての総合的対処態勢を一層充実させ、国民の安全を確保していくこととしております。
当面する課題への対応は次のとおりです。
第一に、安全保障会議の機能を更に強化して、国家の緊急事態発生時には国としての事態の評価、対処方針の策定等について、また平素は種々の事態への対処について総合的に審議する等、同会議が国家の緊急事態対処に関する枢要な役割を担うようにいたします。このため、安全保障会議設置法の改正法案を今国会に提出することといたしました。
第二に、九州南西海域不審船事案を踏まえて、政府としての武装不審船対応要領の策定、不審船の発見・分析及び追跡能力の向上、現場職員・隊員の安全を確保しつつ対処するための装備の充実等により、武装不審船に対して効果的かつ安全に対処できる態勢を整えます。
第三に、出入国管理、テロ資金監視、重要施設の警備、ハイジャック対策、NBCテロ対策の強化等のテロ対策を引き続き推進するとともに、警察機関と自衛隊のより緊密な連携のため運用面の改善を図ることといたします。
第四に、武力攻撃事態に対処するための法制を整備するため、基本理念等を定めるいわゆる武力攻撃事態対処法案及び自衛隊法等の改正法案を今国会に提出することといたしました。
政府は、当面以上のような課題に全力をあげて取り組む所存ですが、国家の緊急事態対処態勢については、情勢の変化に対応して不断の見直しを行い、国民が安心して暮らせる国づくりを推進いたします。国民の皆様の御理解と御協力をお願いする次第です。 |