|
広島市原爆死没者慰霊式・平和祈念式
内閣総理大臣挨拶
本日ここに、被爆57周年の広島市原爆死役者慰霊式並びに平和祈念式が執り行われるに当たり、原子爆弾の犠牲者の御霊に対し、謹んで哀悼の誠を捧げます。そして、今なお被爆の後遺症に苦しんでおられる方々に対し、心からお見舞いを申し上げます。
現在、市民の努力により、国際平和文化都市として、ますますの発展を遂げておりますが、この平和と繁栄の礎に、原子爆弾の惨禍による数多くの犠牲があることを忘れることはできません。
人類史上唯一の被爆国である我が国は、広島、長崎の惨禍を再び繰り返してはならないという決意の下、平和憲法を遵守し、核兵器を持たず、作らず、持ち込ませずとの非核三原則を堅持してきました。この立場は、今後とも変わることはありません。
昨年秋の国連総会には、我が国は、包括的核実験禁止条約(CTBT)の早期発効の重要性を訴え、全面的核廃絶に至る道すじを示した決議案を提出し、例年同様、国際社会の圧倒的多数の支持を得ました。我が国政府としては、CTBTの早期発効に向けて、引き続き各国政府へ働きかけてまいります。
核兵器の無い平和で安全な世界を一日も早く実現することを目指し、我が国は、今後とも国際社会の先頭に立って、核軍縮・核不拡散を推し進め、核兵器の廃絶に全力で取り組みます。
被爆者の方々に対しては、「原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律」に基づき、保健、医療及び福祉にわたる総合的な援護施設の充実を図ってまいりました。本年度からは、被爆後、海外に居住する方々に対して、新たに支援策を講ずることとしました。今後とも、高齢化の進行など被爆者の実状を直視しながら、援護施策の推進に誠心誠意努力いたします。
今月一日には、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館が開館いたしました。この施設が、将来の永きにわたり、原子爆弾の惨禍を全世界に伝え、永遠の平和を祈念する施設となるよう祈ります。
終わりに、犠牲となられた方々の御冥福、被爆者並びに御遺族の今後の御多幸、そして広島市の益々のご発展をお祈り申し上げます。
平成14年8月6日
内閣総理大臣 小泉 純一郎
|