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小泉総理の演説・記者会見等
 

「制度・政策改革集中審議」について
− 内閣総理大臣指示 −

平成14年7月19日
閣 僚 懇 談 会

 総務、文部科学、厚生労働、農林水産、経済産業、国土交通及び科学技術政策担当の各大臣に、一言申し上げたい。

 小泉内閣は、「負担に値する質の高い小さな政府」の実現に向け、改革の新たな段階に入った。「基本方針2002」に示された改革の方向性を踏まえ、先に申し上げた各大臣のリーダーシップの下、各府省の制度・政策改革案をとりまとめていただき、8月下旬に、経済財政諮問会議で、集中的に議論をしたい。

 改革案では、15年度に各府省が行うべき制度・政策改革のあり方及び中期的な方向性を論じていただきたい。これは、21世紀の社会構造の大きな変化に十分に対応できる大胆な構造改革を、各大臣自ら、トップダウンで進めていただくものであり、これまで当然のこととして受けとめられてきた制度・政策を「根元」から変革するものである。先の各大臣におかれては、単なる抱負に留まらず、改革の具体的施策に踏み込んだ案を示していただきたい。

 改革案のとりまとめにあたり、以下の諸点に留意願いたい。

 先ず第1に、「官」から「民」の観点に立ち、規制改革(構造改革特区を含む)や民営化、民間委託、PFIについて論じていただきたい。

 第2に、国と地方の役割分担を踏まえ、国の関与を縮小しつつ地方の自立を促す観点に立った具体案をお示しいただきたい。

 第3に、府省間の重複を排除しつつ、成果主義の観点に立って最適な政策手段を選択していただきたい。特に、新規成長分野の雇用機会創出や労働移動を円滑化する制度改革、公共事業から公共事業以外の政策手段への転換の推進方策、国の補助・負担による関与誘導の見直しについて論じていただきたい。

 なお、改革案に盛り込んでいただきたい更に具体的な項目については、後ほど事務的に連絡させる。

 構造改革の推進に向けた私の決意は、いささかの揺らぎもない。表明いただく各大臣の改革案の1つ1つが、新たな段階に歩みを進める小泉改革を支える骨太の柱にふさわしいものとなることを期待したい。

(以 上)



平成14年7月19日

 「制度・政策改革集中審議」についての内閣総理大臣発言における「改革案に盛り込んでいただきたたい更に具体的な項目」は以下の通り。

○ 総務大臣
望ましい国と地方の関係を確立する観点から、以下の制度・政策改革を論じていただきたい。

  • 国と地方の事務分担の見直し(地方分権改革推進会議を踏まえつつ)
  • 地方歳出の見直し、地方財政計画の規模の抑制
  • 交付税の算定方法の見直し
  • 総人件費の抑制
  • 規制改革の観点(例:地方行政サービスの民間委託、電気通信事業の競争促進)
    など

○ 文部科学大臣
国の関与を縮小し、大学・学校や教員の個性と競争を通じて一人一人の人間力を発揮させる観点から、以下の制度・政策改革を論じていただきたい。

  • 義務教育に関する国庫負担制度の見直し
  • 研究開発プロジェクトの見直し
  • 国立大学の非公務員型法人への早期移行(競争的環境の強化、能力主義の徹底等)
  • 規制改革の観点(例:週20時間教官、大学・学部の設置規制の見直し)
    など

○ 厚生労働大臣
高齢化の急速な進展を踏まえ、国民負担率の上昇を極力抑制し持続可能で安定的な制度を構築する観点及び抜本的な労働市場改革を進める観点から、15年度も含め以下の制度・政策全体に亘る改革を論じていただきたい。また、更により広く、生涯現役社会の実現に向け、制度・政策改革を論じていただきたい。

  • 少子化対策の効率化
  • 年金制度の改革(16年度抜本的改革を見据えて)
  • 雇用政策の改革(労働法制の見直しによる各年齢層にわたるミスマッチ解消等)
  • 雇用保険給付のあり方、水準の見直し
  • 規制改革の観点(例:保育、医療・介護、労働等の社会的規制分野における新産業・サービス業雇用創出)
    など

○ 農林水産大臣
国民の期待に応える食料産業の活性化と農業の構造改革を推進する観点から、以下の制度・政策改革を論じていただきたい。

  • 農産物・食品流通体制の見直し(特に、農協改革、安全・安心の観点等)
  • 米政策の見直し(特に、生産調整等)
  • 企業的農業経営が展開するための制度改革(意欲と能力のある経営体への政策の集中等)
  • 規制改革の観点(例:土地利用規制法の見直し)
    など

○ 経済産業大臣
産業構造改革や経済活性化戦略を推進する観点から、以下の制度・政策改革を論じていただきたい。

  • 中小企業施策の見直し(全国的規模・視点の施策に集中、中小企業金融・信用保証制度のあり方)
  • 起業関連制度の改革(起業・創業の推進−会社関連法制の見直し等)
  • エネルギー政策のあり方
  • 研究開発プロジェクトの見直し
  • 規制改革の観点(例:企業組合制度の改善、電気・ガスの小売自由化範囲の拡大)
    など

○ 国土交通大臣
公共投資について、景気対策のための大幅な追加が行われていた以前の水準を目安とした重点化・効率化、長期計画のあり方の抜本的見直しなどを含め、以下の制度・政策改革を論じていただきたい。

  • 公共事業関係計画のあり方の見直し
  • 入札手続の改善やコストの縮減
  • 大規模プロジェクトの見直し
  • 規制改革の観点(例:都市再生特別地区の積極活用)
    など
○ 科学技術政策担当大臣
科学技術の戦略的重点化・「選択と集中」により、欧米と伍して競争できる技術基盤を強化する観点から、以下の制度・政策改革を論じていただきたい。
  • 研究開発プロジェクトの見直し(重点4分野への選択と集中)
  • 民間の主導による産官学連携の推進
    など